ブリッジレポート
(3031:東証マザーズ) ラクーン 企業HP
小方 功 社長
小方 功 社長

【ブリッジレポート vol.10】2010年4月期第1四半期業績レポート
取材概要「10/4期は順調なスタートを切った。期初予想通りであれば、第2四半期(8-10月)は前年同期比減収・経常減益となるが、マクロ経済に厳しいながら・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年9月8日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社ラクーン
社長
小方 功
所在地
東京都中央区日本橋蛎殻町1-18-11
事業内容
ネットを利用した問屋。衣料、雑貨の製造業者や輸入業者と小売店を仲介
決算期
4月 末日
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年4月 7,018 93 93 89
2008年4月 5,662 -158 -158 -160
2007年4月 3,334 -205 -203 -305
2006年4月 2,289 131 95 122
2005年4月 1,247 26 23 45
2004年4月 890 -56 -57 -58
2003年4月 621 -104 -105 -130
2002年4月 494 -192 -193 -200
2001年4月 204 -171 -175 -179
株式情報(8/28現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
227,000円 9,081株 2,061百万円 10.6% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
0.00円 0.0% 12,113.20円 18.7倍 99,281.46円 2.3倍
※株価は8/28終値。
 
ラクーンの2010年4月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
B2B(企業間電子商取引)に特化したeマーケットプレイス(Webサイト)の運営企業。 アパレル、雑貨を中心にメーカー、インポーター等(以下、出展企業)の取扱う商品を、会員制仕入サイト「スーパーデリバリー」を通じて全国の中小小売店(以下、会員小売店)に販売している。
 
<事業内容>
(1)「スーパーデリバリー」:今後の主力事業(経営資源を集中化)
アパレル、雑貨の新商品及び定番品を取扱っている。商品は出展企業から会員小売店に直送され、同社は代金決済を代行する。出展企業は、地方・中小小売店との取引上ネックだった決済機能、営業コスト、事務処理の手間を解消することが出来る。また、出展企業が許可した会員小売店にのみ卸値等の情報開示を行うため、ブランドイメージのコントロールが可能になっている。一方、会員小売店は多様な旬の商品の仕入が可能になる。同社は受注・出荷のデータ処理と決済のみを担当するため、運営負担が少ない。債権回収リスクは同社が負うことになるが、信販・クレジット・保証会社を利用することでヘッジしている。小売店は月額2,000円の小売店会費を負担し、出展企業は月額4万円の出展基本料と「スーパーデリバリー」での取引金額の10%をシステム利用料として負担する。したがって商材売上高が増加するだけでなく、会員小売店数、出展企業数が増加することが同社の売上総利益増につながる。
 
(2)「オンライン激安問屋」「バイヤーズナビ」:サービス終了
同社は従来から各種問屋(主に雑貨、衣料)向けにアウトレット商品処分のための「オンライン激安問屋」というサービスを行っていたが、これらの問屋が上記の「スーパーデリバリー」に参加することで、彼らの在庫は大きく減少し、同サービスの需要は減少傾向にあった。そこで同社では2008年10月末で「オンライン激安問屋」サービスを終了し、そのシステムおよび顧客リストの有効利用として2008年9月中旬より、アパレル・雑貨の人気商品を中心にしたスポット仕入向けの「バイヤーズナビ」と言う新サービスを開始した。
しかしながら、「スーパーデリバリー」、「バイヤーズナビ」の両サイトを並行して利用する出展企業、小売企業が多いため、これらを一本化することがユーザビリティの向上に繋がると判断し、2009年5月末日をもって「バイヤーズナビ」のサービスを終了した。
 
2010年4月期第1四半期決算
 
 
前年同期比8.3%の増収、同165.3%の経常増益となった。
会員小売店や出展企業及び商材掲載数が順調に伸び、小売店向け仕入サイト「スーパーデリバリー」の売上高が増加。売上総利益率の高かった「オンライン激安問屋」のサービスが終了(08年10月末日)した影響で売上総利益率が低下したものの、増収効果とオペレーションの効率化による販管費の減少で営業利益は同161.8%増加した。
 
(2)事業部門別動向
.后璽僉璽妊螢丱蝓次 ’箴綛1,790百万円(前年同期比116.2%)
会員小売店数は前期末比1,389店舗増の24,240店舗、出展企業数は同40社増の1,065社、商材掲載数は同65点増の260,352点と、いずれも順調に増加し、これを受けて会費売上高、出展基本料売上高が増加した。客単価が伸び悩んだ面もあるが、商品売上高も1,644百万円と同15.9%増加した。
 
 
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「スーパーデリバリー」、「バイヤーズナビ」の両サイトを並行して利用する出展企業、小売企業が多いため、これらを一本化する事がユーザビリティの向上に繋がると判断し、09年5月末日でサービスを終了した。
 
(3)新ポイントプランと海外取引に向けた実験的なサービスの開始
会員小売店の購入客数、客単価、リピート率の向上を目的に新ポイントプランを開始した他、「台湾・香港へ向けた出展企業の販路拡大支援サービス」等、海外取引に向けた実験的なサービスを開始した。
 
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09年7月より「新ポイントプラン」を開始した。従来のポイント制度は、付与されたポイントを一定額まで貯めなければならず、また、貯まったポイントは返金されるのみで購入時に利用する事ができなかったため、同社が取り組んでいる会員小売店の購入客数、客単価、リピート率の向上への寄与は限定的だった。このため、「新ポイントプラン」では付与されたポイントを次回以降の購入時に自由に利用出来る様に改良した。尚、「新ポイントプラン」の導入は段階的に進められており、7月〜8月はポイント付与機能のみ、9月から獲得ポイントの利用が可能となる予定。
 
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「台湾・香港へ向けた出展企業の販路拡大支援サービス」や「ソウル・東大門」出展等、海外取引に向けた実験的なサービスを開始した。
 
・(株)スコア・ジャパンとの業務提携
「台湾・香港へ向けた出展企業の販路拡大支援サービス」として、中華圏に特化した国際航空貨物運送会社(株)スコア・ジャパン(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大沢理)と業務提携契約を結んだ。
台湾・香港の小売店からの問合わせや登録申込みが多数寄せられており、同社は日本製品(ジャパンブランド)に対する海外からの仕入れニーズの高まりを感じていたが、日本に物流拠点のない海外企業は「スーパーデリバリー」に参加できなかった(国際航空貨物運送業務までを手掛ける事は同社にとって負担が大きかったため)。しかし、今回の提携により、台湾や香港の小売店に限り、日本に物流拠点が無くても仕入れが可能となる。また、出展企業についても、これまでは海外への販路拡大を検討しつつもコストやノウハウの不足といった事情から自社での海外展開を躊躇するケースが多かったようだが、今回の提携により、スーパーデリバリーに出展する事で、国内だけでなく、海外へも販路が広がる。同社は、会員小売店と出展企業双方のニーズを満たす事で取引の活性化を図る考えだ。尚、登録後はラクーンでの審査に加え、スコア・ジャパンによる審査(商売確認等)が発生する。
 
(株)スコア・ジャパン
中国・中華圏に特化した国際航空貨物運送会社。業界トップクラスの低料金や、ドアto ドアで最短翌日配達のスピード対応が特徴。海外支社は全て100%子会社で、安全・確実な「日本⇔中華圏」の運送を手掛けている。
注文から納品までの流れ
海外小売店が注文(決済はクレジットカードのみ) ⇒ 出展企業がスコア・ジャパンの倉庫に納品 ⇒ スーパーデリバリーからスコア・ジャパンに出荷データを転送 ⇒ スコア・ジャパンと小売店で配達スケジュール等調整 ⇒ 納品(送料・関税等をスコア・ジャパンが小売店から回収)
 
・コリアセンタードットコムとの業務提携
国内の会員小売店に韓国製アパレルの仕入の途を開くべく、コリアセンタードットコムとの業務提携を行った。コリアセンタードットコムは、韓国内でネットショップの構築・運営を行うASP「MakeShop」を中心に、ネットショップの教育、仕入、海外進出等のサービスを提供している。その取引先の一つに、韓国の総合卸売市場「東大門」があり、この業務提携を機に「東大門」が「スーパーデリバリー」への出展を行う。尚、今回の提携は、「東大門」の卸事業者と日本の小売事業者との取引活性化を望むソウル市の意向を反映したもので(コリアセンタードットコムはソウル市から事業委託を受けている)、韓国側から見た場合、公的事業の一環としての位置付けである。
 
東大門
アパレル商品を専門に扱う、製造、小売店が多く集まる韓国の総合卸売市場。ソウル市の観光名所としても有名で、24 時間仕入れやショッピングができる。
 
 
財政状態に大きな変化は無く、第1四半期末の総資産は前期末比75百万円減の1,619百万円。期末を越えた事で売上債権、仕入債務が減少。運転資金の減少で有利子負債も減少した。
 
 
また、利益の増加で営業CFも増加。無形固定資産の取得が増加したため、投資CFのマイナスがわずかに増加したものの、フリーCFは倍増した。
 
2010年4月期業績予想
 
上期及び通期業績予想に変更はない。「バイヤーズナビ」を5月末日で終了しており、人的資源を含めた経営資源を「スーパーデリバリー」へ集中させる事で今期が最終期となる「中期経営戦略」の仕上げを行い業績予想の達成を目指す。
 
 
取材を終えて
10/4期は順調なスタートを切った。期初予想通りであれば、第2四半期(8-10月)は前年同期比減収・経常減益となるが、マクロ経済に厳しいながらも底打ち感がある事、また、ミクロの面でも会員小売店や出展企業及び商材掲載数が順調に増えている事を考えれば、未だ利益水準が低いとは言え、上期及び通期の業績が上振れる可能性は高い。また、ジャパンブランドを活かしたアジア需要の取り込みは興味深いし、韓国製品の取扱により品揃えの強化も進む。加えて、新ポイントプランの導入によりユーザビリティの問題も解決される。黒字体質が定着しつつある中、今後の成長につながる材料が出てきた事に注目したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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