前年同期比3.0%の増収、同36.9%の経常減益となった。
家庭用ゲーム関連事業が堅調に推移したものの、業務用ゲーム関連事業やアミューズメント施設関連事業の苦戦が響き、売上高、営業利益共に小幅な増加にとどまった。経常減益となったのは、前期に営業外収益として計上されていた匿名組合投資利益(135百万円)がなくなった事が主な要因。加えて、業務用ゲーム機の開発・製造・販売からの撤退に伴う事業撤退損1,432百万円など、特別損失として2,767百万円を計上したため、四半期純利益は2,483百万円の純損失となった。
特別損失については、今期を再構築期と捉え資産圧縮を進めている中で、第2四半期にて、業務用ゲーム関連事業の撤退に関する損失のほか、第3四半期においては、アミューズメント施設関連事業における「のれん」の減損処理(263百万円)、アミューズメント施設の店舗撤退予定に伴う、固定資産の処分等の引当金(213百万円)の計上が新たに加わっている。
家庭用ゲーム関連事業
パッケージソフト事業では、国内市場においては、「デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王」(PS2)、「女神異聞録 デビルサバイバー」(DS)、「ペルソナ」(PSP)等を発売し、計画を上回る好調な販売実績をあげた一方で、北米市場は、「Persona4」(PS2)等を発売したものの、アメリカ市場全体の消費低迷の影響もあり、計画を若干下回った。
オンラインゲーム事業は、連結子会社(株)シーアンドシーメディアが展開するオンラインゲーム「パーフェクトワールド -完美世界-」、「夢世界 -武林外伝-」、「Legend of CHUSEN -誅仙-」が引き続き堅調に推移したものの、新規タイトルの課金開始の遅れも影響し、計画を若干下回る結果となった。
また、米国連結子会社のAtlus U.S.A.,Inc.が新たに参入するオンライン事業の先行投資なども利益を押し下げる一因となった。
業務用ゲーム関連事業
09年3月末をもって事業を廃止(一部の消耗品販売はコンテンツ事業として継続)。
アミューズメント施設関連事業
マシン投資や運営コストの見直し等、運営効率の改善に努めたものの、ロードサイド型単独店を中心にした既存店(前年同期比10.3%の減収)の苦戦が響いた。
第3四半期の3ヶ月間では、前年同期比14.5%の減収、同89百万円の経常利益となった。
業務用ゲーム関連事業における売掛・買掛の決済が進んだこと、および、減損処理等で固定資産が減少、また有利子負債の削減を進めたことから、資産全体のスリム化が進んだ。
法人税等の支払額が増加したものの(59百万円→262百万円)、運転資金が減少した事等で営業CFの黒字が増加。当期はアミューズメント施設関連事業における新規投資を抑えていることなどから、投資CFのマイナス幅も縮小し、フリーCFが大幅に改善した。この結果、有利子負債の削減を進めたものの、現金及び現金同等物の残高ほぼ前年同期並の水準を維持した。
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