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(1754)

ブリッジレポート:(1754)東新住建 vol.16

(1754:JASDAQ) 東新住建 企業HP
深川 堅治 社長
深川 堅治 社長

【ブリッジレポート】東新住建 vol.16
(取材概要)2007年9月18日掲載
「2007年6月期は、売上高は増加しましたが、営業利益、経常利益は減益となりました。同社はこれまでは規模の拡大を優先してきました。その結果、07年6月期・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
東新住建株式会社
社長
深川 堅治
所在地
愛知県稲沢市高御堂 1-3-18
決算期
6月
業種
建設業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年6月 104,467 1,985 954 267
2006年6月 90,857 2,183 1,255 -147
2005年6月 72,227 3,130 2,518 1,328
2004年6月 58,925 2,567 2,010 989
2003年6月 43,418 1,932 1,629 628
2002年6月 36,722 1,503 1,205 506
2001年6月 31,704 496 230 49
2000年6月 25,736 1,299 1,028 534
株式情報(8/31現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
425円 13,027,000株 5,536百万円 5.0% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
15円 3.5% 20.52円 20.7倍 409.11円 1.0倍
※株価は8/31終値
 
東新住建の2007年6月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
<グループの事業領域>
独自の商品と独自のシステムを駆使しエリアを拡大するハウスメーカーです。中部圏を地盤に、首都圏、近畿圏へ展開しています。
事業は、住宅建築請負業、分譲不動産販売事業、兼業事業で構成されます。
 
 
住宅建築請負事業
「古きよき長屋文化の承継」をうたった「ザ・借家」に代表される賃貸住宅と、100年品質の「ダグラス」シリーズや環境共生住宅「樹流」などの注文住宅で構成されます。
同社本体で事業展開するほか、近畿圏では東新ホームズ近畿、カメヤグローバル、首都圏では東新ハイトスが展開しています。
 
分譲不動産販売事業
分譲戸建販売事業と分譲マンション事業で構成され、同社本体で展開しています。
 
兼業事業
不動産の賃貸管理・売買仲介、一括借上システム等による賃貸事業、有料老人ホームの運営等の事業です。
 
<メインマーケットは全国の7割弱>
同社の事業地域は、愛知県を中心とし、首都圏、東海地方、近畿圏をカバーします。2006年度の同地域の住宅着工件数は876千戸、金額で13兆円。全国の7割弱に相当する巨大市場が同社のターゲットです。
 
 
<愛知県でのシェア>
分譲戸建てに限れば、愛知県下でNo.1。全住宅でも、トヨタホーム、積水ハウスに次ぐ3位に位置しています。
 
 
<同社の強み>
HRBシステム
分譲不動産販売事業では、土地仕入れから売上代金回収までの期間の短縮化を図る「HRBシステム」(短期回転型分譲戸建システム)を導入し、商品回転率のアップと営業活動の効率化を図っています。
 
積み上げた実績
東海3県で分譲戸建新設着工数9年連続No.1という実績、あるいは14期連続増収という実績が大きな財産となり、顧客の信頼を得るブランドとなっています。
 
商品開発
ザ・借家事業では「古きよき長屋文化の承継」をうたい、従来の集合住宅とは一線を画した商品開発を行っています。また、マンション以外は木造に特化することで、高品質・高収益・低家賃を実現しています。
 
自社工場
名古屋西・上海・名古屋北の3工場体制で、高品質・高付加価値のパネルを供給しています。自社パネル比率は07年6月期で58.9%にまで高まっています。(01年6月期17.5%)
 
2007年6月期決算
 
 
07年6月期は、売上高は15%増となり、14期連続増収を達成できました。一方、営業利益は9.1%減、経常利益は23.9%減となりました。
展示場などに営業人員を厚く配置しましたが、売上高がこれに伴って拡大しなかったことが大きな要因です。また、経済成長が高い名古屋圏に、首都圏など他地域の業者が流入し、競争が激化したことも収益を圧迫しました。
 
<予算との差異>
売上総利益減少要因 -3,735百万円
①先行投資を行なった住宅建築請負事業の受注未達成
②原価(土地、建材)の上昇を販売価格に転嫁できず
③競争激化による値引き
 
販管費減少要因 -1,680百万円
①新人の戦力化による中途採用の抑制
②業務改善による経費削減
 
営業外損益・特別損益の改善 +676百万円
①金利上昇幅が見込みより少なく、支払利息発生せず
②自社賃貸物件の収益改善による減損損失の減少
 
 
住宅建築請負業は、売上総利益率が06年6月期に比べ2.1%低下しました。主に建材価格の上昇と、近畿圏や静岡県での新規拠点の粗利低下が要因です。
分譲不動産販売事業は、売上総利益率が1.5%低下。土地仕入価格の上昇と新規拠点の粗利低下が主な要因です。
兼業事業、売上総利益が1.6%上昇。不動産賃貸収入の改善が主な要因です。
 
2008年6月期業績予想
 
07年6月期は売上高1,000億円を達成しました。これまでは規模の拡大を優先してきましたが、08年6月期からは利益重視の経営に舵を切る計画です。
05年6月期に稼働した上海工場(上海ハイトス)、昨年稼働した名古屋北工場が今年本格稼働に入りました。従来の名古屋西工場と合わせた3工場体制の確立で、自社パネル採用比率を向上させ、原価の削減を図ります。
また、集中購買による原価圧縮を図ります。
人材育成の強化による戦力化のスピードアップ、広告宣伝費の削減で販管費の削減を図ります。
 
08年6月期については、3工場の本格稼働による高品質・高付加価値パネルの供給により250百万円のコストダウン、スケールメリットを活かした集中購買による原価圧縮で670百万円のコストダウンを図る計画です。
 
 
今後の施策
 
従来の拡大路線から、利益を出せる体質への改善が今後の課題です。 売上総利益率アップ、販管費の効率追求、営業外損益・特別利益の改善、財務体質の改善を目標に掲げています。
 
売上総利益率アップ
・3工場体制確立により自社パネル採用比率を向上させ原価を削減
(自社パネル比率)
  05/6期:48.0% → 06/6期:54.1% → 07/6期:58.9% → 08/6期(予):66.2%
・集中購買による原価圧縮
・高付加価値・高粗利新商品による販売価格、利益率向上
  …都市型戦略商品「デュープ」、総タイル貼り住宅「ディア・ネクステージ」など

  →地価や原油価格上昇による建築コスト増を吸収
 
販管費の効率追求
・人材育成の強化による戦力化のスピードアップ
・業務改善の継続
 
営業外損益・特別利益の改善
在庫回転率アップによる支払い利息の圧縮
自社物件の収益改善の継続
 
財務体質の改善
利益確保による内部留保の増加
HRBシステムの改善による総資産の絞込み
→08年6月期の自己資本比率10%が目標(07年6月期7.2%)
 
取材を終えて
2007年6月期は、売上高は増加しましたが、営業利益、経常利益は減益となりました。同社はこれまでは規模の拡大を優先してきました。その結果、07年6月期で14年連続増収、前期の売上高は1,000億円を超える成果となりました。14年連続増収という実績は、同社にたいする信頼が高まるなど、営業面でもプラスの効果をもたらしています。売上高が1,000億円というひとつのメドを達成したことから、スケールメリットが生じる規模になったと判断し、08年6月期からは利益重視の経営に軸足を移します。
半期ベースでの計画も公表していますので、四半期毎の進捗率を丹念にチェックしていきたいと思います。