ブリッジレポート
(7851:大証2部) カワセコンピュータサプライ 企業HP
川瀬 清 社長
川瀬 清 社長

【ブリッジレポート vol.8】2008年3月期決算業績レポート
取材概要「前期は期中2度、業績予想を下方修正したが、それを下回っての着地となった。新生産拠点への移転に向けての調整による自社生産比率の低下に加え・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年6月24日掲載
企業基本情報
企業名
カワセコンピュータサプライ株式会社
社長
川瀬 清
所在地
大阪市中央区今橋 3-2-20
事業内容
ビジネスフォームが主力で金融に強い。電子化対応・オンデマンド印刷柱にデータ処理事業増強。
決算期
3月 末日
業種
その他製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年3月 3,980 29 28 -456
2007年3月 3,958 178 176 91
2006年3月 3,928 226 224 44
2005年3月 3,852 139 126 41
2004年3月 3,946 91 86 14
2003年3月 4,265 134 127 -11
2002年3月 4,597 200 200 56
2001年3月 4,863 346 309 145
2000年3月 4,642 395 392 189
株式情報(5/23現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
219円 4,840,571株 1,060百万円 - 1,000株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10円 4.6% 20.66円 10.6倍 811.57円 0.3倍
※株価は5/23終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
カワセコンピュータサプライの2008年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
ビジネスフォームや一般帳票類の製造・販売を行うビジネスフォーム事業、及び顧客データを編集・加工し、印刷・印字から封入・製本まで一貫して手掛ける情報処理事業を手掛けている。
 
<沿革>
会社設立は、1955年5月。コンピュータの普及による電算処理を念頭にビジネスフォーム事業に参入。その後、連続印刷技術に顧客のデータを変換・加工する最新の情報処理技術を融合させ、情報処理からダイレクトメール等の発送代行までをカバーするトータル・アウトソーシング・サービス事業へと展開。現在、情報処理技術とオンデマンド・デジタル・プロセス技術を融合した、新しいソリューションの提供に取り組んでいる。
1955年5月、川瀬紙工(株)として設立され、ビジネスフォーム、巻取紙の製造・販売を開始した。翌56 年10月、東京営業所の新設、以後、営業所の全国を進めた。76年3月、カワセコンピュータサプライ(株)に社名を変更。97年7月、情報処理用ホストコンピュータを導入し、高速印刷技術とデータを変換・加工する情報修理技術を融合した情報処理サービスを開始した。 00年12月、新世代カラー出力システム"VICS(注.1)"を開発し、"VICS"を軸とした大量バッチ処理対応のカラーオンデマンド印刷サービスを開始。01年3月に株式を大証2部に上場した。

(注.1)VICS【Variable Information Color - print System】 個人データやテキストだけでなく、写真やイラストのイメージ、カラーグラフやチャートにもVariable に対応し、電子ファイルへの出力も可能となる大量バッチ処理の画期的な新世代のオン・デマンド・プリント・システム。
 
<事業内容>
 
ビジネスフォーム事業
帳票デザインから製版、印刷、加工に至るまでビジネスフォームを自社内で一貫生産。多様な顧客ニーズに対応するため、枚葉印刷(注.2)による商業印刷も行っている。

情報処理事業
データ編集・加工から、インクジェット高速プリンタ及びフルカラーオンデマンド機によるデータ印字・印刷のアウトソーシング受託を行っている。また、出力した印字・印刷物の製本加工や封入封緘及び発送を行うメーリング業務や電子帳票・電子ファイル等の電子画面管理等も手掛けている。

(注.2)枚葉印刷(方式)
枚葉とは紙の形態をいい、全判・半裁・4裁等の大きさに断裁した用紙をいう。枚葉印刷は1枚1枚の紙を印刷機に通して印刷する方式。枚葉印刷に対する方式として輪転印刷があり、版も用紙も円筒に巻きつけ、双方を回転させながら連続的に印刷する。(印刷用語辞典より)
 
2008年3月期決算
 
<非連結業績>
 
 
ビジネスフォーム業界は、一般フォーム印刷の需要が減少している中で、製品価格が改善されないまま、原油などの価格高騰、建築基準法改正による建築着工大幅減少などの影響により厳しい経営環境が続いた。

同社では、首都圏を中心とした提案型営業活動と、新規営業活動を展開し、前年とほぼ同じ売上を確保した。
利益は、用紙の値上げや新しい生産拠点構築のコストや、生産拠点集約に向けての自社生産比率の低下により前年を下回った。さらに、当事業年度より役員退職慰労金支給規定に基づき、役員退職慰労金引当金を計上することに変更したため、その過年度引当金として特別損失に346百万円を計上したほか、保有株式の評価損や保有資産の減損処理等行ったため前年を下回った。

売上高は3,980百万円(前年同期比0.6%増)、経常利益は28百万円(前年同期比83.7%減)、当期純損益は456百万円の純損失となった。
 
<セグメント別動向>
 
 
<財政状態>
 
 
流動資産は前年度末と比べ625百万円減少し、2,066百万円となった。これは主に現金及び預金の減少によるもの。固定資産は前年度末より490百万円増加し、3,076百万円となった。これは主に有形固定資産の増加によるもの。
流動負債は前年度末と比べ変化ない。固定負債は前年度末と比べ387百万円増加し、440百万円となった。これは主に役員退職慰労金の過去分を引当したためと長期借入金の増加によるもの。
純資産の部は前年度末と比べ522百万円減少し、3,928百万円となった。これは主に利益剰余金の減少によるもの。
 
<キャッシュ・フロー>
 
 
当年度における現金及び現金同等物は、営業活動により254百万円、財務活動に26百万円の収入があったものの、投資活動に489百万円を要した結果、前事業年度末より208百万円減少し、1,068百万円となった。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当年度の損益の状況は税引前当期純損失407百万円となったが、減価償却費149百万円、役員退職引当金355百万円、減損損失61百万円、売上債権の減少額109百万円が大きな要因で、営業活動によるキャッシュ・フローは前事業年度に比べ7百万円増加し、254百万円となった。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当年度は定期預金の解約による収入335百万円、有形固定資産の取得による支出809百万円等が大きな要因で、投資活動によるキャッシュ・フローは、前事業年度に比べ161百万円減少し、489百円の支出となった。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度は長期借入金50百万円、短期借入金38百万円の収入と配当金の支払による支出48百万円が主なもので、財務活動によるキャッシュ・フローは、前事業年度に比べ34百万円減少し、26百万円となった。

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
 
2009年3月期業績予想
 
<非連結業績>
 
 
営業部門においては、首都圏を中心とした従来型のビジネスフォームからデータ処理などの関連サービスを含めることによる売上拡大を目指す。

製造部門においては、08年3月に千葉県佐倉市のちばリサーチパークに情報センターが完成し、08年7月を目処に分散している生産拠点を集約、本稼動を予定しており、ワンストップ生産体制とセキュリティ体制の確保によるデータ処理及びその関連分野でのニーズ拡大に対応できる設備体制の構築を行うとともに、設備、人員の効率的配置による生産コスト低減を目指す。

今期の業績見通しは、情報センターへの移転費用等が必要なため、売上高4,200百万円、経常利益50百万円を見込む。また、情報センター移転により不要となる資産の売却が確定しておりその売却益が見込まれるため、当期純利益は100百万円となる見込み。
 
取材を終えて
前期は期中2度、業績予想を下方修正したが、それを下回っての着地となった。新生産拠点への移転に向けての調整による自社生産比率の低下に加え、原材料の上昇を吸収できなかったことや、竣工した新生産拠点関連や内部統制関係の費用など一般管理費も当初の見込みを上回った。保有株式の評価損や保有資産の減損損失も響いた。業界としては厳しい状況が続いているが、まず、今期予想達成を期待したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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