ブリッジレポート

(2437)シンワアートオークション/ 倉田 陽一郎社長
2005年7月25日(月)

シンワアートオークションの決算説明会に出席しました。
倉田社長が決算の概要、今期の業績予想及び今後の経営戦略について説明されました。


倉田 陽一郎社長

2005年5月期決算概要

<非連結>

   
(単位:100万円)
 
実績
対前期比
売上高
1,940
+15.4%
営業利益
440
+38.0%
経常利益
410
+31.7%
当期純利益
235
+34.9%

主力の近代美術オークションで大作の出品もあり、取扱高が順調に拡大。落札率も95.4%と高水準を維持しました。

<取扱高>

    (単位:100万円)
 
実績
前期比(%)
近代美術オークション
4,592
+16.8
近代陶芸オークション
476
+ 0.5
近代美術Part-2オークション
858
− 7.9
その他オークション
475
+ 2.6
プライベートセール
600
+ 7.9
その他
150
+133.5
合計
7,153
+11.4

オークション落札価額、プライベートセール及び交換会での取引額の合計額である取扱高は、71.5億円と前期比11.4%増加しました。
横山大観「霊峰不二」(落札額2億円)、梅原龍三郎「富士山図」(同2.8億円)、ルノワール「Fillette a l'orange」(同1.5億円)等の大作が、取扱高の増加に寄与しました。美術品コレクターの間で、"高級美術品は「シンワ」"というイメージが定着しつつあるようです。
近代陶芸オークションやその他オークションは伸び率が低く、また、近代美術Part競ークションについては2004年5月期実績を下回りましたが、これは近代美術オークションに経営資源を集中したためです。

<売上高>

    (単位:100万円)
 
実績
前期比(%)
近代美術オークション
1,003
+26.2
近代陶芸オークション
195
− 2.8
近代美術Part-2オークション
216
−10.6
その他オークション
111
− 4.1
プライベートセール
327
+15.4
その他
85
+102.2
合計
1,940
+15.4

落札者から受取る落札手数料、出品者から受取る出品手数料及びカタログ掲載料、オークション参加希望者へのカタログ販売、プライベートセールの受取手数料及び業者間交換会への出品代行手数料、そして例外的に作品を同社が買取りオークションに出品・落札された場合の落札価格(商品売上高)等が売上高として計上されます。

(注)手数料率
落札手数料:100万円まで15.75%(税込)、100万円を超える部分10.50%(税込)
出品手数料:10.50%(税込)


2006年5月期業績予想
<非連結>

   
(単位:100万円)
 
予想
対前期比
売上高
2,190
+12.9%
営業利益
516
+17.3%
経常利益
511
+24.6%
当期純利益
281
+19.4%

認知度向上や営業強化により高額作品の取扱いを強化し、売上高の拡大を目指します。

また利益面では、営業力強化に向けた人員の増強(人件費1億円増)や大阪営業所開設、上場維持費用の発生等で販管費が約2.6億円増加するものの、これを吸収して営業利益が17.3%増加する見込みです。

<取扱高>

    (単位:100万円)
 
予想
前期比(%)
近代美術オークション
5,100
+11.1
近代陶芸オークション
525
+10.2
近代美術Part-2オークション
910
+ 6.0
その他オークション
815
+71.3
プライベートセール・その他
800
+ 6.6
合計
8,150
+13.9

高額作品の出品・落札に向けたマーケティングを積極化することで、近代美術オークションを中心に取扱高を前期比13.9%増の81.5億円に拡大させる計画です。

オークション別では、近代美術オークション51億円(7回開催)、近代陶芸オークション5.25億円(4回開催)、近代美術Part競ークション9.1億円(8回開催)を計画しています。また、その他オークションでは、宝石1.6億円(7回開催)、西洋美術・特別6億円(3回開催)、ワイン0.55億円(1回開催)、プライベートセール・その他で8億円を計画しています。



今後の経営戦略

主力の近代美術オークションでは、明治以降の近代日本作家群の作品を取扱っており、これまでの最高落札価額は、岸田劉生「毛糸肩掛せる麗子肖像」の3億6,000万円(2000年12月開催の近代美術オークション)です。一方、300年近い歴史を持つ海外のオークションでは、印象派等の著名作家の作品が数十億〜百億円レベルで落札されており、150〜200億円相当の日本の外国絵画が海外のオークションに流れているとのことです。

日本の経済力、文化水準を考えると、この開きは大き過ぎるというのが同社の認識。この差を縮めるためには、高額美術品の出品数を拡大させると共に富裕層を中心にしたより多くの美術品コレクターのオークション参加が不可欠です。このため、法令遵守はもちろん、人材の育成・登用により営業力を強化すると共にとブランドの確立に努め、海外市場へのキャッチアップを図ります。

CHRISTIE'SやSotheby'sなど海外の大手オークション運営会社に比肩するブランドの構築と日本のオークション市場の育成を目指していきます。



取材を終えて

バブル崩壊により縮小した日本のオークション市場は、美術品取引業界の構造変革、美術品愛好家の支持の拡大、更には認知度の向上もあり、再び拡大期を迎えています。しかし、未だ日本の経済力には見合ったものではないだけに、日本のオークション市場の潜在成長力は大きいと言えます。
こうした観点から、同社では営業力やブランド力に磨きをかけ、より質の高い高級品・高額品の取扱いに注力していくことで、自身のブランドの構築と美術品オークション市場の拡大に寄与していく考えです。横山大観「霊峰不二」、梅原龍三郎「富士山図」、ルノワール「Fillette a l'orange」など大作の取扱いで着実に実績を残している同社の今後に注目したいと思います。

http://www.shinwa-art.com/

 
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