ブリッジレポート
(4709)インフォメーション・ディベロプメント/尾崎 眞民社長
2004年11月16日(火)

インフォメーション・ディベロプメントの中間決算説明会に出席しました。
船越専務が中間決算概要、今後の展望について説明されました。


尾崎社長と舩越専務

 

2005年3月期中間決算概要
<連結> 
(単位:100万円)
 
中間実績
対前年同期比
売上高
5,249
−3.1%
営業利益
96
−62.8%
経常利益
97
−63.3%
中間純利益
52
+28.8%

顧客の継続的な低価格要求による売上減、昨年の人件費圧縮からのベースアップによる販管費増加で、対前年同期比では減収・減益でしたが、ほぼ計画通りの推移でした。
中間純利益は、昨年計上した受託業務解約清算損が当期はなかったため増加しています。

このように、不採算案件も発生せず期初計画通りの決算となったことに対し、船越専務は、 これまで進めてきた改善策が着実に実を結んできたものと認識しています。

<セグメント別動向>
ソフトウェア開発 
売上高 1,719百万円(前年同期比 −17.9%)
低価格化や受注競争の激化で不振でした。

ITO(ITアウトソーシング) 
売上高 2,591百万円(前年同期比 +4.2%)
低価格化、競争激化の一方、新規顧客、既存顧客ともに拡大傾向です。

BPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング) 
売上高 633百万円(前年同期比 +13.1%)
株券移行業務などが好調のほか、事務代行業務が拡大しました。

セキュリティ&コンサル他
売上高 306百万円(前年同期比 +9.8%)
コンサル業務は情報化投資抑制の影響がありました。セキュリティ業務は比較的順調に推移しました。

<顧客別動向>
金融・保険の売上高構成比が、統合一巡の影響で44.9%と50%を割りました。
一方、情報・通信・サービスの構成比が38.9%(前中間期 25.1%)と大幅に増加しました。

<ハイライト>
新組織体制(BOO部&BA部の設置)
BA部(ビジネスアライアンス)は、協業パートナー改革によるビジネスの拡大を図り、大手アウトソーシング顧客の獲得を目指します。
BOO部(ビジネスオペレーションズアウトソーシング)は、新規顧客の開拓とBOOビジネスの拡大を目指します。
事務所の移転 業務運営の効率化、迅速化を目的に、現本社に近い旧日本テレビのオフィスビルに営業拠点と生産拠点を統合しました。
またグループ間業務の効率化、グループソリューションの提案の推進を図り、グループ会社も同オフィスに集約しました。

中国武漢子会社設立
「国内プロジェクトにおける利益率の確保など生産競争力の強化」、「IDおよび中国における有能な人材の採用」、「中国パートナーとの協業(外注費の有効活用)」を狙い、2004年4月、中国・武漢に子会社を設立しました。


情報サービス産業の業界動向
情報サービス産業全体では、昨年の後半からマーケットは回復傾向にあります。
業務種類別には、開発業務のマーケットが回復傾向なのに対し、ITOマーケットの伸び率は低下。ただ継続して成長しています。
業界としては、昨年の後半から「将来的に売上高が増加する」と明るい見通しを持つ企業が増えています。

顧客業種別の将来見通しでは、製造業が「マーケットの回復を後押しする」との見方が強いほか、金融・保険、卸売・小売は「出遅れているが今後回復する」、サービス業は「継続的な上昇」、情報通信業は「需要拡大」といった見通しとなっています。


2005年3月期通期見通しと取り組み
<連結>
(単位:100万円)
 
見通し
対前期比
売上高
11,670
+4.2%
経常利益
650
+3.5%
当期純利益
270
+32.4%

期初計画通り、増収・増益を見込んでいます。 ITO、BPOの数字はほぼ見えていますが、抑え目に見込んでいるソフト開発の動向が、リスク要因と認識しています。

<セグメント別の下期の課題と対策>
ソフトウェア開発
課題:技術要員の確保と生産性の向上
対策
現在のパートナー企業からの技術要員の確保と新たなパートナーの開拓
ISOおよび同社の開発基準であるIDBASICの遵守

ITO
課題:大手アウトソーサーからの受注拡大
対策
顧客要求に応じた中途採用の推進
BA部との連携によるパートナー戦力の有効活用

BPO
課題:事務代行業務および派遣業務の拡大
対策
ターゲット顧客への事務代行業務の営業推進
他事業本部との連携による業務分野の拡大

その他
課題:営業活動の推進
対策
セキュリティ製品の販売促進(セミナーやプロモーションの推進)
コンサル案件獲得の推進

<今期活動のポイント>
「既存顧客への浸透」と「2−3年先の将来顧客の開拓」が今期活動のポイントと考えています。

「既存顧客への浸透」:BOOの推進
同社は、
・ 直接取引による営業チャネルの優位性
・ 大規模な運営体制(約800人体制。業界有数)

といった強みを持っており、これを「安定的な売上体制の確立」、「優先的な新規案件の獲得」、「顧客からの高い信頼の獲得」につなげています。
こうした信頼性を更に向上させ、例えばBPOのみの単体取引の顧客企業から新たに「ITO」、「開発案件」など複数取引を受注して、既存顧客への浸透による売上高の拡大を目指します。
今期はここまで、金融・保険関連で4社、情報・通信・サービス関連で6社のBOO顧客が増加しています。

「新規顧客の開拓」:戦略的パートナーの開拓
同社の課題は、「新規顧客セグメントの開拓」と「マーケットニーズへの対応(技術の多様化・複雑化)」と認識しており、その対応として<Win−Win>の関係となる「戦略的協業パートナーの開拓」が必要と考えています。
そのひとつが「コアパートナー」です。 現在は、日本ユニシス、NTT関連企業などの大手SIerのコアパートナーとなって、ITアウトソーシング、BPOのアウトソース(下請け)を受託。大手企業の営業力を有効利用しています。
受注状況は、IBM関連で前年同期比 +24%、NTT関連で同 +259%と実績が上がってきました。

もう一つが「戦略的協業パートナー」です。
これは、相互の顧客セグメントの共存および技術スキルの補完により、営業チャネルの拡大、マーケット対応力の強化を狙うものです。
理想の協業パートナーは、開発業務が主で、技術スキルの補完ができる企業です。 同程度の事業規模で同社の事業領域と大きくバッティングすることのない企業になります。
たとえば、ITアウトソーシング/BPOの売上比率が約60%の同社が、開発が90%のA社とパートナーになれば、双方に大きなメリットが生まれます。

国内では現在パートナーの調査中で、海外では中国で開発技術パートナーとして2社と契約の予定です。


CSR経営について
同社は、公平・誠実に事業リスクを開示するとともに、CSR(企業の社会的責任)について今後特に注力して経営を行なっていく考えです。

有価証券報告書には、以下の事業リスクを掲げています。

1. ソフトウェア開発業務遂行上のリスク
2. システム運営管理業務遂行上のリスク
3. 特定の取引先への依存に係わるもの
4. 会社がとっている経営方針に係わるもの
   ・ 人材確保のリスク
   ・ 個人情報の管理について
5. 財政状態および経営成績の変動に係わるもの
   ・ 上半期と下半期の業績について
   ・ 保有土地の減損会計の影響について
   ・ 退職年金制度について
6. 技術革新への対応について
7. ストックオプションについて

また法令を遵守し、倫理的に事業活動を行なうことは、企業が社会的責任を果たしていく上での最も基本的な事項の一つと考え、企業全体で法令遵守のための組織体制作りを実施しています。

委員会の設立
 ・ コーポレートガバナンス委員会
 ・ 危機管理委員会

勉強会の実施
 ・ コンプライアンス勉強会
 ・ 個人情報保護勉強会
 ・ コンプライアンスブック/カードの作成

コンプライアンス窓口の設置
 ・ 社内連絡窓口
 ・ 社外連絡窓口(株式会社インテグレックス、ひかり総合法律事務所)


取材を終えて

対前年同期比では減収・減益でしたが、ほぼ計画通りの推移であり、想定しなかった不採算案件の発生もなく、落ち着いた決算を迎えることが出来たというのが船越専務の感想です。ただ、決して一息ついてのんびりするというわけではなく、BOO顧客の拡大と戦略的協業パートナーの開拓という、同社の収益を安定的に拡大させていく施策に注力していく考えです。
次回は第3四半期の状況をフォローアップ取材したいと思います。

http://www.idnet.co.jp

 
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