ブリッジレポート
(4317:JASDAQ) レイ 企業HP
分部 日出男 社長
分部 日出男 社長

【ブリッジレポート】レイ vol.13
(取材概要)
「2006年2月期は愛・地球博や東京モーターショー等の大きなイベントがあったため、2007年2月期はその反動が出ても止むを得ないところでしたが、(株)ティーシー・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社レイ
社長
分部 日出男
所在地
東京都港区六本木 6-15-21
事業内容
イベント等でのデジタル映像の演出。CM等での編集加工による映像の企画および制作
決算期
2月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年2月 9,861 31 -35 -28
2006年2月 9,533 782 773 416
2005年2月 8,237 386 380 226
2004年2月 7,649 434 429 207
2003年2月 6,761 142 126 34
2002年2月 8,184 800 763 429
2001年2月 7,030 634 599 266
2000年2月 6,169 309 262 73
株式情報(4/20現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
164円 13,646,810株 2,238百万円 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2円 1.2% 4.83円 34.0倍 168.16円 1.0倍
※株価は4/20終値、ROEは前期実績
※配当を除く1株当たりの指標は連結ベース
 
レイの2007年2月期決算について、ブリッジレポートにてご報告いたします。
 
会社概要
 
企業のセールスプロモーション(SP:キャンペーン、展示会、ショールーム等)の企画制作、演出機器レンタル、及びTVCM等の映像制作や映像編集加工等を行っています。各種SPの企画制作だけでなく、充実したポストプロダクション(注)機能を備えていることが特徴です。
また、純粋持株会社方式を採用しており、グループは経営戦略の立案・遂行と各事業会社の管理業務を代行する持株会社(株)レイと、事業体である子会社8社、持分法適用会社1社で構成されています。
 
(注)ポストプロダクション【Post-production】
各種映像や映画の制作における撮影後の作業(編集等)の総称。あるいは、作業を行うスタジオのことをいう。
 
<沿革>
同社グループは、学生サークルであった「早稲田大学レーザーディスプレイ研究会」を母体とします。1981年に(株)スタジオ・レイとして法人化、文系出身者が多いこの業界で数少ないコンピュータを扱える技術者集団として、レーザーイベント(レーザー光はコンピュータ操作で行う)の演出等を数多く手掛けました。
90年に現在の事業基盤をなすデジタル映像事業に進出。91年の現社名への変更以降、事業を本格化させました。デジタル映像事業は、高度なコンピュータ操作の延長線上にあるデジタルの映像加工技術と映像演出技術を有する同社ならではの事業と言えます。92年に映像機材レンタルを、96年にTVCMの映像制作をそれぞれ開始。01年10月にJASDAQに株式を上場しました。
 
<事業内容>
セールスプロモーションの企画制作、演出機器レンタルを行うビジネスコミュニケーション事業とTVCM等のコンテンツ制作やDVD等の販売、及び映像の編集加工等を行うデジタルコンテンツ事業が二本柱。ビジネスショーやオープニングセレモニー、コンサートなど、大イベントの演出で多くの実績を残しています。両事業はいずれも、プロデュース(企画)部門とプロダクツ(制作)部門に分かれます。プロデュース部門は、主にクライアント及び広告代理店から企画業務等を受注。プロダクツ部門は、主に制作会社から受注して、制作現場で演出・編集加工等の実制作を行います。
 
1.ビジネスコミュニケーション事業
主にキャンペーン、展示会、博覧会、ショールーム等のセールスプロモーションの企画制作を行うプロデュース部門と映像機器を活用して演出を行うプロダクツ部門に分かれます。担当する子会社は、以下のとおりです。
 
(1)プロデュース部門:セールスプロモーション市場における企画制作
(株)プレイズ :SPや展示会等の企画制作
(株)ウイーズ・ブレーン :SPや展示会等の企画制作
ポノポノコミュニケーションズ(株) :2次元バーコード活用のフリーマガジン発行
(2)プロダクツ部門:各種映像演出機器を保有し、各種催事の演出及び機材レンタル
(株)プレント :各種催事及び学会等で使用するデジタル映像機器のレンタル及び演出
 
※セールスプロモーションにおける仕事の流れ
クライアント及び広告代理店が方向性や戦略を決定し、企画・制作会社は戦略に基づいて詳細な実施計画を立案し、実制作作業を各種業者に発注します。
同社グループは、実施計画を立案するプロデュース部門と制作実施を担当するプロダクツ部門を持ち、ワンストップでビジネスコミュニケーションのソリューションを提供できることができます。
 
2.デジタルコンテンツ事業
デジタル映像編集スタジオを保有し、主にTVCMやTV、映画等のデジタル映像の制作を行うプロデュース部門と編集及び加工を行うプロダクツ部門に分かれます。担当する子会社は、以下のとおりです。
 
(1)プロデュース部門 :映像制作市場において、DVDの企画発売やTVCM制作等のコンテンツ制作
デジタルサイト(株) :DVD化権や配給権を取得したDVDや映画の販売・配給及び映画制作
(株)ティーシー・マックス :TVCMの企画制作
モバイルゲート(株) :カラーコード活用による映像メディアと携帯電話のソリューションサービスの提供
(2)プロダクツ部門:各種映像演出機器を保有し、各種催事の演出及び機材レンタル
マックレイ(株) :撮影から加工までの一貫した制作基盤を持つ総合デジタル製作会社
 
※映像制作における仕事の流れ
企業、TV局、映画会社及び広告代理店は、方向性や戦略を決定し、企画・制作会社へ発注します。企画・制作会社は戦略に基づいて詳細な実施計画を立案し、実制作作業を各種業者に発注します。
同社グループは、TVCMや研究開発のシミュレーション映像の企画を立案するプロデュース部門と映像のデジタル加工や音声編集をおこなうプロダクツ部門を持ち、ワンストップで企画から制作までを行う事ができます。
 
2007年2月期決算
 
 
増収ながら、営業減益となりました。
愛・地球博等の反動を吸収して増収基調を維持したものの、案件全般の採算低下に加え、新たにグループに加わり売上面では寄与した(株)ティーシー・マックスがコスト管理で苦戦した事が要因です。
 
 
愛・地球博等の反動でビジネスコミュニケーションが減収となる一方、(株)ティーシー・マックスの寄与(売上高12億円弱)でデジタルコンテンツは増収となりました。
 
 
<セグメント別詳細>
ビジネスコミュニケーション事業
 
SP・イペントは、特需(愛・地球博等)の反動で売上高は前期実績を7億38百万円下回りました。計画比では、キャンペーン系の受注が伸びた事で売上は計画を達成しましたが、コスト管理で十分な成果を上げることができなかったため利益は計画に達しませんでした。また、フリーマガジンのコスト改善も計画通りに進みませんでした。 一方、映像機器レンタルは、大型コンサートがなかったために前期実績を下回ったものの、学会関係やホテル関係の受注増加で計画通りの推移となりました。
 
デジタルコンテンツ事業
 
コンテンツの内訳は、映画が41百万円、DVDが8億20百万円、その他3億45百万円。コンテンツ自体は前年を下回り、かつ販売予定本数の見直し等により、利益面でも前期実績を下回りました。
TVCMは、(株)ティーシー・マックスの合流により、大幅な増収となったものの、コスト管理に課題を残した他、映像編集加工とのシナジー効果も67百万にとどまり、充分とは言えませんでした。また、カラーコードは、携帯電話へのカラーコードのソフト搭載が進まず、未だ事業化には至っていません。ポストプロダクションは、ほぼ前期並みの結果となりました。
 
 
制作会社向けの売上減少の理由は、コンサートの減少によるものと、SP・イベントのターゲットが電博代理店に集中したためです。博報堂の増加は、主にTVCMの増加です。特需の反動が懸念された電通系も、販促企画の好調により受注を伸ばしました。直接の売上増加は、映画や機器レンタルの増加によるものです。
 
 
販促企画において、付加価値率の高い受注が少なかった事、及びコンテンツ及びTVCM制作における外注費の増加により付加価値率が低下しました。
 
 
(株)ティーシー・マックスの子会社化(30名増)及び定着率の上昇により人件費が増加しました(期末人員:前期292名、当期339名)。家賃の増加も(株)ティーシー・マックスの子会社化によるものです。この他、映画等のコンテンツ関連費用で広告宣伝費が増加しました。
 
新規案件の取り込みには成功しましたが、習熟度の低下から付加価値率が低下しました。
 
2008年2月期に向けての方針
 
利益確保に苦戦した2007年2月期を反省、分析し、全社を挙げての復活へ向けた指針を出しました。
 
1. 事業体の統括を、従来の販売促進系のビジネスコミュニケーション事業と映像企画制作系のデジタルコンテンツ事業から、顧客ターゲットをより明確にした下記の3セグメントに移行しました。
 
 
 
2. 本社機能を五反田に移し、コンテンツ系のコントロール強化と経費削減に取り組みます(4月21日実行予定)。
3. レイグループ全体の外注費・経費コントロールを強化するため、各セクションに業務管理担当をおき、削減に努めます(3月1日より実行済み)。
4. 上記セグメント変更に伴い、芝大門営業所のTVCM会社を六本木に移転し、SPイペント部隊に合流させます(5月半ば実行予定)。
5. フリーマガジン事業は、抜本的解決を模索中です。
6. 機材販売事業は縮小し、映像機器レンタル業に統合しました。
 
 
旧セグメントのビジネスコミュニケーション事業においてモーターショー関連の商談が進んでいますが、前期末段階では受注に至っていないため、上記受注残には含まれていません。尚、新セグメントでの前期末受注残高は次の通りになります。
 
 
2008年2月期業績予想
 
 
上期については、セグメント変更による事業所統合等の、コスト増及び受注状況を勘案してマイナスを予想しています。一方、下期については、展示会シーズンであることやモーターショーの開催年でもあることから、黒字に転換する見込みです。
また、大型映画1本の公開を予定しており、関連費用全額(1億円)を見込んでいますが、売上高についてはミニマムの3億円を見込むのみです。
 
 
 
堅調な国内景気及び企業業績を反映して事業環境は良好。積極的に営業活動を進めていく考えです。
SP・イベントにおいては、昨年、建設業の資格を昨年取得した事で施工も含めた展示会全体の受注が可能となりました。モーターショーの開催年であることも追い風となります。TVCMは、(株)ティーシー・マックスが通期で稼動することに伴う増収効果に加え、SP・イベントとの事業所統合(営業面での連携)効果、及び管理部門の本社への移管によるコスト改善効果が見込まれます。
 
2.事業戦略
広告ソリューション事業に属する2事業は、以下の特徴を持っています。
 
SP・イベント
電通、博報堂を主要顧客とし、大型の企画演出を得意としています。また、コンテンツ等の内部制作のノウハウを有していることも強みです。ただ、大型の企画演出からSP工リアへ需要がシフトする中で、SP工リアの攻略が道半ばです。
 
TVCM
主に博報堂が受注先であり、ポジション的には中堅のTVCM制作会社と言う位置づけ。ディレクターの確保、及びコストコントロールが課題です。
 
共通項
それぞれが、優れた技術とノウハウを持っていますが、知名度が不足しています。また、CM、販促と総合的なバートナーを求めている広告代理店の要望に対して、個々に対応していたため十分に対応できていませんでした。
 
事業方針
SP・イベントとTVCMが一体となり、大手広告代理店に対し、新しい付加価値を提供。
▲灰好蛤鏝此焚板妥)や従来賑促企画が持っていたコンテンツチームの相互運用により、より付加価値の高い商品を提供。
1超箸療合的運用による量的拡大。
 
 
 
映像機器レンタルは、前年から今年にかけて受注が拡大した下記の3点を中心に営業を強化します。
・ゲームショー
・学会(4年に1度の大阪医学会総会を一部受注済み)
・ホテル関係の受注
上記に加え、モーターショー開催の年でもあることから、売上高、利益共に伸びを見込んでいます。
一方、ポストプロダクションについては、営業の強化による受注拡大を目指しますが、編集スタジオをパージョンアップするため、利益的には横ばいと見ています。
 
2.事業戦略
テクニカルソリューション事業に属する2事業は、以下の特徴を持っています。
 
映像機器レンタル
催事、学科、ホテル等で映像機器をオペレーション付きで貸し出す事業です。投資機材の見極め、機材の稼働率維持、企画提案力と実施等のノウハウやスキルが要求されるため、主力は技術系人材です。現在、誠実さが要求される学会系やホテル関係は伸びているものの、企画提案力を活かす事ができる大型演出は伸び悩み気味です。
 
ポストプロダクション
TVCM、TV番組、映画、VP等、撮影から編集までの実制作を行っています。必要とされるスキルは、演出機器と同様、投資機材の見極め、機材の稼働率維持、映像編集におけるクリ工イティブ力、技術力であり、技術系の人材が主力となります。顧客の評価は高いものの、単価の下落が激しく、ここ数年、同社だけで無く、業界全体が苦戦しています。
 
事業方針
上記2事業を統合的に運用する事で、シナジーを追及します。
・一方の顧客が他方の顧客になる可能性があることから、顧客に映像機器レンタル及びポストプロダクションの両面からのアプローチ。
(顧客情報の一元化例:ポストプロダクションから映像機器レンタルにTV局の紹介等)
・歴史が長く、管理人材も豊富な映像機材レンタルの機器投資、稼働率維持等のノウハウを、ポストプロダクションに注入・共有。
・制作系人材交流により、ポストプロダクションが持つクリ工イティブノウハウを共有
 
 
1.見通し
映画関連で大物作品の公開を予定しています。
力タコンペ :2007年9月
イリュージニスト :来春公開予定
ラーメンガール :来春公開予定注(全世界のオールラィツを取得)
 
ただ、上記作品は、売上は見込めるものの、公開月に大きく償却(後述)するため、配給初期は償却費を吸収できません。加えて、DVDの販売スケジュールが公開より半年ほど遅くなるため、コンテンツ事業は営業損失となる見込みです。
 
2.事業戦略−コンテンツリスク対策−
原則
リスクは残さず早期に償却していく
 
映像コンテンツの償却方法
興行 60% 公開10ケ月で全て償却(2ケ月目に60%の80%)
DVD 30% 現行どおり、販売予定本数で償却し、1年後に見直し
放映 10% 1回目放映で一括償却
 
この他、本社機能移転により、管理体制を増強、収益改善を目指します
 
取材を終えて
2006年2月期は愛・地球博や東京モーターショー等の大きなイベントがあったため、2007年2月期はその反動が出ても止むを得ないところでしたが、(株)ティーシー・マックスの買収効果で増収を維持することができました。ところが利益確保で苦戦を強いられ、特にデジタルコンテンツ事業の利益管理において大きな課題を残す事となりました。コスト削減や営業強化等の各種施策が示されていますから、2008年2月期はその成果に期待したいと思います。
ところで、他社のWebサイトと同様に、同社のWebサイトにも会社概要が掲載されており、役員や監査役の皆さんのお名前が列記されています。ただ、同社のWebサイトの場合、役員及び監査役全員の名前の横に、それぞれの役割や将来VISIONが語られているページにリンクしているというGUIが貼られています。個人投資家の皆さんには、日ごろ接する機会の無い方ばかりですが、その人となりを理解する上で参考になります。文章は簡潔でわかりやすく、掲載されている写真も含めてユニークなページですから、是非一度、ご覧になって下さい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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