ブリッジレポート
(4709:JASDAQ) インフォメーション・ディベロプメント 企業HP
舩越 真樹 社長
舩越 真樹 社長

【ブリッジレポート】インフォメーション・ディベロプメント vol.22
(取材概要)2007年12月11日掲載
「10月29日にザラ高値657円を付けた同社の株価ですが、通期業績が期初予想通りの減益予想であった事に対する失望感に市場全体が下げた影響も加わり、・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社インフォメーション・ディベロプメント
会長
尾 眞民
社長
舩越 真樹
所在地
東京都千代田区二番町 7-5
事業内容
独立系情報サービス会社。金融向けITアウトソーシング主力に幅広いITサービスを提供。
決算期
3月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 14,692 1,024 1,024 550
2006年3月 13,028 851 845 430
2005年3月 11,378 550 557 119
2004年3月 11,203 625 628 203
2003年3月 11,668 598 591 274
2002年3月 11,081 548 546 272
2001年3月 9,738 756 735 242
2000年3月 8,468 640 586 320
株式情報(11/26現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
617円 8,026,675株 4,952百万円 5.0% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
18円 2.9% 64.64円 9.5倍 668.62円 0.92倍
※株価は11/26終値。
 
インフォメーション・ディベロプメントの2008年3月期中間決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
金融向けITアウトソーシング業務に強みを有する独立系の情報サービス会社。ソフトウェア開発、システム運営管理、データ入力等のサービスを提供しています。銀行・保険等の金融機関向けに強みを有します。
 
<沿革>
1969年10月、コンピュータの高度利用のための広範な技術サービスの提供を目的として設立されました。82年9月、日本ユニシス(株)との共同出資により、(株)ソフトウエア・ディベロプメント(現・連結子会社)を設立、98年11月、日本証券業協会に株式を店頭登録しました。02年4月、情報システム設計・開発の方法論の保有・販売及びコンサルティング等を手掛ける(株)プライドを連結子会社化。04年4月には、中国のソフトウェア生産拠点として、中国湖北省武漢市に艾迪系統開発有限公司(ID武漢)を設立。06年12月、業容の拡大及び営業拠点の拡充のため、(株)日本カルチャソフトサービス(以下NCS)の全株式を取得し連結子会社化。現在、同社及び連結子会社4社で企業グループが形成されています。
 
<事業内容>
事業は、システムインテグレーション事業(SI)、ITアウトソーシング事業(ITO)、ビジネスプロセスアウトソーシング事業(BPO)、その他事業に分かれます。
 
システムインテグレーション事業(SI)
「独立系SE集団」として、特定のマシン、OS、ツール、開発言語にとらわれず、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。大型汎用機から携帯端末まで、金融、公共、サービス分野を中心に実績は豊富です。
 
ITアウトソーシング事業(ITO))
1,000名規模の技術者を擁する専門部隊が、導入後のシステム運営管理をサポート。ミドルウェアのカスタマイズからハードウェアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値のアウトソーシングを実現しています。
 
ビジネスプロセスアウトソーシング事業(BPO)
金融機関等へ「データ入力業務」、「バックオフィス業務」、「電話業務」等のサービスを提供しています。
 
その他事業
コンサルティング&セキュリティ事業(SCS)を中心に展開しています。「セキュリティ・マネジメント」、「外部からの攻撃対策」、「内部不正への対策」の3つの側面から企業をサポート。世界の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供しています。
 
<IDグループ>
 
2008年3月期中間決算
 
<連結>
 
NCSの連結効果もあり、売上高が3期連続過去最高を更新、営業利益、経常利益も過去最高を更新しました。
中間純利益が減少したのは、NCSの過年度の開発案件に係る解約清算金等を過年度受託業務解約損(63百万円)として特別損失に計上したためです。
 
*次世代育成支援事業主の認定取得
2007年10月に、次世代育成支援事業主の認定を取得しました。仕事と子育ての両立を支援している企業として、東京労働局長のお墨付きを得たわけです。女性の労働力の有効活用が叫ばれる中、仕事と子育ての両立については女性の関心も高く、採用試験の際の質問も多いとの事です。
 
<財政状態>
 
前期末と比較して、売上債権の回収が進みましたが、自己株式の取得及び配当金の支払等で現預金が減少しました。
 
<キャッシュ・フロー>
 
売上債権の回収が進んだ事や法人税等の支払額が少なかった事から営業活動によるCFはプラス、投資活動に使用したCFは15百万にとどまり、フリーCFが189百万円のプラスとなりました。一方、自己株式の取得及び配当金の支払等により、財務活動で使用したCFは261百万円となりました。
 
<事業別・顧客別・契約形態別売上高>
1.事業別
同社の強みに変化はありません。主力のITO事業、SI事業が高い伸びを示しました。
 
ITO事業
低価格化や受注競争の激化はあったものの、システム運営管理業務のアウトソーシング化の需要を捉えて新規顧客開拓や既存顧客の深耕が進み、売上高は4,509百万円と前年同期比31.5%増加しました。
 
SI事業
主力の金融・保険向けのシステム開発が順調に推移した結果、売上高は3,128百万円と同36.0%増加しました。
 
BPO事業
証券業務のイメージ入力案件が好調に推移した結果、売上高は656百万円と同2.5%増加しました。
 
その他(セキュリティ業務、コンサルティング業務等)
セキュリティ関連の受注が好調であったことから、売上高は312百万円と同14.0%増加しました。
 
 
2.顧客別
NCSの買収効果で、農林系金融機関、通信系SIer向け等の売上が大きく伸びました。
 
 
<売上高増減分析>
 
売上高は前年同期比29.5%増の8,606百万円。増収要因としては、NCSの買収効果が大きかったものの、ITO事業、SI事業の好調により、NCSを除く実質ベースでも増収です。
 
<営業利益増減分析>
 
営業利益は前年同期比22.6%増の467百万円。外注費の増加で原価率が0.6ポイント上昇(39百万円の減益要因)する一方、販管費比率が0.3ポイント改善(19百万円の増益要因)しました。
 
<連結子会社NCSの状況>
 
NCSはグループ企業10社を1社に統合し、不採算事業の見直し、販管費の圧縮等、収益性・生産性の向上に努めています。中間期は計画比8.3%のマイナスながら、営業利益は同58.4%のプラスとなりました。
 
業界動向と同業他社の状況
 
<特定サービス産業の動向>
 
経済産業省「特定サービス産業動態統計調査(特サビ調査)」によると、情報サービス産業全体の売上高は、4月から8月まで5ヵ月連続で前年同月比増加。業務種類別では、「受注ソフトウエア」が6月を除く4ヵ月、また「システム等管理運営受託(アウトソーシング)は、4月から8月まで、それぞれ前年同月の実績を上回りました。

ただ、需要拡大に伴う技術者不足や投資効果の厳格化による価格抑制、品質確保、短納期化等の圧力も強く、収益性確保に向けた環境は依然として厳しい状態が続いています。
 
 
<同社のポジション>
同社は業界の中でも数少ない運営中心の企業です。運営を主力にした継続業務中心のストック型ビジネスの展開により、安定した収益体質を実現しています。
 
<同業他社の動向>
同業他社の業績も概ね良好です。
 
Breakthrough 200!
 
<2008年3月期連結業績予想>
 
NCSの買収効果で売上高の高い伸びが見込まれます。一方で売上の拡大に伴う外注費の増加、NCSのれん償却(64百万円を08/3期以降10年間計上)に加え、NCSの不採算案件見直しに伴う費用の計上、グループ体制強化に伴う販管費の増加等、成長に向けた基盤整備を計画通りに推進するため、営業減益となる見込みです。
 
 
一方、内部統制システムの構築を視野に入れた管理部門(経理、総務、法務、購買)の統合も既に実施しており、グループとしての収益基盤の確立に向けた事業再編も計画通り進んでいます。
 
 
<成長戦略>
1.営業生産拠点の拡大
国内大手SIerは、中国における開発拠点を沿岸部から人件費の安い中国内陸部へシフトさせています。こうした動きを捉えて、同社も2004年にID武漢を設立しました。この7月には、国内での技術者不足に対応するため、ID武漢の増資を行い、資本金を35万米ドルとしました。
 
2.人材
人材確保の一環として、女性の積極的な採用(4月入社144名の内52名が女性)と活用を図ると共に、次世代育成支援事業主の認定を取得するなど職場環境の改善への取り組みを強化しており、退職率が低下傾向にあります。人材の確保と退職率の低下が、中期的な品質の向上につながります。
 
 
<中期経営計画「Breakthrough 200!」>
中期経営計画「Breakthrough 200!」では、最終年度の2010年3月期に、連結売上高203億円、営業利益15億円を目指しています。2008年3月期は一時的に増収・減益となる見込みですが、2009年3月期以降は、強みのアウトシーング事業を中心に安定成長が続く見込みです。
 
 
計画達成に向けたリスク要因としては、サブプライムローン(低所得者への貸し出し)問題に伴う損失発生による金融機関のIT投資抑制を挙げることができます。また、NCSの収益構造改革の進捗やその他の隠れた不安材料の顕在化等についても目配りしていく必要があります。
 
<中期経営計画におけるNCSの見通し>
2009年3月期以降は、売上・利益共に順調に拡大していく見込みです。
 
<CSR経営>
同社グループはCSRへの取り組みとして、法令順守の徹底はもとより、環境保護への取り組み、文化・教育への支援活動、更には地域ボランティア活動等を行っています。
 
 
取材を終えて
10月29日にザラ高値657円を付けた同社の株価ですが、通期業績が期初予想通りの減益予想であった事に対する失望感に市場全体が下げた影響も加わり、大幅な値幅調整を強いられました。ただ、11月20日にザラ場安値548円を付けた後は、一週間で約90円の急騰(11月26日の戻り高値637円)。「やる時は、やるよ!」と言った感じです。
今期は1株当たり18円の配当を予定していますから、株価600円の時の配当利回りは3%。減益予想とは言え、一時的な要因であり、減配の可能性はほとんどないわけですから、600円を割り込んだ状態が長続きするはずが無いと考えていいのではないでしょうか。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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