ブリッジレポート
(4783:JASDAQ) 日本コンピュータ・ダイナミクス 企業HP
下條 武男 会長
下條 武男 会長
伊藤 敬夫 社長
伊藤 敬夫 社長
【ブリッジレポート】日本コンピュータ・ダイナミクス VOL.9
(取材概要)
「2007年3月期は減益決算を余儀なくされましたが、パーキング・システム事業において全国展開の布石を打てた事に加え、内部統制の観点から基幹システムにおける・・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社
会長
下條 武男
社長
伊藤 敬夫
所在地
東京都品川区西五反田 4-32-1
事業内容
独立系。システム開発を軸にヘルプデスクに展開。独自の駐輪場管理システムで出色
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 9,292 261 315 186
2006年3月 8,851 409 424 199
2005年3月 7,607 321 348 228
2004年3月 7,570 340 368 160
2003年3月 6,859 322 283 74
2002年3月 6,168 293 292 152
2001年3月 5,088 247 182 46
2000年3月 4,447 307 339 149
株式情報(5/22現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
350円 7,239,200株 2,534百万円 8.8% 1,000株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10円 2.9% 29.00円 12.1倍 297.45円 1.2倍
※株価は5/22終値
 
日本コンピュータ・ダイナミクスの2007年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
独立系ソフトウェア開発会社のパイオニアです。コンサルティングからシステム構築までを手掛けるシステム開発事業、システムの運用管理とテクニカル・サポートを主体としたサポート&サービス事業、及び自転車駐輪場対策として社会性も高いパーキング・システム事業を手掛けています。
社名の"日本コンピュータ・ダイナミクス"には、"コンピューターをダイナミックユースして社会に貢献する(Dynamic use of Computer)"と言う創業時の思いが込められています。
 
<沿革>
1967年3月、下條武男会長と小黒節子最高顧問(前副社長)がソフトウェア開発を目的に同社を設立しました。70年1月、中近東での総合システムの開発・導入(日本企業で初めて海外でのソフトウェア開発)に成功、76年9月には米国MBA社開発によるシステム開発の方法論「PRIDE」を導入、日本の第一号ユーザーとなりました。
95年10月に第2の収益の柱として、サポート&サービス事業を開始。97年10月にはファインテックシステム(株)、(株)シー・エイ・ピー、(株)ホロンの3社と合併すると共にパーキング・システム事業を開始しました。
99年4月、東京都品川区西五反田に本社を移転、2000年9月にJASDAQに株式を上場、今日に至ります。
 
<経営理念:Dynamic use of Computer>
同社はビジネスとITの最適化を追求するべく、顧客、社員、社会に対して、次に示す経営理念を掲げています。
 
 
<経営戦略>
経営戦略として、成長の加速、収益構造の改善、株主重視経営の推進の3項目を掲げています。
 
 
1.成長の加速
(1)パーキング・システム事業の全国展開
パーキング・システム事業は、時間貸し駐車場の自転車版とも言える事業です。ただ、駐輪場の売上は、自転車1台を1日駐輪して100円程度。コンピューターを使うには安過ぎて採算が合わないと言われ、他に手掛ける企業はありませんでした。しかし、放置自転車問題が深刻化する中で駐輪場事業は社会性の高い事業です。"コンピューターをダイナミックユースして社会に貢献する"と言う経営理念の下、同社はシステム開発力を駆使して採算に目処をつけ参入しました。
市場規模は、推定約1,200億円(駐輪場整備265億円、管理運営865億円、放置自転車対策70億円)です。既にトップブランドとしてのステータスを確立している同社ですが、自治体の業務委託制度から指定管理者制度への移行に加え、法改正による路上駐輪場建設の容認や建築基準法での公開空地駐輪場設置合法等により更なるビジネスチャンスの広がりが期待できます。
その一方で、今後の競争激化が予想されます。このため、先行メリットを活かし全国展開を図ると共に拠点拡充を進めることで事業基盤の強化を図る考えです。この一環として、これまでの子会社での展開から代理店方式による展開に切り替えます。代理店方式の採用に伴い、今2007年3月期は一時的に収益の落ち込みが予想されますが、中期的には事業の拡大余地が広がると共に事業展開のスピードを加速させることができます。
 
(2)IT事業でのワンストップサービス実現
システム開発等のIT事業では、コンサルティング、システム構築、運用管理を網羅する一貫したサービス(ワンストップサービス)の提供により満足度の向上を目指します。
また、古くから付き合いのある大手顧客の深耕を図ると共に、100〜1,000億円規模の企業向けにオービックビジネスコンサルタント社の会計ソフト「勘定奉行」を用いたパッケージソリューションを展開します。
 
2.収益構造の改善
価格や納期等のユーザー要請に応えると共に一段の収益力強化を実現するため、コストダウンの拠点として中国拠点の強化・拡充を図ります。また、契約時の仕様確定の徹底、リスクマネジメントやプロジェクトマネジメントの強化により採算管理を徹底することで、収益構造を改善します。更に、コスト要請に応えうる体力のある協力会社との関係強化にも努めます。
 
3.株主重視経営の推進
これまでは配当性向などを総合的に判断し安定的な配当を維持する事を基本方針としてきましたが、数値的によりわかりやすい形にしていく事の必要性を認識しています。このため改善に向けて取組みを強化していく方針ですが、現在の利益水準では利益が振れやすいこともあり、配当性向のみに基づく株主還元にも問題があると考えています。また、IR活動については、更なる強化を図ります。
 
<創立40周年:2007年3月16日>
今期末の2007年3月16日に創立40周年を迎えました。「夢をカタチに!Make into Shape」をスローガンとして掲げ、更なる飛躍を目指します。
 
 
2007年3月期決算
 
 
パーキング・システム事業にける代理店制への移行や、二重派遣問題による子会社の要員調達難等で、増収ながら減益となりました。
ただ、第3四半期以降、主力のシステム開発事業が回復傾向にあります。また、監視組織によるプロジェクトの徹底管理を実施した結果、前期からの継続プロジェクトにおいては一部に採算の合わないプロジェクトもありましたが、今期よりスタートしたプロジェクトの収支は順調に推移しています。
尚、1株当たり配当金は記念配3円を含む年10円(期末配当6.5円)とする考えです。
 
 
システム開発事業
既存顧客からの受注が堅調に推移しました。また、(株)オービックビジネスコンサルタント(OBC)と提携し、OBCの新ERP版奉行シリーズの導入コンサルの強化による新規顧客の開拓にも努めました。ただ、要員不足による新規プロジェクト立ち上げの遅れ等により売上高は前期比微増にとどまりました。
利益面では、不採算案件が利益を圧迫した前期の反省を踏まえ、期初から大規模プロジェクトについて受注・計画・採算を検証するプロジェクト監視を徹底。前期からの継続プロジェクトにおける不採算の影響が当期まで残り利益の低下を招きましたが、当期受注に限れば、不採算案件は発生を防ぐ事ができました。
 
サポート&サービス事業
前期にISMS(注.1)の認証を取得したことで社内での運用サービス環境が整備され、新規顧客の運用業務の受注につながりました。また、課題であった要員調達については、専用の教育研修ルームの設置と教育機器の整備を進め、人材の獲得・育成を強化しました。利益面では、業務の選択とリソースの集中により不採算案件の改革が進みました。
 
パーキング・システム事業
法令改正により可能となった路上駐輪場への積極的な営業展開に加え、代理店政策により地方都市への営業を強化しました。また、指定管理者としての実績を強みに他自治体が実施する競争入札においても優位に展開し、単独売上高は前期比30.5%の大幅な増収となりました。しかし、駐輪場運営を子会社から代理店に移行したため、連結売上高は7.7%の増収にとどまりました。利益面では、利益率の低い代理店売上割合が上昇した事や、今後の競争力強化に向けたサポートセンターの充実、人材の獲得・育成に伴う経費増で利益が圧迫されました。
 
その他事業
二次元コード関連事業に関しては、これまでに納入した既存顧客中心の追加受注のみの対応となりました。また、前期不採算であった運用その他事業は収益が改善し減収ながら増益となりました。
 
(注.1)   ISMS(Information Security Management System)
情報セキュリティマネジメントシステムといい、事業リスクに対するリスク分析に基づき情報セキュリティの確立、導入・運用、監視・見直し、維持・改善を行うもの。(財)日本情報処理開発協会(JIPDEC)が2002 年4月に「ISMS適合性評価制度」を発足させ、ISMSの認定機関/付与機関としての役割を担っています。
 
 
資産の部では、現預金が増加する一方、売上債権やたな卸資産が減少。負債・純資産の部では、有利子負債が減少する一方、純資産が増加しました。この結果、期末の自己資本比率は44.1%と前期末に比べて2.6ポイント上昇しました。
 
 
売上債権やたな卸資産の減少等で営業活動によるCFが580百万円の流入となる一方、有形固定資産や投資有価証券の取得により投資活動によるCFが271百万円の流出となりました。また、長期借入金の返済や配当金の支払いにより、財務活動によるCFも115百万円の流出となりました。
 
2008年3月期業績予想
 
 
増収・増益の予想です。
尚、1株当たり配当は前期の記念配3円を普通に切り替え、年10円(うち中間配当5円)を継続する考えです。
 
<セグメント別の取組>
システム開発事業
得意とするシステム保守案件を中心に、インフラ構築から開発、運用も含めたワンストップサービスの提供を強みに、既存顧客の深耕と新規顧客の開拓に努めます。また、協力会社との関係強化と中国子会社を含めた開発体制を整備することでコスト競争力の強化にも取り組みます。パッケージソリューション戦略としては、OBCとの協業により、新ERP版奉行シリーズを戦略パッケージとして中堅企業向けに営業を進め、オラクルEBSとJDE(注.2)を含めたパッケージソリューション事業を第4の事業として育成していく考えです。利益面では、前期からのプロジェクト監視強化を継続し、リスクに対して迅速で柔軟な対応を目指します。
 
サポート&サービス事業
前期よりサービス体制を整えた自社のマネージドサービスセンターを含め、システム規模とサービスの利便性に応じた各種IDC(インターネットデータセンター)ソリューション(注.3)の体制が整いました。また、請負案件は、技術者の確保と共に作業の標準化等の確立が課題となっていましたが、契約形態の見直しや、独自方式での契約社員等の採用及び教育設備増強による技術者の早期育成により、この課題を克服して行く考えです。
 
パーキング・システム事業
法改正による路上駐輪場建設の開放や公開空地使用の合法化等、事業環境は良好です。自社で運営する駐輪場のサポート体制や自治体駐輪場の指定管理者としての運用も軌道にのり、駐輪場に関する総合サービス企業として他社との差別化を図っていく考えです。また、全国展開を視野に入れた代理店方式も順調に推移しており、売上の大幅な拡大が見込まれます。サービス向上や業務拡張のための増員が有効に機能し始める等、収益基盤の整備が進んでいることから増収に伴い利益も順調に拡大する見込みです。
 
(注.2)  EBS(E−Business Suite)、JDE(JD Edwards EnterpriseOne)
EBSは日本オラクル社が大企業向けに提供しているERPパッケージです。また、JDEは日本オラクル社が中堅企業向けに提供しているERPパッケージです。
 
取材を終えて
2007年3月期は減益決算を余儀なくされましたが、パーキング・システム事業において全国展開の布石を打てた事に加え、内部統制の観点から基幹システムにおけるERPパッケージの需要増が予想される中、ERPパッケージの提供範囲を広げ、大企業から中堅企業までをカバーできる体制を確立する事も出来ました。2010年3月期に、売上高150億円、経常利益10億円の達成を目指している同社ですが、目標達成に向けた基盤整備が進んでいると考えて良さそうです。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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