ブリッジレポート
(3955:東証2部,大証2部) イムラ封筒 企業HP
井村 守宏 社長
井村 守宏 社長

【ブリッジレポート】イムラ封筒 vol.11
(取材概要)2008年4月15日掲載
「2008年1月期は選挙関連特需が追い風となる中、メーリングサービス事業の生産性改善等により大幅な増益となりましたが、2009年1月期は積極的な設備投資・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社イムラ封筒
社長
井村 守宏
所在地
大阪市中央区内本町 2-1-13
事業内容
封筒事業で業界トップ、シェアは2割強を占める。DM向けなどの窓封筒に強み
決算期
1月
業種
パルプ・紙(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年1月 25,994 635 702 198
2007年1月 25,204 458 515 183
2006年1月 25,894 658 687 837
2005年1月 24,790 418 433 181
2004年1月 24,745 363 423 164
2003年1月 25,366 653 677 270
2002年1月 27,071 1,074 1,049 -688
2001年1月 27,114 1,588 1,614 1,184
2000年1月 25,723 1,537 1,519 726
株式情報(3/31現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
320円 21,360,716株 6,835百万円 1.6% 1,000株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
8円 2.5% 13.58円 23.6倍 578.76円 0.6倍
※株価は3/31終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
イムラ封筒の2008年1月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
1918年(大正7年)創業の封筒の老舗です。各種封筒の製造・販売を行う封筒事業を中心に、ダイレクトメール(DM)等の企画・封入・封緘・発送代行等を行うメーリングサービス事業、コンピュータ販売等の情報システム事業、子会社による医療機関向け印刷物の製造販売等も手掛けています。2008年1月期実績ベースのセグメント別売上高は、封筒事業80.4%、メーリングサービス事業11.7%、その他事業7.9%。
グループは同社と連結子会社4社で構成されており、連結子会社の概要は次の通りです。
 
東杏印刷株式会社 ・・・・・・ 医療機関用印刷物の製造販売及び医療機関用諸物品の販売
株式会社タイパック ・・・・・・ 不織布製の封筒・造園資材等の製造販売並びに機械部品等の輸出入
株式会社メトロテック ・・・・・ 機械器具の自動制御装置及び電子回路の設計製造販売
株式会社津田イムラ ・・・・・ 封筒・袋類の販売、事務用品・印刷物の販売
 
<沿革>
 
 
1918年、荷札の製造・販売を目的に井村商会として創業、37年に封筒の製造・販売を開始しました。50年に、井村荷札封筒 株式会社に改組。57年に日本初の封筒輪転製袋機を、60年にはプラ窓封筒(封筒の一部を樹脂浸含により透明化したもの)加工機をそれぞれ自社開発。62年の現商号への変更をはさんで、68年にはセロ窓封筒(封筒の一部を切り抜き、内側からフィルムを貼り付けたもの)加工機を海外から導入する等、先進技術を積極的に導入してきました。2000年7月、東証・大証2部に株式を上場しました。
 
<封筒市場の市場規模と同社シェア>
 
 
<郵便の利用構造>
 
 
普通郵便物の75.1%をオーダーメイド封筒(別製封筒)が占めており、また、73.9%が企業の送付物です。
 
<メーリングサービス事業の概要>
ダイレクトメールの企画・製作・封入発送代行、冊子類及び各種販売促進用商品等の封入発送、及びデータプリントサービス等を中心に、次のような独自のサービスも提供しています。
 
1.メディア・マッチング
広告主と媒体主を仲介することで、新しいダイレクトメールの機会を提供するサービスです。
 
2.新かきとめーる
宛名住所をスキャニングにする事で、顧客リストを社外に出すことなく配達します。記録郵便の利用を可能としたサービスです。但し、配達記録郵便を利用する際には、受取票の作成が必要となります。
 
3.選挙関連サービス
世帯毎の有権者を取り纏めて投票所入場整理券を封書により同送する事で、郵送料負担を軽減し、また、地図の可  変プリントを可能としたサービスです。
 
4.冊子小包郵便差出代行サービス
複数顧客の需要をとりまとめ、同社がまとめて発送しコスト削減を実現します。
 
 
2008年1月期決算
 
<連結>
 
 
メーリングサービス事業の収益性改善により原材料高の影響を吸収、大幅な営業・経常増益となりました。
 
*特別損益、税負担、及び税効果
投資有価証券売却益2億01百万円、東京支店移転に伴う補償金1億27百万円等を特別利益に計上する一方、投資有価証券評価損1億61百万円、固定資産除却損1億円等を特別損失に計上しました。この結果、特別損益は改善したものの(前期は△28百万円)、税負担の増加や役員退職慰労引当金に係る繰延税金資産1億44百万円を取り崩した事等による税効果で、当期純利益は同8.5%の増加にとどまりました。
 
<セグメント別売上高>
 
 
封筒事業
統一地方選挙や参議院議員選挙など選挙関連のスポット需要により、売上高は208億90百万円と前期比2.6%増加したものの、原材料高等により営業利益は7億20百万円と同6.9%減少しました。
 
メーリングサービス事業
選挙関連業務の他、官公庁向けサービスや冊子小包(現ゆうメール)の差出代行サービスを含む提案型営業の強化により、売上高は30億44百万円と同13.2%増加。不採算受注の抑制に努めるなど収益性の改善に努め、営業損失は92百万円(前期は営業損失2億81百万円)に減少しました。
 
その他の事業
売上高は同4.1%減の20億59百万円、営業損失11百万円(前期は営業損失30百万円)。情報システム事業は収益改善を最優先課題として取り組んだ結果、減収ながら収益が改善。また、封入機の販売も堅調に推移したものの、全般的には需要が減少し価格競争が激化しました。
 
<営業利益の増減要因>
 
 
封筒事業  営業利益7億74百万円 ⇒ 7億20百万円
減価償却費が減少したものの、材料価格の上昇によるコスト増、物流コストの増加、更にはSOX法対応等のコスト増を吸収できませんでした。
 
メーリングサービス事業  営業損失2億81百万円 ⇒ 92百万円
材料コストが増加したものの、商品仕入れ価格の見直し、減価償却費の減少、更には増収及び生産性改善効果により損益が大幅に改善しました。
 
<封筒事業の概況>
 
1.外部環境
需要は堅調で価格も上昇傾向にあります。一方、原材料費、補助材料費、物流コストも上昇傾向にあります。
 
 
長期下落傾向にあった価格が、07/1期を底に上昇に転じました。
 
2.別製封筒:業種別売上高の推移(個別)
 
 
生損保のスポット案内状で金融の売上高が、選挙、社会保険庁関連、郵政民営化関連で官公庁向けの売上高が、新製品等による顧客深耕で教育向けの売上高が、それぞれ増加しました。一方、値下げの影響で電話・通信向けの売上高が減少しました。
 
3.別製封筒:用途別売上高の推移(個別)
 
 
内容物の印刷との一括発注が一般的なDMは、顧客へのアプローチが不十分であったため売上高が減少しました。個人情報保護法の施行による混乱は収束しつつあり、戦略商品の投入によりテコ入れを図る考えです。
 
4.別製封筒:業種別・用途別クロス分益(個別)
(1)業務用用途での増加要因
官公庁 :2億46百万円(選挙特需、郵政民営化特需)
金融 :3億13百万円(生損保スポット案内状)
教育関連 :2億22百万円(通信教育関連企業の深耕効果)
 
(2)DM用途での減少要因
 
広告郵便から、メール便&ゆうメールへの移行時のアプローチ不足から1億54百万円減少しました。
 
5.ルート別売上高の推移
 
 
直接販売
選挙関連及び生損保案内状のスポット効果に加え、教育関連業種への拡販効果により売上高が4億47百万円増加しました。
 
純直接販売
大手印刷会社向けの売上増加により、売上高が2億07百万円増加しました。
 
代理店
地方都市の低迷(需要減少)や競争激化による価格低下により、売上高が1億31百万円減少しました。
 
<メーリングサービス事業の概況>
1.封入:業種別売上高の推移
 
 
選挙関連で官公庁向けが伸びた他、カード発行会社の請求書業務の増加で商業も増加しました。
 
2.トータルセールスの実績状況
受託社数   475社(前期比31社増)、構成比13.0%(前期比+1.0ポイント)
受注額    5,550百万円(前期比385百万円)、構成比23.3%(前期比+1.0ポイント)
 
受託社数ベースで、構成比15%が当面の目標です。
 
 
2009年1月期業績予想
 
<連結>
 
 
増収ながら、減価償却費の増加が響き営業利益及び経常利益が減少する見込みです。
 
<セグメント別売上高>
 
 
<セグメント別利益増減要因>
1.封筒事業  営業利益720百万円 ⇒ 550百万円
材料費の上昇分は販売価格の見直しを中心とする増収効果で吸収できる見込みですが、減価償却費の増加に加え、SOX法対応コストの発生により、営業利益が減少する見込みです。
 
2.メーリングサービス事業  営業損失 92百万円 ⇒ 損益均衡
減価償却費が増加するものの、増収効果及び生産性改善効果、内製化効果が見込まれ、営業損益が均衡する見通しです。
 
<封筒事業の施策>
 
1.戦略
戦略として次の3項目を掲げています。
戦略商品を武器とした提案営業の強化
 
*新商品
自社開発品 エンボス封筒「エンボスプラス」
エンボス加工とは、紙の表面に凸凹を持たせる加工で、きれいなエンボスが封筒の風合いを高めます。「エンボスプラス」は、割高なエンボス紙を使用せず、独自の加工技術を用い洋紙を封筒にする過程でエンボス加工を施すため、低コストで高級感のある封筒を制作する事が可能です。
 
2.09/1期の施策
 
(1)直販・新規
ターゲット:首都圏・近畿圏の紹介案件を中心に、将来性のある優良顧客の開拓
 
(2)代理店
 
 
地方での販売を担う代理店の売上減少要因として、市町村合併による得意先数の減少、企業合併による東京一極集中、及び販売価格の低下を上げる事ができます。
このため、地方活性化策の推進や代理店別戦略会議の開催等により、代理店支援を強化します。
 
<メーリングサービス事業の施策>
 
1.スポットサービスから定期サービスへ
選挙サービス依存体質を改善するべく、東西で培ったサービスを相互活用します。
 
2.重点テーマ
年間を通じた定期サービスの受託
 
取材を終えて
2008年1月期は選挙関連特需が追い風となる中、メーリングサービス事業の生産性改善等により大幅な増益となりましたが、2009年1月期は積極的な設備投資(生産性や品質の向上に向けた新しい機種の導入等)に伴う減価償却負担の増加で減益が見込まれます。ただ、今期のポイントは利益よりも、新規の顧客開拓や既存顧客の深耕を多分に見込んでいる売上です。生産性の改善だけで成長を維持する事は難しく、売上高の増加が不可欠だからです。新規の顧客開拓や既存顧客の深耕が計画通りに進むのであれば、来期以降、新機種導入による生産性改善効果も加わり成長が加速するものと思われます。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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