ブリッジレポート

(8860)フジ住宅 今井 光郎社長
2004年12月1日(水)

 

フジ住宅の中間決算を取材しました。
山田常務にお話を伺いました。


今井 光郎社長

 

2005年3月期中間決算概要
<連結>
(単位:百万円)
 
中間実績
対前年同期比
売上高
16,022
+8.8%
営業利益
386
−21.0%
経常利益
151
−63.3%
中間純利益
78
−53.6%

に比して売上高が1,290百万円増加(+8.8%)しているにもかかわらず、営業利益が102百万円(−21.0%)減少しています。理由は粗利益率の高い分譲住宅部門の売上高が前中間期比で大幅に減少していることによります。

(分譲住宅部門)
(単位:百万円)
 
売上高
粗利益
当中間期
5,543
1,067
前中間期
9,060
1,939
差異
872

不動産業界は一般的にマンション、戸建住宅の顧客への引渡し(売上計上)時期は下半期の3月に集中する傾向があり、同社も例外ではありません。
但し、主力の分譲住宅部門、土地有効活用部門について、当中間期末現在で顧客と売買契約を締結済みの契約残高が下表の通りあり、建築工事も順調に進んでいることから通期の利益目標の達成は確実なものと見込んでいます。

(単位:百万円)
 
契約残高
通期の利益目標達成に
必要な下半期売上高
分譲住宅部門
22,838
18,757
土地有効活用部門
9,522
3,716

<セグメント別動向>
不動産販売事業
売上高  12,391百万円(前年同期比 +  4.6%)
営業利益    487百万円(前年同期比 − 38.5%)

分譲住宅では住宅の第一次取得者層に対して、低廉良質な住宅供給に努めました。戸建住宅においては顧客の住宅間取りや設備仕様に対する様々なニーズに対応した「自由設計方式」の住宅が好評を維持し、好調な業績となりました。
また、販売エリアも順調に拡大し、大阪市内及び大阪北部方面での戸建住宅の販売契約戸数が112戸(前年同期比 38戸増)と大きく伸びました。

分譲住宅の引渡し戸数は、戸建住宅の「グランド・スクエアなかもず」41戸など合計166戸となりました。また改装付中古住宅「快造くん」の引渡し戸数は153戸、定期借地権付分譲住宅の引渡し戸数は12戸となりました。また、大阪府北部地域の戸建て用大型分譲用地の一部についての土地販売の引渡しや、賃貸物件として運用の予定だった不動産投資ファンド向け賃貸マンションの3棟が、早期の成約となり引渡しを完了させることができました。

土地有効活用事業
売上高   1,264百万円(前年同期比 +  48.5%)
営業利益     40百万円(前年同期比 + 151百万円)

木造賃貸住宅「フジパレス」が土地所有者の土地有効活用ニーズを的確に捉え、着実に受注を伸ばしました。

賃貸及び管理事業
売上高   2,269百万円(前年同期比 + 19.1%)
営業利益    195百万円(前年同期比 +253.9%)

土地有効活用事業にリンクした賃貸物件及び管理物件の取扱い件数が増加すると共に、稼働率も大きく改善しました。

その他の事業
売上高      97百万円(前年同期比 − 21.4%)
営業利益    −11百万円(前年同期比 − 43百万円)

中古住宅の仲介を53件成約しました。


トピックス
「不動産投資ファンド向け賃貸マンションで初の売上達成」

2002年3月期に新規参入した同事業において、2004年7、8月に大阪市内中心部の賃貸マンション3棟247戸(1K 24屐砲鯒箋僂掘■押ぃ毅隠敬緩円の売上を達成しました。

<事業内容>
同事業は新規事業ではあるものの、「長期高稼動が見込める立地の選定」、「用地の取得」、「設備・仕様の企画」、「設計」、「建築」、「賃貸管理」などの事業に必要なノウハウを全て備えており、同社にとっては新たな人、物の投資が必要ないローリスクで将来性豊かな事業です。
用地情報の収集と取得は用地仕入部門(分譲住宅事業)、好立地の選定と入居者ニーズを充たす設備・仕様の企画および自社での一定期間の賃貸運用は賃貸管理部門、建物の設計・施工は100%子会社のフジ工務店、販売は財務・IR担当役員という分担で全て管理職によるプロジェクトチームを組んで運営されています。

<特徴>
1.高利益率
新たな人件費負担はなく、広告宣伝も一切行わず、財務・IR担当役員が直接各ファンドに販売活動を行うため、販売費も殆ど発生しません。
上記売上と賃貸運用で約450百万円の経常利益を計上しましたが、利益率の高さはこの販売費負担の低さも大きな要因です。50億円程度の売上規模であれば新たな人員の投入は不要と考えています。

2.売手・買手双方にメリット
用地を仕入れ、建築した新規物件を一定期間保有・運営し、稼動実績付きで販売するため、買い手の不動産ファンドは安心して投資ができ、同社にとっては賃貸収入と販売利益の両方を得ることができ、双方にメリットが生じます。

<今後の展望>
最近では多くの不動産ファンドの投資熱が高まり、同社の経営基盤である大阪圏の賃貸マンションが投資対象として注目される中で、物件の供給者としての実績を積み各ファンドの注目を集めたことは、今後の事業展開に大きな意味を持つと考えています。
今期・来期売上予定の物件全てを今期に売上げたため在庫がなくなり、現在積極的に用地仕入を行っていますが、既に大阪市内で1K25〜30屬猟詑潺泪鵐轡腑麝冀呂鯒箴綉模で約25億円相当分を確保しました。
2005年3月末までに同様の物件を25億円相当分確保し、売上高50億円を目指して積極的に展開していきます。


2005年3月期通期見通し

<連結>
(単位:百万円)
 
通期予想
対前期比
売上高
43,700
+27.1%
経常利益
2,700
+42.8%
当期純利益
1,600
+133.9%

営業力の一層の強化と顧客ニーズにあった立地選定・商品企画を図り、原価の削減及び高品質の商品供給に注力し、業績向上に努めます。

<事業別売上高予想>
(単位:百万円)
 
通期予想
不動産販売事業
34,300
分譲住宅
24,300
中古住宅等
7,080
定期借地権付分譲住宅
410
不動産ファンド向け賃貸マンション
2,510
土地有効活用事業
4,570
賃貸及び管理事業
4,580
その他の事業
250
合計
43,700


中期経営計画「次なるステージへの挑戦」
(2005年3月期〜2007年3月期)
前回のレポートでも触れましたが、同社では2007年3月期までの3年間の中期経営計画を策定しています。
「経営基盤の強化」を」大命題に、大きく分けて以下の3点に注力します。

1. 業績の向上
営業地域の拡大による売上高の増大
品質の向上、新商品の導入、コストダウンによる商品力強化とこれによる収益力の向上
新規事業「不動産投資ファンド向け賃貸マンション販売事業」の本格稼動

2. 利益の増大による株主資本の充実と有利子負債の更なる削減による財務体質の強化

3. 早期の東証・大証市場第一部指定への挑戦
平成15年秋ごろから、大阪市内を中心とした地価の下げ止まり傾向が確認され、含み損処理の進展や不動産ファンドの拡大など、不動産業界を取り巻く環境が大きく変化しつつあると認識していますが、この計画はあくまで従来の厳しい経営環境を前提として策定しています。
同社は他社に先駆けて、販売用不動産、金融商品の時価評価を済ませ、有利子負債、販売用不動産を大幅に圧縮し財務体質の改善を実施してきましたが、今後も積極的に事業を拡大するとともに財務体質を改善し経営基盤をより強固なものにしたいと考えています。

<事業別の戦略>
具体的にはそれぞれの事業ごとに、以下のような戦略を推進していきます。

住宅分譲事業
1. 住宅需要層のニーズを捉えるため、人気の高い自由設計方式の継続と住宅のデザインおよび品質の向上による商品強化
2. 大阪市内を含めた大阪北部地域および阪神間への分譲地域の拡大
3. プロジェクト毎の特徴ある魅力的な街づくりによる同業他社との差別化

改装付き中古住宅販売事業
中古住宅再生事業としての手法を確立している「快造くん」の仕入れ強化による販売戸数拡大

土地有効活用事業
1. 研究・開発の成果によるRC造の新商品の受注活動開始と木造アパート「フジパレス」シリーズの商品企画力強化
2. 営業ルート拡大による案件数の増大
3. 分譲部門と並行しての営業地域の拡大による事業の相互補完メリットを追求

賃貸および管理事業
1. リニューアルした賃貸マンション・分譲マンション管理システム「FASS」の本格稼動による管理効率の向上
2. 管理物件の大規模修繕提案の推進
3. プロパティ・マネジメントの充実による土地有効活用事業、不動産ファンド向け賃貸マンション販売事業のサポート

[新規事業]不動産ファンド向け賃貸マンション販売事業
1. 2004年3月に第1棟竣工。一定期間保有・運用後の販売による賃貸収益と売却益の確保の新方針
2. 分譲・賃貸管理の両面のノウハウを生かした立地選定による用地仕入れの推進と不動産ファンドへの賃貸マンションの安定供給の継続

<連結数値目標> 
(単位:百万円)
 
2005年3月期
2006年3月期
2007年3月期
売上高
43,700
42,400
45,600
営業利益
2,930
3,050
3,670
経常利益
2,700
3,000
3,650
当期利益
1,600
1,730
2,100
EPS
99.64円
107.74円
130.78円

積極的なIR活動
同社はIRという言葉がまだ一般的でなかった1993年から証券会社の営業社員向け説明会を開始し、1996年1月には初めての個人投資家向け説明会を実施しました。
以降、業績の良し悪しにかかわらず継続的に情報を開示することで、証券市場での認知度を高め、企業実態を適正に評価していただくために積極的なIR活動を展開しています。
また、事業報告書のアンケートを通じて株主の声を積極的に吸い上げてIRを含めた企業活動に反映させる努力を続けています。
因みに、3月期決算アンケートに回答してくれた株主には徳島産の「すだち」1kgを発送しています。


取材を終えて
通期では大幅な増収・増益を計画しています。
また、投資ファンド向け賃貸マンション販売は来期販売分も前倒しで売り上げるなど、今後の更なる拡大が期待されます。
中期経営計画の進捗状況を今後もフォローアップしていきたいと思います。

http://www.fuji-jutaku.co.jp/

 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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