ブリッジレポート
(2437:大証ヘラクレス) シンワアートオークション 企業HP
倉田 陽一郎 社長
倉田 陽一郎 社長

【ブリッジレポートvol.14】2009年5月期第1四半期業績レポート
取材概要「事業環境は厳しさを増しており、今後の業績には不透明感が強い。しかし、同社の場合、IPOで調達した資金が手付かずの状態で温存されており、現・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年10月14日掲載
企業基本情報
企業名
シンワアートオークション株式会社
社長
倉田 陽一郎
所在地
東京都中央区銀座 7-4-12
事業内容
オークションの企画・運営 及び古物売買および委託販売ならびに輸出入等
決算期
5月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年5月 1,621 194 201 98
2007年5月 2,228 449 451 256
2006年5月 2,334 562 567 311
2005年5月 1,940 440 410 235
2004年5月 1,680 319 311 174
2003年5月 1,222 234 231 122
2002年5月 1,158 139 129 70
2001年5月 1,105 200 202 38
2000年5月 1,302 218 201 109
株式情報(10/3現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
32,150円 57,772株 1,857百万円 4.9% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2,500.0円 7.8% 1,887.71円 17.0倍 30,607.62円 1.1倍
※株価は10/3終値。発行済株式数は第1四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
シンワアートオークションの2009年5月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
創業20周年を迎える美術品オークション運営のパイオニアで業界唯一の上場企業。国内シェア31%(「月刊美術」による)を誇る最大手であり、日本に高額美術品の換金市場を確立するため、公明正大なオークション市場の創造と拡大に取り組んでいる。
 
<事業内容>
同社の売上高は、オークション落札価額やプライベートセールの取引価格に対する手数料収入を中心に、カタログの販売、オークションの出品者から徴収するカタログ掲載料、及び商品売上で構成されている。プライベートセールとは、美術品の直接取引を希望する顧客間のマッチングを行うもので、オークションを介さない美術品の仲介販売。また、営業戦略上、同社が買取った後にオークションに出品するケースや、プライベートセールで売却するケースもあり、この場合、オークション落札価額や売却額が売上高(商品売上)として計上される。
 
 
2009年5月期第1四半期決算
 
 
前年同期比12.8%の減収、97百万円の営業損失(前年同期は105百万円の営業損失)。尚、同社にとって第1四半期は閑散期にあたり、固定費を吸収できず損失計上を余儀なくされる事が多い。
7月の近代美術オークションが低調であった事や商品売上が少なかったため、取扱高や売上高が計画を下回ったものの、売上総利益はほぼ予想額を確保。人件費や不動産関係費等を中心に販管費を抑制した結果、営業損失は期初予想ほどには膨らまなかった。ただ、主力の近代美術オークションの出品が低調であった上、落札率も67.9%(08/5期通期で81.4%)にとどまり、厳しい事業環境を実感した第1四半期であった。
 
部門別実績
 
コンテンポラリーアート部門のPR戦略
同社は、コンテンポラリー部門を中心に、アジアをはじめ各国の美術品コレクターを日本市場へ誘導し、オークションへの参加を促す事で、グローバルカンパニーとして再成長軌道に乗せ、安定した経営基盤創りを進めていく考え。この方針に基づき、当四半期は、コンテンポラリーアート部門のPR戦略取扱いアイテムの増強、Art Taipei 2008(08年8月29日〜9月2日)への出展、更には11月に開催される「Asian Auction Week in Macao」の準備に取り組んだ。

・取扱いアイテムの増強
絵画、立体、写真にデザイン家具を加えたSUMMER+AUCTIONを開催(08年7月6日)

・台湾での知名度向上、国際的なイメージの形成、「Asian Auction Week in Macao」に向けた新規顧客開拓及びプライベートセールスによる作品の販売を目的に、台湾最大のアートフェアであるArt Taipei 2008(08年8月29日〜9月2日)に出展。
 
日本のオークション業界の展望と同社の事業展開
 
日本の美術品オークション業界はここ数年間、成長率が鈍化している。しかし、「潜在成長力は大きく、21世紀における高額品の換金市場として数千億円市場に拡大していく」と同社では考えている。ただ、潜在成長力を顕在化させるためには、日本のオークション会社がグローバル化し、国際的な競争力を持つ事で世界中からの参加者を日本に呼び込む等、自助努力が必要であると言う。また、近代美術中心の他にコンテンポラリーアートやJewellery&Watches等のアイテムを育成していく必要もあると言う。
この一環として、同社を含めたアジアの有力オークション会社4社によるコンテンポラリーアートオークションの共同開催を計画している(後述)。
 
 
 
グローバル展開を推し進めるため、海外からの人材を積極的に採用している。人員の効率化を図り生産性の高いオペレーションを目指している。
 
2009年5月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更は無く、前期比17.8%の増収、同8.5%の経常増益予想。
上期(11月下旬に「Asian Auction Week in Macao」を開催予定)と下期(3〜5月に創業20周年記念オークションを開催予定)にイベントを予定しており、イベント効果と経費の節減により増益を目指している。
 
 
当初から厳しい事業環境を想定して策定された今期の業績予想ではあるが、米国での大手投資銀行や保険会社の破綻等による金融不安や信用収縮が実体経済に影響を与えており、事業環境の厳しさは当初の予想を超えている。このため、第2四半期以降の業績については楽観を許さない。
 
「Asian Auction Week in Macao」
「Asian Auction Week in Macao」は、日本(シンワアートオークション)、韓国(Korea Premier Auction)、台湾(Kingsley’s Art Auction)、シンガポール(Larasati Auctioneers)のオークション会社4社の共同開催によるオークションであり、世界初の試み。
1カ月に100万人以上が訪れるアジアのカジノスポット、マカオ。その中でも最大級のリゾート・ホテルである「ザ・ヴェネチアン・マカオ・リゾート・ホテル」の展覧会場(総面積4,000屐砲鮖箸ぁ▲廛譽咼紂宍擇咼ークションを開催する。4社が総力を挙げ、自国のコンテンポラリーアートを、アジアへ、そして世界へ発信する。

尚、「Asian Auction Week in Macao」では、4社合計で450〜460点の出品を予定しており、このうち同社は300点程度の出品を予定。
 
 
トピックス
 
<海外企業への資本参加>
同社(シンワアートオークション)は、グローバル・オペレーション確立への第一歩として、時計・宝石オークションを専門として設立されるDENS INTERNATIONAL CO. , LIMITED(香港)へ資本参加する事を決めた。
同社は現在、アジアを中心とした海外マーケティングを強化し、更なる顧客層の拡大に取り組んでいる。今回の資本参加はこの一環であり、今後の情報収集及び同社サービス展開の一層の推進を目的としたものである。尚、DENS INTERNATIONAL CO. , LIMITEDとは、時計・宝石オークションの企画及び運営を行なうDENS & CO Franceを統括する持株会社である。
 
DENS INTERNATIONAL CO.,LIMITEDの概要
 
DENS&CO Franceの概要
 
取材を終えて
事業環境は厳しさを増しており、今後の業績には不透明感が強い。しかし、同社の場合、IPOで調達した資金が手付かずの状態で温存されており、現預金が資産の大半を占める。もちろん無借金で、自己資本比率も90%を超える財務の優等生である。事業環境が厳しいのは海外のオークション会社も同じで、財務内容に優れた同社にとって、海外の有力オークション会社を買収するチャンスである。また、この11月に開催される「Asian Auction Week in Macao」は、アジアの有力オークション会社が一堂に会する画期的なイベント。同社1社では、サザビーズやクリスティーズに対抗していく事は難しいかもしれないが、東アジアの有力オークション会社が一致団結すれば大手に肉薄できるかもしれない。日本のアートを海外へ発信する事は同社の悲願であり、そのための大きな一歩を踏み出そうとしている。
 
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売り上げや利益もずっと安定しているので悪くはないと思うが、経済状況が厳しくアメリカでの経済破綻が影響を与えるのは避けられないと思うので難しいところもあると思う。
ただオークションなどは付加価値を求めて収集などをする顧客も多いと思うので、信頼があるシンワアートには強みもあると思います。
これから海外の進出だけでなくよりプレミア感のある商品の扱いや一般的なものまで分野を広げしかもコスト削減を図っていってほしいです。

投稿者 S.K. : 2008年11月04日 18:06

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