ブリッジレポート
(6890:JASDAQ) フェローテック 企業HP
山村 章 社長
山村 章 社長

【ブリッジレポート vol.25】上海視察レポート
取材概要「私は今回初めての参加でしたが、数年前から参加されている方によれば、同社の中国での事業展開が着実に拡大していることが、強く実感できたとの・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年6月22日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フェローテック
社長
山村 章
所在地
東京都中央区京橋 1-4-14
事業内容
半導体・液晶装置用及びHDD用部品の世界シェアトップ。
決算期
3月
業種
電気機器(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年3月 31,541 703 524 156
2009年3月 36,653 2,790 2,097 743
2008年3月 36,625 3,057 2,414 1,903
2007年3月 32,517 2,288 2,081 1,703
2006年3月 23,946 1,210 1,040 708
2005年3月 21,105 1,762 1,456 633
2004年3月 15,000 615 -177 -645
2003年3月 12,845 111 -626 -899
2002年3月 14,775 916 984 -357
2001年3月 16,435 2,665 2,561 1,644
2000年3月 7,988 892 629 288
株式情報(6/15現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
934円 24,803,678株 23,166百万円 0.8% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.00円 1.2% 54.83円 17.0倍 892.19円 1.0倍
※株価は6/15終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
今年4月に実施された株式会社フェローテックの中国視察ツアーに参加しました。

このツアーは、機関投資家を中心としたステークホルダーに対し、同社の中国での事業展開を実際に見てもらうことにより、理解を一段と促進することを目的としたもので、今回で12回になるそうです。
 
【コムテックソーラー社訪問】
 
上海浦東国際空港到着後、まず、同社の太陽電池向けシリコン結晶製造装置の主要納入先である中国上海のコムテックソーラー社(姆丹克太陽能系統集団有限公司、Comtec Solar Systems Group Limited )を訪問しました。
創業者で筆頭株主でもあるCEO JOHN ZHANG氏、COO JIM WANG氏、CFO Keith Chau氏に会社の概要、今後の展開、フェローテックとの関係などを説明いただきました。
 
同社の概要
同社は、半導体インゴッド及びウェハーの製造メーカーとして1999年に創業。2004年からは太陽電池向けのインゴッド及びウェハーの製造を手がけて業容を一段と拡大し、2009年10月に香港証券取引所のメインボードに上場した。
 
 
<ポイント>
現在のメインビジネスは単結晶ソーラーインゴッドとウェハーの製造で、高品質なウェハー製造にフォーカス。単結晶ソーラーウェハーのみの製造メーカーとしては世界トップクラスの品質と売上規模を誇る。
中国は2025年に再生可能エネルギー使用率を20%とする目標を掲げているが現状は1%と極めて低い状況。ドイツも2025年に20〜25%を目標としているが現在は1%で、うち太陽光発電は0.5%ということであり、太陽光発電に対する需要はこれからも益々増大することが予測される。またこうした現状に対し各国政府は太陽光発電事業を後押しする各種政策を打ち出している。
こうした環境下、同社は差別化戦略として、より高品質、より薄く、大口径で、より効率的な単結晶ソーラーウェハーの製造に注力していく。同社製のセル変換効率は18%程度であり、単結晶シリコンソーラーの業界平均17%、多結晶シリコンソーラーの業界平均16%を上回る。
こうした需要拡大に対応し2009年末の生産能力200MW(メガワット)から、2010年第3四半期には600MWまで引き上げる計画。
同社の顧客は、中国最大手で世界でも高いシェアを持つSUNTEC(尚電力)を始めとして幅広い。SUNTECとは5年間にわたる基本合意を結んでいるほか、China SunergyにN-type ソーラーインゴッド及びウェハーを供給している。
フェローテックとの関係
コムテックソーラーは、高品質な製品を効率的に製造する生産体制を構築しているが、それを支えているのが、優秀な設備・システムのサプライヤーとの強力なリレーションであると考えており、品質重視の観点から、全て世界的に認められたトップメーカーの設備・システムを導入している。
同社が稼動させているシリコン単結晶製造装置は当初から全てフェローテックが納入している。
(平成22年1月22日のリリース「太陽電池向けシリコン結晶製造装置の受注状況に関するお知らせ」にもあるように、既設120台に加え、150台をフェローテックに発注している。)

ミーティング後、工場の一部を見学しました。工場内に整然と並ぶシリコン結晶製造装置(単結晶シリコンインゴッド引上装置)は全てがフェローテック製。
品質の更なる向上と製造能力の大幅な拡大を計画しているコムテックソーラーにとってフェローテックは重要なビジネスパートナーであることが強く印象付けられました。
 
 
【フェローテック(上海)を見学】
 
続いて、フェローテック(中国)の上海工場を訪問しました。
フェローテックの取締役で、フェローテック(中国)の総経理(社長)である賀 賢漢氏にご案内いただきました。

フェローテック(中国)は、フェローテック(上海)とフェローテック(杭州)から成り、グループ製品の集中生産拠点となっています。
上海では、上海申和熱磁電子有限公司、上海漢虹精密機械有限公司を中心に、
 
サーモモジュールの開発・製造
太陽電池用シリコン単結晶引上装置の開発・製造
太陽電池用シリコン単結晶インゴッドおよび多結晶インゴッドの製造・販売(今期から多結晶ウェーハも製造開始)
 
などを展開しています。特に、現在注力中の太陽電池関連事業の中心拠点です。
工場を案内していただきながら、さまざまな説明を伺いました。
 
最新の単結晶製造装置は1基で150kg、多結晶製造装置は1基で800kgを製造できるが、どちらも展示会に出品後に多数の引き合い。
価格競争をせず、中国の現地メーカーには作れない高品質の装置を作る。その結果、整棒率(正確に円形のインゴッドが出来上がる率)は中国メーカーが30%程度なのに対し、当社は90%
同社は製造装置メーカーですが、結晶の製造販売も行っています。これは当然、販売による収益を上げることが目的ではありますが、それに加え、結晶が製造されるまでの全てのプロセス、ノウハウを把握しておくことで、次の製品開発に役立てるほか、顧客に対して稼働率と品質を支えるプロセス指導、操作教育、工場運営支援を提供し、それ自体もサポート事業として収益化すると共に、顧客に対するグリップを強めることも目的としているそうです。

また賀氏は、従来の部品メーカーから装置メーカーへと一段の変革を進めていくと共に、具体的なビジネスドメインは明らかにされませんでしたが、「環境、New Energy分野に注力していく」との方針を強調されていました。
 
 
【フェローテック(杭州)を見学】
 
2日目はフェローテック(杭州)を訪問しました。
フェローテック(杭州)は杭州大和熱磁電子有限公司、杭州先進石英材料有限公司、杭州和源精密工具有限公司の3社からなり、約90,000m2の敷地に3つの工場が並び、約2,700名の従業員が働いています。
主要な生産品目は、石英製品、真空シール、石英坩堝などです。
常務副総経理の戴 明氏にご説明いただきました。
 
 
<ポイント>
世界的な景気後退の影響は薄れ、たとえば石英の売上は最低だった400万元/月が2,000万元/月まで急回復するなど、全体の生産量はボトムの倍の水準まで回復してきている。
2008年末には人員調整も行ったが、現在は採用も活発に行っている。
稼働率は上昇しており、納期の問題から新規投資(新工場、ライン増設など)も計画。
値戻しの要請は行っている。納期の問題があるのである程度は受け入れられるようになってきた。
単結晶シリコン製造装置向け石英坩堝を製造できるのは世界的な大手企業を除けば当社くらい。
人件費の上昇問題については、最低賃金法に10%の上乗せを行っており、寮の完備や食事など福利厚生面の充実で人材確保と賃金上昇を抑えている。
 
【視察を終えて】
 
私は今回初めての参加でしたが、数年前から参加されている方によれば、同社の中国での事業展開が着実に拡大していることが、強く実感できたとのことでした。
また私にとっては、同社の顧客でもある、コムテックソーラー社を訪問できたことは、同社の顧客の信頼性や業界内でのポジショニングなどを理解することができた、大変有意義な機会でありました。

加えて、3日間の工程中、食事をご一緒しながら、同社の方々からいろいろなお話を伺うことができました。
フェローテック(中国)の総経理 賀さんは日本語が極めて流暢ですが、日本留学の当初、毎日寝る間も惜しんで猛勉強し、たったの数ヶ月で日本語をほぼ完全に習得されたそうですが、現在もその時と変わらないエネルギーを持って、フェローテック(中国)を更なる成長に向けてグイグイ引っ張っていらっしゃるようです。
現在の日本と中国の元気度合いの違いが殊更強く感じられ、日本にも元気な企業がもっとたくさん出てきて欲しいと願うばかりです。

同社説明会資料によれば世界の太陽電池設置量は、2009年の7.3GW(ギガワット)が2030年には281GWへと年率 約20%成長が予測されています。(出典:Solarbuzz)
製造装置、消耗品、結晶販売、サポートと太陽電池関連事業にトータルソリューションを提供して成長を目指す同社の今後を引き続き注目していきたいと思います。
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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