ブリッジレポート
(4301:東証1部) アミューズ 企業HP
畠中 達郎 社長
畠中 達郎 社長

【ブリッジレポート vol.26】2010年3月期上期業績レポート
取材概要「上期は主力のアーティストマネージメント事業が前期と比較して増収・減益となった。多種多様なライブ展開を行ったため利益率が低下した事がその・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年12月29日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社アミューズ
社長
畠中 達郎
所在地
東京都渋谷区桜丘町 20-1 渋谷インフォスタワー
事業内容
サザンオールスターズ・福山雅治・ポルノグラフィティなどのミュージシャン、富田靖子・三宅裕司・深津絵里・岸谷五朗などの俳優、その他文化人まで、219組のアーティストのマネージメントのほか、映画やTV番組制作など各種映像ソフトの製作・販売、海外舞台の招聘・携帯やPC でのサイト運営やコンテンツ配信など、エンターテインメント事業を幅広く展開しています。
決算期
3月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年3月 32,185 3,282 3,236 1,552
2008年3月 23,684 1,200 1,204 582
2007年3月 24,914 566 565 185
2006年3月 29,440 1,801 1,798 897
2005年3月 24,377 1,378 1,382 761
2004年3月 26,243 1,813 1,828 972
2003年3月 28,145 2,905 2,723 1,086
2002年3月 23,360 1,632 1,603 1,019
2001年3月 19,755 2,236 2,039 543
2000年3月 15,079 860 649 344
株式情報(11/20現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
964円 9,296,893株 8,962百万円 13.5% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
20.00円 2.1% 68.83円 14.0倍 1,366.20円 0.7倍
※株価は11/20終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
アミューズの2010年3月期上期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
芸能プロダクション大手。サザンオールスターズ、福山雅治、ポルノグラフィティなど人気アーティストを数多く抱えている。グループ全体の事業の核を「コンテンツビジネス」におき、文化を創造する総合エンターテインメント集団として、テレビ番組や映画の企画・制作、海外舞台の招聘等でも豊富な実績を有する。
グループは、同社の他、子会社11社(連結子会社7社)及び関連会社1社からなり、特に、映像ソフトの製作・製造・販売を行なうアミューズソフトエンタテインメントの業績への寄与が大きい。
 
<事業内容>
事業は、コンサートの収入、テレビ出演料、及び新譜レコードの印税等のアーティストマネージメント事業(09/3期売上構成比54.3%)、テレビ番組・映画制作収入、及びビデオ・DVD販売等のメディアビジュアル事業(同 37.3%)、及び旧譜レコードの印税収入などのコンテンツ事業(同 8.4%)に分かれる。
 
 
2010年3月期上期決算
 
 
ライブエンターテインメントの好調で期初予想を上方修正
営業収入は前年同期比8.4%増の16,034百万円。福山雅治のデビュー20周年記念ツアー等、同社アーティストによるコンサートツアーや舞台公演が寄与した他、会場で販売するグッズ販売収入やFC会員収入等も増加した。
営業利益は同14.0%減の1,730千万円。前年同期はサザンオールスターズの大型野外コンサート(一つの会場で実施したため、全国ツアー等に比べて利益率が高かった)の寄与で利益率が高まったが、この上期は多種多様なライブ展開を行ったため利益率が低下。子会社で展開するメディアビジュアル事業の苦戦も響いた。尚、四半期純利益の減少幅が大きいのは、連結子会社の繰延税金資産取崩しの影響等による。
 
 
アーティストマネージメント事業
福山雅治のデビュー20周年記念ツアー、ポルノグラフィティ、Perfume、flumpool等のコンサートツアー収入、岸谷五朗・寺脇康文の企画ユニット地球ゴージャスや三宅裕司など所属アーティストが出演・演出を手がける舞台公演収入が増加。コンサート会場等で販売するグッズ販売収入やFC会員収入等も伸びた。また、福山雅治のCM出演や若手アーティストの主演ドラマ・映画・CM等の寄与で出演収入・CMも増加したが、新譜の減少で印税収入が減少した。利益面では、前年同期に比べ多種多様なライブ展開を行ったため、利益率が低下した。
 
 
メディアビジュアル事業
DVD販売は、佐藤健出演ドラマ「メイちゃんの執事」、「ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー」、「ベートーベン・ウイルス」等を発売したものの、大型作品の発売がなかった事やビデオソフト市場の低迷で売上が大きく落ち込んだ。一方、日本曹洞宗の開祖 道元禅師の生涯を映画化した「禅 ZEN」や井坂幸太郎原作「フィッシュストーリー」等の興行収入で映像製作の売上が増加した他、桑田圭祐主演の「音楽寅さん」の寄与等で番組制作収入も増加したが、DVD販売の落ち込みをカバーできなかった。
 
 
コンテンツ事業
当セグメントはサザンオールスターズ、BEGIN、福山雅治、ポルノグラフィティ等の旧譜楽曲の販売及び旧譜楽曲の二次使用による印税収入が中心となる。今上期は前期に開始したサザンオールスターズ旧譜楽曲の着うたフル(R)配信等の効果が減少した事により減収・減益となった。
 
 
 
 
2010年3月期業績予想
 
(1)下期及び通期業績
下期は前年同期比24.3%の減収、33百万円の経常損失予想。全セグメントで営業収入の減少が見込まれ、利益面では、アーティストマネージメント事業やコンテンツ事業の利益が大きく減少する他、ビデオソフト市場の厳しい環境を反映してメディアビジュアル事業の赤字幅が前年同期比で拡大する見込み。

この結果、上期の好調で売上高及び営業・経常利益の予想が上方修正された通期業績予想だが、前期との比較では9.3%の減収、47.5%の経常減益。尚、当期純利益が期初予想を下回るのは、一部の連結子会社の赤字幅拡大や上期の繰延税金資産の取崩しの影響等による。
配当は1株当たり20円を予定(上期末配当10円を含む)。
 
 
 
 
今後の事業方針
 
<基本方針>
原則として、メディアや市場の変化に左右されないマネージメントと企画・製作分野に経営資源を集中する。但し、シナジーが見込める場合は、製造、流通、販売と言った次工程にも進出する。
また、全社的に情報管理体制を見直して情報漏えい事故の防止に努める。

事業毎の取り組みは次の通り。
 
(1)映像事業
今期中に子会社アミューズソフトエンタテインメントの経営陣を刷新し映像事業改革の検討を進め、来年4月にはアミューズソフトエンターテインメントを吸収合併し、抜本的な改革を実行する。
 
(2)音楽事業
制作・製造・宣伝を手掛けるA-Sketchやアミューズソフトエンタテインメント等が持っている販売機能を活かし、音楽事業における一揆通貫のビジネスモデルを展開する。
 
(3)新人発掘・育成
引き続き定期的なオーディション等を行い、エンターテインメントの源泉を強化する。
 
(4)ものづくり事業
バリューチェーンの拡大によりMD事業の収益性を向上させると共に、新たな収益源を確保するべく、ものづくり事業を開始する。この一環として、主にアーティストグッズやバンドル商品等の企画制作を手掛ける100%子会社(株)芸神クリエイティブを12月に設立した。(株)芸神クリエイティブは、海外での調達も視野に入れ、外部からの最良調達とアミューズグループ内での内製化バランスを取る事により、様々な商品の企画制作における最適化を図る。また、商品企画力と調達力を活かし、アーティストグッズにとどまらず、幅広い視点でアミューズコンテンツを活用した商品開発やアミューズグループ以外のコンテンツ等を活用した商品開発にも取り組む。
また、生産拠点として商品製作に実績のある中国企業 上海日森工芸礼品有限公司との間で合弁会社 上海芸神貿易有限公司を出資設立する(10年1月予定)。合弁会社は、現地での生産管理機能、貿易機能などを担う予定(現在設立申請中)。
 
(5)ミュージアム事業
ユーザーと直接触れ合う場を設け、アクティブシニア市場を創出していく。この一環として、子会社でアクティブシニア層の知的好奇心や教養欲を刺激するエデュテインメント(エデュケーション+エンターテインメント)関連事業を手がける(株)アミューズ エデュテインメントが11月1日に「アミューズ ミュージアム」を東京・浅草にオープンした。
築43年の建物をリノベーションした施設で展開する「アミューズ ミュージアム」のキュレーションコンセプトは「もったいない」と「ライブ感」。ノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが提唱する「MOTTAINAI キャンペーン」で今や世界語として使われている「もったいない」だが、「アミューズ ミュージアム」では、ものの価値を存分に活かし、新たな価値観を創出していきたいと考えている。また、展示作品をガラスケース越しに鑑賞するだけの従来の美術館のイメージを覆す「ライブ感」を持ったミュージアムにしたいと考えている。
日本舞踊等の芸能や機織りの訓練を積んだパフォーマーを兼ねる女性アテンダントを館内に常駐させ、来館者が伝統芸能に触れる機会を提供する。
 
 
取材を終えて
上期は主力のアーティストマネージメント事業が前期と比較して増収・減益となった。多種多様なライブ展開を行ったため利益率が低下した事がその理由だが、多種多様なライブ展開自体が利益面でマイナスと言うわけではない。前期の収益に大きく貢献したサザンオールスターズの大型野外コンサートは1つの会場で行ったため、移動にかかるコスト等が抑えられ収益性が高かった。しかし、全国ツアー等となると、そうは行かないと言う訳だ。このため、今上期の増収・減益は前年同期が良過ぎた反動とも言える。
また、下期は営業赤字が見込まれるものの、上期の業績が大幅に上方修正された事からもわかるように今期の業績予想は保守的だ。引き続きメディアビジュアル事業で苦戦が予想されるものの、上振れ余地が残っているものと思われる。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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