ブリッジレポート
(4323) 日本システム技術株式会社

東証1部

ブリッジレポート:(4323)日本システム技術 vol.4

(4323:東証2部) 日本システム技術 企業HP
平林 武昭 社長
平林 武昭 社長

【ブリッジレポート】日本システム技術 vol.4
(取材概要)2008年2月26日掲載
「第3四半期までの業績を見たところでは、主力のソフトウェア事業が、間接費用の増加の影響もあり、高収益であった前年同期との比較では営業減益になって・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
日本システム技術株式会社
代表取締役社長
平林 武昭
所在地
〒530-0005 大阪市北区中之島2-2-7
決算期
3月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 9,711 389 405 138
2006年3月 7,917 111 125 605
2005年3月 8,189 522 502 319
2004年3月 7,767 540 537 67
2003年3月 7,064 676 635 194
2002年3月 6,939 658 606 181
2001年3月 6,285 834 814 282
株式情報(2/7現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
835円 5,035,202株 4,204百万円 3.8% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
25円 3.0% 93.34円 8.9倍 719.46円 1.2倍
※株価は2/7終値。発行済株式数は直近中間期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
日本システム技術の2008年3月期第3四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
ソフトウェアの受託開発(07/3期売上構成比81.9%)、教育機関向け業務パッケージの開発・販売(同9.0%)、及び情報システム関連機器等の販売(同9.1%)を行っています。
 
 
設立は、1973年3月。JAST(同社)の特徴である教育機関向け業務パッケージには、90年代前半から取り組んでおり、94年10月に学校事務支援統合システムパッケージソフト「GAKUENシリーズ」の販売を、98年8月に大規模大学向けERP「GAKUEN REVOLUTION(学務)」の販売を、2000年2月に学校関係者間の情報ネットワークを実現する統合型Webサービスシステム「UNIVERSAL PASSPORT」の販売を、それぞれ開始。01年11月のジャスダック上場を経て、03年2月に東証二部に株式を上場しました。
 
 
大学向け経営改革ソリューションとして提供している統合業務パッケージは、94年10月の発売以来、240余校への導入実績を有し、文教マーケットにおいて高い評価を受けています。
特徴は、大規模な総合大学から小規模の短期大学に至るまで、主要業務を全方位でカバーしているため、パラメーターの設定だけで大学個々のニーズに柔軟に対応できる事。つまり、カスタマイズの必要がないため、ユーザーは導入時及びその後の運用・メンテナンスに関わるトータルコストを削減する事ができます。なお、1案件あたりの導入金額は数10万円~数億円と、導入規模により広範囲にわたります。
少子化問題への取り組み戦略のひとつとして、大学各校は優秀な学生を確保するべく、学生向けサービスや経営品質の向上に取り組んでいます。しかし、全国に約1,200校あると言われる大学・短大の大半がメインフレーマー等による手作りのシステムやカスタマイズを前提としたパッケージを使っているそうです。品質・価格両面での優位性から競合は少ないようですから、販売拡大の余地は大きいと思われます。現在20%のシェアを、早期に30%に引き上げたい考えです。
 
 
大阪と東京の2本社制を敷いており、早くから海外に開発拠点を展開している事も特徴です。また、昨年9月末には、大学向けマーケットを中心とする文教分野での業容拡大を図るべく、首都圏の大規模大学を中心に、システム機器等の販売で実績のあるアルファコンピュータ(株)の全株式を取得しました。これにより、パッケージ、情報機器及びネットワーク等を一貫して提供する大学向けSI(システム・インテグレーション)事業の大規模展開が可能となりました。
 
2008年3月期第3四半期業績
 
 
グループ全体では売上高70億64百万円(前年同四半期比14.5%増)、経常利益4億14百万円(前年同四半期の経常損失1億44百万円)、四半期純利益2億44 百万円(前年同四半期の純損失1億9百万円)となりました。

(同社グループの四半期業績の特性)
同社グループの事業であるソフトウェアの受託開発及びパッケージ並びにシステム機器販売の特異性として、顧客の検収時期が多くの企業の会計期末にあたる3月に大きく集中し、次いで中間期末に当たる9月に集中する傾向があります。
したがって、同社グループの第1、第3四半期の収益は、第2、第4四半期と比較して相当に少額となる特色があります。また、上期(4月から9月)と下期(10月から3月)では、下期の収益の比率が高くなる傾向があります。ちなみに、当第3四半期の売上高が通期予想売上高に占める割合は61.4%となっています。
 
 
(ソフトウェア事業)
同社グループ総売上の74.3%を占めるソフトウェア事業は、主力となる通信業及び金融業向け案件が順調に売上を伸ばしたのに対し、流通・サービス業向け及び製造業向け案件は減収傾向となり、売上高は52億48百万円(前年同四半期比0.0%減)となりました。
また、開発プロジェクトの工程管理は引き続き適切に機能し、事業全般に渡り大きな不採算案件がなく推移しましたが、プロジェクト管理及びコンプライアンス体制の整備等に係る間接費用が増加したことに加え、前年の第3四半期が非常に順調に推移したことも作用し、営業利益は5億72 百万円(同10.7%減)となりました。

(パッケージ事業)
パッケージ事業は、製品開発投資の収束及び新製品のリリースに伴い、研究開発費が前年同四半期に比べ大幅に減少し、利益率の高いPP(プログラム・プロダクト)販売が堅調に推移しました。
この結果、売上高7億38 百万円(同48.4%増)、営業損失40百万円(前年同四半期の営業損失7億97百万円)と、中間期に続き顕著な業績回復傾向となりました。

(システム販売事業)
システム販売事業は、引合い及び受注状況は概ね堅調に推移しましたが、案件の成約及び収益化の時期が当初計画よりも期末付近に集中する展開となり、また上半期における低採算案件並びにのれんの償却費の計上による影響もあり、売上高10億78百万円、営業損失1億34百万円となりました。
なお、同事業は2006年9月に発足し、前年第3四半期は同年10月から12月までの3ヵ月間の損益計算書を連結対象としているため、前年同四半期との比較は記載しておりません。
 
 
当第3四半期末の財政状態は、資産の残高は67億54百万円(前年度末比3億35百万円の減少)となりました。これは主として、収益が期末に集中する傾向がある業態のため、前年度末における営業債権が期中に回収されることにより、受取手形及び売掛金が減少し(同13億1百万円の減少)、現預金が増加(同7億61百万円の増加)した結果です。
負債は、29億44百万円(同4億75百万円の減少)となりました。これは前年度末の買掛金の期中支払による減少(同3億85百万円の減少)の結果です。
純資産は、業績が堅調推移したことに伴う剰余金の増加により38億10百万円(同1億40百万円の増加)となりました。
 
 
2008年3月期業績予想
 
<連結>
08/3期通期の業績予想は期初予想(07年5月15日発表)から修正はありません。
 
 
前述のように、同社の収益には期末にやや集中する傾向があります。通期の業績予想売上に対する当第3四半期の売上高の比率は、経過期間との比較では相当に小さくなっていますが、同社では期首からの収益推移状況は概ね当初想定どおりとの認識をしています。
 
取材を終えて
第3四半期までの業績を見たところでは、主力のソフトウェア事業が、間接費用の増加の影響もあり、高収益であった前年同期との比較では営業減益になっていることはやや不安材料ですが、パッケージ事業の営業損失は40百万円と、前年同期の営業損失7億97百万円に比べ大きく改善したことが寄与し、連結営業利益は前年同期比2.3倍に拡大しました。
通期予想に対する第3四半期までの売上高の進捗率は61.4%ですが、同社の収益は季節性が大きく、通期の売上高予想は達成可能な状況にあると言えそうです。ちなみに、前年同期の進捗率は63.5%でした。