ブリッジレポート
(4709:JASDAQ) インフォメーション・ディベロプメント 企業HP
舩越 真樹 社長
舩越 真樹 社長

【ブリッジレポート vol.31】2010年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「通期の予想営業利益に対する第3四半期累計期間の進捗率は90%を超えた。通期予想は10月30日に下方修正されたが、修正計画の達成は視野に入った・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年2月16日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社インフォメーション・ディベロプメント
会長
尾 眞民
社長
舩越 真樹
所在地
東京都千代田区二番町 7-5
事業内容
独立系情報サービス会社。金融向けITアウトソーシング主力に幅広いITサービスを提供。
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年3月 18,458 1,057 1,109 563
2008年3月 18,032 1,200 1,191 594
2007年3月 14,692 1,024 1,024 550
2006年3月 13,028 851 845 430
2005年3月 11,378 550 557 119
2004年3月 11,203 625 628 203
2003年3月 11,668 598 591 274
2002年3月 11,081 548 546 272
2001年3月 9,738 756 735 242
2000年3月 8,468 640 586 320
株式情報(2/1現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
500円 7,428,255株 3,714百万円 10.3% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
19.00円 3.8% 40.39円 12.4倍 786.81円 0.6倍
※株価は2/1終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
インフォメーション・ディベロプメントの2010年3月期第3四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
金融向けITアウトソーシング業務に強みを持つ独立系の情報サービス会社。優良顧客との継続的な取引を特徴としており、好不況の波の大きいIT業界にあって、相対的に安定した収益基盤を有する。事業は、システム運営管理、ソフトウェア開発・保守、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)、その他に分かれ、各事業の概要は次の通り。
 
システム運営管理(ITO)
1,000名規模の技術者を擁する専門部隊が、導入後のシステム運営管理をサポート。ミドルウェアのカスタマイズからハードウェアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値のアウトソーシングを実現している。
 
ソフトウェア開発・保守(SI)
「独立系SE集団」として、特定のマシン、OS、ツール、開発言語にとらわれず、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。大型汎用機から携帯端末まで、金融、公共、サービス分野を中心に豊富な実績を誇る。
 
ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)
金融機関等へ「データ入力」、「バックオフィス」、「ヘルプデスク」、「要員派遣」、「デジタルソリューション」などのサービスを提供している。
 
その他
セキュリティ&コンサルティングを中心に展開している。「セキュリティ・マネジメント」、「外部からの攻撃対策」、「内部不正への対策」の3つの側面から企業をサポート。世界の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供している。
 
 
<IDグループ>
連結子会社5社と共に企業グループを形成している。具体的には、日本ユニシス(株)との合弁会社(株)ソフトウエア・ディベロプメント(SD)、情報システム設計・開発の方法論の保有・販売及びコンサルティング等を手掛ける(株)プライド、中国のソフトウェア生産拠点として、04年4月に設立した艾迪系統開発有限公司(ID武漢)、06年12月に業容の拡大及び営業拠点の拡充を目的に子会社化した(株)日本カルチャソフトサービス(CS)、及び08 年8月に子会社化した紙データの電子化技術を有する(株)シィ・エイ・ティ(CAT)である。
 
 
<IDグループの強み>
(1)金融機関に強いデータセンターの運営管理サービス
同社は金融機関向けで強固な営業基盤を有するが、その中心をなすのがデータセンターの運営管理サービスである。
 
 
(2)売上高の80%を超えるプライマリー契約
銀行、大手生保・損保、輸送、エネルギー関連等を中心としたエンドユーザーとの直接契約が売上高全体の80%を超えており、強固な収益基盤を有する。
 
 
 
2010年3月期第3四半期業績
 
 
当第3四半期間(2009年4月1日−12月31日)における情報サービス産業は、昨年からの実体経済の悪化による企業のIT関連投資意欲減退や経費節減傾向が継続しており、経営環境がよりいっそう厳しくなった。
経済産業省が行っている「特定サービス産業動態統計調査」(2010年1月22日発表)によると、情報サービス産業の売上高は、08年9月から09年11月まで、09年1月と5月を除き、前年同月比マイナスとなった。

このような環境のもと、同社グループは、引き続き人材育成を最優先課題に取り組むとともに、グループ経営資源の共有と活用をはかりつつ、既存顧客の横展開を中心とした受注活動を積極的に行ってきた。

その結果、主力のシステム運営管理業務は堅調に推移し、前年同期に比べ増加した。しかし、データ入力業務の大型案件の終了、連結子会社におけるソフトウエア開発業務の受注不振などの影響もあり、当第3四半期累計期間における売上高は、127億38百万円(前年同期比4.4%減)となった。

収益面は、内製化の推進および生産性向上施策による固定費等の削減効果はあったものの、継続案件の受注単価の下落、ソフトウエア開発案件の減少および一部延期に伴う技術者稼働率の低下に加え、新規連結子会社化によるのれん償却費や販売費および一般管理費の増加により、営業利益6億14百万円(同20.7%減)、経常利益6億15百万円(同20.7%減)、四半期純利益2億79百万円(同29.4%減)となった。
 
 
<システム運営管理部門>
顧客からの値下げ要請が強まる中、システム運営管理ニーズをしっかりと捉えた受注活動を展開した結果、売上高は73億15百万円(前年同期比2.4%増)となった。

<ソフトウエア開発部門>
エネルギー分野およびその他分野の受注が好調に推移したものの、金融関連の案件減少および一部子会社における受注不振の影響により、売上高は42億90百万円(前年同期比8.5%減)となった。

<データ入力部門>
新規連結子会社の株式会社シィ・エイ・ティの連結寄与があったものの、株券電子化の施行に伴う大型証券代行案件の終了により、売上高は7億36百万円(前年同期比34.4%減)と大幅に減少した。

<その他(セキュリティ業務、コンサルティング業務等)>
セキュリティ業務の受注が好調に推移し、売上高は3億96百万円(前年同期比5.7%増)となった。
 
 
(資産の部)
当第3四半期間末の資産の部は、現金及び預金の減少3億67百万円、売上債権の減少3億3百万円、仕掛品の減少1億7百万円および繰延税金資産の減少2億32百万円などにより、前年度末の100億55百万円から10億13百万円減少し90億42百万円となった。

(負債の部)
当第3四半期間末の負債の部は、仕入債務の減少1億60百万円、有利子負債の減少2億57百万円、未払法人税等の減少2億84百万円および賞与引当金の減少5億8百万円などにより、前年度末の41億59百万円から11億28百万円減少し30億31百万円となった。

(純資産の部)
当第3四半期間末の純資産の部は、四半期純利益による増加2億79百万円および配当金の支払による減少1億41百万円などにより、前年度末の58億95百万円から1億15百万円増加し60億11百万円となった。
自己資本比率は前年度末の56.7%から7.9%上昇し64.6%となった。
 
 
当第3四半期累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期間末に比べ70百万円増加し、当第3四半期間末には15億7百万円(前年同期比4.9%増)となった。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおり。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2億64百万円(前年同期比11.4%減)となった。
これは主に、税金等調整前四半期純利益5億74百万円、減価償却費1億1百万円、のれん償却額1億12百万円、売上債権の減少3億4百万円、たな卸資産の減少1億6百万円、仕入債務の減少1億60百万円、賞与引当金を含むその他の流動負債の減少額3億58百万円および法人税等の支払額3億90百万円などによるもの。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2億27百万円(前年同期比46.4%減)となった。
これは主に、有形固定資産の取得による支出55百万円、投資有価証券の取得による支出99百万円および無形固定資産の取得による支出89百万円などによるもの。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4億3百万円(前年同期は32百万円の獲得)となった。 これは主に、短期借入金の純減少額1億50百万円、長期借入金の返済による支出75百万円、社債の償還による支出31百万円および配当金の支払額1億40百万円などによるもの。
 
 
2010年3月期業績予想
 
<連結業績>
業績予想は期初予想(09年10月30日発表)から修正はない。
 
 
第3四半期間における業界は、昨年以来の経済環境の悪化から、企業のIT関連への投資抑制や経費節減傾向は依然として顕著であり、厳しい状況が続いている。
このような状況の下、同社グループは引き続き、受注活動の推進や、固定費等の削減、グループ資源の集中による業務効率化等の改善をはかっていく予定。
 
 
長期的な成長プロセスと同社グループの取り組み
 
同社では、「グローバル化と技術進化により、今後のIT業界は再編が避けられず、買収や提携が活発化する」と考えている。そして、「この再編の波に乗り一段の飛躍を期するためには、売上高500億円規模の事業規模が不可欠」と言う。同社グループは売上高500億円企業を目指して、BOO戦略を進める事で既存顧客の深耕を図ると共に、ITプラットフォームソリューション業務の拡大でスケールメリットを追求。並行して生産性向上や人材育成にも努める考え。
 
 
’箴絣搬臉鑪
・BOO戦略の展開
既存3事業(ITO、SI、BPO)をコア事業とし、高付加価値サービスの提供や新規顧客の開拓、更には最先端のシステム運営管理技術の利用による新サービスの提供等、BOO戦略の展開により既存顧客の深耕を図る。尚、BOO(ビジネス・オペレーションズ・アウトソーシング)とは、川上から川下まで一括サービスを提供する事(一顧客複数取引)。
 
 
・クラウド分野参入、海外拠点活用
同社グループの強みであるデータセンターの安定運営により、クラウド分野における売上拡大を図る。海外生産拠点においても、国内標準の高品質な運営管理業務やデータ入力を含むトータルなビジネスサービスを展開していく考え。
 
 
⊃雄狎鑪
女性比率を意識した人材採用と人材育成制度の充実により、ナレッジの蓄積と品質の維持・向上を図る。
 
 
CSR経営
「私たちは、わくわくする未来創りに参加する情報サービス企業です」をスローガンに掲げ、法令順守を徹底すると共に、環境保護や各種支援活動に取り組む。
 
 
 
トピックス
 
<中国子会社が無錫支店設立>
中国でオフショア開発・データ入力事業を展開する子会社である艾迪系統開発(武漢)有限公司(ID武漢)は、09年12月28日、中国無錫(むしゃく)・蘇州・上海エリアにおけるデータセンターのシステム運営管理業務やソフトウェア開発業務の支援、さらには日本へのシステム運営管理技術者の供給拠点として、江蘇省無錫市において無錫支店を設立した。
この支店の設立により、3年後の2012年度には新規取引を15件獲得し、約10億円の売上高を目指す。
 
<中国にBPOオフショアセンター開設>
同社は、主軸事業であるBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業を中国オフショア展開すべく、中国でオフショア開発事業等を展開する子会社である艾迪系統開発(武漢)有限公司(ID武漢)において新たにBPOオフショアセンターを開設した。
昨今、データ入力を始めとするBPO業務において、「低価格化」や「短納期化」など顧客の要望が増大している。これらのニーズに迅速に対応するため、従来同社が創業以来40年にわたり蓄積してきたBPO業務のノウハウをID武漢に継承し、より低コストで高品質なサービスの提供を可能とした、グローバルな生産体制の構築を実現する。
BPOオフショアセンターの開設により、3年後の2012年度はIDグループ内のBPO事業全体で売上高15億円を目指す。
 
 
取材を終えて
通期の予想営業利益に対する第3四半期累計期間の進捗率は90%を超えた。通期予想は10月30日に下方修正されたが、修正計画の達成は視野に入ったようだ。また、厳しい事業環境だが、守りに徹することはなく、中国での支店開設、BPOオフショアセンターを開設など、海外展開を加速させている。長期的な取り組みでも、海外子会社で高品質な運営管理業務やデータ入力を含むトータルなビジネスサービスを展開することを明確にしており、次の成長に向けての布石は着実に打っていると言えそうだ。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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