ブリッジレポート
(6672)

ブリッジレポート:(6672)レイテックス vol.4

(6672:東証マザーズ) レイテックス 企業HP
高村 淳社長
高村 淳社長

【ブリッジレポート vol.4】2008年5月期第3四半期業績レポート
取材概要「第3四半期業績の発表時点では、通期の業績は黒字予想だったが、その後、一転赤字予想へと下方修正となった。事業環境が厳しいことが背景にある・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年6月10日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社レイテックス
社長
高村 淳
所在地
〒206-0033 東京都多摩市落合1-33-3
決算期
5月 末日
業種
電気機器(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年5月 5,980 290 211 67
2006年5月 4,875 297 214 103
2005年5月 3,622 362 281 135
2004年5月 3,205 352 275 147
2003年5月 1,448 69 42 15
2002年5月 1,063 59 49 4
2001年5月 820 77 63 0
株式情報(5/30現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
310円 6,069,685株 1,882百万円 5.0% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
0円 - - - 486.49円 0.6倍
※株価は5/30終値。発行済株式数は直近中間期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
レイテックスの2008年5月期第3四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
半導体製造工程において、主に前工程(ウェーハ製造、マスク、ウェーハプロセス等の各工程)で使われるウェーハ検査装置、ウェーハ測定装置のファブレスメーカー。創業以来、オンリーワン製品を開発し、独自のマーケティング力で市場を開拓しシェアを獲得することで、ビジネスを拡大してきた。
自社開発したウェーハ検査装置やウェーハ測定装置をウェーハメーカーやデバイスメーカーに販売するほか、米国Chapman 社等の代理店として、薄膜測定装置、表面粗さ計等を輸入販売している。
 
*ウェーハ(シリコンウェーハ、又はシリコンウェーハ)
高純度な珪素(シリコン)の薄円盤です。珪素のインゴット(金属を精製して一塊りとしたもの)を厚さ1mm 程度にスライスしたもので、半導体製造に使われる。インゴットの直径は、6インチ(150mm)、8インチ(200mm)、12インチ(300mm)等があり、直径が大きくなるほど1枚のウェーハから沢山の半導体チップを作る事ができるため、半導体チップ1個あたりのコストが安くなる。
 
<製品及び商品>
 
ウェーハ検査装置
シリコンウェーハのエッジ(端面)、裏面のキズ等の有無を独自のレーザースキャン方式を用いて検査する装置。同社の製品では、エッジ検査装置「Edge Scan」、裏面検査装置「Back Scan」、エッジ裏面複合検査装置「EdgeScan B+plus」等がある。
ウェーハ測定装置
シリコンウェーハ表面の凹凸を測定する装置。同社の製品では、360度のウェーハロールオフ測定が可能な「DynaSearch XP」、ウェーハの両面を非接触で測定できる「NanoPro NP2」等がある。
表面粗さ計
測定物の粗さやうねりなどの表面形状を解析する装置。
 
 
<沿革>
 
1988年7月に設立され、90年7月にChapman社製非接触表面粗さ計「Chapman」の販売を開始。95年12月に自社製品第1号となるウェーハエッジ欠陥自動検査装置「Edge Scan」の開発に着手し、96年5月に市場投入した。以後、ディスク用表面粗さセンサー(97年3月)、ウェーハ裏面自動検査装置「Back Scan」(2001年4月)など自社製品のラインナップを拡充。04年4月に東証マザーズに株式を上場した。
 
2008年5月期第3四半期業績
 
<連結業績>
 
 
当第3四半期間の業績は、売上高は3,367百万円(前年同期比13.9%増)、経常損失は976百万円(前年同期の経常損失は510百万円)、四半期純損失は666百万円(前年同期の四半期純損失は371百万円)となった。

売上高の水準が低くなっているが、ユーザーの設備投資予算の執行の関係で、ユーザーの事業年度末または、新年度の予算のスタート時期に売上高が集中する傾向にあることによるものだ。

当第3四半期間の経営環境は、同社の関連する半導体及び電機業界においては、300mm ウェーハ関連の設備投資が引き続き堅調であったが、一部半導体デバイスにおいては価格が大幅に下落した。
なお、より高性能な半導体製品を開発するため、回路の微細化も進んでおり、液浸露光など新しい技術が採用されている。この流れにおいても、引き続きエッジ検査の重要性に対する認識が高まっており、同社製品については引き続き活発な引合いが維持されている。
 
<財政状態>
 
 
当第3四半期末の財政状態は、前年度末に対し、総資産は1,171百万円減少し9,971百万円となった。純資産は利益剰余金の減少により、779百万円減少し2,658百万円となった。
増減の主なものは、資産では繰延税金資産が278百万円増加、その他有形固定資産が221百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が1,028百万円減少、のれんが116百万円減少した。負債では、長期借入金が431百万円増加した一方、短期借入金が491百万円減少した。
 
<キャッシュ・フロー>
 
 
当第3四半期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少1,027百万円があったものの、税金等調整前四半期純損失966百万円及びたな卸資産の増加667百万円などにより、386百万円の支出となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却に伴う収入などにより、153百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出などにより390百万円の支出となった。
以上の結果、当第3四半期間末の現金及び現金同等物は、1,692百万円となった。
 
2008年5月期業績予想
 
<連結業績>
 
第3四半期業績発表(4月11日)の後、5月21日に通期の業績予想を下方修正した。
 
 
新規ウェーハ測定装置(ナノプロ)の拡販を当初は計画していたが、既に多数の販売実績を持つウェーハ測定装置(ダイナサーチ)の販売に注力するよう、期中に営業方針の転換を図った。しかし、当初予定していたナノプロの売上減少分を完全に補完するだけの売上をダイナサーチで計上するまでに至らなかったため、売上高及び利益が当初の予想を下回る見込みとなったことから、業績予想の修正を行った。
同時に、今期の配当は無配とすると発表した。前回予想は12円、前期は12円だった。

景気の低迷懸念による半導体市場への影響や、一部の半導体デバイスの急激な値下がりなど、外部環境の悪化が懸念される状況だが、当社の主要顧客であるウェーハメーカーは2008 年においても、積極的な設備投資計画を表明するなど、同社の外部環境は引き続き良好のようだ。
今後も、積極的な製品構成の拡大、新製品の投入などを行うことにより、長期的な成長性の維持を図っていきたいと考えている、としている。
 
トピックス
 
<丸紅テクノシステムと総販売代理店契約を締結>
5月22日に、丸紅テクノシステム株式会社との間で総販売代理店契約を締結すると発表した。
当社が丸紅テクノシステムに対製品・商品を供給し、丸紅テクノシステム株式会社が国内外で販売を行う。
来期以降、より一層の売上増加及び売上債権回収の早期化が見込めるものと、同社では考えている。
 
取材を終えて
第3四半期業績の発表時点では、通期の業績は黒字予想だったが、その後、一転赤字予想へと下方修正となった。事業環境が厳しいことが背景にあるのだろうが、一昨年は6月末、昨年も5月下旬に業績予想の下方修正を行っており、より正確な業績予想の開示を期待したい。
丸紅テクノシステムが総販売代理店となったが、来期以降の収益に貢献することを期待したい。