ブリッジレポート
(9616:東証1部) 共立メンテナンス 企業HP
石塚 晴久 会長
石塚 晴久 会長
佐藤 充孝 社長
佐藤 充孝 社長
【ブリッジレポート】共立メンテナンス vol.13
(取材概要)2007年6月19日掲載
「2007年3月期は、売上高は増加しましたが、営業利益、経常利益は減益となりました。期初予想と比べると、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてが・・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社共立メンテナンス
会長
石塚 晴久
社長
佐藤 充孝
所在地
東京都千代田区外神田 2-18-8
事業内容
学生寮、社員寮の運営・受託管理大手。 ビジネスホテル、リゾートホテル、外食事業も展開。
決算期
3月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 66,287 3,745 3,787 2,413
2006年3月 63,084 4,611 4,823 2,010
2005年3月 58,014 4,407 4,411 2,343
2004年3月 54,080 4,004 4,059 2,137
2003年3月 50,108 4,148 3,884 2,039
2002年3月 50,064 3,908 3,580 1,821
2001年3月 37,884 2,827 2,643 1,146
2000年3月 36,787 2,368 2,281 906
株式情報(6/8現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
2,410円 15,118,142株 36,434百万円 9.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
36円 1.5% 204.62円 11.8倍 1,809.86円 1.3倍
※株価は6/8終値
 
共立メンテナンスの2007年3月期決算、グループ中期経営計画について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
社員食堂の受託給食業務で培った給食サービスのノウハウを活かして、1980年に学生寮の運営管理に進出。社員寮の運営と併せて全国展開を進め、今日の経営基盤を築きました。2007年3月末時点の同社学生寮の利用実績学校数は1,564校、契約者数は15,458名。また、社員寮の利用実績企業数は1,232社を数えます。
 
会社設立から30年近くを経た今、「お世話する心」を持った「現代版下宿屋」(食事付きの寮の運営)を事業の中核に、ワンルームマンションタイプ(ブランド名「ドミール」)の寮事業、長期滞在型ビジネスホテル(同「ドーミーイン」)事業、リゾートホテル事業、更にはレストラン運営等のフーズ事業と事業領域も拡大しています。ただ、全ての事業に共通しているのは、"ライフステージにおける様々な場面での「食」と「住」さらに「癒し」のサービスを通じて、広く社会の発展に寄与する"と言う経営方針です。
 
不動産の開発から管理・保守にいたるまでの一貫体制をグループで整えていることも強みで、特に寮やホテル等の分野では不動産デベロッパーとしての実績も豊富です。
 
 
現在、更なる成長に向けて次の3項目の戦略を掲げ、企業体質の強化とサービスの向上に取り組んでいます。
1.「中核事業である寮事業の一層の拡大展開と収益力再強化」
2.「寮事業の周辺事業の拡大」
3.「次世代の収益の柱となるホテル事業の基盤強化と拡大」
 
特にホテル事業は、団塊世代の定年とその後の余暇活動の増加を見据えて、第2の成長の柱として期待のかかる事業です。創業者である石塚会長が代表権のある会長に就任してホテル事業に専念する等、早期に成長軌道に乗せるべく取組みを強化しています。
 
 
 
2007年3月期決算
 
 
2007年3月期は、売上高は増加しましたが、営業利益、経常利益は減益となりました。資産流動化として進めたSPCに絡んで投資有価証券清算益(特別利益1,605 百万円)が発生したため、当期純利益は過去最高益となりましたが、期初予想と比べると、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてが予想を下回りました。
寮事業は引き続き好調ですが、リゾートホテル5棟の立ち上げ費用が予想以上にかさんだことが主な要因です。
事業部門別に見てみましょう。
 
 
<寮事業 (学生寮・社員寮・ドミール・受託寮)>
 
売上高で前期比5.3%増、営業利益で同11.1%増と、引き続き好調です。
 
学生寮事業は、新たに帝京大学、北里大学、法政大学、大妻女子大学などと提携しました。早稲田大学や青山学院大学、上智大学をはじめとして、既に提携している大学との関係をより強固にしたこともあり、学生寮の利用実績学校数は1,564 校と、前期比2.1%減となりましたが、契約者数は15,458 名(前期比1.7%増)、売上高は19,576 百万円(前期比3.1%増)となりました。
学生寮事業は概ね順調に推移していますが、今後の課題としては、東京・首都圏や大都市圏以外の地方都市への展開が挙げられるでしょう。
 
 
社員寮事業は、新卒求人者数は69.9 万人(前期比17.1%増)と新卒求人者数は大幅増となり、事業環境は良好です。「寮・社宅の見直し及びアウトソーシング」についての継続的な動きの他、企業社員の「コミュニケーションの生まれる場」「社員の絆を深める場」として独身寮の積極的な活用が図られるなど時代の変化に対応したニーズも顕在化しています。
こうした事業環境の下で、同社の社員寮の利用実績企業数は1,232 社(前期比3.4%増)となり、売上高は8,451 百万円(前期比6.1%増)となりました。
 
ドミール事業は、ワンルームマンションタイプ寮として開発供給を強化しており、提携学校・提携企業様からの入居斡旋紹介のほか、食事付き寮からの住み替え需要や寮利用者からの紹介等相乗効果が顕著に表れてきています。この結果、入居者数3,516 名(前期比6.9%増)、売上高は3,088 百万円(前期比14.1%増)となりました。
 
受託寮事業は、企業・学校が保有している寮を受託請負により管理運営する事業です。企業の福利厚生施設のアウトソーシングニーズを捉え、新規受託の拡大を進めた結果、売上高は2,329 百万円(前期比11.1%増)となりました。
 
 
 
ホテル事業全体では、事業所数は36 カ所(前期比10 カ所増)、客室数は4,112 室(前期比1,407 室増)となり、売上高13,428 百万円(前期比29.0%増)となりましたが、営業損失1,127 百万円となりました。
同社のホテル事業は、ビジネスホテルを営むドーミーイン事業と、リゾートホテルを営むリゾート事業に大別されます。
 
ドーミーイン事業(ビジネスホテル事業)は、新たに「ドーミーイン仙台アネックス」、「ドーミーイン函館五稜郭」、「ドーミーイン秋田」、「ドーミーイン金沢」、「ドーミーイン北見」の5事業所を新規オープンし、既存事業所と合わせたドーミーインシリーズは全22 事業所となりました。
各事業とも高い稼働率(全事業所年間平均稼働率83.7%)で推移しています。この結果、売上高は6,398百万円(前期比19.4%増)となりました。
ビジネルホテル事業は、既にビジネスモデルを確立しており、今後、全国に展開していくことにより同社の収益の大きな柱になるものと考えられます。
一方、収益の足を引っ張ったのがリゾート事業です。リゾートホテルは、新たに「修善寺温泉 湯回廊菊屋」、「箱根小涌谷温泉 水の音(みずのと)」、「八幡野温泉郷 杜の湯 きらの里」、「城崎 円山川温泉 銀花」、「箱根強羅温泉 季の湯 雪月花」と5事業所を新規オープンし、マスコミにも多く取り上げられました。
上記5事業所は、同社が手がけてきた従来のホテルとはコンセプトが異なります。従来(例えばザ・ビーチタワー沖縄)は、朝食付・夕食自由という、オペレーションの軽いホテルが中心でした。これに対し、新たにオープンした5事業所は、和風・和食を前面に出した、オペレーションの重いホテルです。同社にとっては「未知の分野」と言ってもよく、そのため、立ち上げ費用が予想以上にかさみました。
また、実績がないために旅行代理店でプレセールス(開業前の予約)を扱ってもらえなかったことや、開業時期が夏から秋だったため、稼ぎ時の夏場にフル稼働できなかったことも響きました。
リゾート事業の売上高は7,029 百万円(前期比39.1%増)となりましたが、事業損失408 百万円となりました。
 
<総合ビルマネジメント事業>
 
総合ビルマネジメント事業は、オフィス(事務所)及びレジデンス(住居)のビルメンテナンス、ビル賃貸及び賃貸代行、駐車場運営等が主たる事業です。
同業者間の価格競争が一段と激化したこと、また雇用情勢の改善により人手不足の状態が生じたことなどにより売上高は11,680 百万円(前期比12.0%減)となりましたが、徹底した原価管理を含む生産性の向上が奏効し、営業利益は625 百万円(前期比8.3%増)となりました。
 
<フーズ事業 (外食・受託給食・ホテル等レストラン受託)>
 
顧客の嗜好の多様化、同業他社との出店競争の激化等、厳しい事業環境が続くいています。売上高は4,330 百万円(前期比13.1%増)、営業損失174 百万円となりました。
 
<デベロップメント事業>
 
首都圏の寮・ドミール(ワンルームマンションタイプ寮)、ビジネスホテル、リゾートホテルの開発に注力した結果、売上高15,251 百万円(前期比59.3%増)、営業利益379 百万円(前期比4.0%増)となりました。
 
<その他事業>
 
その他の事業は、ウェルネスライフ事業(高齢者向け住宅の管理運営事業)・ライフサービス事業(通販・レンタル販売等)・広告代理店事業・賃貸不動産仲介管理事業・総合人材サービス事業・融資事業です。これらの事業の合計は、売上高4,018 百万円(前期比20.6%増)、営業利益254 百万円(前期比58.6%増)となりました。
 
※上記各セグメントの売上高・営業利益には、連結子会社間の取引を含んでおります。
 
2008年3月期業績予想
 
 
 
2008年3月期は、売上高は前期比11.9%増、経常利益は同17.8%増、当期純利益は同15.6%増を予想しています。
 
寮事業は期初稼働率が96.3%と好調なスタートとなりました。今期も旺盛な需要の首都圏中心に開発を強化。加えて、金沢の開業を控えるなど、地方中核都市への展開も強化し、商圏の拡大を推進中です。又、首都圏以外では、名古屋・京都・神戸など重点地域を設定し、地元に密着した営業・開発体制により、供給スピードを加速します。
 
ホテル事業は、今期オープンは9棟(ビジネス5・都市型ラビスタ1・リゾート3)を予定しています。
08年3月期の会社予想が達成されるか否かは、ホテル事業のリゾート部門の収益次第だと言えるでしょう。人件費、食材費、水道光熱費をどれだけ削減できるか、広告宣伝費をどれだけ効率よく投入できるかに成否がかかっているとも言えます。前期にオープンした5事業所のコストダウンが成功し、収益が向上するようであれば、中期的な収益の柱となると考えられます。新たなコンセプトの5事業所が通年稼動する今期が正念場とも言えるでしょう。
 
 
 
総合ビルマネジメント事業では、全国展開を進めている当社グループのホテルを、建物施設管理の側面からサポートしていき、全国に拠点網を構築する計画です。
 
フーズ事業では、グループ施設のレストラン運営効率を高めるとともに、運営ノウハウの確立されたゴルフ場レストランの営業体制を強化し、外部取引先を開拓する計画です。
 
デベロップメント事業では、寮は毎期、1500〜2000室の開発目標。ホテルは、来期以降もビジネス、リゾート双方で9棟の全国展開を継続していく予定です。
 
その他の事業では、総合人材サービス事業を中心に、成長戦略を推進して行く予定です。
 
中期経営計画
 
 
2008年3月期〜2012年3月期の5ヵ年計画を策定しました。ポイントは以下の3点です。
1. 高い利益成長の実現 … 寮事業とホテル事業の2大エンジンで成長を牽引
2. コスト構造の改革 … ホテル事業における3大コスト(フード、レイバー、エネルギー)の適正管理、本部コストのスリム化
3. 財務健全性の維持 … セール・アンド・リースバックの活用
 
 
 
利益成長は、寮事業とホテル事業が2大エンジンとなります。
 
 
セール・アンド・リースバックの活用により、開発投資を適正化する計画です。
 
 
有利子負債は07年3月期がピークとなる計画です。
 
取材を終えて
2007年3月期は、売上高は増加しましたが、営業利益、経常利益は減益となりました。期初予想と比べると、売上高、営業利益、経常利益、当期準利益のすべてが予想を下回りました。これは、リゾート事業の立ち上げ費用が予想以上にかさんだことが主な要因です。新たなコンセプトのもと、あえてオペレーションが重い「和風」を前面に出した事業展開をしていますが、この事業の成否が同社の中期成長の鍵となりそうです。新たな事業が通年稼動する08年3月期が同社にとっては正念場となるでしょう。四半期毎の動向から目が離せない1年になりそうです。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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