ブリッジレポート
(2468:東証マザーズ) フュートレック 企業HP
藤木 英幸 社長
藤木 英幸 社長

【ブリッジレポート vol.13】2010年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「第3四半期(10-12月)はNTTドコモの携帯電話販売の落ち込みと、業績が悪化した自動車メーカーの開発費抑制の影響を受けた。携帯電話販売につい・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年2月23日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フュートレック
社長
藤木 英幸
所在地
大阪市淀川区西中島 6-1-1
事業内容
携帯電話用音源LSIの開発と音声認識ソフトウエア開発の2本柱。UIソリューション事業の立ち上げ。知的戦略重視。
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年3月 1,777 404 415 221
2008年3月 1,598 264 277 159
2007年3月 1,253 249 256 162
2006年3月 1,443 173 165 99
2005年3月 1,059 69 79 33
2004年3月 907 9 6 -1
2003年3月 736 12 12 3
2002年3月 435 17 34 29
株式情報(2/9現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
92,700円 46,564株 4,316百万円 10.8% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
1,850.00円 2.0% 6,442.75円 14.4倍 49,201.80円 1.9倍
※株価は2/9終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
フュートレックの2010年3月第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
携帯電話用音源IPライセンス事業を中心に、分散音声認識技術を用いた音声認識事業、車載用ソフトウエアの受託開発、各種センサー等の受託開発、及びカード事業を手掛けている。音源とは、あらゆる楽器の音色を再現できる電子音再生装置で、携帯電話用音源IPライセンス事業では、音源LSI(電子音再生LSI)の開発・販売を行なっているが、LSIを製造して売るのではなく、LSIの設計データとそのLSIを駆動させるためのソフトウエア(組込ソフトウエア)を知的財産権化(IP化)して販売している。音声認識ソフトウエアの開発や音声認識サービスを提供する(株)ATR-Trekと共にグループを形成している。

LSIの設計やセンサーの受託開発からスタートした同社だが、ソフト音源や分散音声認識技術などソフトウエア分野へ活動範囲を広げており、既に、ソフトウエア技術をベースにした音声認識システムに関する売上が連結売上高の1/3を占めている。中期的にはハード・ソフトの技術をベースにサービス分野を強化する事で、「技術開発型会社」から「技術開発型サービス会社」へと業態を進化させていく考え。
 
<事業セグメント>
単一セグメントであるが事業部制を敷いており、音源事業及び車載用ソフトウエア受託開発の第1事業部、センサー等の開発を行なっている受託開発事業とメモリーカードへの書き込みを行なうカード事業の第2事業部、音声認識事業の第3事業部に分かれる。09/3期の売上構成比は、それぞれ51.3%、14.5%、34.1%。更に、10/3期から第4事業部として、UI(ユーザーインターフェイス)ソリューション事業を開始した。
 
第1事業部 携帯電話音源IPライセンス事業、車載用ソフトウエアの受託開発
第2事業部 付加価値のある受託開発、新規IP開発、英語リスニング模擬試験用メモリーカード書込
第3事業部 音声認識ソフトウエアの開発
第4事業部 「使いかたナビ®」及びその検索技術の提供、UI関連開発
 
 
2010年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比4.8%の減収、同20.1%の経常減益
携帯電話の生産・販売台数の減少による音源部門の落ち込みや自動車関連を中心とする受託開発の苦戦に加え、音声認識部門で前年同期にソフトウエアのイニシャルライセンス収入があった反動もあり売上高が減少。利益面では、経費削減と子会社の減少により販管費が減少したものの、売上総利益の減少をカバーできず営業利益は同20.1%減少した。
 
 
第1事業部(音源事業)
割賦販売方式導入や国内消費低迷による携帯電話の生産・販売台数の落ち込みが響き、売上高は602百万円と前年同期比20.1%減少した。尚、音源IP販売の対価は、初期特許料としてのイニシャルライセンス、実装設計や改修に伴うカスタマイズ、及び端末生産1台あたりの利用料としてのランニングロイヤルティの3種類に分かれ、携帯キャリア、携帯端末メーカー、及び半導体ベンダーから受け取る。
 
第2事業部(受託開発・カード事業)
売上高は前年同期比32.0%減の160百万円。カード部門が101百万円と同1.0%増加したものの、前第3四半期に子会社(株)インストームが連結範囲から外れた事及び自動車業界の低迷の影響を受けて受託開発部門が58百万円と同56.7%減少した。
 
第3事業部(音声認識事業)
売上高は前年同期比22.1%減の380百万円。実装設計や改修に伴うカスタマイズ収入や端末生産1台あたりの利用料としてのランニングロイヤルティ収入が順調に推移したものの、前年同期に計上されたソフトウエアのイニシャルライセンスの減少をカバーできなかった。尚、ランニングロイヤルティ収入は従来のフロントエンドに加え第1四半期から携帯電話向けに新しいハイブリッド型音声認識エンジン(従来のサーバでの認識に加えて、携帯電話内での認識も可能で、アドレス帳や登録辞書から固有名詞も認識できる)がNTTドコモに採用され、端末に搭載された事等による。
 
第4事業部(UIソリューション事業)
(株)カナックからライセンス供与を受け、今期より電子ヘルプ機能「使いかたナビ®」及びその検索技術の提供を行っている。2009年NTTドコモの冬春モデルから搭載が始まり、イニシャルライセンス及びランニングロイヤルティを含む売上、262百万円を計上した。
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
財政状態に大きな変化は無く、無借金の強固な財務体質が維持されている。第3四半期末の総資産は前期末比94百万円増の2,515百万円。キャッシュポジションを落とし、有価証券や投資有価証券など余資運用に充当した。
CFの面では、減価償却費の増加や運転資金の減少等で営業CFが増加する一方、無形固定資産の取得の減少で投資CFのマイナス幅が縮小したため、前年同期に92百万円のマイナスだったフリーCFがほぼ均衡した。
 
 
 
2010年3月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更は無く、前期比6.9%の増収、同20.4%の経常増益予想
音源事業及び受託開発の苦戦が続くものの、UIソリューション事業が順調に拡大する他、音声認識事業もランニングロイヤルティ収入を中心に堅調に推移する見込み。前期の第4四半期が営業損失であった事もあり、営業利益は同23.7%の増加を見込む。第3四半期累計期間の進捗率は売上高が73.9%、営業利益が69.0%、経常利益が70.4%。
配当は1株当たり1,850円の期末配当を予定(10月1日付けで1株を2株に分割したため、実質的には1株当たり1,000円の増配)。
 
(2)子会社(株)ATR−Trekとオムロンソフトウェア(株)との技術提携
この提携に基づき、(株)ATR−Trekは、「日本語HMM音声合成エンジン」に、オムロンソフトウェア(株)の製品である「iWnn」(あいうんぬ)を採用する。「iWnn」とは、音声合成を行う(携帯端末が、単語や文章を読み上げる)際に、より自然な発話を実現するための機能を有する他、漢字変換入力システム及びそれに対応する辞書を備えている。
このため、「iWnn」を採用する事により、携帯電話で音声合成を行う扱う際の発音の間違いを減らす事ができる(注)他、これまで音声入力機能と音声合成機能を有する携帯電話は音声入力用の辞書と音声合成用の辞書の二種類の辞書を搭載する必要があったが、「iWnn」を採用する事で音声入力機能と音声合成機能が辞書を共有する事ができるため、メモリ使用量を大幅に削減できる。

両社は今後も、(株)ATR−Trekが保有する音声認識技術や言語翻訳技術と、オムロンソフトウェア(株)が保有する多言語入力システム、サーバクライアント型入力システム技術や言語基盤において連携して開発を行っていく考え。

(注)
音声合成では、文章の正確な読み上げを行うために正しい読み振りを行う必要がある。例えば、「私は・・・」という場合、「は」は文字面どおりならば「Ha」だが、ここでは助詞として使われているので、正しい発音は「Wa」となる。このように、品詞を正しく特定し正しい読みを振るための機能を「iWnn」は備えている。
 
 
取材を終えて
第3四半期(10-12月)はNTTドコモの携帯電話販売の落ち込みと、業績が悪化した自動車メーカーの開発費抑制の影響を受けた。携帯電話販売については、11月以降の落ち込みが響いたようだ。ただ、第4四半期(1-3月)は、前年同期がリーマン・ショックの事業環境の急変で営業損失となっただけに、前年同期比で回復する見込み。音源事業、受託開発は厳しい環境だが、音声認識、UIソリューションなど新たな取組みが着実に成果に結びついている点を注目していきたい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(3629)クロス・マーケティング vol.5 | ブリッジレポート:(2349)エヌアイデイ vol.13»

以前の様に比べて携帯の購入金額が値上がりして今では修理してでもと考えている人が多いいので新しく機能を発明しても以前のように買い替えの時代ではなくなったと思います 今投資しても時代が変わったので難しいと思います

投稿者 T.Y. : 2010年03月01日 14:35

ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE