ブリッジレポート
(2687:東証1部) シー・ヴイ・エス・ベイエリア 企業HP
泉澤 豊 社長
泉澤 豊 社長

【ブリッジレポート vol.26】2010年2月期業績レポート
取材概要「コンビニ事業の苦戦が続くものの、(株)アスクの買収やビジネスホテル事業の立ち上げにより非コンビニ事業が新たな局面を迎えている。(株)アス・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年4月27日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア
社長
泉澤 豊
所在地
千葉県浦安市美浜1−9−2
事業内容
千葉及び東京のベイエリア地域を中心に、コンビニを直営店舗主体に展開。ビジネスホテル事業の他、子会社がマンション向けフロントサービスを提供。
決算期
2月
業種
小売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年2月 26,322 416 610 235
2009年2月 25,271 571 334 -78
2008年2月 24,277 623 446 216
2007年2月 23,347 699 610 310
2006年2月 22,332 1,018 1,055 600
2005年2月 20,956 1,081 1,101 578
2004年2月 17,236 946 1,048 499
2003年2月 14,024 880 878 390
2002年2月 12,358 847 873 445
2001年2月 11,835 753 722 386
2000年2月 9,840 641 673 306
株式情報(4/13現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
138円 24,683,602株 3,406百万円 6.1% 1,000株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
4.00円 2.9% 7.78円 17.7倍 160.92円 0.9倍
※株価は4/13終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
シー・ヴイ・エス・ベイエリアの2010年2月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
(株)サークルKサンクスのエリアフランチャイズ本部として、東京都内9区(新宿区、千代田区、中央区、江東区、江戸川区、港区、葛飾区、足立区、台東区)及び千葉県全域においてコンビニエンス・ストア(コンビニ)「サンクス」を展開すると共に、加盟店の指導や経営ノウハウ等の提供を行なっている。
 
<非コンビニ事業の育成 −「便利さの提供」を追求−>
「便利さの提供」を企業理念に掲げ、この一環としてコンビニの店舗で「クリーニング取次ぎサービス」や「宝くじ」販売等の独自サービスを提供している他、非コンビニ事業の育成にも注力している。具体的には、09年11月にJR京葉線市川塩浜駅前にビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL」(千葉県市川市)を開業した他、連結子会社(株)エフ.エイ.二四がマンションフロントでの「クリーニング取次ぎサービス」(200物件以上でサービスを提供中)や「お掃除サービス」等を手掛けている。また、09年10月にはマンション向けフロント(コンシェルジュ)サービスで業界トップの(株)アスクを子会社化した。
 
ビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL」
市川市が保有するJR京葉線市川塩浜駅前の遊休地を定期借地で借受け、108室規模(シングル54室、ダブル12室、ツイン41室、バリアフリー1室)のビジネスホテルを運営している。投資額は700百万円(建物650百万円、客室設備50百万円)。
JR京葉線 市川塩浜駅は東京駅から快速で19分。東京ディズニーリゾートのある舞浜駅まで2駅5分、幕張メッセがある海浜幕張駅まで14分の好立地。価格競争力も強く(朝食付きで1泊5,800円から)、周辺には競合となるビジネスホテルがない状態。
 
連結子会社(株)アスク社
09年10月1日に議決権の58.3%を取得し、マンション向けフロント(コンシェルジュ)サービスで業界トップの(株)アスクを連結子会社化した。(株)アスクは、クリーニングなどの各種取次ぎや各種案内等のコンシェルジュサービス、メンテナンスサポートやハウスクリーニング業者紹介等のレジデンスサポート、ミニショップや売店の運営、更にはカーシェアリング事業(22物件、4,400世帯を対象に30台の車両を提供中)を手掛けており、不動産会社やマンション管理会社等を顧客に持ち、首都圏を中心に約800物件を受託している。「クリーニング取次ぎ」や「ハウスクリーニング」サービス等で連結子会社(株)エフ.エイ.二四との相乗効果が期待でき、中期的には物販の取次ぎ等でコンビニ事業等との連携も強めていく考え。
 
2010年2月期決算
 
 
有価証券運用損益の改善により前期比同82.6%の経常増益
営業総収入は前期比4.2%増の26,322百万円。主力のコンビニ事業の売上が減少したものの、09年10月に(株)アスクを連結子会社化した効果で吸収した。利益面では、低単価商品やタバコの売上構成比の上昇等で売上総利益率が低下する一方、販管費が増加したため営業利益は同27.1%減少した。ただ、有価証券運用損益の改善(差し引き△354百万円→156百万円)により経常利益が同82.6%増加。特別損失171百万円を計上したものの、投資有価証券評価損(118百万円→0百万円)や減損損失(223百万円→129百万円)の減少で特別損益も改善した。
予想との比較では、仕入れやパート・バイトのシフトの見直し効果に加え、店舗賃借料の削減等が想定以上に進む一方、減損損失が想定を下回った。
 
販管費の増加要因
パート・バイトの人件費、消耗品費、採用費・消耗器具費等が減少したものの、新システム導入(サークルKサンクスのシステム更新に伴うもの)に伴う機器保守料、通信費、減価償却費(ビジネスホテル開業による)等が増加した他、ビジネスホテルの立ち上げ(55百万円の減益要因)も販管費の増加要因となった。
 
 
コンビニエンス・ストア事業の動向
節約志向や低価格商品志向が一段と強まる中、天候不順による夏物商材の苦戦やtaspo導入による店頭でのタバコ対面販売効果の一巡等で、加盟店を含む全店売上高が26,666百万円と前期比7.2%減少。直営店売上高も22,670百万円と同5.4%減少した。既存店については、平均日販が同6.3%減の561千円、既存店平均客数が同3.7%減の1,002人、客単価が同2.5%減の560円。店舗政策では、厳しい事業環境を踏まえて既存店の収益力強化を優先した。この一環として、新規出店を行わず、不採算店5店舗を閉店したため、期末店舗数は130店舗となった。
 
ビジネスホテル事業(3ヶ月強)の動向
売上高35百万円(当初の目標40百万円)、稼働率58.5%(同60%)。12月の平日及び1月の苦戦が響き売上高、稼働率共に目標を下回った。損益は、立ち上げ費用が負担となり約55百万円の営業損失。
 
(2)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
ホテル事業の立ち上げやM&A等による事業の拡大と必要資金の調達により、期末総資産は12,740百万円と前期末比2,253百万円増加した。尚、有形固定資産が増加する一方、投資その他が減少したのは、土地取得による清算で長期貸付金が減少したため。CFの面から見ると、最終損益の改善等で営業CFが増加したものの、ホテル事業の立ち上げやM&Aにより投資CFのマイナス幅が拡大したため、フリーCFは△244百万円となりマイナス幅が拡大した。
 
 
2011年2月期業績予想
 
 
前期比12.2%の増収、同37.2%の経常減益予想
コンビニ事業を中心とする個別ベースでの営業総収入が同2.8%減少するものの、(株)アスクが通期で寄与する(前期は5ヶ月間)他、(株)エフ.エイ.二四も(株)アスクとの相乗効果で売上が増加する。利益面でも、個別ベースではホテル事業の損失もあり同24.2%の営業減益が見込まれるものの、子会社2社の利益貢献により連結ベースでは同7.2%の営業減益にとどまる見込み。経常利益の減少率が大きいのは、有価証券運用益を見込んでいないため。ただ、店舗の減損損失も見込んでいないため、当期純利益は同18.3%の減少にとどまる。配当は、1株当たり4円(上期末配当2円を含む)を維持する考え。
 
コンビニ事業
既存店売上高を前期比96.0%(同4.0%減)と想定しており、引き続き新規出店を抑えて既存店の強化に取り組む考え。3月末に直営店1店舗閉店(耐震補強工事に伴う閉店)した他、4月中旬に加盟店1店舗を閉鎖する予定。
 
ビジネスホテル事業
売上高170百万円、稼勧率65%を目標としており、35百万円の営業損失を想定している。ただ、3月は稼働率が75.4%に上昇し、16.8百万円の売上を計上した。認知度の向上により春休み期間が好調に推移し、計画を20%以上上回ったと言う。通期での黒字化は来期(3年目)を予定しているが、今期中には短月黒字に転換する見込み。
 
 
10/2期は、ヘアカット事業が運営方式の変更により大幅な減収となったが、クリーニング(マンション施設での取り次ぎ)、リネンサービス、掃除サービスが順調に伸びた事で営業損益が黒字転換した。
11/2期は、(株)アスクとの連携によりクリーニング事業が大きく伸びる事で、売上高、利益共に大幅な増加が見込まれる。ヘアカット事業については、引き続き運営方式の変更により大幅な減収が見込まれるものの、利益面での影響は軽微。
 
 
10/2期(5ヶ月間)は、一部クリーニング取次業務の(株)FA24への集約及び取次業務の売上方式変更により、発表していた予想と若干の差異が生じたものの、ほぼ予想通りの着地となった。
11/2期は、契約物件数が860〜870へ拡大する見込み。売上の増加に加え、コンシェルジュ業務に携わる社員約2,500名の給与の見直し等で80百万円程度のコスト削減が見込まれている。
 
取材を終えて
コンビニ事業の苦戦が続くものの、(株)アスクの買収やビジネスホテル事業の立ち上げにより非コンビニ事業が新たな局面を迎えている。(株)アスクとの連携では、当面は(株)エフ.エイ.二四との相乗効果が期待できるクリーニング事業が中心となるが、中期的には、コンビニ事業との連携や周辺のスーパー及びドラッグストアとの提携による物販の取次ぎ等へサービス領域を広げていく考え。また、ビジネスホテル事業も都心や東京ディズニーリゾートに近い好立地と価格競争力を強みに、ビジネス需要に加え、国内はもちろん、アジアからの観光需要の取り込みが期待できる。コンビニ事業のテコ入れと共に、今後の動向に注目したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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