ブリッジレポート
(4766:東証マザーズ) ピーエイ 企業HP
加藤 博敏 社長
加藤 博敏 社長

【ブリッジレポート vol.5】2008年12月期第1四半期業績レポート
取材概要「第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比で減少する一方、販管費が増加。利益率が低下し、やや出遅れた感がある。背景は、雇用情勢の悪化・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年5月27日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社ピーエイ
社長
加藤 博敏
所在地
東京都新宿区新小川町6番29号 アクロポリス東京10階
事業内容
新潟・福島・長野での求人情報誌が発祥。ネット求人サービスやスキルアップ支援サイトへ傾斜
決算期
12月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年12月 1,687 117 123 110
2006年12月 1,758 30 36 -105
2005年12月 1,845 -118 -98 -123
2004年12月 1,586 25 39 35
2003年12月 1,646 -400 -414 -176
2002年12月 1,948 -294 -296 -365
2001年12月 1,518 -24 -14 -46
2000年12月 1,491 151 134 66
1999年12月 1,082 95 109 53
株式情報(5/16現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
96円 10,755,284株 1,033百万円 5.0% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
0円 0.0% 11.69円 8.2倍 332.61円 0.3倍
※株価は5/16終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
ピーエイの2008年12月期第1四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
同社及び連結子会社4社からなるグループで、求人情報誌発行、Web求人サービス、教育情報サービス、及び新潟県内において人材派遣及び業務請負事業を行っている。
「人は、自己の能力を向上(スキルアップ)させ、能力の発揮できる企業と出会うことによって"人財"となる。」と言うのが同社の考え。優秀な人材育成の支援と、人材と企業が効率の良いコミュニケーションを図るためのツールや仕組みの提供にスポットを当て、人材が「人財」へと成長する過程をサポートし、ライフデザインの確立をバックアップすると同時に、「人財」を活用する企業の企業価値最大化に貢献する事を基本方針として掲げている。
 
 
 
<沿革>
 
1986年6月、加藤社長が脱サラして有限会社ピーエイを設立、広告代理業を始めた。90年11月には株式会社に改組すると共に、求人情報マガジン 「職-ing(アイ・エヌ・ジー)」を発行して求人情報誌事業を開始。95年12月には事業領域をWebの世界にも広げ、98年6月にITエンジニアの就職情報サイト「JOBMAIL(ジョブメール)」を、翌99年4月に資格・受験関連情報サイト「License World」を、それぞれ立ち上げた。 2000年7月の東証マザーズ上場後は、教育情報サービスへも展開。02年11月にOMG(ソフトウェア標準化コンソーシアム、後述)の日本法人オブジェクトテクノロジー研究所と合弁で「OMG認定UML(統一モデリング言語)技術者資格試験」を運営する子会社(株)UML教育研究所を設立。更に 05年2月には海外へ展開、北京培繹諮詢有限公司を設立して中国でのIT人材関連コンサルティング事業を開始した。
 
Public Agent=PAとして人材事業による社会貢献を目的に設立された同社だが、今、社会ニーズに対応して、Maximization of Potential Achievement、すなわち「個人と企業の将来の可能性を最大化するサービスを提供する会社」へと生まれ変わろうとしている。
 
<事業内容>
事業は、情報サービス事業とその他事業に分かれる。
 
情報サービス事業
求人情報誌部門、Web求人サービス部門、教育情報サービス部門の3部門に分かれ、同社、(株)UML教育研究所、北京培繹諮詢有限公司、(株)ピーエイITソリューションズの4社がサービスを提供している。
 
(1)求人情報誌部門
新潟県、福島県、長野県の3県において地域に密着した求人情報誌「JOBPOST(ジョブポスト)」(無料誌)の発行、及び携帯電話向けに特化した正社員系求人サイト「正社員JOB」の運営を手掛けている。また、北京培繹諮詢有限公司が、求人情報誌制作業務の一部を行っている。
 
(2)Web求人サービス部門
主に、平成19年11月に他社に先行して運営を開始した、携帯サイトに特化した正社員系の求人サイト「正社員JOB」を行っている。
 
 
(3)教育情報サービス部門
インターネットを利用した学校・資格情報の提供サービスと、世界最大規模の国際的ソフトウェア標準化コンソーシアムであるOMG(Object Management Group,Inc.)との提携による資格試験運営サービスを提供している。
前者は、同社が開設するWebサイト「License World(ライセンスワールド)」及び携帯サイト「資格王・受験王」を通じて、大学、専門学校等の学校情報及び資格試験に関する各種情報を提供している。
後者は(株)UML教育研究所の事業領域であり、世界標準のシステム設計言語UMLの概念と利用方法についての資格試験である「OMG認定UML技術者資格試験プログラム」(OCUP)のアジア太平洋地域における独占的な試験運営事務局として資格試験を実施すると共に技術の普及に努めている。
また、2007年1月からは自動車、家電製品、携帯電話などの機器に組み込まれて機器の機能、動作を制御する組込みソフトウェアの技術に関する新資格試験「OMG認定組込み技術者資格試験」(OCRES)を開始した。
 
その他の事業
(株)アルメイツが、新潟県内において人材派遣及び業務請負事業を行っている。
 
 
一時Web関連の苦戦で業績が悪化したが、事業構造の転換により収益性の改善が進んでいる。08/12期は、前期に続き最高益更新が見込まれる。
 
 
2008年12月期第1四半期業績
 
<連結業績>
 
 
同社の事業に大きく影響する雇用情勢が、2月の失業率(季節調整値)は3.9%と前月と比べ0.1ポイント悪化。2月の有効求人倍率も前月を0.01ポイント下回る0.97倍となり、厚労省は雇用情勢の基調判断を6カ月連続で据え置いたものの「雇用情勢が悪くなってきており、注視が必要」としている。同社が求人誌を発行している新潟、長野、福島でも昨年12月より有効求人倍率が1倍割れで推移しており、雇用環境も良好とはいえない状況となっている。
 
同社では、競争激化による受注単価の低下傾向が見られる一方、主力部門である求人情報誌部門をはじめとして、新商品の開発、商品力の強化、顧客サービスの徹底に取り組んだ。
 
こうした結果、当第1四半期は、売上高439百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益29百万円(前年同期比35.8%減)、経常利益29百万円(前年同期比35.2%減)、第1四半期純利益26百万円(前年同期比42.2%減)と、売上高、利益共に前年同期を下回る結果となった。
 
<事業別動向>
 
 
(情報サービス事業)
情報サービス事業の売上高は381百万円(前年同期比4.0%減 )となった。
 
1.求人情報誌部門は、新潟、長野、福島の3県において収益性向上の為、前年に発行されていた有料誌「職-ing」を休刊し、無料誌「JOBPOST」を発行しており、各県において高いシェアを有しているが、さらに一段の広告効果向上のために、設置場所の拡大、ハンディング(手渡し)の強化、連動する就職フェアの開催増といった施策を講じた。また、営業力強化のために、営業スタッフを増強した。
加えて、サービス内容の強化をはかるため、「JOBPOST」掲載案件をすべてWeb求人サイト「e-JOBPOST」へも同時に掲載することとした。
なお、当期における売上高は、競業他社の価格攻勢による受注単価の減少による影響もあったが、ハンディング(手渡し)の強化などによる顧客数増加などで、319百万円(前年同期比2.4%増)となった。
利益面は、「JOBPOST」制作の内製化・海外子会社の北京培繹諮詢有限公司への移転を進めたことにより、求人情報誌制作原価を中心にコスト削減を行い、大きく改善した。
 
2.Web求人サービス部門は、07年11月に他社に先行して運営を開始した、携帯サイトに特化した正社員系求人サイト「正社員JOB」の認知度向上に注力した。
同サイトは比較的開発コストが低い携帯サイトに特化し、加えて「e-JOBPOST」「資格王・受験王」の開発・運営を通じて培った携帯サイトの開発・運営ノウハウを活用することで、企業の人材採用コスト低減のニーズに対応し費用対効果に優れた低料金の新商品として中小企業への浸透を図っている。
08年2月には、NTTドコモのiモード公式サイトの就職・転職コーナーにおいて、利用者数ランキング第1位となったことなどから、求職者の応募が急増しており、現在掲載件数約6000件となっている。認知度の向上、スタッフの増強に注力し、今後の更なる拡大を目指している。
 
3.教育情報サービス部門のうち、学校情報、資格情報提供サービスは、サイト利用者の興味を引きやすい読み物型広告、記事広告といった企画提案型広告商品の強化、金融商品取引法に基づく内部統制報告書制度(日本版SOX法)対応、労務トラブル処理、ビジネスマナー、ワインアドバイザーなど、資格試験の枠にとらわれない携帯用模擬試験コンテンツの拡充といった施策を通じて、競合サイトとの差別化、媒体力強化に取り組んだが、競争の激化もあり売上高は微減となった。
株式会社UML教育研究所では、国際的ソフトウェア標準化コンソーシアムOMGとの提携による資格試験運営サービスは、世界130カ国以上において同一の認定基準により、現在「OMG認定UML技術者資格試験プログラム」(OCUP)、「OMG認定組込み技術者資格試験」(OCRES)の2試験を実施している。いずれも、試験の市場における認知度の向上、試験の対象となる技術そのものの普及が課題であり、参考書籍の受験者への紹介、書籍と受験チケットのセット商品販売などの施策を講じた。以上の結果、教育情報サービス部門全体の売上高は48百万円(前年同期比16.4%減)となった。
 
(人材派遣事業)
人材派遣事業の売上高は、57百万円(前期比33.6%増)となった。
連結子会社株式会社アルメイツによる同事業は、昨年末に実施した営業体制の再構築、今年3月の福島県の拠点開設など積極的な事業展開が実を結び、顧客数の増加とともに一顧客に対する派遣人員の増員などもあり、売上高は順調に増大している。人材派遣業界においては、求人難の進行による派遣スタッフの確保が課題となっているが、派遣スタッフに対するキメの細かいフォローの強化による退職率の抑制、人材確保に向けたグループ他部門との協力の強化、受注単価引き上げの努力などによって、売上高増大とともに利益面の改善にも成功している。
 
(その他の事業)
新潟県における業務請負業の売上高は、1百万円(前期比80.0%減)となった。
これは透明性に疑問をもたれやすい業務請負を原則として新規に受注せず、人材派遣への切り替えを一段と進めたことによるもの。
 
<財政状態>
 
 
当第1四半期末における総資産は1,125百万円となり、前年度末と比較して3百万円の増加となった。これは主に、流動資産12百万円の減少、投資その他の資産14百万円の増加によるもの。
一方負債合計は231百万円となり、18百万円の減少となった。これは主に、固定負債18百万円の減少によるもの。
また純資産合計は、当第1四半期純利益の計上などにより21百万円増加して、894百万円となった。
 
<キャッシュフロー>
 
 
当第1四半期におけるキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物は前年度末より50百万円減少し、545百万円となった。
 
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3百万円の支出(前年同期は45百万円の収入)となった。これは主に税金等調整前第1四半期純利益29百万円、減価償却費11百万円、売上債権の増加△38百万円の計上によるもの。
 
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、32百万円の支出(前年同期は38百万円の支出)となった。これは主に定期預金の増加△1百万円、有形固定資産の取得による支出△3百万円、有価証券・投資有価証券の取得による支出△2百万円、長期前払費用の支払による支出△25百万円によるもの。
 
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、14百万円の支出(前年同期は70百万円の支出)となった。これは主に短期借入金の増減額5百万円、長期借入金の返済による支出△20百万円によるもの。
 
2008年12月期業績予想
 
<連結業績>
 
 
08年12月期の業績予想は、市場の先行きは依然不透明ではあるものの、当第1四半期間においてはほぼ計画通り進捗しており、08年2月22日に発表した予想値の範囲内に収まる見通しであるとして、変更していない。
 
トピックス
 
1.<日本留学希望の中国人向け学校情報を提供>
同社は、中国最大級の日本語学習者向ポータルサイト「珈琲日語」(旧称「珈琲日語論壇」)と、業務提携を行い、高い日本語能力を有する中国人材と日本企業、大学等との橋渡しをするビジネスの展開を進めている。「珈琲日語」は、中国最大規模(登録会員数:約180,000人)の中国人日本語学習者向け情報提供サイト。ブログでの日本の情報交換をはじめ、日本語学習のための資料や日本の最新ニュース等の情報が掲載されており、日本語を話す又は関心が高い多数の中国の学生が登録している。
この度その一環として、ピーエイは、社団法人東京専修学校各種学校協会と協力して、同協会が提供する日本留学希望者向け学校情報「日本留学指南」に掲載された学校情報の珈琲日語における提供を開始した。
 
2.<NTTドコモのiモード公式サイトの就職・転職コーナーにおいて、利用者数ランキング第1位>
平成19年11月に他社に先行して運営を開始した、携帯サイトに特化した正社員系求人サイト「正社員JOB」の認知度向上に注力している。
同サイトは比較的開発コストが低い携帯サイトに特化し、加えて「e-JOBPOST」「資格王・受験王」の開発・運営を通じて培った携帯サイトの開発・運営ノウハウを活用することで、企業の人材採用コスト低減のニーズに対応し費用対効果に優れた低料金の新商品として中小企業への浸透を図っている。
平成20年2月には、NTTドコモのiモード公式サイトの就職・転職コーナーにおいて、利用者数ランキング第1位となったことなどから、求職者の応募が急増しており、現在掲載件数約6000件となっている。認知度の向上、スタッフの増強に注力し、今後の更なる拡大を目指す考えだ。
 
取材を終えて
第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比で減少する一方、販管費が増加。利益率が低下し、やや出遅れた感がある。背景は、雇用情勢の悪化。特に、地方経済が低迷し、同社が求人誌を発行している新潟、長野、福島でも厳しい事業環境となっている。この中で、競争激化による受注単価の低下傾向が見られ、採算低下の要因となっている。期初計画では、上期よりも下期に高い利益の伸びを見込んでおり、同社ではほぼ計画通り進捗しているとしている。第2四半期の動向に注目したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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