ブリッジレポート
(6914)オプテックス  小林 徹社長
2004年11月5日(金)

10月29日に業績修正を発表したオプテックスを取材しました。
ブリッジレポートやブリッジサロンを通じて同社に関心を持つ個人投資家も多く、IR担当の若林部長も「現況と今後を個人投資家の皆さんにも是非理解していただきたい」と、快く取材に応じていただきました。


小林 徹社長

業績修正の内容
2004年8月5日に発表した2004年12月期業績予想を以下のように修正しました。

<連結>
(単位:100万円)
 
売上高
経常利益
当期利益
前回予想
18,900
2,600
1,350
今回修正
17,100
2,350
1,300
増減額
−1,800
−250
−50

<単独>
(単位:100万円)
 
売上高
経常利益
当期利益
前回予想
13,000
1,650
850
今回修正
11,600
1,400
750
増減額
−1,400
−250
−100


修正の理由とその背景

売上高
「防犯用製品を中心に米英の海外子会社における売上不振」
前回のレポートでも触れたように、米国市場は世界最大の市場ですが、反面競争は激しく、モニタリングセキュリティ(防犯機器による機械的な監視警備)は成熟しており、またM&Aによる市場の寡占化が進んでいるため同社のような独立資本のメーカー参入が難しいという現状です。

「国内警備会社向けの一部製品立上げの遅れ」
同社は従来の機械警備の問題点を解決する新しい発想で、防犯用センサや一般家庭用画像監視システムなどを開発し高い評価を受け、大手警備会社への納入を近年急速に伸ばしています。 大手警備会社に対しては5年前の5倍以上で、今年も約40%の増加となっています。
このように、警備会社における内部シェアは急上昇していますが、一方で新製品採用時の警備会社の評価基準に基づく試験も複雑になってきており、一部新製品においては評価に長い期間を要したものがありました。ただ、この製品に関しては既に納入が始まっており、来期取り返すことは可能な状況です。

「自己警備の需要喚起のために取り組んだ新規販路開拓の遅れ」
これも前回のレポートで触れましたが、同社ではプロテクション・セキュリティ(一般家庭向けの自己完結型防犯)について「プロテクション・セキュリティNo.1」を目指すという高い目標を掲げて、センサ起動により光や音で不審者を威嚇し、画像で記録する製品ラインアップの拡充に注力するとともに、ホームセキュリティの需要増加に伴い、一般家庭をターゲットとして、大手・中堅の住宅メーカー、リフォーム会社、住宅建材メーカーなど新販路の開拓に挑戦してきました。
ただ、急激な社会不安の増大に対してエンドユーザーの意識が短期間で高まるには至っておらず、まだ現実との乖離があり、想定どおりには開拓が進みませんでした。

経常利益
売上高の減少、新社屋建設に伴う諸経費の負担増

当期利益
経常利益の減少、過年度税額修正に伴う税負担の増加


今後の展望と対応

このように当初の想定とは異なる展開もありましたが、国内外におけるセキュリティニーズとマーケットは確実に拡大していくと考えており、今後成長を継続するために以下のような施策を進めていきます。

米国子会社の改革
海外拠点の中では唯一防犯、自動ドア、産業機器を一体として取り扱っているので、課題・責任が明確になっていないと考えており、集中と選択によって、その点の改革を進めます。

要素技術に対する積極的な取り組み
同社の製品を支える核となる要素技術は「赤外線センサ」からスタートし、「画像(録画)」へと進んできました。
次の重要な要素技術として、「画像センシング」に注力していきます。
画像センシングとは、「人体の形状をモノや動物とは区別し、人体として正確に認知する」もので、これによって従来の画像監視システムは性能がさらに向上するとともに、応用範囲が一段と拡大すると考えています。
この技術を持っているのが今年4月に子会社化した「技研トラステム」です。
同社の画像センシング技術は、人間を人間として正確に認識する精度が90%以上と極めて高く、シェアも80%と圧倒的です。

防犯用はもちろんのこと、以前から小林社長が唱えている「エントランス」(建物の出入り口)関連のソリューション(問題解決)としてこの画像センシング技術に期待しています。
自動ドアメーカーも新たな付加価値に対する意識は強く、オプテックスでは自動ドアおよびエントランスの様々な機能・役割を融合させた新たなシステムやサービスを開発・提案することで、新しいマーケットを創造・開拓していきたいと考えています。

「新販路の開拓」
前述のように想定どおりには開拓が進みませんでしたが、一般家庭でのセキュリティシステム普及率は米国が約15%なのに対し、日本は1%未満であり、将来的には巨大なマーケットを想定することができます。今後も継続して新販路開拓を継続していきます。


過去の業績推移と現在の各種指標

修正後の数字で見ても、売上高は前々期、前期に引き続いて2桁の伸びを見込んでいます。
また売上高経常利益率も2000年12月以降継続的に10%を超しています。

また株価は11月10日現在2010円と高値からは大きく下落しましたが、この株価水準でのPERは19.9倍、配当利回りも30円予定で計算すれば1.49%となっており、割高感はないのではと会社側は見ています。
ちなみに同日の東証1部全銘柄のPERは18.76倍、配当利回りは1.23%でした。


取材を終えて

今回の業績修正に対しては、個人投資家の方からの問い合わせも多く、オプテックスでは「現在どういう状況で今後どういう取り組みを行なっていくのかを、株主、個人投資家の皆さんにしっかりとお伝えしたい。」と考え、このレポート作成となりました。
下方修正があっても制度的なリリースのみで終わらせてしまう企業は沢山ある中で、自ら積極的にフェアな姿勢で情報提供を行う同社のIRに対する姿勢は、大いに評価できると思います。
同社ではHP上でも「個人投資家向けコーナー」を近日中に開設し、個人投資家にわかりやすく同社の現況と将来を伝えていく考えだそうです。 次回は本決算発表後にフォローアップの取材を行ないたいと思います。

http://www.optex.co.jp/

 
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