ブリッジレポート

(4849)エン・ジャパン/越智 通勝社長
2003年8月20日(水)

エン・ジャパンの中間決算説明会に出席しました。
越智社長が中間決算概況、今後の展開などについて説明されました。

 


越智 通勝社長
  

2003年12月期中間決算概要

実績
対前年同期比
売上高
2,074百万円
+47.6%
経常利益
934百万円
+54.8%
当期純利益
535百万円
+54.0%

大幅な増収・増益を達成しています。
当上期末の人員数は160名と2002年12月 103名に比べ57名増と過去最大の増員となりました。4月の新卒採用も含め、先行投資的な意味もある人員増でしたが、コスト増加を十分にカバーする結果となりました。

サイト別売上高
当中間期実績
対前年同期比
社会人の転職情報
1,395百万円
+48.9%
転職コンサルタント
388百万円
+36.3%
派遣のお仕事情報
270百万円
+64.6%
キャリアエグゼクティブ
19百万円
+ 7.1%

キャリアエグゼクティブは当初対象としていた年収を1千万円から、雇用環境の悪化で800万円程度まで下げましたが、引き続き低調なため、今年5月から「社会人の就職情報」の1コーナーとしました。

 

事業推移

同社の年間の売上パターンは、通常1−3月に伸びて、4−6月は一服。7−12月に向けてまた上昇というものです。ところがこの上期末の6月は、月間売上高、掲載社数ともに過去最高となりました。掲載社数とともに、登録会員数も6月末で57.2万人とこれもピークを更新中です。

 

マーケット動向

以前のレポートでも触れていますが、インターネットによる求人マーケット市場の展望は以下のとおりです。

  • 世の中の変化のスピードが益々速くなる中で、企業は新卒の育成のみではこの変化についていけず、中途採用活動が活発化し、人材の流動化が進んでいます。
  • こうした中、既存の紙媒体での求人広告市場は、月によって上下はあるものの基本的には減少傾向にあります。一方でネット広告は増加しており、全体が悪い中でも好調な同社の場合、全般が上向けばもっとよくなると越智社長は考えています。


事業の特徴と差別化

強みと競争力
1.ソリューション力
同社の設立は2000年1月ですが、母体である日本ブレーンセンターは20年にわたり採用、教育、評価など人事コンサルティングの実績があります。この長年のノウハウ、経験によって企業の採用課題への適切なソリューションを提供することができます。

2.クリエイティブ力
企業の魅力を的確に表現します。 同社の広告は100%自社による取材・編集・制作となっています。広告に関しては全て、知的財産権(著作権)は同社が保有しています。

3.ナレッジ力
経験から蓄積されたネットと求人広告業界に関するナレッジが豊富です。
ネットビジネスは1995年から手がけており、ネット求人業界の先駆者となっています。

客観的評価
Eコマース専門のリサーチカンパニーであるゴメス社の「2002年春期第2回転職情報サイトランキング」によれば、「社会人の就職情報」が第1位にランクされました。
情報量・質のみでなく、編集・構成がすばらしく、転職希望者に極めて有用という評価です。

この後、職場風景がわかる「動画」、求人広告内容に対する「品質保証」など新たなサービスも付加しており、この時点以上の高い評価を受けているだろうとのことです。

また、バガボンド社による「転職サイト比較調査2002」では、最も役に立ったサイトランキングで20.6%の支持を獲得し、第2位でした。前年比5.9%アップとなっています。

こうした、高品質の求人広告を適正価格(一切値引きを行いません)で提供することにより、顧客である企業からも高い評価を得ています。
採用成功率は2003年2月で80.7%、顧客満足度は86.2%でした。顧客満足とは、実際には採用できなかったが非常に質の高い転職希望者が応募してくれたということです。顧客満足度は、すなわちリピーターに繋がると見ています。
この数字は、同業界ではかなり高い数字ということです。

 

2003年12月期通期予想

実績
対前年同期比
売上高
4,000百万円
+28.7%
経常利益
1,600百万円
+24.7%
当期純利益
820百万円
+23.7%

下期も引き続き好調な業績の推移を見込んでいます。

 

中期戦略

現在は中途求人市場に特化して事業を展開していますが、今後は様々な分野に進出し、全方位型のビジネス展開を検討しています。

・社会人教育
中途入社後、よりがんばってもらうために各種スキルアップのための教育をeラーニングで提供します。

・新卒求人
過去に一度撤退した経験があります。その経験を生かし、まず日本ブレーンセンターに「en」ブランドの使用を許諾して今年から展開を始めます。
中長期の観点から、学生に「en」ブランドを浸透させることは極めて重要と認識しています。

その他
キャリアコンサルタントの育成など、57万人の会員データベースを活用した様々な事業展開を検討中です。

 

株主優遇策

1:2(5月29日発表、8月20日実施)、1:3(7月31日発表、10月20日実施)と、同社では立続きに2度の株式分割を発表しました。 これは、株価上昇に伴って株主数が減少する中、個人投資家に株式を買い易くするためと考えてのものです。

 

取材を終えて

越智社長は、投資家に対して「業績数字のみに注目するのではなく、同社の理念を理解した投資家に投資してほしい」と常々おっしゃっています。
その理念とは、人と仕事、人と企業を結びつける不思議な力やめぐり合わせを「職縁」と捉え、多くの人々にいい出会い「職縁」があることを願うというものです。
そのために求職者には「仕事を大切に。転職は慎重に」、企業には「人財を大切に。採用は慎重に」と呼びかけています。単にビジネスの拡大を追及するならば企業には積極的な採用を、求職者には積極的な転職を呼びかけるのでしょうが、それでは本当の成長に結びつかないと考えているからです。
一方、業績数字でも、同社の強みとネット求人広告市場の拡大を背景に、引き続き好調です。
同社では過去3年、第3四半期決算発表が終了した11月時点で業績の上方修正を行っています。今期も、通期の経常利益予想1,600百万円に対して、上期で934百万円となっています。
足元の数字とともに、中期的な成長戦略を引き続きフォローアップしていきたいと思います。

 
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