ブリッジレポート
(2445:東証2部) エスアールジータカミヤ 企業HP
高宮 一雅 社長
高宮 一雅 社長

【ブリッジレポート】エスアールジータカミヤ vol.5
(取材概要)2007年12月25日掲載
「中間決算は期初予想に達しませんでしたが、売上高の未達額はわずかでした。建設業界全体が大きな混乱をきたしているだけに、未達とは言え、同社を評価する・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
エスアールジータカミヤ株式会社
社長
高宮 一雅
所在地
大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー21階
事業内容
建設用仮設機材レンタル。建築向けと土木向けが半々。技術子会社に強み。設計子会社もつ。
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 14,526 2,158 1,940 823
2006年3月 14,017 1,353 1,045 399
2005年3月 12,780 883 618 246
2004年3月 13,008 737 416 35
2003年3月 14,185 1,660 1,279 542
2002年3月 11,929 1,585 1,306 469
株式情報(11/26現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,100円 11,150,871株 12,266百万円 19.5% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
15円 1.4% 110.36円 10.0倍 426.99円 2.6倍
※株価は11/26終値。発行済株式数は直近中間期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
エスアールジータカミヤの2008年3月期中間決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
建設用仮設機材のレンタルを主力事業としています。安全性・効率性を重視した仮設設計、機材の搬入・搬出の手配、保守点検までを一貫してサポート。業界唯一の上場企業としての信用力や全国的なサービスネットワーク網が強みです。売上高成長7%以上、経常利益率10%を目標としています。
 
<建設機材レンタルに特化>
建設機材は大きく分けて「建設機械」、「重仮設機械」、「住宅用足場材」、「軽仮設機材」の4つのカテゴリーに分類されます。同社は、「軽仮設機材」のレンタルに特化し、豊富な機材、全国展開するグループネットワークをもとに独自のサービスを提供しています。
 
 
<事業モデル>
仮設機材を貸し出し、その対価としてレンタル料を得ます。一般的なレンタル業や金融業と同じく、保有する賃貸資産の絶対量が売上高に大きな影響を与えます。また、仮設機材はパイプやクランプのように単純加工品が多く、実質耐用年数は10〜20年、場合によってはそれ以上の長期にわたります。一方、償却期間は8年です。このため、オフバランス化(償却済み資産=コスト"ゼロ")した資産が収益の源泉となります。しかも、レンタル期間中に工事現場で破損・紛失した仮設機材については購入時価格で弁償されます。
 
 
<事業環境−保有からレンタルの利用へ>
仮設機材は、施工する建設会社が機材センターにおいて保有・管理するのが一般的でした。しかし、長引く景気低迷の中で、使用しない間の機材を保管しておく広大な場所や、メンテナンスの手間などの管理コスト面から、建設会社では機材センターの閉鎖や機材の売却を進め、リース・レンタルへの依存度を年々高め、現在では仮設機材の90%以上をレンタル会社からの供給に依存しています。建設投資の縮小と言う環境が、建設業界と言う一大産業に合理化を迫っており、仮設機材リース・レンタルと言う事業は、その合理化の一端を支えています。 一方、ユーザーである建設業界の生き残りをかけた競争は厳しく、また、レンタル事業には貸倒のリスクもあります。
 
<徹底した安全追求・品質向上>
安全な作業現場の実現に向けて、安全性・施工性に優れた新商品の開発にも注力しています。
 
 
<建設投資の推移>
 
 
民間投資は堅調に推移。政府投資にも動きが出てきました。
 
2008年3月期中間決算
 
<連結>
 
 
増収・増益となりましたが、改正建築基準法施行に伴う建築確認業務の停滞の影響を受けて期初の計画を達成する事ができませんでした。
安全性の高いコンプライアンス製品の値上げを実施しましたが、着工の遅れにより売上高が想定程には伸びず、燃料価格の上昇による運送費増等のコストアップ要因を吸収する事ができませんでした。尚、中間純利益が前年同期比42.3%増加したのは、特別損益の改善によるものです。前年同期は役員退職慰労金等124百万円を特別損失に計上しました。
 
<業績ハイライト>
上半期は首都圏、関東で建築確認申請許可の遅れの影響を大きく受ける一方、関西での出荷が好調に推移しました。また、プラント関連工事の受注拡大及び安全性の高い新商品の浸透に注力しました。
 
業績へのマイナス要因  改正建築基準法施行の影響
耐震偽装事件に端を発した改正建築基準法の施行に伴い建築確認業務が混乱し、建築確認申請許可が大幅に遅れました。このため、工事を先送りせざるを得ないケースが多発し、同社の仮設機材の出荷も滞りました。
特に首都圏、関東地域での影響が大きく、マンション等新築工事全般が着工の延期を余儀なくされました。また、この影響で地方の低層住宅の着工も減少、子会社への業績に影響を及ぼしました。
 
業績へのプラス要因  関西地域での受注大幅増
改築、補修工事関連への出荷が好調に推移した他、大型プラント、大手家電メーカーの工場新設など活発な民間設備投資も追い風となりました。また、同業者の撤退もプラス要因として挙げることができます。
 
上半期の取組み
(1)プラント関連工事の受注拡大
電機メーカー、鉄鋼メーカー、化学メーカー等から幅広く受注を獲得しました。また、専用機材センターや営業所をオープンするなど受注拡大のための体制整備も進みました。
 
2007年4月  千葉市原センター・市原営業所(千葉県市原市)開設
2007年9月  茨城鹿島センター・鹿島営業所(茨城県鹿島市)開設
 
(2)安全性の高い新型機材の浸透と安定供給
大手建設会社から安全性の高い新型機材の引き合いが増加しました。新型機材を出荷した現場からは高い評価を得ています。
 
今後の取組み
 
東日本エリアでの営業エリア拡大とシェアアップ
(1)関東・首都圏を中心に地盤強化
2007年9月に神奈川県愛川町に機材センターを開設し、神奈川県及び周辺地域に営業エリアを拡大しました。未対応地域への更なる展開を検討しています。
 
(2)プラント工事分野への営業活動の活発化
プラント専用機材センターの整備とプラント用仮設機材の調達が完了した事を受けて、東日本コンビナートへ営業エリアを広げました。
 
 
2008年3月期業績予想
 
<連結>
 
 
関西が引き続き好調を維持しており、関東も回復が見込まれます。このため、通期の業績予想に変更はありません。
 
<下期の見通しと施策>
 
東日本エリアでは、営業基盤を強化して関東・首都圏を中心に積極攻勢をかけます。また、未対応地域への展開を検討している他、設備投資の増加や新築・補修点検のための仮設機材需要の増加が期待できるプラント工事分野への営業活動を活発化します。この一環として、既に説明した通り東日本コンビナートへ営業エリアの拡大を図ります。一方、活況な関西エリアでは、更なる受注拡大が見込まれます。この他、土木橋梁分野も動き始めました。
 
「安全追究・品質向上」と「安定供給」にも取り組み、適正価格の維持に努めます。具体的には、経年劣化し安全性が不安視される機材を入替え、安全性・施工性を高めた新型機材の投入を図ります。各社の機材保有量が減少するなか、積極かつ効率的に機材の購入を進めていく考えです。
新規工事分野である「YTロックシステム」、「スプラング」の基盤固めにも取り組みます。
 
取材を終えて
中間決算は期初予想に達しませんでしたが、売上高の未達額はわずかでした。建設業界全体が大きな混乱をきたしているだけに、未達とは言え、同社を評価する声は多いようです。通期の業績については、上半期の関東の苦戦を、好調な関西の伸びでカバーする考えです。ただ、下期は営業利益率の前提が高いだけに、売上高の振れが営業利益に与える影響が大きくなります。予想に対して大きく乖離する事は無いと思いますが、楽観はできません。
 
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