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(3031:東証マザーズ) ラクーン 企業HP
小方 功 社長
小方 功 社長

【ブリッジレポート vol.8】2009年4月期第2四半期業績レポート
取材概要「中期経営戦略を発表してから3年目に入った。過去2年間の赤字はこの計画に沿ったものであったので許容範囲とも言えるが、今年度は黒字定着を目指して・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年12月16日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社ラクーン
社長
小方 功
所在地
東京都中央区日本橋蛎殻町1-18-11
事業内容
ネットを利用した問屋。衣料、雑貨の製造業者や輸入業者と小売店を仲介
決算期
4月 末日
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年4月 5,662 -158 -158 -160
2007年4月 3,334 -205 -203 -305
2006年4月 2,289 131 95 122
2005年4月 1,247 26 23 45
2004年4月 890 -56 -57 -58
2003年4月 621 -104 -105 -130
2002年4月 494 -192 -193 -200
2001年4月 204 -171 -175 -179
株式情報(12/5現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
148,100円 9,081株 1,345百万円 - 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
0円 0.0% 18,720円 7.91倍 90,298円 1.64倍
※株価は12/5終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
ラクーンの2009年4月期第2四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
インターネット上のB2B(企業間電子商取引)市場であるeマーケットプレイス(Webサイト)の運営企業。
アパレル、雑貨を中心にメーカー、インポーター等(以下、出展企業)の取扱う商品を、「スーパーデリバリー」及び「バイヤーズナビ」のWebサイトを通じて全国の中小小売店(以下、会員小売店)に販売している。
 
<事業内容>
 
1.「スーパーデリバリー」 2002年2月サービス開始
アパレル、雑貨の新商品及び定番品を取扱っている。商品は出展企業から会員小売店に直送され、同社は代金決済を代行する。出展企業は、地方・中小小売店との取引上ネックだった決済機能、営業コスト、事務処理の手間を解消することが出来る。また、出展企業が許可した会員小売店にのみ卸値等の情報開示を行うため、ブランドイメージのコントロールが可能になっている。一方、会員小売店は多様な旬の商品の仕入が可能になる。同社は受注・出荷のデータ処理と決済のみを担当するため、「激安問屋」と比べ運営負担が少ない。債権回収リスクは同社が負うことになるが、信販・クレジット・保証会社を利用することでヘッジしている。小売店は月額2,000円の小売店会費を負担し、出展企業は月額4万円の出展基本料と「スーパーデリバリー」での取引金額の10%をシステム利用料として負担する。したがって商材売上高が増加するだけでなく、会員小売店数、出展企業数が増加することが同社の売上総利益増につながる。
 
2.「バイヤーズナビ」 2008年9月サービス開始
同社は従来から各種問屋(主に雑貨、衣料)向けにアウトレット商品処分のための「オンライン激安問屋」というサービスを行っていたが、これらの問屋が上記の「スーパーデリバリー」に参加することで、彼らの在庫は大きく減少し、同サービスの需要は減少傾向にあった。そこで同社では2008年10月末で「オンライン激安問屋」サービスを終了し、そのシステムおよび顧客リストの有効利用として2008年9月中旬より「バイヤーズナビ」と言う新サービスを開始した。 

このシステムの特色は、同社が主体となって運営することが可能であり、出展(問屋)側の負担は取引手数料のみで、固定費はなし。商品調達力があり販路規制のない企業に適しており、現在は13社の問屋で試験的にスタートしているが、今後これらの問屋は入れ替わる可能性はある。小売店側は基本的にはオンライン激安問屋の顧客基盤を活用しているが、会費が無料であり参加がし易く、スポット的な取引がし易いのが特色。なおスーパーデリバリーの会員(小売店)は自動的にバイヤーズナビに参加して商品を購入することが可能な仕組みになっている。
バイヤーズナビの特色および各サイトの分担を要約すると以下のようになる。
 
 
 
2009年4月期第2四半期決算<非連結>
 
<損益計算書サマリー>
 
 
売上高は前年比38.4%増となったが、これは主に経営指標(会員小売店数、出展企業数、掲載商材数)の向上による。(下図参照) 売上総利益(額)も32.9%増となったが、売上総利益率は前年の19.42%から18.2%へ低下した。これは相対的に商品売上高(粗利率10%で固定)が増加したことによるもので、会社側でも、この粗利率低下はあまり気にしていないと述べている。

一方で販管費は591百万円となり、前年同期の628百万円から減少、対売上高比率も25.0%から17.1%へ大きく低下した。この結果、営業利益、経常利益は前年の赤字から大きく改善し、黒字を計上した。

ただし当初予想に対しては若干のショートとなったが、この主要因は、―佚鹸覿箸粒容瀬據璽垢計画より遅れた(利益率が高いので影響大)、個人消費低迷の影響を受け、会員小売店による仕入調整と季節的な要因により、商品売上高が特に8月に大きく落ちた、ことによると会社側は述べている。
 
<貸借対照表サマリー>
 
 
流動資産:当期純利益計上により現預金の増加(+30)、取引増加に伴う売掛金の増加(+43)
     「オンライン激安問屋」終了に伴う在庫の減少(▲5.6)
流動負債・固定負債:取引増による買掛金の増加(+101)、長短借入金の返済と社債償還による減少(▲63)
純資産:純利益計上による利益剰余金の増加(+25)、オプション行使による資本金・資本準備金の増加(+10)
 
<キャッシュ・フローサマリー>
 
 
営業活動によるキャッシュ・フロー:純利益の計上、取引拡大による仕入債務および売掛債権の増加
投資活動によるキャッシュ・フロー:ソフトウェアの開発および購入による無形固定資産の増加
財務活動によるキャッシュ・フロー:長短借入金の返済および社債償還による支出
 
<スーパーデリバリー:SD>
 
商品売上高:     2,974百万円(前年比42.0%増)
会員小売店向け売上高: 109百万円(同52.4%増)
出店企業向け売上高:  144百万円(同107.2%増)

下表のように主要経営指標の向上により会費売上高と出展基本料金売上高が増加した。一方で商品売上高は、個人消費低迷の影響を受けた会員小売店による仕入調整と季節的な要因で8月に伸び悩んだものの、その後は「客単価」、「購入会員数」が伸びた。
 
 
スーパーデリバリー・・・売上高推移
 
 
スーパーデリバリー・・・粗利推移
 
 
スーパーデリバリー・・・購入者数と客単価推移
 
 
<オンライン激安問屋:OG>
 
売上高  209百万円(前年同期比21.3%減)

以前から、スーパーデリバリー(SD)事業が順調に拡大すると、問屋の売れ残り在庫が減少するので、SD事業の拡大がOG事業の潜在需要を縮小させている傾向が続いていたが、これが一段とはっきりしてきたので、2008年10月末でサービスを終了した。これに伴い、ファイナルセールスを実施、保有商品(在庫)を完売した。
 
オンライン激安問屋・・・売上高推移
 
 
オンライン激安問屋・・・購入客数と客単価
 
 
<バイヤーズナビ:BN>
 
売上高  28百万円(開始後1ヶ月半の実績)

2008年9月16日よりサービス開始。まだサービスが始まって間もないこと、出品商品数が少ないこと、10月までは「オンライン激安問屋」との併設であったことから売上高はまだ少額に止まっている。
 
2009年4月期業績予想<非連結>
 
 
会社側は通期の業績を上表のように予想しており、これは当初予想から変えていない。景気は一段と厳しさを増しているが、会社側では上期の勢いを維持して、目標を達成すると述べている。黒字化を定着させるために、以下のような取り組みを行う計画。

(出展企業向け)
フォロー体制強化のため、「市場開発部」を新設 ⇒ 出展ステージに合わせたフォロー体制を実現する。

(小売店向け)
質の高い小売店の獲得と継続利用の促進 ⇒ サービスの質を高め満足後の向上と維持。 客数アップに加え、客単価アップも重点施策。
 
取材を終えて
中期経営戦略を発表してから3年目に入った。過去2年間の赤字はこの計画に沿ったものであったので許容範囲とも言えるが、今年度は黒字定着を目指しており、予想を達成出来るかが正念場となる。上半期で黒字を達成したことは一定の評価に値するが、過去の経緯から同社の業績予想に懐疑的な投資家も多い。それを払拭するためにも通期黒字化は最低限の目標であるが、景気が一段と厳しさを増している下半期に目標を達成出来れば、同社への評価は一段と上昇すると思われる。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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