ブリッジレポート
(3859:大証ヘラクレス) シナジーマーケティング 企業HP
谷井 等 社長
谷井 等 社長

【ブリッジレポート vol.1】2008年12月期中間期業績レポート
取材概要「中間期の実績は上記のように前年比で増益となり、対予算でも予想を上回った。結果としてはまずまずと言えよう。しかし主力事業であるASPの顧客・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年9月9日掲載
企業基本情報
企業名
シナジーマーケティング株式会社
社長
谷井 等
所在地
大阪市北区堂島 2-4-27
事業内容
顧客情報の管理・運用ソフトをASP方式で提供。
CRM(顧客関係管理)業務のソフト開発、代行、コンサルティング、広告業をワンストップソリューションで展開。
決算期
12月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年12月 1,407 250 228 138
2006年12月 1,007 117 119 76
2005年12月 693 87 88 60
株式情報(8/22現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
95,700円 20,712株 1,982百万円 18.6% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
881円 0.9% 11,724円 8.1倍 86,713円 1.1倍
※株価は8/22終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
シナジーマーケティングの2008年12月期中間期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
企業のCRM活動全般を支援するワンストップソリューションベンダー。 統合顧客管理システム「Synergy!」をインターネット経由で、レンタル形式(月額課金方式)で提供する「ASP事業」、CRM関連の各種サービス(代行業務・コンサルティング・広告等)を行う「Agent事業」、「Synergy!」の各種周辺開発やCRM関連のシステム受託開発・運用保守、Web制作などを行う「SI事業」が主要事業。

谷井 等氏は1997年に設立された(合)デジタルネットワークサービス(DNS)を設立し、その後、(株)インフォキャストへ改組し、2000年に楽天(株)へ売却。その後、メールマーケティングシステムの開発・提供を行うインデックスデジタル(株)が設立され、メールマーケティングシステム「POEM」のサービスを開始。

2005年6月には(株)四次元データとの共同株式移転により純粋持株会社、(株)四次元グループを設立、統合顧客管理システム「Synergy!」のサービスを開始した。2006年にはインデックスデジタル(株)と(株)四次元グループが合併し、商号をシナジーマーケティング(株)に変更、2007年11月に株式を大阪証券取引所ヘラクレスに上場した。
 
<事業内容>
「ASP事業」、「Agent事業」、「SI事業」の3本柱。
 
1.ASP事業(2008年中間期売上比率47.3%)
統合顧客管理システム「Synergy!」をインターネット経由で提供するもの。システムは売り切りではなく、レンタル(月額課金)方式で提供される。したがって、顧客(契約)数が増えれば売上高は積み上げ式に増加し、その一方で費用の増加は限られているので、一度損益分岐点を越えると、利益は安定的に増加していく事業モデル。

「Synergy!」は統合ソフトであり、機能によって、BASIC(データベース:顧客情報の収集・保管・分析)、POEM(メール配信)、WISH(アンケート作成・集計)、HEAR(問合せ管理)、MOVE(携帯HPの作成・運用)に分かれている。顧客はこれらの各ソフトを自由に組み合わせて使用することが出来る。それによって顧客との円滑なコミュニケーションを図ると同時に各種データの管理が可能になる。

(株)アイ・ティー・アール社の調べでは、同社は2007年の国内CRMマーケティング市場でベンダーシェアNo.1(19.3%)となっている。
 
2.AGENT事業(同15.5%)
CRMに関連した各種サービスを行う部門。代行業務(メールマガジンの作成、メール配信、アンケート作成、データベースメンテナンス等)やコンサルティング、広告などがある。
 
3.SI事業(同37.2%)
「Synergy!」に関連した各種周辺開発、CRM関連のシステム受託・運用保守、Web制作など。CRMリテラシーの高い顧客の要望やASP製品利用者への個別要望に対応するための事業部門。
 
2008年12月期中間期業績
 
<中間期連結業績概要>
2008年12月期中間決算は上表のように、売上高、経常利益ともに前年同期比、予算比でプラスとなった。
重要な指標であるASP契約数は中間期(第2四半期)末で903件となり、2007年末に比べて88件の純増となった。
 
 
<四半期推移>
四半期ベースでの推移は下表のようになった。第2四半期売上高は前年同期比ではプラスになっているが、第1四半期比では減収となった。ASP事業は順調に伸びたが、SI事業が減収となったことが主要因。 また営業利益は、主に広告宣伝費の増加により前年同期比、第1四半期比で減益となった。
 
 
<事業部門別状況>
各事業部門別の状況(セグメント別状況)は以下のようになった。
 
(ASP事業)
売上高は順調に増加したが、展示会等への参加、営業人員の増加などにより販売促進費が増加したため、営業利益は前四半期に比べて減益となった。
 
 
(Agent事業)
 
売上高の増加は主に広告売上の伸長による。
 
(SI事業)
システム開発の売上高が減少したことから部門売上高は大幅減となったが、これは当初より計画していたことなので問題はないと会社側は述べている。またWeb制作事業において、一部不採算案件を受注したことから営業損益は赤字となったが、赤字が定着することはないと会社は述べている。
 
 
<主要指標の推移>

(契約数の推移)
第2四半期末の有効アカウント(契約)数は902となり、前年同期比+179、2007年末比+88、第1四半期末比+37となった。新規獲得は91あったが、解約も55あったために純増は37に止まった。解約のうち、14はスポット的なもので、当初から予想されたものだが、約10は先方の事業縮小等による想定外のものであり、景気低迷による影響があったのではないか、と会社側は述べている。
 
 
(Synergy!利用料金の推移)
第2四半期の平均利用は下表のように51,427円となった。前四半期に比べると大幅にダウンしているが、これは第1四半期の平均がキャンペーン等によって一時的に増加したためで、51,000円前後が妥当値であり、昨年からの傾向としては増加傾向にあると会社側は見ている。平均単価アップの要因は、データ数が増加したこと、付加オプションが増加したこと、と会社側は述べている。
 
 
 
2008年12月期業績予想
 
<2008年12月期業績予想>
会社側では2008年12月期の業績を下表のように予想している。 売上高の伸びの割に下半期が大幅増益になると予想しているのは、主に広告宣伝費および販売促進費が減少すると見ているため。ちなみに広告宣伝費は上半期の70百万円から下半期には30百万円へ減少するとの予算。
 
 
<2008年12月期の戦略の取組み状況>
今期の主な戦略的施策とその進捗状況(上期実績)と下半期の取組みについて、会社側から以下のような説明があった。
1.ASP事業の強化
(進捗状況)
APIの整備が順調に進捗
パートナーによる獲得数の増加(今期中間80件、前期中間48件)
CRMサービス部CRMグループを新設
井上教授(慶應義塾大学)を顧問として招聘
(今後の取組み)
マーケティング部の増員(ASP開発人員の採用強化)
CRMサービス部CRMグループを中心に、解約率低下への施策を推進
2.SI事業の位置づけの変更
(進捗状況)
システム開発フローの標準化を加速
協業促進を目的としたテクマトリックス(株)(JASDAQ:3762)への資本参加
(今後の取組み)
ASP事業に関連の深いシステム開発案件を継続的に受託
システム開発フローの標準化を継続して推進
テクマトリックス(株)との業務提携の効果の追及
3.グループ経営体制の効率化
(進捗状況)
2008年4月1日 (株)四次元データを吸収合併(組織の再編・業務整備を実施)
合併による経費節減効果(一般管理費が1Q比10百万円減少、今後も継続)
取材を終えて
中間期の実績は上記のように前年比で増益となり、対予算でも予想を上回った。結果としてはまずまずと言えよう。しかし主力事業であるASPの顧客(契約数)が予想したほど伸びていないのが気になる。新規獲得は順調に増加したが、一方で解約も増えている。会社側はスポット的な解約があったためと述べているが、解約の増加に歯止めがかからないと有効アカウント数(契約数)は伸び悩み、売上高も伸び悩むことになる。

会社側は、業界環境として「CRM市場は成長する。ASP市場も成長する。したがってCRM-ASP事業の潜在市場は大きい。」と述べている。確かにその点は理解出来るが、潜在市場が大きい割には同社の有効アカウント数は思ったほど伸びていない。実際には、「CRM全体は伸びる。ASP市場も成長する。しかし、CRM-ASP市場は意外と小さいのではないか。」との懸念も残る。そのような懸念を払拭するためにも、下半期以降、有効アカウント数を順調に伸ばすことが重要だろう。
 
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コメント

パソコンやインターネット事業はますます発展していくと思うし利益も上げているので悪くは無いと思う。
その一方競争相手も多いのでコストを削減しながらどう他との違いを作ってPRし魅力を感じてもらうのかが問題だと思う。
CRMのマーケティングシェア1位に安心するだけでなく、より個性を売りにして個人や小企業向けのサービスなど新しく事業を進めていってほしい。

投稿者 S.K. : 2008年09月19日 10:32

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