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廣島 武 X 保阪 薫
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2013年06月27日

ソフトバンクの株価について

日経平均株価は13,000円を回復したり、割り込んだりでなかなか落ち着きを見せません。


中国の金利上昇に伴う各国株式市場への影響も気になるところではありますが、中国当局は経済成長がスローダウンしているこの局面でも、2008年のリーマンショック時の様に財政出動等によって無理に景気を上向かせようとはせず、逆に経済改革を進めるための好機と捉えているという指摘も聞かれるように、短期的な振幅は大きくなっても、中長期的には世界経済の安定に繋がると期待して良いかもしれません。

また、日経平均も15,942.60円から12,415.85円まで、立会日数15日という短期間で22%も下落しましたが、年初からは約2割、昨年11月からは約5割高い位置にいるわけで、極端に悲観的になるような局面では無いのだと思います。


一方、市場が混沌としているさ中でも、個別銘柄によっては全く違った世界を駆け上っている企業もあります。


半年以上前になりますが、昨年10月25日のこのブログでソフトバンクについて触れました。


当時ソフトバンクは、イー・アクセス買収から殆ど日をおかずに、米携帯電話3位のスプリント・ネクステル社買収を発表しました。

その後、ライバル企業による対抗買収も提案されましたが、結局、スプリント・ネクステルは6月25日に開いた臨時株主総会で、ソフトバンクによる買収計画を賛成多数で承認し、米連邦通信委員会(FCC)も近く承認するとみられ、7月上旬にも買収が完了する見通しだということです。円換算の買収額は約1兆8000億円で、日本企業によるM&Aとしては過去最大規模となるそうです。


その時のコラムで私は以下のような感想を述べました。


「孫社長の決断力、実行力は並外れているということを強く感じました。
彼の言動を「ビッグマウス」と揶揄(やゆ)する人もあり、評価は大きく分かれますが、下の相対株価を見ればわかるように、この10年でソフトバンク株のパフォーマンスは日経平均のみならず、通信業界のライバルを圧倒的に引き離しており、世間の評価とは関係なく同社および孫社長は圧倒的な勝者です。

もちろん、過去の実績が将来を保証するものではありませんが、孫社長の言動は決してその場の勢いから出たものではなく、周到に計算され、多くの実証の積み重ねから来ているのではないかと思います。
そうでなければ、10年という期間を幸運や時流だけで勝ち抜くことは出来ないのではないでしょうか?」

20121025.GIF

この10年間相対株価チャートを、直近の株価で新たに作成したものが下のチャートです。


ソフトバンクは日経平均や他社株を尻目に、2006年の高値をあっという間に上回り、上場来高値水準で推移しています。

chart-2-20130627.JPG

もちろんソフトバンクがスプリント社買収を実際の収益に結び付ける事ができるか否かの証明はこれからですが、現時点で資本市場における競争という観点からは、同社は国内のライバル達に大きく水を開けて世界で勝負するステージに入ったと言って良いかもしれません。


私は決してソフトバンク株を推奨しているものではありませんが、今回のソフトバンクのケースは、優秀な経営者のビジョンや経営感覚を共感、共有することができるか否かが、優れたパフォーマンスを上げるための大きな鍵であるという事を示しているのではないかと考えます。

カテゴリー : 保阪 | 投稿者 : invb | 18:09 | コメント (0)

2013年06月17日

株主総会のシーズン到来

株式会社は会社法によって定められているように、会社が決めた基準日から3か月以内に定時株主総会を開催しなければなりません。

通常は事業年度の決算日を基準日としている企業が殆どですので、3月期決算企業の定時株主総会は3月末から3か月以内の6月下旬に集中することになります。

東京証券取引所では東証上場の3月期決算企業の定時株主総会開催予定日を調査・集計して各種データをWEBサイトで公開しています。


その中の一つに、「定時株主総会集中率推移グラフ」があります。

chart20130617-1.png



これは、毎年6月の定時株主総会の開催が集中する日の集中率の推移を示したものです。

このデータによると昭和58年(1983年)以降のピークは、平成7年(1995年)の96.2%です。

それが、急速に低下し、平成20年(2008年)には50%を割り、ここ数年は40%台前半で推移しています。


一昔前、企業にとって株主総会とは、なるべく短時間に無事に終了させることが最優先課題であり(現在でもそういう意識の企業はまだまだ多いとは思いますが)、株主からの質問などはなるべく早目に切り上げて決議を進めるというものが圧倒的多数でしたが、1997年に世間を驚かせた、大手銀行・証券会社の総会屋に対する利益供与事件の発覚を機に、企業は総会屋との関係を一斉に見直すこととなりました。


上記集中率が平成7、8年を機に急速に低下していったのはそうした時代的背景があると考えられます。


ただ、そうした消極的・受動的な要因だけではなく、株主が参加しやすいように開催日を土曜日にするなど、株主・投資家との対話に意義を見出し、「開かれた株主総会」を志向する企業が増加したという事も大きな要因でしょう。

企業の意識の変化が如実に表れたグラフということができます。


一方で、反対に企業の意識がまだまだと言わざるを得ないデータもあります。

企業に対する質問項目の中に、開催予定日、招集通知の発送予定日などとともに、「英文招集通知等の公開」という項目があります。


これを見ると、アンケートに回答した1,409社の内、英文招集通知を公表しているのは317社で、割合は22.5%。

日本市場における海外投資家の存在感が高まり、日本株に対する関心が急速に高まっている中、この比率は少し低いのではないかと思います。


もちろん招集通知は現在の株主に対して発送するものですから、現時点で海外株主が存在しない企業であれば作成・公表する必要は無いでしょうが、招集通知は企業がどういう考え方で役員候補を選び、配当方針を決め、適切なコーポレートガバナンスを遂行していくのかを知るための投資家にとって極めて重要な情報源の一つです。


より多くの投資家の理解・応援を得ようと思えば、そうした考えを広く知ってもらう努力が必要ですから、その点ではまだまだ改善の余地が大きいと言えるでしょう。


さて、今年の株主総会でも様々な動きがあるかと思いますが、6月11日に、ソフトバンクの孫社長がFaceBookで以下の様な書き込みを行っています。

chart20130617-2.png



株主でなくても株主総会に参加して、同社の現状や将来ビジョンを聞くことができるというのは、投資家、特に個人投資家にとっては大変嬉しいことです。

一方企業側の視点からは、こうした他社には見ることのできない試みは、ソフトバンクという会社に対する投資家の関心をより高めることになり、IR活動における有効な「差別化戦略」と評価できると思います。


企業はその本業にとどまらず、IRも含めたすべての活動において「ステークホルダー(利害関係者)との関係構築」という視点で差別化を図らなければならない競争に時代に入っています。


もちろんそうした差別化が単なるポーズでは意味が無く、個人投資家の皆さんにとっては、本質を見極める力も必要とされますが、ますます増えるであろう、企業をより深く知るための機会を積極的に活用して、応援すべき企業、経営者を探し出して欲しいと思います。

カテゴリー : 保阪 | 投稿者 : invb | 10:44 | コメント (0)

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社長プロフィール
代表取締役社長
廣島 武
1963年生まれ。駒沢大学経営学部卒業。1985年三洋証券株式会社入社。日本インベスターズ証券を経て、2000年当社設立。三洋証券時代より、個人投資家への資産運用アドバイス業務に一貫して従事。
代表取締役会長
保阪 薫
1961年生まれ。京都大学法学部卒業。1984年野村證券株式会社入社。シティバンク・プライベートバンク、日本インベスターズ証券などを経て、2000年当社設立。
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