ブリッジレポート
(4767)テー・オー・ダブリュー/川村 治社長
11月26日(月)

イベント制作最大手のテー・オー・ダブリューを訪問しました。
最近の状況等について、川村社長にお話を伺いました。



川村 治社長

企業イベントの動向と同社の対応

 同時テロ事件、企業業績の悪化などの影響が、イベントにも出ているのは確かなようです。 パチンコフェアの延期、某電機メーカーの創立記念パーティーの見送りやWindows XP発売の比較的大掛かりなイベントが中止になったりしているそうです。
 こうした状況を受け、同社においても上期(2001年7月―12月)で2億円、下期(2002年1月―6月)で5億円の計7億円程度のイベントが延期または中止となっているそうです。


 これに対し、同社では2つの方法で対応することを考えています。
 一つは、2002年FIFAワールドカップ関連の仕事です。
 同社ではワールドカップに関する提案を約200本ほど持っており、この中から確実に受注して、カバーしていく考えです。
 期初の計画の中にワールドカップ関連のイベントを全て入れているわけではなく、そこから受注すれば純粋にプラスとなります。

  もう一つは、SP(セールスプロモーション)への注力です。
 SPは「販売促進」のことで、簡単にいえば販売促進のための企画を考え、そこで使用するカタログ、パンフレット、ノベルティグッズなども制作するもので、非常に利益率の高いビジネスです。
 景気が悪く、モノが売れなくなってきているからこそ企業は売上増加のための方策を真剣に求めています。つまり、パイの食い合いの状況の中で、SPの重要性、多様性が大変高まってきていると社長は考えています。
 そこで、同社の大きな強みである「豊富な提案力」を前面に押し出してSPの大型案件を獲得していく作戦です。
 前回のレポートでも触れましたが、同社では「良い企画」を生み出す為に、徹底的なブレーンストーミングを行うムードが社内にあります。
 外部のプランナーも交え徹底的な話し合いを行い、同社はその中で、「方向性」を決め、具体的な形作りは外注先も活用します。 同社はこのようにして、年間約1200本という大量の企画案をこなすことが可能となっています。加えて、外部のプランナーを使うことができる資金的余裕という点でも、公開企業としての優位性が発揮されています。

 これらの対応によって、今期売上高85億円という目標達成は十分可能と考えています。
 社長が今考えているのは、来期のことです。ワールドカップという短期間に集中する仕事をこなしながら、責任もって取り組める案件を受注し、今期末受注残を目標の55億円(前期末43億円)に乗せ、来期中の受注を43−45億円獲得することによって、来期売上101億円を達成したいと考えています。(同社の場合、80%以上の確度で受注できる案件以上のものを合計し、制作見込み残高として公表していますが、実際の結果と比較しても10%未満のブレにとどまっており、しっかりとしたリスク管理体制になっています。)
 景気の影響、ワールドカップの終了を考慮すると、同社の提案力を生かしてのイベントおよびSPの受注拡大の動向が注目されます。

 

全国ネットワーク構築へ

  イベント業界は全国で約8000社がひしめき、多くは従業員10人未満の零細企業となっています。
 同社ではこの中から約100社の事務所にPCを貸与し、同社が保有しているイベント制作の為のデータベースを自由に使ってもらうという仕組みを年内にもスタートさせます。
 このデータベースは本来、「全社員の総プロデューサー化」を目指し、ナレッジマネジメントを推進させるもので、「どんなイベントでどんな会場を使い、使用料はいくらだった」とか「どんなタレントを使い、ギャラがいくらだったか」といった各種履歴がいつでも参照できます。 また、企画書についても形態別、クライアント別、商品別など各種検索も可能で、作業の効率化、企画力の向上、若手社員を中心とした技量の底上げを目的としています。
 この社内用データベースを使ってもらうことで、3つのメリットがあると社長は考えています。 全国規模のキャンペーン展開が容易になる。効率的に行なうことができる。
 各社単独では極めて難しい地方自治体など公共団体への営業が、同社のバックアップで可能になる。
 またそこからビジネスチャンスが広がる。
 全国ネットワークによる情報収集

 

訪問を終えて

  イベント会社にとっての現在の外部環境は厳しいもののようで、現に毎月1−2社くらいが潰れているのではないかと社長はおっしゃっていました。(ただ潰れている一方で、その会社の元社員が新たな会社を立ち上げるという動きは続いているそうです。)
 同社の場合は、逆にそういう中で一段とシェアを挙げていく展開となるのでしょう。
 ただ、同社にとっても決して良好な環境というわけではありません。
 同社の最大の強みである「豊富な提案力」を活かし、いかに受注を積み上げていくかに注目したいと思います。

 
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