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廣島 武 X 保阪 薫
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2009年08月18日

「強い企業」のパフォーマンス

8月5日(水)に「ブリッジセミナー 〜株式投資を考える〜」のシリーズ2を丸の内で開催しました。

前回は50名ほどのご参加で、事前申込みの段階では前回を上回っていたため「70名くらいかな」と予想していたのですが、蓋を開けてみると、100名を超すご参加となりました。
椅子や資料の準備でバタバタしてしまいましたが、主催者としては大変嬉しい悲鳴でした。
当日ご参加の皆様、ありがとうございました。

今回も2部構成とし、第一部では社団法人日本証券アナリスト協会会長で、野村證券顧問の鈴木行生さんに「株式投資の極意 シリーズ2 〜儲かる会社を見つける〜」と題してお話いただきました。 

「アナリストの素養を手軽に身に付ける。」
「比較してみるとよく分かる。」
「わかったことは忘れない。」

など、豊富なアナリストの経験から、個人投資家でもすぐに応用ができる企業分析に対する考え方をお話いただきました。

鈴木さんのセミナーの模様は、動画をアップしていますので是非ご覧ください。

http://www.evod.jp/IR/bin/IR.html?152&5&1

第二部では私が、「ROEを考える 〜応援投資の視点から〜」と題し、前回を受けた形でROEの見方、注意点などをお話しました。

具体的に同業種での2社を取り上げROEの分析してみました。
ほぼ同程度のROE水準にもかかわらず、例の3要素に分解してみると、企業の姿がかなり違うものであることをご説明しました。
また前回のこのコラムでご説明した「内部成長率」の重要性についてもお話しました。

全体を通じて以下のような、感想をいただきました。
「アナリストの素養を手軽に身につける」が最も役に立った(60代 男性)
簡潔なポイントを得た話で、大変参考になりました。 (60代 男性)
企業に対する心構えや見分け方を細かく説明していただき、理解できた。 (70代 男性)
分かり易かったです。特に最初に話された「未来創りに貢献する応援すべき企業を探そう」という観点は特に気に入りました。そうした観点でも、企業と付き合いたいという気持ちになりました。 (50代 男性)
ROE、これまで殆ど見てこなかった指標ですが、今後着目していきたい。 (30代 男性)
投資の3原則。1中長期、2分散、3応援。この考え方に大変共感した。 (60代 男性)


もちろん、「時間が足りない」、「もっと分かりやすく話して欲しい」、「眠くならないように工夫して」など耳の痛いご意見もいただきました。
是非改善していきたいと思います。


さて、今回の参加者数からも分かるように、個人投資家の投資意欲も徐々に温まっていることが強く感じられます。また外国人投資家も、直近では買い越しに転じるなど、総選挙の行方、景気の2番底がいつくるか?など不透明要因はあるものの、当面は堅調な展開が予想されます。
ただ一方で、マクロ景気に左右されない「強い企業」を個別に探し出していくことこそが、個人投資家の取り組むべき作業ではないかと思います。


4月に行った銘柄スクリーニングのその後の株価動向を6月に調べて、このコラムでご報告しましたが、さらにその後を調べてみました。


スクリーニング条件は下記の通りでした。
マクロ景気と関係なく、不況下でも本業が好調で、資本効率もよく、PERが低いのに加え、有利子負債への依存度が低く、倒産のリスクも低いという安全性も加味したものでした。つまり「安全性の高い業績好調の出遅れ銘柄群」です。


・今期営業増益率 15%以上
・予想PER(株価収益率) 15倍以下
・ROE(株主資本利益率)=実績 10%以上
・有利子負債依存度 15%以下
・株価は4月1日終値


6月の結果では、
・36銘柄中、日経平均の上昇率17.2%を上回った銘柄が16銘柄。
・ジャスダックインデックス 9.8%を上回った銘柄が28銘柄。
・仮に36銘柄すべてを1株ずつ購入して【ポートフォリオA】を作成したとすると、このポートフォリオの上昇率は23.3%と日経平均を大きく上回りました。
・36銘柄すべてに同金額を投資した【ポートフォリオB】でも、19.0%と同じく日経平均を上回りました。
というように、良好なパフォーマンスとなりました。


8月14日の終値で調べたものが以下のリストです。

image090818-3.JPG


6月同様に良好な結果となりました。
・日経平均を上回る銘柄 23銘柄。ジャスダックインデックスを上回る銘柄 24銘柄。
・ポートフォリオAの上昇率 60.3%。ポートフォリオBの上昇率 39.5%。と日経平均、ジャスダックインデックスを共に大きくアウトパフォーム。

上位にランキングされた企業を概観してみると、

・成長市場に独自のサービスや製品を投入することで高い成長率を実現している。
・巨大になる可能性はあるがマーケティングや課金の難しさというデメリットもある「B to C」よりは、売上、利益を安定的に獲得することが可能な「B to B」型企業が多い。

といったポイントが浮かび上がってくるようです。
今後の銘柄選別においても、こうしたポイントは活用していくことができると思います。


ただ、PERから見ると、そろそろ割安感は薄れてきた銘柄もあることは事実。
あくまでも中長期投資ではありますが、株価に勢いが付きすぎているときは、少し様子見とし、別の銘柄を研究する時期とすることも重要だと思います。
(今回のスクリーニングが、今後のパフォーマンスを保証するものではありません。)

カテゴリー : 保阪 | 投稿者 : 保阪 薫 | 11:52 | コメント (0)

2009年08月05日

「内部成長率」を考える

このコラムでは何度か「ROE」について触れてきました。
繰り返しにはなりますが、「ROE」はReturn On Equityの略で、日本語では自己資本利益率。企業が株主から預かった資金を企業活動によってどれだけ効率よく運用できているかを示す指標です。

「ROE」が高ければ高いほど、株主にとっては喜ばしい会社ということになりますが、その際、気をつけなくてはいけないのは、「収益性」、「効率性」、「資本構成(レバレッジ)」の3要素中、何が高ROEをもたらしているかの分析です。


つまり、ROE=売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高) × 総資産回転率(売上高÷総資産) × レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)と分解できるので、本業の収益性の高さや効率性が要因なのか、それとも資本構成によるものなのかということです。
特に、積極的な(過度な?)自社株買いを実施することでROEを向上を目指す企業もあり、注意が必要です。


と、これまでの回でここまでを述べてきましたが、今回は「内部成長率」についてお話してみたいと思います。

利益を生み、配当を行う企業の活動とは単純化すると以下のようなものになります。


・調達した自己資本を資産化して事業活動を行う。
・事業活動による売上から経費を引いて残ったものが利益になる。
・利益から税金を支払い、配当を支払った残りを次期に繰り越して(内部留保して)自己資本に加えて継続して事業活動を行い、利益を生み出し、税金と配当を支払って、残額を翌期の自己資本に加える。
・以降、この繰り返し。


すると、自己資本、利益、配当ともある率で増加していきます。
この増加率、成長率が「内部成長率」とよばれるもので、
「内部成長率=ROE × (1−配当性向)」で計算されます。
「1−配当性向」は内部留保率となります。

下の図−1では、ROE 10%、配当性向 30%の前提で、内部成長率7%で、自己資本、利益、配当が毎期増加しています。


<図−1>
image090818.JPG


株価はEPS(一株当たり利益)×PER(株価収益率)とか、BPS(一株あたり純資産)×PBR(株価純資産倍率)で表されます。
株価の変動要因として、短期的にはPER、PBRの動向も重要な要因ですが、長期的には「自己資本」や「利益」の増大が株価形成の大きな要因ですので、「内部成長率」は大変重要なポイントとなります。「ROE」の違いによって、その後の自己資本、利益、配当の水準に大きな違いが出てくることもお解かりいただけると思います。(図−2)


<図−2>
image090818-2.JPG


中長期投資と応援投資を実践していくには、内部成長率の源泉であり、株主に対する経営の意思である「ROE」の重要性を改めて覚えておいていただきたいと思います。

カテゴリー : 保阪 | 投稿者 : 保阪 薫 | 11:20 | コメント (0)

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社長プロフィール
代表取締役社長
廣島 武
1963年生まれ。駒沢大学経営学部卒業。1985年三洋証券株式会社入社。日本インベスターズ証券を経て、2000年当社設立。三洋証券時代より、個人投資家への資産運用アドバイス業務に一貫して従事。
代表取締役会長
保阪 薫
1961年生まれ。京都大学法学部卒業。1984年野村證券株式会社入社。シティバンク・プライベートバンク、日本インベスターズ証券などを経て、2000年当社設立。
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