ブリッジレポート
(3811:大証ヘラクレス) ビットアイル 企業HP
寺田 航平 社長
寺田 航平 社長

【ブリッジレポート vol.2】2008年7月期第3四半期業績レポート
取材概要「第3四半期までの累計でも依然、好調を持続している。通期の連結業績は40%増収、36%営業増益と高い伸びを見込んでいるが、通期・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年6月10日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社ビットアイル
社長
寺田 航平
所在地
〒108-0075 東京都港区港南2−16−4
事業内容
総合ITアウトソーシング事業。都市型データセンターを運営。倉庫物件や自社建設物件をデータセンター化することで価格競争力の高いiDCサービスを提供。運用・SIサービスも。
決算期
7月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年7月 5,206 937 763 425
2006年7月 3,530 596 510 655
2005年7月 2,530 38 23 220
2004年7月 2,665 -446 -488 -557
2003年7月 741 -157 -169 -169
2002年7月 178 -455 -466 -466
2001年7月 26 -232 -236 -236
株式情報(6/4現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
118,000円 165,966株 19,584百万円 8.3% 1株
DPS(実) 配当利回り(実) EPS(実) PER(実) BPS(実) PBR(実)
0円 - 3,712.32円 31.8倍 30,604.31円 3.9倍
※株価は6/4終値。発行済株式数は直近中間期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
ビットアイルの2008年7月期第3四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
<沿革>
大学卒業後三菱商事に入社した寺田社長は、ビジネスの仕組みづくりなどを勉強、経験した後、1999年9月に寺田倉庫に入社した。
その頃はまさにITバブルの最盛期で、猛烈な勢いで外資系のIT企業が日本に進出してくる中で、データセンター構築には倉庫が理想的ということで、寺田倉庫には外資系を含む十数社から提案が持ち込まれた。担当者として各社のプレゼンを受けた寺田社長は、各社の収益性や事業戦略、ビジネスモデルを比較検討したところ、ほとんどの提案が大手IT企業を顧客と想定しており、莫大な初期投資とランニングコストも全て上乗せして代行運営するため、中小のユーザーには非常に高額なものであることがわかった。

そうした中で寺田社長は、中小のユーザーの中にIT投資に掛かる多額の投資負担を出来るだけ軽減し、かつ、キャッシュアウトを平準化させたいというニーズがあると考え、総合ITアウトソーシング事業の創業を思い立った。総合ITアウトソーシング事業を開始するに当たり、倉庫利用やデータ保管ノウハウといったアドバンテージを生かし、低価格で24時間365日稼動のデータセンターサービスを提供すれば、確実に顧客ニーズにマッチさせることができ、かつ、ビジネスとしても魅力が大きいと判断し、データセンターサービスの提供を皮切りに2000年6月に同社を設立した。
当初は実績もなかったものの、中堅・中小企業を中心に営業を積み上げて実績、信用を築く中で、業容を拡大させ2006年7月19日に大証ヘラクレス市場に上場した。
 
<事業内容>
データセンターサービスを中心とした「総合ITアウトソーシングサービス」を提供している。
顧客との長期安定的な取引関係を構築できるインフラサービスである「iDCサービス」を土台として、「iDCサービス」を提供している顧客、将来的にはその他の顧客に、「マネージドサービス」、「ソリューションサービス」などのより付加価値の高いサービスを提供し業容を拡大させる戦略。
 
 
iDCサービス
顧客のサーバを預かる“コロケーションサービス”とインターネットへの接続を行なう“回線サービス”の2つからなりなる。
 
マネージドサービス
サーバの運用・監視等を行なう“運用サービス”、サーバや通信機器、オフィス等のレンタルを行なう“レンタルサービス”、及び“ストレージサービス”と“セキュリティサービス”からなる。
 
ソリューションサービス
機器の販売及びそれらのシステム構築、設定を支援する“インテグレーションサービス”及び顧客企業のシステムのASP化やその運用を支援する“ASPサービス”からなります。
 
(参考)同社事業に関連する市場の規模
 
 
2008年7月期第3四半期業績
 
<連結業績>
 
同社グループの事業分野である情報通信業界は、インターネットのブロードバンド化も進展し、社会インフラとして法人及び一般家庭に浸透し、新たな可能性の広がりを見せ始めている。法人においては業務系システムのイントラネット化、一般家庭においては様々な家電機器や情報のホームサーバ化などが見込まれており、その中から様々なアウトソーシングニーズも新たに生じてきている。

このような環境の中で、同社グループはインフラ事業としてのiDCサービスをベースとして、顧客システムの運用やサーバー等の機器レンタル等を行なうマネージドサービスの強化、人材サービスや顧客システム構築支援、動画配信ソリューション等のプラットフォームサービスの提供を行なうソリューションサービスの開発を順調に進め、「顧客のあらゆるITアウトソーシングニーズにワンストップで応え、提供サービスを可能な限り月額課金サービス化して提供する」という同社グループの事業モデルに沿った形で市場ニーズに応える結果を出すことができた。

同社グループの第3四半期連結業績は、売上高4,931百万円(前年同期比33.9%増)、営業利益885百万円(同64.7%増)、経常利益727百万円(同59.9%増)となり、第3四半期純利益は、持分法適用非連結子会社であったFOR−S株式会社の株式を一部売却したことにより、持分法適用除外に伴う関係会社株式売却益及び持分変動差益51百万円が発生したため427百万円(同67.0%増)となった。
 
<財政状態>
 
当第3四半期末における総資産は14,546百万円(前年度末比2,037百万円増)となり、その内訳は流動資産1,997百万円(同969百万円減)、固定資産12,548百万円(同3,007百万円増)となった。固定資産増3,007百万円の大半は、2007年9月26日に発表した第四データセンターに掛かる設備投資及び保証金等の支払によるもので、設備投資に関する当第3四半期末までの投資額は、当第3四半期末貸借対照表上、建設仮勘定として表示されている。
 
2008年7月期業績予想
 
<連結業績>
07年9月12日に発表した業績予想から修正していない。
ほぼ計画通りに進行しているとのことだ。
 
 
 
今後の展開 〜第1フェーズから第2フェーズへ〜
 
本年11月1日に竣工予定の第4センターは順調に進行中とのこと。iDCに対する需要は引き続き堅調であり、今回のインタビューによる感想としては、同社ではiDCサービスのサービスモデル及び営業体制が確立し第4センターの完成により中期的に継続的に売上を拡大させる基盤を確立すると言う意味での第1フェーズ(「iDCを中心とし継続的成長の基盤作り」)がほぼ完了したという印象を受けた。今後は名実共に「総合ITアウトソーシング企業」となるべく第2フェーズ(「付加価値サービスの拡充」)のステージに向かうこととなる。

「付加価値サービスの充実」とは、すなわち、マネージドサービス及びソリューションサービスの強化に他ならず、寺田社長によれば、同社は今後の中期計画において、以下の4ポイントに特に注力していくとのことである。
 
マネージドサービスの強化
現在のネットワーク等のインフラの運用サービスや保守サービスに偏っている「運用・保守サービス」を順次OSやアプリケーション領域までサービスの内製化を進めつつ拡大し強化する。
 
人材サービスの強化
子会社ビットサーフは、派遣スタッフ「テクノキャスト」を現在の20名強から早期に100名まで拡大する。まず4月現在で500社弱となるビットアイル本体の継続取引顧客をターゲットに派遣ニーズを開拓していく。
 
韓国eSlim社と業務提携
 
テラスの第三者割当増資引受け、ビック東海と業務提携
 
(以上2点はトピックス参照)
 
トピックス
 
<韓国eSlim社と業務提携>
3月11日に、韓国において低価格サーバとオンサイトサポートをセットで提供してシェアを急速に拡大させているベンチャー企業、eSlim社(*)と、同社サーバの日本国内における総販売代理店契約を締結し、両社で協力しながら国内市場を開拓していくことで合意したと発表した。
ビットアイルは日本国内におけるeSlim社製のサーバ販売の総販売代理店になり、両社で協力しながら国内におけるサーバビジネスを立ち上げていく。また、eSlim社が韓国で実証テスト済みの成功モデルである、データセンターに技術者を常駐させる「オンサイトサポート」サービスをビットアイルがeSlim社に「オンサイトサポート」要員を待機するためスペースと在庫保管のためのスペースを提供することによりビットアイルのデータセンターで展開していく。
現在約45,000台ある同社サーバのうち、毎年その三分の一の約15,000台がリプレースされるが、この買い替え需要に十分対応しきれていなかったのが現状だ。
同社では今回のビジネススキームを「iDCオンサイト販売モデル」と位置づけ、同モデルを日本国内で積極的に展開していく予定。初年度は15,000台のうち2,000台の販売を目指している。

*eSlim社
2002年2月に韓国で設立。主としてサーバの開発・製造、システム構築や各種ソリューション提供を行っている。官公庁、大企業、メジャーポータルサイトなどへの豊富な導入実績を持ち、特にYahoo! Korea、NHNへの採用で一気に販売実績を伸ばす。低価格かつ他社にないユニークなサービスの提供で高い評価を得ている。
 
<テラスの第三者割当増資引受け、ビック東海と業務提携>
3月17日に、連結子会社である株式会社テラスが実施した第三者割当増資(997万円)を引き受け、同社と株式会社ビック東海の3社で、動画配信ソリューションを含む戦略的業務提携について、共同で検討を進めていくことに合意したと発表した。
テラスが展開する動画配信ソリューション、@-key(アッキー)は企業がコンテンツ配信サービスを展開する上で必要となる機能を一括で提供するサービス。
今後、プラットフォームサービスである@-keyの展開において、新規顧客の開拓、3社共同によるプロモーションの実施、@-key展開に必要なインフラ(iDC、回線等)の提供などを進める。
 
取材を終えて
第3四半期までの累計でも依然、好調を持続している。通期の連結業績は40%増収、36%営業増益と高い伸びを見込んでいるが、通期業績予想に対する進捗率は、売上高が67.6%、営業利益が69.4%。前年同期の進捗率は売上高が70.7%、営業利益が57.3%であったことを考えても、通期予想の達成が見えてきたと言える。
ITアウトソーシング市場やデータセンター市場など、同社の事業に関連する市場規模は当面、高い伸びが見込まれる。
第1フェーズ(「iDCを中心とし継続的成長の基盤作り」)から「総合ITアウトソーシング企業」となるべく第2フェーズ(「付加価値サービスの拡充」)のステージに向かう同社の中期的な収益拡大に期待したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2009 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(6672)レイテックス vol.4 | ブリッジレポート:(3784)ヴィンキュラム ジャパン vol.6»

コメント

下記規定に同意の上、コメントしてください



※ 公開されません


保存しますか?


ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
アラートメール登録
メールアドレス
パスワード
CLOSE