ブリッジレポート
(9616)共立メンテナンス 石塚晴久社長
2003年5月21日(水)

共立メンテナンスの決算説明会に出席しました。
石塚社長、榑松室長が決算概要、今期予想、今後の取り組みについて説明されました。

 


石塚 晴久社長

 

2003年3月期決算概要

<連結>  
(単位:100万円)
実績
前年比
売上高
50,109
+0.1%
経常利益
3,885
+8.5%
当期純利益
2,039
+11.9%

24期連続の増収・増益を達成しました。 コア事業の寮事業では大学・専門学校との提携強化で契約数が増加。重点事業であるワンルームタイプ寮「ドミール」も大幅に伸びました。ビジネスホテルの「ドーミーイン」も高稼働率となりました。
セグメント別営業利益を見ると、ホテル事業、フーズ事業がマイナスとなっているものの、前年比で見ると、デベロップメント事業を除き全て対前年比プラスとなっています。

設備投資は沖縄のリゾートホテル、八王子市高尾の大型学生寮など5,668百万円で、今期は4,300百万円の予定です。
これに伴い有利子負債は20億円ほど増加しましたが、株主資本に対する有利子負債の比率「D/Eレシオ」は1.02倍と、前期1.01倍から横這いとなっています。

 

2004年3月期予想

<連結>
(単位:100万円)
実績
前年比
売上高
54,300
+8.4%
経常利益
4,200
+8.1%
当期純利益
2,180
+6.9%

寮事業の期初稼動率は96.3%となっています。
少子化の進行、企業のリストラの継続など厳しい状況が続いており、慎重な見方をしているそうです。
セグメント別では、売上高に関しては全てのセグメントで増収を見込んでいます。
営業利益では、ホテル事業の黒字化、フーズ事業での赤字縮小から黒字化を目指しています。

 

今期の課題と取り組み

今期は、「稼働率の最大化」を目指して具体的に以下の点に取り組んでいきます。

社会人寮を学生寮へ転換
社員寮は、企業の福利厚生制度に対する姿勢の変化、若年層の意識の変化などから横這いが見込まれている一方、学生寮は専門学校に加え、四年制大学との提携などから契約者数が増加しています。同社最大級の学生寮「ドミール高尾(定員521名)」は2ヶ月で満室となり、内80%が新入生ということで、学生寮のニーズは引き続き高いと考えています。

マンスリー契約の強化
比較的短期間のニーズも取り込んで稼働率を向上させます。

ホテルも含めた期中稼働率向上に向けた全社的な取り組み
全社的にさまざまな形で集客に力を入れていきます。

解約率減少に向けた取り組み強化

 

中期展望

石塚社長は、前期の決算に関しては増収・増益を達成したものの、経常利益が計画未達だったことを株主・投資家に対し大変申し訳ないと考えています。
今期に関しては、本来の目標は「単体で経常利益 +10%増」ですが、創業25周年の今期を、新たなジャンプのための先行投資の年と位置づけ、慎重に見ているということです。

その新たなジャンプのための中期的な基本方針として以下の5点をあげています。

  • 主力の寮事業に加え「ドミール事業」を成長ドライバーと位置づけ経営資源を傾斜配分し、開発を加速
  • 次世代の主柱であるシニア事業、「癒し」をテーマとした事業の育成・強化
  • リゾートホテル、外食事業の抜本的な改革の断行
  • 総合ビルマネジメント事業の強化・拡大
  • 投下資本の増加を抑制し、所有不動産の証券化などオフバランス化を推進し財務体質を強化

寮事業について
学生寮・社員寮は毎年1000室以上の開発を目標とし、期中平均稼働率を93%で維持することを目指します。
学生寮では大学との提携を加速させます。また、以前のレポートで紹介した九州・佐賀県で中高一貫教育を行う公立学校の学生寮の受託運営がスタートしました。 今後はこうした動きが全国的になると予想され、対象となる市場は中高生マーケットへも拡大していく考えです。
社員寮は横這いが見込まれる中、福利厚生施設の売却やサブリースの提供などにより、従業員の住まいのことなら全て解決するというスタンスで顧客ニーズを満たしていきます。

ドミール事業について
毎年1000室の開発、期中平均稼働率95%を目指します。
同社では今まで20年間に2万室の学生寮・社員寮を開発してきました。この過程で培った3000件の顧客ネットワークを活用すれば、ワンルームタイプは4倍の開発が可能と石塚社長は考えています。こうした実績に加えて、ドミール大量開発を可能にするものとして期待されているのが「ドミールガーデン」です。
これは「e−Cube工法」という低コスト「建設コストは2−3割削減」・短期開発「従来の約半分、最短3ヶ月」の工法により建設されるワンルームマンションです。

ローコスト: アパート並みの小額資本で本格的重量鉄骨造のマンション建設が可能 ハイリターン:郊外の住宅地でオーナー利回り12%を実現
ローリスク: 高利回りを10年以上安定的に保証すること短期間での回収が可能

開発人員を12名増員するほか、年間3、000戸の生産体制を整備するなどの重点施策をとり、今期末500室、来期末1,500室を目標とし開発を進めていきます。

ホテル事業について
ビジネスホテルについては5年間で11棟を22棟へと倍増を計画。 平均稼働率は87.5%を目指しています。
「共立らしさ」を目指した各種サービスを取り入れ幅広く集客に努めた結果、前期は高い稼働率(86.9% 前年比+2.9P)を実現しました。
今後は、個人客の一層の取り込みなど集客改善による増収、新人事制度導入によるスピードアップ&モチベーション向上、寮事業で培ったノウハウの活用などに注力していきます。

リゾートホテルについては顧客シェアの拡大、新たな顧客層の開拓やシニア事業とのタイアップによる平日の安定稼動、新組織による効率アップなどで梃入れを図ります。 本社経費を除いた事業所ベースでは黒字化しており、もう一歩の状況となっています。

 

取材を終えて

今回の中期展望はまだ最終的なものではなく、詳細な数字を詰めたものは近いうちに完成するそうです。
石塚社長は、中期成長のための事業展開に注力するのと平行して、不採算事業に関しては、社員の士気低下を防ぐために3年程度赤字なら撤退すること、2−3年で部門長を評価し適切な配置換えも進めていく考えです。

次回以降のレポートでは寮およびドミールの開発進行状況をフォローアップするとともに、正式な中期経営計画を紹介できればと考えています。

 
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