ブリッジレポート

(4849)エン・ジャパン/越智 通勝社長
2004年2月18日(火)

エン・ジャパンの決算説明会に出席しました。
越智社長が決算概要、今後の取り組みについて説明されました。

 


越智 通勝社長

2003年12月決算概要

(単位:100万円)
 
実績
対前期比
売上高
4,372
+40.7%
営業利益
1,749
+34.0%
経常利益
1,754
+36.7%
当期純利益
1,038
+56.6%

引き続き好調な業績でした。 販管費のうち、人件費 634百万円(前期比 +46.3%)、広告宣伝費 1,107百万円(前期比 +56.6%)が売上高の伸びを上回りましたが、経常利益率は40.1%と高水準をキープしました。

<サイト別売上高> 
(単位:100万円)
 
当期売上高
対前期比
当期構成比
社会人の転職情報
2,938
42.0%
67.2%
転職コンサルタント
807
26.8%
18.5%
派遣のお仕事情報
  605
60.9%
13.8%
キャリアエグゼクティブ
21
▲13.3%
0.5%
(キャリアエグゼクティブは2003年5月に社会人の転職情報に統合しています)

*[en]社会人の転職情報
2003年5月にキャリアエグゼクティブを統合。6月には「求人情報の品質保証コメント」を掲載し、情報の信頼性を向上させました。
11月には全面リニューアルし、「就職情報」から「転職情報」と名称を変更し、内容面に加え、より操作性の優れたサイトとなりました。 動画による職場の雰囲気を表現する「動画ムービー」が標準仕様であるほか、レジュメの書き方をアドバイスする「レジュメコーチ」、ITスキル診断テスト「iStudy Skills for ITSS」、自分の弱み・強みを診断する「My Value診断」など、求職者のために役立つコンテンツを充実させています。
2003年9月には「2003年秋 転職情報サイトランキング」(ゴメス社調べ)で総合2位。「転職サイト比較調査2003」(ネットアンドセキュリティ総研株式会社調べ)では認知度、訪問度でともに1位にランクされました。

*[en]転職コンサルタント
2002年12月に掲載社数、売上高で日本最大の人材紹介会社集合サイトに成長した後も、他社を大きく引き離しています。(2003年12月末 掲載社数208社)

*[en]派遣のお仕事情報
掲載社数、売上高で業界2位となっています。(2003年12月末 掲載社数 177社)

以上のような施策の結果、同社独自の社内調査によると、顧客企業側においては採用成功率 82.8%、顧客満足度 86.9%。求職者満足度も99.1%と極めて高い評価を受けており、[en]ブランドの価値は一段と向上しています。

 

今後の事業戦略

今期の事業戦略としては、「人財採用のことなら[en]」という、ターゲット人財採用成功No.1企業を目指し、「事業領域の拡大」と「営業力の強化」に注力していきます。

事業領域の拡大
株式会社日本ブレーンセンター(NBC)との経営統合を発表しました。(統合日2004年6月1日)
NBCは越智社長が1983年に設立した会社で、3E(採用:Employment、教育:Education、評価:Evaluation)を事業領域として、20年以上にわたるソリューション力、経験・ノウハウ、プロダクト開発力に特色と強みを持った会社です。
また、新卒者向けの求人サイト「[en]学生の就職情報」を運営しているほか、人事関連のASPサービスを行っています。

このNBCを統合することで、事業領域を拡大させていきます。
人財採用マーケットの規模は、
社会人:3,600億円、パート・アルバイト:1,800億円、新卒:600億円
となっています。
このうち、新卒市場でのWebによる求人広告は半分の300億円。NBCの売上シェアは2003年度で約1.3%の8億円となっています。
今後は新卒のWebによる求人広告マーケットでシェア5−10%(売上ベース)を獲得することを想定し2007年度には新卒関連売上は20−35億円になると予想しています。

2003年10月に「[en]学生の就職情報」はグランドオープンしました。
プロを目指す学生に対して、表面的ではない企業の真の姿を1社1社詳細に紹介して学生にとっても企業にとっても役に立つ内容となっています。とかく学生の人気が集まる華やかな仕事だけでなく、地味でもやりがいのある仕事にもスポットを当てています。

この学生向けサイトに加えて、ASPサービスにも力を入れ新しいマーケットを創造していきます。

*採用支援ASPサービス
各サイトに掲載した求人情報を一元管理し、加えて煩雑な採用業務を効率的に管理します。 新卒採用、中途採用それぞれを支援します。

*評価・診断テストASPサービス
「知的能力(IQ)テスト」、「職務適正診断テスト」、「自己分析診断テスト」

「統合によるシナジー効果」
[en]ブランドの浸透
営業効率のアップ
I床繊Χ軌薀離Ε魯Δ鮹翕唳陵兒業へ活用
これらによって、「既存クライアントへの深耕」、「認知度の向上」、「マーケットシェアの拡大」、「収益の拡大」といったシナジー効果が生まれると考えています。

営業力の強化
エン・ジャパンとNBCの経営資源を結集します。人員を2003年の182名から2004年380名、2005年480名と大幅に増強します。
現在は東京、大阪、横浜、名古屋の4ヶ所である営業拠点を、その他の地方にも積極的に展開していきます。
オンライン(バナー、メルマガなど)、オフライン(車内、新聞・雑誌)ともに広告戦略を強化していきます。

以上のような施策によって、従来の「新卒〜中途の採用トータル化」から、教育・評価も含めた「人財ビジネス全方位型」へと事業のフィールドを拡大させていくことを中期戦略としています。

 

今後の業績予想

<中途採用事業(現エン・ジャパン)>  
(単位:100万円、人)
 
2003
2004(予)
2005(予)
2006(予)
2007(予)
2008(予)
売上高
4,372
5,500
7,500
9,500
12,000
15,000
経常利益
1,754
1,600
2,500
3,800
4,800
6,000
人員(期末)
182
250
320
350
400
450

<新卒採用・教育・評価事業(旧NBC)> 
(単位:100万円、人)
 
2004(予)
2005(予)
2006(予)
2007(予)
2008(予)
売上高
870
1,600
2,000
2,500
3,000
経常利益
−100
−150
70
400
900
人員(期末)
130
160
180
190
200
*2007年までに新卒採用Web求人広告マーケットシェア5%獲得を想定
* 2004年6月1日にエン・ジャパンと事業統合されるため、上記2004年度分は統合後の7か月分の数値となっています。

<5ヵ年計画(統合後)>
(単位:100万円、人)
 
2003
2004(予)
2005(予)
2006(予)
2007(予)
2008(予)
売上高
4,372
6,200
9,000
11,000
13,500
17,000
経常利益
1,754
1,500
2,350
3,870
5,200
6,900
経常利益率
40.1%
24.2%
26.1%
35.2%
38.5%
40.6%
人員(期末)
182
380
480
530
590
650

今期は上場以来初めて減益となりますが、その背景としては、営業力の強化のための広告宣伝費の増加があります。
売上高の伸びによる通常ベースの伸び率にプラスして広告宣伝費約4.7億円、新規事業経費1.3億円を多めに計上していますが、状況によっては一部使わないこともありうるということです。

同社のサービスは前述したような顧客満足度の高さなどから「質ではNo.1」と越智社長は考えていますが、首位のR社とは「量=掲載企業数」の面でまだ開きがあるのも事実です。 そこで、「量」の面でもある程度のボリュームを確保することを今期の目標とし、広告宣伝費の大幅増強を行うこととしました。
来期以降は再び増益基調となり、2008年に向けて経常利益率は40%台に回復する見通しです。

 

取材を終えて

ネット求人情報業界では、トップのR社がポータルサイト最大手のY社と合弁で会社を設立することが話題となっていますが、以下のような理由で同社にとっての影響はさほど大きくないと越智社長は考えています。

  • 2002年10月のY社とR社の求人事業における業務提携発表当時、当社のY社への依存度は応募者の約20%程度でしたが、現在は10%程度まで低下しています。
  • [en]の認知度が向上していることから、ポータルサイト経由ではなく、キーワード検索によって直接当社サイトを訪れるユーザーが増加しています。
  • 求職者は複数の情報サイトを利用しており、昨今のR社の攻勢による当社の採用効果への影響はありません。

今期の大幅な広告宣伝の増強は、現在の第2位の地位をしっかりと確立させ、首位を追撃するための先行投資と考えており、好業績が続いている現在こそ、その好機と判断したということです。 更なる成長に向けた新たなステージに入った同社の今後の動向を引き続きフォローアップしていきたいと思います。

http://www.en-japan.com/company

 
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