ブリッジレポート
(4783:JASDAQ) 日本コンピュータ・ダイナミクス 企業HP
下條 武男 会長
下條 武男 会長
伊藤 敬夫 社長
伊藤 敬夫 社長
【ブリッジレポート】日本コンピュータ・ダイナミクス vol.11
(取材概要)2007年11月20日掲載
「中間決算では売上総利益率が15.6%から18.5%に劇的に改善する一方、販管費比率は15.4%から14.3%に低下しました。売上高が前年同期比8.1%増加する中、・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社
会長
下條 武男
社長
伊藤 敬夫
所在地
東京都品川区西五反田 4-32-1
事業内容
独立系。システム開発を軸にヘルプデスクに展開。独自の駐輪場管理システムで出色
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 9,292 261 315 186
2006年3月 8,851 409 424 199
2005年3月 7,607 321 348 228
2004年3月 7,570 340 368 160
2003年3月 6,859 322 283 74
2002年3月 6,168 293 292 152
2001年3月 5,088 247 182 46
2000年3月 4,447 307 339 149
株式情報(11/13現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
322円 7,239,200株 2,331百万円 8.8% 1,000株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10円 3.1% 30.39円 10.6倍 305.47円 1.1倍
※株価は11/13終値。
 
日本コンピュータ・ダイナミクスの2008年3月期中間決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
独立系ソフトウェア開発会社のパイオニアです。コンサルティングからシステム運用までを手掛けるシステム開発事業、システムの運用管理とテクニカル・サポートを主体としたサポート&サービス事業、及び自転車駐輪場対策として社会性も高いパーキング・システム事業を手掛けています。
社名の“日本コンピュータ・ダイナミクス”には、“コンピューターをダイナミックユースして社会に貢献する(Dynamic use of Computer)”と言う創業時の思いが込められています。
 
<経営戦略>
経営戦略として、成長の加速、収益構造の改善、株主重視経営の推進の3項目を掲げています。
 
1.成長の加速
(1)パーキング・システム事業の全国展開
パーキング・システム事業は、時間貸し駐車場の自転車版とも言える事業です。ただ、駐輪場の売上は、自転車1台を1日駐輪して100円程度。コンピューターを使うには安過ぎて採算が合わないと言われ、他に手掛ける企業はありませんでした。しかし、放置自転車問題が深刻化する中で駐輪場事業は社会性の高い事業です。“コンピューターをダイナミックユースして社会に貢献する”と言う経営理念の下、同社はシステム開発力を駆使して採算に目処をつけ参入しました。
自治体の業務委託制度から指定管理者制度への移行、法改正による路上駐輪場建設の容認や建築基準法での公開空地駐輪場設置合法等により更なるビジネスチャンスの広がりが期待できます。
その一方で、今後の競争激化が予想されるため、先行メリットを活かし全国展開を図ると共に拠点拡充を進めることで事業基盤の強化を図る考えです。この一環として、これまでの子会社での展開から代理店方式による展開に切り替えました。代理店方式の採用に伴い、2007年3月期は一時的に収益が落ち込みましたが、中期的には事業の拡大余地が広がると共に事業展開のスピードを加速させることができます。
 
(2)IT事業でのワンストップサービス実現
システム開発等のIT事業では、コンサルティング、システム構築、運用管理を網羅する一貫したサービス(ワンストップサービス)を提供する事で顧客満足度の向上を目指しています。
また、古くから付き合いのある大手顧客の深耕を図ると共に、100〜1,000億円規模の企業向けに(株)オービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)の会計ソフト「勘定奉行」の新ERP版奉行シリーズ等を用いたパッケージソリューションを展開しています。
 
2.収益構造の改善
価格や納期等のユーザー要請に応えると共に一段の収益力強化を実現するため、(1)コストダウンの拠点として中国拠点の強化・拡充、(2)契約時の仕様確定の徹底、及び(3)リスクマネジメントやプロジェクトマネジメントの強化による採算管理の徹底に取り組んでいます。また、コスト要請に応えうる体力のある協力会社との関係強化にも努めています。
 
3.株主重視経営の推進
これまでは配当性向などを総合的に判断し安定的な配当を維持する事を基本方針としてきましたが、数値的によりわかりやすい形にしていく事の必要性を認識しています。ただ、現在の利益水準では利益が振れやすいこともあり、配当性向のみに基づく株主還元にも問題があると考えています。また、IR活動については、更なる強化を図っていく考えです。
 
2008年3月期中間決算
 
<2008年3月期の施策>
 
<連結>
 
損益が大幅に改善し、10月に発表した2度目の上方修正値をも上回る着地となりました。
中国でのオフショア開発基盤の整備やパートナーとの連携強化により受注能力が拡大する中、ワンストップサービスの体制が整い、顧客に対するサービス提案が充実した事で、新規顧客の開拓と既存顧客の深耕が進みました。
利益面では、大規模案件の受注時の審査の厳格化や推進時の監視体制強化が機能した事で利益率が大幅に改善。要員の稼働率向上や販管費の圧縮を進めた子会社の利益率も改善しました。

尚、9月11日と10月12日の2回にわたり中間業績予想を上方修正しました。9月11日の上方修正理由は、システム開発事業において前期の減益要因であった不採算プロジェクトが収束し予想以上に収益性が改善した事、及び子会社における要員の稼働率向上や販管費の圧縮策が進んだ事等です。また、10月12日の上方修正理由は、パーキング・システム事業において下期に先送りとなる見込みであった利益率の高い案件が上期に売上計上できた事、及びシステム開発事業における仕様変更対応等の工数増加に対する調整が予想以上に利益を押し上げたこと等です。
 
<セグメント別動向>
 
システム開発事業
売上高2,520 百万円(前年同期比5.2%増)、売上総利益479 百万円(同34.1%増)となりました。大型案件を中心にしたプロジェクト管理の向上により、不採算プロジェクトの排除が進展すると共にプロジェクト全体の利益率も向上しました。また、中国子会社の運営が軌道に乗り、システム開発の原価低減に寄与し始めています。
受注拡大に向けて取り組んできたパッケージソフト利用のシステム作りでは、OBCとの協力関係を強化。新製品「奉行V ERPシリーズ(注.1)」に、日本コンピュータ・ダイナミクスが活用してきたプロジェクト管理会計システムのノウハウを取り込みテンプレート化して「奉行V ERPシリーズ」のラインナップに加えました。また、日本オラクル(株)が提供しているJDE(注.2)のコンサルを含めた導入作業の体制整備も進み、日本オラクル社認定のCERTIFIED PARTNERとして関係を強化しました。
 
(注.1) 奉行V ERPシリーズ(Enterprise Resource Planning )
OBCが会計パッケージとして実績のある奉行シリーズをERPパッケージとしてグレードアップした戦略商品です。ERPは企業全体を経営資源の有効活用の観点から統合的に管理し、経営の効率化を図るための手法・概念の事で、「ERPパッケージ」はERPを実現するための統合型ソフトウェア。
(注.2)JDE(JD Edwards EnterpriseOne)
JDEは日本オラクル株式会社が中堅企業向けに提供しているERPパッケージです。
 
サポート&サービス事業
売上高786 百万円(前年同期比9.1%増)、売上総利益132 百万円(同22.7%増)となりました。
前期にスタートしたマネージドサービスセンター業務が順調に拡大。システム開発事業とサポート&サービス事業の部門を統合して、システム開発からインフラを含めた運用管理(マネージドサービスセンター業務)までを一括受注できる体制を構築した事も、売上・利益の増加に寄与しました。マネージドサービスセンター業務とは、24 時間365 日の障害対応からシステム運用・保守まで、顧客のシステムを一貫してサポートするサービスです。
 
パーキング・システム事業
売上高1,147 百万円(前年同期比10.3%増)、売上総利益232 百万円(同27.0%増)となりました。
道路法施行令の一部改正によって道路上への駐輪場設置が可能になった事を受けて営業を強化した結果、歩道上駐輪場案件が増加。以前設置した駐輪場の機器入れ替えが徐々に増えてきた事に加え、前期に実施したサポートセンターの充実や営業人材の獲得・育成も成果が現れてきました。また、新型ラックや新型精算機の開発による機器の原価低減も利益向上に寄与し始めています。
 
その他事業
売上高79 百万円(前年同期比113.1%増)、売上総損失6 百万円(前年同期3 百万の利益)となりました。 今後の発展が見込めないため二次元コード関連事業を整理しました。
 
 
<財政状態>
中間期末の総資産は前年同期比478百万円増の5,150百万円。好調な業績を受けて、現預金が659百万円増加する一方、たな卸資産が141百万円減少。一方、負債合計は前年同期比309百万円増の2,939百万円。未払法人税等が155百万円増加する一方、短期借入金が58百万円減少しました。
 
<キャッシュ・フロー(CF)>
業績好調を受けて営業活動によるCFは266百万円の黒字。定期預金等の預入れや有形固定の取得により投資活動によるCFが98百万円の赤字となったものの、フリーCFは168百万円の黒字となり、前年同期の149百万円の赤字から317百万円改善。財務活動によるCFは86百万円の黒字となり、現金及び現金同等物の中間期末残高は1,409百万円と前年同期比539百万円増加しました。
 
2008年3月期業績予想
 
<連結>
 
10月12日に上方修正された予想値に変更はありません。
サポート&サービス事業は既存顧客の受注が安定しており、新サービスのマネージドサービスセンター業務はSLA(注.3)の明確な定義が顧客に評価されており、受注拡大が見込まれます。また、パーキング・システム事業は、自転車及びバイクを管理する管理体制整備や利用者サービスを向上させるサポートセンターの充実、更には決済方式としてのパスモ・スイカへの対応など利用者の利便性追求が自治体や民間企業に評価されおり、受注活動が優位に進んでいます。
 
(注.3)SLA(Service level agreement)
サービスの提供者と委託者が契約を行う際に、提供するサービスの内容と範囲、品質に対する要求水準を明確にして、それが達成できなかった場合のルールを含めてあらかじめ合意しておく事。
 
トピックス
 
<韓国EUROITS社と駐輪場システムの開発販売実施権契約を締結>
ソウル市は環境基本方針に基づき、自転車利用促進策を進めています。その一環として、ソウル市城東区内の民間アパートに、住民が無料で利用できる電磁ロック装置付きの駐輪場を試験的に建設する事が決定されました。 この事業を落札した韓国EUROITS社より、日本で多くの実績を持つ同社に駐輪場システムのノウハウと電磁ロック方式の提供の依頼があり、8月に専有的開発販売実施権契約を締結しました。今期の業績への影響は軽微ですが、海外展開の余地も出てきました。
 
<Suicaによる駐輪場利用料の電子決済をスタート>
同社の駐輪場システム「EcoStation21」では、関西地区で2006年5月よりPiTaPaによる利用料の電子決済を開始していますが、関東地区においても10月にオープンした大崎駅西口駐輪場を第1号としてSuicaによる利用料の電子決済がスタートします。今後順次、他の駐輪場にも導入していく予定です。
 
<株主優待制度の新設>
同社株式の魅力を高め、中長期で保有する株主作りを目的に、株主優待制度を新設しました。
毎年9月末日現在の株主名簿及び実質株主名簿に記載または記録された1,000株以上保有株主様を対象に、「ふるさと小包〔花鳥風月〕ギフトカード」(郵便局)に掲載されている商品を進呈します。

1,000株以上10,000株未満保有の株主    3,000円相当の商品
10,000株以上保有の株主               5,000円相当の商品

2007年9月30日現在の株主名簿及び実質株主名簿に記載または記録された1,000株以上保有株主より実施します。12月初旬に「ふるさと小包〔花鳥風月〕ギフトカード」を発送しますが、株主優待の期限内に申し込みが無かった場合、その株主全員の優待品相当金額は、同社がまとめて日本ユニセフ協会に寄付します。
 
取材を終えて
中間決算では売上総利益率が15.6%から18.5%に劇的に改善する一方、販管費比率は15.4%から14.3%に低下しました。売上高が前年同期比8.1%増加する中、販管費がほぼ前年同期並みにとどまったわけですが、収益性が短期間でこれほどに改善するとは驚きです。ただ、下期の見通しは慎重です。パーキング・システム事業で下期に先送りとなる見込みであった利益率の高い案件が上期に売上計上できた事が要因なのかもしれませんが、通期の業績予想には上期の好調が十分に反映されていません。ユーザーのコストパフォーマンスに対する意識の高まりはあるものの、企業間競争に打ち勝つために情報化投資は必須であり、引き続き拡大基調で推移するものと思われます。このため、通期の業績予想は、多分に上振れ余地を残しているものと思われます。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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