ブリッジレポート
(3751)

ブリッジレポート:(3751)ジー・エフ vol.7

(3751:東証マザーズ) ジー・エフ 企業HP
仲吉 昭治 会長
仲吉 昭治 会長
岡田 博之 社長
岡田 博之 社長
【ブリッジレポート】ジー・エフ vol.7
(取材概要)2008年2月19日掲載
「増資により昨年の10月以降続いていた上場廃止懸念が無くなり、先ずはホッとしました。資本の充実も果たし、今後は業績の建て直しに全力を注ぐ事になり・・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社ジー・エフ
社長
岡田 博之
所在地
東京都文京区大塚 3-20-1
決算期
10月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年10月 1,689 -421 -468 -584
2006年10月 2,387 20 1 -110
2005年10月 2,547 337 306 179
2004年10月 2,035 264 211 113
2003年10月 1,608 96 60 18
2002年10月 1,398 202 198 97
2001年10月 1,049 104 105 59
2000年10月 962 56 54 -78
株式情報(2/18現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
34,400円 12,340株 424百万円 5.0% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
0円 0.0% 4,376.01円 7.9倍 6,691.30円 5.1倍
※株価は2/18終値。
 
ジー・エフの2007年10月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
自社に開発した全自動テレマーケティングシステムを中心としたシステムサービスを展開しています。
同システムの特徴は、"速い・安い・簡単・的確"。顧客に対する電話の受発信からメッセージの伝達、回答の記録と結果の集計・分析までを自動的に行うことができます。具体的には、16回線で一日約8,000件にコールすることができ、結果レポート及び見込み客リストを瞬時に出力できます。結果別にDMラベル印刷も可能で、運営費用が通常のコールセンターより割安。業種毎のシステム運用ノウハウを蓄積していることも強みです。
 
<事業内容>
 
事業は、オートコンタクトシステム(全自動テレマーケティングシステム)の販売を行うシステム販売(売上構成比66.8%)、サポート商品の販売や保守・メンテナンス及びロイヤリティ収入等のサービス収入(同12.2%)、GFネットワーク会入会契約締結時に支払われる入会金収入(同11.1%)、及びインターネット通販やIP電話サービスの通話料収入等のその他(9.8%)に分かれます(売上構成比は2007年10月期実績)。
また販売は、自社での顧客開拓による販売の他、GFネットワーク会を通じた販売、及び提携先である船井総研のセミナー参加者への販売があります。

GFネットワーク会とは、オートコンタクトシステムの販売先を組織化したもので、入会企業はテレマーケティングシステムの販売代理店としての役割を担うほか、自社システムの空き時間を使ってテレマーケティング代行サービスを行っています(入会企業に対しては、同社がテレマーケティング代行サービス事業の運営指導を実施)。2007年10月末現在、795社が加盟しています。
 
 
2007年10月期決算
 
<連結>
 
 
商品説明会セミナーでの成約率の改善が遅れています。特に同社がターゲットとしている中小企業の景況感は厳しく、システムを購入したくても購入できないケースが増えています。また、成約後のリース・信販会社の与信落ちが増加している他、電話販売業界中堅企業の不正事件に伴うイメージダウンも影響しています。
一方、選挙調査や大企業向けコール(GFリコールエクスプレス)の受託により、サービス収入は206百万円と前期比17.7%増加しました。
尚、投資有価証券の評価損・売却損(69百万円)の計上、及び繰延税金資産の取り崩しにより584百万円の当期純損失となりました。
 
<セグメント別動向>
 
 
システム販売
1セミナー当り参加社数は増加しましたが、その後のシステム販売につながりませんでした。また、低単価商品を投入しましたが、販売台数を伸ばす事ができませんでした。顧客の需要がハード(システム購入)からソフト(サービンス活用)に変化している事が一因です。需要一巡により船井総研紹介によるセミナー参加社からの契約件数も大幅に低下しました。
 
 
サービス収入(サポート商品)
参院選選挙調査(1,400万円)や、大企業向けアウトバウンドサービス「GFリコール・エクスプレス」の受託(1,700万円)により前期比17.7%増となりました。

入会金収入
入会金収入はシステム販売台数と連動します。販売台数の減少が響きました。

その他売上
IP電話通話料収入(145百万円)が順調に推移しました。
 

<要因分析>
 
主力商品の販売台数が減少すると共に、単価も低下しました。一方、今後の営業基盤となるGFネットワーク会の会員は増加しました。
 
システム商品(オートコール)販売台数  336台→239台
商品説明セミナーからの成約だけでなく、GFネットワーク会会員社や船井総研からの紹介案件が減少した為、販売台数は前年同期比28.9%の減少となりました。(集計方法変更の為、前期実績を415台から336台へ修正しています。)

システム商品(オートコール)販売単価  5,230千円→4,719百万円
システム販売に占める、低単価商品の構成比の上昇により、販売単価が511干円低下しました。(集計方法変更の為、前期実績を3,855千円から5,230千円へ修正しています。)

GFネットワーク会 新規入会社数/総加盟社数  129/725社→83/795社
商品説明セミナーからのシステム販売が低調であったため、新規加盟契約数が同35.6%減少しました。
 
<2007年10月期における売上未達要因>
 
「セミナーにおける成約率の低下の原因が、機能の向上ニーズもしくは低価格帯での購買二ーズから来るものではないか」と考え、営業マンによる機能面の説明を強化すると共にシンプルな機能の低価格システムを発売しました。しかし、成約率等の改善は見られませんでした。
 
<顧客ニーズの洗い出し>
 
GFマーケティングネットワーク会の新規入会企業の入会動機をヒアリングしたところ、次のような事がわかりました。

(1)エリアマーケティングのニーズはあるものの、ウェブを使った試みは現状ではうまく機能していない。
(2)シニア層や主婦層等は、電話を使ったダイレクトコミュニケーションに親近感を持つ。
(3)人材難等により、システムを使ったテレマーケティングには関心を示すが、システムの購入よりも、有償サポートサービスなどの需要が高まっている。

また、使いたい時だけスポット的に使う事のできる「アウトソーシング・サービス」に対するニーズ、コンサルティング等アフターフォローに対するニーズ、更には代行サービス等のニーズが増えている事もわかりました。
 
<対応策>
システム販売に特化した販売戦略の不振及び低価格商品による拡販の不調が計画未達の原因です。このため、ハードからソフトへ収益基盤を変革すると共に、組織体制を変更して営業戦略の見直しを図る考えです。具体的には、上期中に次に示す施策を進める体制を整え、下期以降の収益の改善を目指します。

(1)セミナー参加企業に対して、「システムの販売」だけでなく、「代行サービス」もメニューに加えて成約率の改善を図る。
(2)新ブランド「くらしの情報局」(後述)を本格的に展開し、放送広告事業の確立を目指す。
Webではなく電話を使った活動は電話帳が活用できるため、エリアマーケティングに最適です。この一環として、営業所を支店に改め、地域に密着した営業活動を実施します。
 
2008年10月期業績予想
 
 
サービス商品の拡充と販売強化により通期で黒字化を目指します。
 
<セグメント別売上高>
 
システム販売
商品説明会セミナーにおける参加企業が増加している事を踏まえて、同社は、「既存体質からの脱却を目指す、改革意識の高い経営者は年々増えている」と考えています。このため、今後もこれまでと同等のセミナー(今期:128開催)を開催すると共に、これまで行っていなかった地域密着型の訪問営業を強化する事で、信頼関係を醸成し、販売効率を高めていく考えです。
具体的には、支店開催セミナーの比重を増やす(80開催)と共に、訪問頻度アップを図る事で、"取りこぼしのない"完全受注を目指します。また、旅費等の経費圧縮に努め、営業効率を高めていきます。
 
 
サービス収入
リコール・エクスプレスの確立及び選挙立候補者向け「調査レポー卜」販売により継続的に売上を計上すると共に、ビジネスサポートクラブ等のセミナー参加客を対象にした拡販及びASP・マスコミ媒体社等既存顧客の深耕にも務めます。
高齢化を意識した選挙活動、またメーカー等企業の不具合問題による一般消費者の信頼感の低下等から、本サービスの主な提供先である「選挙立候補予定者」や「企業」は、今後、一般生活者に対してより密度の高い接触を図っていくものと考えます。このため、同社では、引き続き「サービス収入」の増加傾向が続くと考えています。
 
 
入会金収入
1.新ブランド「くらしの情報局」立ち上げによる増加
2.従来「GFマーケティング会員」新規契約からの増加

「GFマーケティング会員」及び「くらしの情報局」新規入会(予定)数推移
 
 
その他売上
引き続きIP電話回線による「通話料収入」(回線キャリア手数料及びその他収入を含む)の増加が見込まれます。
 
 
*セグメント別売上高:個別
 
 
*「くらしの情報局」事業
「くらしの情報局」事業は、電話放送による地域情報サービスです。
電話情報聴取率から算出した全国460万件(全世帯数の約9%)を電話放送リスナー(地域情報会員)として組織化し、オートコールシステムを介して電話情報を提供します。地域密着型の新広告媒体事業及び新マーケティング事業として事業を展開していく考えです。
 
 
第三者割当増資及び主要株主・親会社等の異動
 
2008年2月13日開催の取締役会において、第三者割当増資を行う事について決議しました。
同社は、2007年9月末の時価総額が5億円未満となり、東証マザーズの上場廃止基準に抵触しました。しかし、今回の第三者割当増資により471.2百万円を調達する事で、この問題が一応の解決を見ます。
割当先である日本アジアホールディングズ(株)は、ジー・エフの株式を中長期的に保有する意向を表明しており、ジー・エフは、同社及び同社グループ企業との強固な関係のパートナーシップとシナジーを構築し、企業価値の向上を図る考えです。
手取概算額は、451 百万円。中期ビジョンに基づく新サービス対応に伴うシステム・ソリューション開発資金(08年2 月から10年10月:70百万円)、及びデータベース構築資金(08年2月から10年10月:150百万円)、更にはマーケティング・コンサルティングサービス開発資金等(08年2月から10年10月:60百万円)。また、内部統制体制構築費用等経営基盤の強化のためのシステム導入(08年2月から10年10月:50 百万円)、オートコンタクトシステム関係開発費用(08年2月から10年10月:50百万円)、その他運転資金(71 百万円)等に充当する予定です。
 
 
割当先の概要
商号 日本アジアホールディングズ(株)  大株主及び持株比率
事業内容 国内外の企業への投資事業 Japan Asia Holdings Limited 44.27%
設立年月日 1964 年2月11日 Oei Hong Leong Foundation Pte Ltd 10.42%
本店所在地 東京都千代田区丸の内2-3-2 藍澤證券株式会社 10.02%
代表者の役職 
・氏名
代表取締役社長 呉 文 繍 Japan Land Limited 7.21%
資本金 2,641,178,000 円 JA Partners Limited 7.03%
発行済株式数 67,269 株 International CapitalInvestment Limited 4.72%
純資産 14,417 百万円(連結) Japan Asia Nominees Limited 3.48%
総資産 68,144 百万円(連結) 加藤義和株式会社 1.96%
決算期 3月31 日 Warren Securities Limited 1.60%
従業員数 529 名(連結) Tusam Holdings Limited 1.49%
募集後の大株主及び持株比率
 
 
取材を終えて
増資により昨年の10月以降続いていた上場廃止懸念が無くなり、先ずはホッとしました。資本の充実も果たし、今後は業績の建て直しに全力を注ぐ事になります。これまで同社は、自動テレマーケティングシステムの販売、言い換えると、機器販売に注力してきましたが、今後は、自動テレマーケティングシステムを活用したサービスの提供へと軸足を移していきます。今上半期はその準備段階と位置付け、下期以降、収益貢献につなげていく考えです。
効率化ニーズを受けてコールセンターのアウトソーシング需要が拡大基調にある一方、景気拡大に伴う雇用環境の回復から人件費や採用関連費用の上昇が利益の圧迫要因となっています。今後の業績について楽観はできないものの、自動テレマーケティングシステム等を利用した省力化支援サービスが拡大する余地はあると思われます。