ブリッジレポート
(4767:東証1部) テー・オー・ダブリュー 企業HP
川村 治 社長
川村 治 社長

【ブリッジレポート vol.16】2009年6月期第2四半期業績レポート
取材概要「大きなイベントでは、照明や音響など100社前後の外注先を利用するが、その際、適正な仕入れ価格(外注費)でのオーダーが利益確保のポイント・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年3月10日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社テー・オー・ダブリュー
社長
川村 治
所在地
東京都港区虎ノ門 1-26-5 虎ノ門17森ビル
事業内容
イベント、セールスプロモーションの企画・制作・運営
決算期
6月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年6月 14,397 1,362 1,343 729
2007年6月 13,070 1,051 1,041 551
2006年6月 12,341 781 784 423
2005年6月 10,705 771 782 465
2004年6月 9,638 781 765 466
2003年6月 9,441 1,103 1,073 537
2002年6月 8,600 940 920 462
2001年6月 7,555 756 730 371
2000年6月 5,995 556 537 238
株式情報(2/6現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
554円 11,511,813株 6,378百万円 16.3% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
32.00円 5.8% 75.87円 7.3倍 394.31円 1.4倍
※株価は2/6終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
テー・オー・ダブリューの2009年6月期第2四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
イベント・プロモーション業界のトップカンパニー。イベント及びセールスプロモーション(SP)の「企画」・「制作」・「運営」・「演出」を手掛けており、SPに関するグッズ・印刷物の企画・制作も行っている。約8,000社がしのぎを削る業界にあって、売上高が140億円を超える同社は頭一つ抜け出た存在。また、競合他社が限られた大手広告代理店とだけ取引しているのに対して、同社は国内外の大手広告代理店10社以上と取引しており、東京ドーム、幕張メッセ、国際フォーラム、東京ビッグサイト等、大型会場でのイベントを1社で受注できる制作力と資本力を有する。2000年7月に株式を店頭登録。07年6月の東証2部上場を経て、08年6月25日に東証1部指定替えとなった。
 
 
2009年6月期第2四半期決算
 
 
前年同期比8.2%の減収ながら、営業利益、経常利益はほぼ前年同期並を確保した。もっとも、前年同期にはモーターショー(約10億円の売上寄与)があった事を考えると、実質的には増収・増益である。
マス広告費を中心に広告費全体が縮小傾向にあり、これまで堅調に推移していたプロモーション領域も急速に環境が悪化してきたが、値引きに頼らない企画提案重視の営業が成果を上げた他、外注費の効率化や経費の節減も進み営業利益率が改善した。尚、外注費の効率化には、新設した制作管理チームが大きく貢献した。
また、キャッシュ・フロー(CF)も改善しており(営業CF:183百万円→277百万円、投資CF:△23百万円→28百万円)、フリーCFは305百万円と前年同期比145百万円増加した。
 
(2)上期の傾向と今後の対策
価格帯別では、事業環境悪化の影響が「1,000万円〜2,000万円」の案件に現れたが、新規開拓が進み、「1,000万円以下」の案件が増加した他、企画提案力の裏づけとも言える中・大型案件(2,000万円以上)も比較的堅調に推移した。ただ、引合案件を、「競合」(顕在化した需要の取り込み)、「提案」(潜在需要の掘り起こし)、「指定」(クライアント側からの指名による受注)といった形態別に見てみると、「競合」案件の受注・売上が件数ベースでは増加したものの、金額ベースでは微減。また、「提案」案件の受注・売上は件数と金額のいずれも前年同期の実績をわずかに下回った。「指定」については、前年同期並の件数を確保したものの、景気悪化もあり金額ベースでは減少した。今後、更なる事業環境の悪化が予想される事から、「競合」、「提案」への一層の企画対応力の強化に取り組んでいく考えだ。
また、前年同期のモーターショーの反動をカバーするべく、新規営業開発を主とした積極的な企画提案を実施したため、企画勝率(=制作移行案件数/企画本数)は悪化したものの企画本数と制作移行案件数は共に増加した。新規開拓は進んでいるが、更なる企画本数の増加と企画の質の向上が下期以降の課題である。
 
 
 
注力している食品・飲料・嗜好品及び化粧品・トイレタリーが、厳しい事業環境の中で増加した。自動車はモーターショーの反動で減少したものの、モーターショー以外の試乗会や発表会の分野が健闘しており、特に大手自動車メーカーとの取引が拡大している。
 
 
「販促」の減少はモーターショーの反動によるもの。一方、「広報」が増加しており、「広報」案件に続く「販促」案件の取り込みが下期の課題。
 
2009年6月期業績予想
 
 
通期の業績予想に変更はなく、前期比5.8%の増収、同11.0%の経常増益予想。
業績の悪化で広告宣伝費等の予算を削減する動きが見られるが、売上の増加に貢献する施策については興味を示すクライアントは多い。このため、提案の価値と領域の拡大を図ると共に、新規窓口の開発強化、提案本数の拡大、更には営業活動の一層の分析と管理の徹底を図る。
 
 
受注残高は前年同期比微増だが、足下1月の受注は堅調、企画案件の獲得に注力する事で業績予想の達成を目指す。
 
中期事業計画の進捗状況
 
(1)TOWが目指す姿 “プロモーションのNo.1総合制作会社”
イベントを含めたプロモーションの総合提案力と総合制作力でTOWブランドを確立し、2011年6月期に売上高172.1億円、経常利益17.6億円(売上高経常利益率10.2%)の達成を目指す。
 
(2)中期事業計画の概要
 
(3)基本戦略
広告からプロモーションへのシフトが進む中、中期事業計画を達成するための基本戦略として、.廛蹈癲璽轡腑鹹鶲椴篭化、営業力強化、イベント制作力と収益率の向上、ぅ屮薀鵐氷獣曄↓タ雄牋蘋の5項目を挙げている。
 
 
.廛蹈癲璽轡腑鹹鶲椴篭化
プロモーション提案力の強化を図るため、トップクリエイターとの協業体制や異業種とのアライアンス強化に取り組むと共に、プランナーズ・スクールを拡大した。トップクリエイターとの協業体制については、この度、プロデューサー・おちまさと氏と年間契約を締結した。アライアンス強化については、Web関連、医療・健康領域、調査等、異業種とのアライアンスに加え、OOH(屋外広告)や人材派遣等も活用した複合提案により、提案の質と領域の拡大を図る。また、プランナーズ・スクール http://www.tow.co.jp/approach/school/index.html については、これまでのイベント・プランナーズ・スクールに加え、プロモーション・プランナーズ・スクールを開設する事で、年間のコース数を1コースから2コースに拡充する。
 
営業力強化
営業力強化に向け、組織体制を変更すると共に、新人事制度をスタートさせた。具体的には、営業部門の第1(博報堂グループ)、第2(ADKグループ等)、第3本部(電通グループ)をそれぞれ正副本部長体制にすると共に、SP制作専門部署を設立。また、自身が設定した目標の達成度で評価する新人事制度を導入した。
 
イベント制作力と収益率の向上
制作ネットワークの強化、子会社T2クリエイティブの体制強化、及び制作管理チームの設置による管理体制の強化に取り組んでいる。制作管理チームとは、09/6期からスタートした原価管理の専任部署で協力機関情報の整備、基準価格表の再設定と各本部への指導、及び個別案件の原価管理指導等を業務としており、この上期の原価低減に早くも寄与した。
 
ぅ屮薀鵐氷獣
ブランド構築に向け、大型主催事業への参画や継続的な出版戦略(毎年2冊の発刊を継続)の他、イベント産業振興協会や大学キャリア教育プログラムへの参加を行なっている。
 
大型主催事業への参画
2009年6月に開催される「海のエジプト展」へ主催事業者(同社の他、朝日新聞社、TBS、博報堂グループの計4社)として参画する。「海のエジプト展」は、横浜開港150周年記念事業の一環として、6月27日から約3ヶ月間に渡り開催される大型イベントで、2度の地震でエジプト沖に沈んだ古代文明の文化財を紹介する。
 
タ雄牋蘋
OJT 制度の推進に加え、教育プログラムの拡大と社内共有情報のデータベース化に取り組む。教育プログラムの拡大については、カリキュラムテーマを拡大すると共に、非正社員研修や社員の原価管理等を強化する考えで、具体的には、階層別研修に加え、各種プロモーションやイベント専門領域等、テーマ別研修を拡大させる他、原価管理セミナーを開講する。原価管理セミナーでは、「予算組み立ての基礎の基礎」から「協力機関選定のポイント」まで、同社の充実したナレッジの共有化を図る。
 
取材を終えて
大きなイベントでは、照明や音響など100社前後の外注先を利用するが、その際、適正な仕入れ価格(外注費)でのオーダーが利益確保のポイントになる。若手社員の成長で営業力の強化が進んだ同社だが、より多くの経験が必要とされる原価管理の面では課題が残っていた。この課題克服に向けて、制作管理チームが設置されたわけだが、その成果が早くも現れ、上期は8%を超える減収ながら、前年同期並みの経常利益を確保する事ができた。
下期については、受注残を考えると、売上の面では若干ハードルが高いように思えるが、「海のエジプト展」の寄与に加え(09/6期と10/6期にまたがり業績寄与)、1月の受注は前年同月の実績を8億円程度上回った模様で足下の受注も堅調だ。キャンセル等のリスクはあるものの、制作管理チームが当初の予想以上に機能している上、販管費にも余裕を持たせているように思われる事から、利益面での下振れの懸念は少ないと考える。
更に、来期については、「海のエジプト展」に加え、モーターショーの寄与も見込まれる事から、中期事業計画の順調な進捗が予想される。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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