ブリッジレポート
(3751)

ブリッジレポート:(3751)ジー・エフ vol.1

(3751)ジー・エフ
2005年12月16日(金)


ジー・エフの決算説明会に出席しました。
仲吉社長が決算概要と業績見通し、及び今後の課題と戦略について説明されました。


仲吉 昭治社長

会社概要

「低コストで、かつ新しいビジネスモデルの開発によって『テレマーケティング革命』を目指し、社会に貢献する。」という経営方針のもと、独自に開発した全自動テレマーケティングシステムを中心としたシステムサービスを展開しています。
同システムの特徴は、" 速い・安い・簡単・的確 "。顧客に対する電話の受発信からメッセージの伝達、回答の記録と結果の集計・分析までを自動的に行うことができます。具体的には、16回線で一日約8,000件にコールすることができ、結果レポート・見込み客リストを瞬時に出力できます。もちろん、結果別にDMラベル印刷をすることも可能です。運営費用が通常のコールセンターより割安。業種ごとのシステム運用ノウハウを蓄積していることも強みです。


<沿革>

1988年3月:設立
1991年4月:全自動テレマーケティングシステムの開発・販売事業を開始
2004年10月:東証マザーズに株式を上場


<販売ルート>

販売ルートは、自社直接販売、提携先である船井総研セミナー経由での販売、GFネットワーク(後述)経由での販売の3ルートに分かれ、構成比はそれぞれ、58.4%、23.3%、18.3%(2005年10月期実績)。


<中堅・中小企業をターゲット>

テレマーケティング業務は人件費の高い日本においては実施企業の大半は資金力のある大企業に限られ、中小企業への普及が遅れているという状況に着目し、1991年にシステムサービス事業を開始しました。中堅・中小企業が主な販売先で、導入企業数は累計で1,600社を超えています。


<GFネットワーク会>

地域企業の参加を募り、GFネットワーク会を組織しています(2005年10月末現在、621社が加盟)。同会の加盟企業はテレマーケティングシステムの販売代理店としての役割を担うほか、自社システムの空き時間を使ってテレマーケティング代行サービス事業を行っています。加盟企業に対しては、同社がテレマーケティング代行サービス事業の運営指導を行っています。


<売上構成>

システム販売76.5%、サポート商品の販売や保守・メンテナンス及びロイヤリティ収入等のサービス収入8.1%、GFネットワーク会加盟契約締結時に支払われる加盟金収入13.4%、インターネット通販やIP電話サービスの通話料収入等のその他2%弱(2005年10月期実績)。


<グループ企業>

オリックス(株)及び同社グループ企業と2本の「匿名組合契約」を締結しています。この二つの匿名組合が連家子会社として、同社グループが形成されています。
全自動テレマーケティングシステムの販売において、顧客がリースや割賦販売契約を希望する場合には、同社とオリックス(株)とが合意した顧客に対して、当該匿名組合が債務を保証します(リース料・割賦売買代金の債務残高の25%~30%を当該出資金で保証)。05年10月末現在の当該匿名組合の保証の対象となるリース料・割賦売買代金の累計額は3億71百万円で、債務不履行となった顧客は6件、保証履行予定額は債務保証損失引当金額相当の16百万円です。今後顧客の債務不履行が発生した場合には、出資金合計1億48百万円を限度額として債務保証を履行する義務があります。


2005年10月期決算概要

<連結>
(単位:100万円)
 
実績
前期比
売上高
2,547
+25.1%
営業利益
337
+27.7%
経常利益
306
+44.9%
当期純利益
179
+58.9%

増収・増益となりました。
システム販売が順調に拡大、これに伴いサポート商品の販売も増加しました。販売拡張のための広告宣伝費や体制拡充のための人件費の増加により、販管費が前年同期比20.1%増加しましたが、増収効果により営業利益は3億37百万円と同27.7%増加。上場関連費用がなくなり営業害損益が改善、経常利益は3億06百万円と同44.9%増加しました。

<トピックス>


2005年2月に主力商品「オートコンタクトシステム(型番GF3002PLUS!)」のIP電話対応版をリリースし、電気通信事業者の届出を行いました。管理面では、同年4月施行の「個人情報の保護に関する法律」をはじめとする個人情報の管理を強化するべく、同年2月にプライバシーマークの使用許諾を受けました。


<セグメント別動向>
(単位:100万円)
 
実績
前期比
システム販売
1,949
+21.9%
サービス収入
206
+50.3%
加盟金収入
342
+25.9%
その他売上
49
+82.5%
合計
2,547
+25.1%

システム販売
新製品であるIP電話対応版システムのリリース効果と、処理能力の高い多回線システムの販売に注力した結果、売上高は19億49百万円と前年同期比21.9%増加しました。

サービス収入
システム販売台数の増加にともなうサポート商品の需要増に加え、広域エリアを商圏とする顧客層に対する電話帳データやガッツ石松氏録音によるメッセージ録音サービス、更には前期よりテストを続けてきた派遣社員の勤怠管理用ASPサービスの販売がいずれも増加、サービス収入は2億06百万円と同50.3%増加しました。

加盟金収入
中小企業の新規事業導入に対する需要の高まりを受けて、新規加盟契約数が順調に伸び、加盟金収入は3億42百万円と同25.9%増加。151社が新たに加盟しました。

その他
インターネット通販が堅調であり、これにIP電話サービスの通話料収入が加わったことで、売上高は49百万円と同82.5%増加した。



2006年10月期業績予想

<連結>
(単位:100万円)
 
予想
前期比
売上高
3,300
+29.5%
営業利益
469
+39.2%
経常利益
430
+40.1%
当期純利益
245
+36.3%

システム販売をけん引役に売上高、利益共に高い伸びが見込まれます。


<セグメント別予想>
(単位:100万円)
 
予想
前期比
システム販売
2,508
+28.7%
サービス収入
279
+35.4%
加盟金収入
402
+17.5%
その他売上
110
+121.4%
合計
3,300
+29.5%

主力のシステム販売は引き続き高い伸びが見込まれます。これに伴いサービス収入や加盟金収入も伸長、IP電話サービスの通話料収入の寄与でその他の売上高は2.2倍に拡大する見込みです。



今後の課題と見通し

<同社事業のポジショニング>

矢野経済研究所では、2004年度に3,703億円(前年同期比5.9%増)と推定されるテレマーケティングの市場が、2005年度に3,925億円、2007年度には4.369億円に拡大すると予想しています。一方、雇用情勢の改善に伴い労働集約型のコールセンターではオペレータの採用難と人件費高騰から一層合理化の必要に迫られるとも予想しています。また、同社グループがターゲットとする中堅・中小企業においては、「2003年 中小企業白書」によると、「中小企業587,098社の内、鉱業を除く70%(約41万社)が、マーケティングに積極的である」との事です。


<課題>

課題として次の4項目を掲げています。
(1)業種別・用途別パッケージの多様化
(2)VoIP関連商品の拡販
(3)中小企業営業支援サービスの提供
(4)アクティブシニア向けサービスの研究開発  

(1)業種別・用途別パッケージの多様化
全自動テレマーケティングシステム用途別パッケージの多様化業種業態に即したソリューションを研究し、より市場に浸透しやすい商品パッケージの開発に取り組みます。

(2)VoIP関連商品の拡販
通信のVoIP化が進行する環境において、顧客へのIP電話サービス並びに関連商品の販売を強化することで、通話料収入の拡大と業容の拡充を図ります。

(3)中小企業営業支援サービスの提供
主たる顧客層である、営業革新に積極的な中堅中小企業に対する支援サービスを強化するために、全自動テレマーケティングシステムの運用に付随して需要のある、販促ツール作成ノウハウや営業員教育に関する教育研修を提供することで、顧客満足の向上と当社サービス収入の拡大を図ります。

(4)アクティブシニア向けサービスの研究開発  
全自動テレマーケティングシステムから発信される電話情報のリスナーの属性としてシニア層の割合が高いことから、高齢化社会の中核となる元気なシニア層のライフスタイルとニーズを研究し、同社システムの活用ノウハウのブラッシュアップと商品開発につなげていきます。


<戦略>

主力商品である全自動テレマーケティングシステムの認知度・信用度の向上を一層高め、時代の要請である「低コストテレマーケティング」を推進する企業としてのブランド構築を実現するために、次の施策に重点的に取り組む方針です。

(1)全自動テレマーケティングシステムの販売強化による市場認知度の向上

(2)ユーザー満足度の向上による事業基盤の強化
システムユーザー向けサポート・サービスのラインアップ拡充による、ユーザー満足度の向上並びにサポート収入の拡大に努めます。

(3)商品開発力の強化による業容の拡大
テレマーケティング代行サービス並びに「低コスト電話受付ASPサービス」の販売強化による、サービス収入の拡大に努めます。

(4)コンプライアンス経営の充実によるブランド構築
個人情報保護法に対応した内部管理体制の充実・強化、並びに当社取引先、システムユーザーに対する情報管理に関する指導の徹底・継続による全自動テレマーケティングシステムの信用度の向上を図ります。
(5)システム活用ノウハウのブラッシュアップ
全自動テレマーケティングシステムから発信される情報を聴いていただく生活者(電話情報のリスナー)のライフスタイル並びにニーズの研究による、当社システム活用ノウハウのブラッシュアップと商品開発を進めます。



取材を終えて
矢野経済研究所の調査報告や中小企業白書の内容から言えることは、「国内テレマーケティング市場は引き続き拡大が見込まれ、同社グループがターゲットとする中堅・中小企業においても、その多くがマーケティングに積極的(言い換えれば、潜在需要は大きい)である。ただ、収益面では人手に頼ったコールセンターの運営は厳しい」ということになるのではないでしょうか。
つまり、「低コスト化によるテレマーケティング革命」を基本コンセプトに全自動テレマーケティングシステムの拡販と業容拡大を目指す同社にとって、大きなビジネスチャンスが到来するわけです。ちなみに、同社が公表している中期的な目標は、年率25%以上の売上高成長と、10%以上の売上高対経常利益率(2005年10月期実績は12%)の継続的な達成です。中小企業向けのテレマーケティングシステムの販売と言うと、ちょっと地味な感じがしますが、単独ベースの過去4年間の平均増収率は25%、同じく経常増益率は31%、とかなり派手。市場の認知度が高まれば、予想PER22倍強の水準にある株価は水準訂正が期待できそうです。

http://www.gf-net.ne.jp/

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