(7839:東証2部) SHOEI |
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山田 勝 会長 |
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安河内 曠文 社長 |
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【ブリッジレポート vol.15】2009年9月期第3四半期業績レポート
取材概要「在庫調整の遅れから海外では新製品効果が出にくい状況が続いている。米国の場合、大手代理店1社に販売を任せているため流通在庫のコントロール・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年8月11日掲載 |
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企業名 |
株式会社SHOEI |
会長 |
山田 勝 |
社長 |
安河内 曠文 |
所在地 |
東京都台東区上野5-8-5 |
事業内容 |
プレミアムヘルメットの製造・販売。ヨーロッパをはじめ海外販売比率が高い。 |
決算期 |
9月 末日 |
業種 |
その他製品(製造業) |
項目決算期 |
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
当期純利益 |
2008年9月 |
14,995 |
3,608 |
3,532 |
2,214 |
2007年9月 |
13,586 |
2,942 |
2,751 |
1,630 |
2006年9月 |
11,796 |
2,310 |
2,117 |
1,248 |
2005年9月 |
10,661 |
1,581 |
1,510 |
890 |
2004年9月 |
9,725 |
1,364 |
1,282 |
732 |
2003年9月 |
9,575 |
757 |
703 |
381 |
2002年9月 |
8,700 |
379 |
190 |
85 |
2001年9月 |
9,088 |
694 |
592 |
359 |
株価 |
発行済株式数 |
時価総額 |
ROE(実) |
売買単位 |
903円 |
14,552,354株 |
13,141百万円 |
30.4% |
100株 |
DPS(予) |
配当利回り(予) |
EPS(予) |
PER(予) |
BPS(実) |
PBR(実) |
30.00円 |
3.3% |
60.60円 |
14.9倍 |
502.11円 |
1.8倍 |
※株価は7/30終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
SHOEIの2009年9月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
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世界ナンバーワンのヘルメットメーカー。オートバイ用を中心にカート用などの4輪車用、航空機用や戦車用等の官需用のヘルメットを製造している。販売網は日本のみならず、ヨーロッパやアメリカをはじめ世界50カ国以上を網羅。「SHOEI」ブランドはその安全性と機能性、そして造形の美しさが世界各国で高い評価を受け、高級ヘルメットの代名詞となっている。独自の技術とノウハウ、優れたデザイン力により、右の3つの世界一を実現する事を経営方針に掲げている。
また、「商品戦略」、「生産戦略」、「市場戦略」を融合させた三位一体の事業戦略も同社の特徴。三位一体の事業戦略を進める事で、顧客満足度、株主及び役職員の満足度向上に努めている。
<事業内容>
オートバイ用のヘルメット(二輪乗車用ヘルメット)の売上高が約90%を占めている。なかでも、高品質で高付加価値の「プレミアムヘルメット」に特化し、茨城工場(茨城県稲敷市)、岩手工場(岩手県東磐井郡)の国内2工場で生産。国内生産にこだわる事で、より高い品質を維持すると共に技術の流出防止にも努めている。
また、業界では唯一の「トヨタ生産方式」導入企業として、高い限界利益率と在庫回転率、及び優れた資産効率を誇る。
<沿革>
1954年、ポリエステル加工メーカーとして創業。59年3月に昭栄化工(株)として法人化、一般用ヘルメットの生産を開始。翌60年1月、二輪乗車用ヘルメットの生産に着手。68年7月、アメリカに子会社を設立し海外展開を開始、87年7月には子会社設立によりフランスへも進出した。しかし、拡大戦略が財務を圧迫しバブル崩壊後の92年5月、会社更生手続開始の申し立てを余儀なくされた。同年9月、現山田会長が管財人となり更生手続きを開始し、93年12月に更生計画が認可された。更生手続き中の94年3月には子会社を設立し、ドイツに進出。98年3月、会社更生計画認可から4年3ヶ月という短期間で会社更生手続を終結した。同年12月には社名を(株)SHOEIに変更。04年7月のJASDAQ上場を経て、07年9月に東証第2部に上場した(JASDAQは上場廃止)。
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前年同期比27.9%の減収、同55.1%の経常減益となった。
景気悪化による需要低迷や円高に加え、第3四半期以降は海外で新製品投入前の買い控えも見られ、販売が減少。諸経費の削減に努めたものの、販売の減少と円高による利益率の悪化等もあり、営業利益は同63.9%減少した。
尚、開示されている経常利益ベース(同1,593百万円減)での増減要因によると、最大の減益要因は製品売上の減少で影響額は1,093百万円。次いで円高が346百万円の減益要因となっており、この2項目が大半を占めた。一方、利益の下支え要因としては、販管費の削減効果(114百万円)を挙げる事ができる。
需要低迷と円高の影響で主力の欧州が大きく落ち込んだ他、国内、北米、その他も前年同期の実績を下回った。
海外代理店との実際の取引レートを示しているのが売上高換算レートであるが、為替予約(実効レート)により円高の影響を減じる事ができた。為替予約の効果を表しているのが、損益計算書の営業外収益に示されている為替差益255百万円である。
一方、海外子会社換算レートとは、子会社の業績を円換算した際のレートである。
前年同期比41.8%の減収、同86.8%の経常減益となった。
市況悪化にもかかわらず新製品効果で国内販売が底堅く推移したものの、主力の欧州向けが景気悪化による需要低迷と円高の影響(円建代理店の仕入単価上昇)で大きく落ち込んだ他、春需の盛り上がりに欠けた北米向けも在庫調整と新製品投入前の買い控えで販売が減少した。
利益面では、販売数量の減少と円高の影響等で売上総利益が大幅に減少、経費削減に努めたものの営業利益は同85.6%減少した。
国内は新製品が下支えとなり、わずかな売上の減少にとどまったが、欧州は需要低迷で代理店の在庫調整が遅れている事に加え、対円でのユーロ安も代理店の仕入れマインドにブレーキをかける一因となっている。一方、米国では、第2四半期に販売が伸びたものの、春需が盛り上がりに欠けたため、第3四半期は代理店が在庫調整に追われた。また、海外では新製品の投入を前にした買い控えも見られた。
第3四半期末の総資産は前期末比2,185百万円減の9,104百万円。法人税等の支払及び配当金の支払等に伴い、長期性定期預金含む現預金が減少した。また、円高も資産減少の一因(為替換算調整勘定:217百万円→△348百万円)。たな卸資産の増加は新製品の生産によるもの。有利子負債に依存しない磐石な財政状態が続いている。
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前期比30.0%の減収、同59.2%の経常減益予想。
海外代理店の在庫調整が遅れているため、第4四半期も売上の伸び悩みが予想されるとして、7月28日に通期の業績予想を下方修正した。期末配当は1株当たり30円(連結ベースで配当性向50%相当額)を予定している。
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取材を終えて |
在庫調整の遅れから海外では新製品効果が出にくい状況が続いている。米国の場合、大手代理店1社に販売を任せているため流通在庫のコントロールも比較的容易なのだろうが、欧州のように多くの国にまたがり、代理店の数も多いと、そうはいかない。国毎に経済状況が違う上、在庫に対する考え方も代理店個々で異なるため、どうしても在庫調整に時間がかかる。しばらく我慢が必要だ。 |
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