ブリッジレポート
(2462:東証1部) ジェイコムホールディングス 企業HP
岡本 泰彦 社長
岡本 泰彦 社長

【ブリッジレポート vol.17】2011年5月期第1四半期業績レポート
取材概要「派遣業法改正を見据えた企業ニーズの変化にうまく対応できているようだ。業務委託の受注開始当初の一時的な利益率の悪化はあるものの、同社の強・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年10月19日掲載
企業基本情報
企業名
ジェイコムホールディングス株式会社
社長
岡本 泰彦
所在地
大阪市中央区西心斎橋 2-1-3
事業内容
携帯電話業界向けを中心とした総合人材サービス会社
決算期
5月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年5月 13,522 789 834 475
2009年5月 14,162 913 953 340
2008年5月 12,404 885 907 489
2007年5月 9,605 812 786 444
2006年5月 6,657 594 552 274
2005年5月 4,684 284 281 152
2004年5月 3,271 142 141 56
2003年5月 2,222 90 88 45
2002年5月 1,616 77 76 40
2001年5月 1,369 73 70 34
株式情報(10/4現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
86,500円 45,720株 3,954百万円 12.6% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
4,000.00円 4.6% 11,264.22円 7.7倍 86,305.05円 1.0倍
※株価は10/4終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
ジェイコムホールディングスの2011年5月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
純粋持株会社である同社、総合人材サービス事業と携帯電話キャリアショップの運営を手掛ける連結子会社ジェイコム(株)、認可保育園等の運営を手掛ける持分法適用関連会社(株)サクセスアカデミー、及び人材育成等を手掛ける関連会社(株)ガーディアンシップの4社でグループを形成。主力の総合人材サービス事業では、携帯電話業界に特化した差別化戦略が奏功し、業界動向や顧客ニーズを的確に捉えたサービスと情報の提供が顧客企業から高い評価を受けている。ただ、中期的には、既存事業を中心にしつつも、グループ全体での幅広いサービスの提供を目指している。
 
<沿革>
1993年9月、パッケージ旅行の企画会社(株)パワーズインターナショナルとして設立されたが、携帯電話市場の成長性に着目して96年4月に携帯電話ショップの運営を開始。同年11月にはジェイコム(株)に商号を変更すると共に定款を変更し携帯電話業界に完全にシフトした。98年10月にはショップ運営のノウハウを活かして携帯電話業界向け人材ビジネスに参入。人材ビジネスの順調な拡大を背景に、2005年12月の東証マザーズ上場、更には07年2月の東証1部への市場変更とステータスも向上した。09年12月には、更なる業容の拡大を目指して持株会社体制へ移行。商号をジェイコムホールディングス(株)に変更。10年6月には主要事業会社であるジェイコム(株)の「東京支社」を「東京本社」へ改称し、東京・大阪両本社制とした。
 
<事業内容>
事業は、携帯電話業界向けを中心に、情報通信、金融、アパレル・美容等を顧客とする総合人材サービス事業と携帯電話ショップ運営のマルチメディアサービス事業に分かれ、11/5期1Qは前者の売上高が全体の96.8%を占めた。総合人材サービス事業は契約形態により、派遣契約、業務委託契約(同社から見れば業務の受託)、及び紹介予定・職業紹介契約に分かれ、セグメント内の売上構成比は、それぞれ80.2%、19.8%、0%。また、マルチメディアサービスでは、各通信キャリアと丸紅テレコムとの三者間契約により、関西地区でドコモショップ1店舗、ソフトバンクショップ1店舗を運営している。
 
<若年層のステップアップを支援>
総合人材サービス事業では、派遣社員等やアルバイトを受け入れる企業側のメリットだけを追求するのではなく、働く側のキャリアアップにも配慮している。具体的には、派遣社員もしくはアルバイトとして採用した社会経験の浅い学生やフリーター等の若年層を、教育やOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)により勤続年数に応じてステップアップさせ、最終的には希望する職業へ正社員として就職できるよう支援するシステムが構築されている。
 
 
2011年5月期第1四半期決算
 
 
前年同期比3.3%の増収、同10.1%の経常減益
派遣法改正論議の影響もあり業務委託化に対する企業ニーズが高まり、業務委託契約の売上が伸長。主力の総合人材サービス事業の売上が同3.9%増加した。ただ、委託契約に基づくサービスの開始時は一時的に原価率が上昇するため、増収ながら売上総利益が減少。雇用状況の低迷による求人効率の改善や経費削減により販管費が減少したものの、営業利益は200百万円と同13.6%減少した。
 
 
(2)事業別動向
事業別では、マルチメディアサービス事業の売上高が116百万円と前年同期比10.5%減少したものの、主力の総合人材サービス事業の売上高が3,494百万円と同3.9%増加した。
総合人材サービス事業を契約形態別、業界別、及び顧客別に見てみると、契約形態別では、派遣法改正論議の影響もあり、販売業務の業務委託化に対する企業ニーズの取り込みにより業務委託契約が増加。一方、雇用情勢の悪化により紹介予定・職業紹介契約が減少した。業界別では、販売業務の業務委託契約の増加やスマートフォン市場の活性化等で携帯電話業界向けが増加した他、情報通信業界向けも堅調に推移。求人サイト事業がドアノックツールとなりアパレル・美容業界向けも伸びた。顧客別では、業務委託の受注により大手携帯電話販売代理店向けが増加した他、営業強化により大手以外の販売代理店向けが倍増。地域別では、首都圏・北関東を中心に東日本地区が同9.2%増加した他、西日本地区も堅調に推移した(同2.2%の増加)。
 
 
 
 
 
 
業務委託化に対する企業ニーズの取り込みにより売上が増加したものの、業務委託契約に基づくサービスの開始時は一時的に原価率が上昇する。このため、当初から予想していた事ではあるが、売上の伸び以上に原価が増加した。一方、販管費は、労働需給の緩和による求人効率の改善や諸経費の削減に加え、連結子会社インダス(株)売却の影響もあり減少。営業変動費の増加は業務委託へのスムーズな移行に向けた人員体制強化に伴うもので、インダス(株)売却の影響を除く実質ベースでは、人件費も同様の理由で増加した。
 
(4)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第1四半期末の総資産は前期末比165百万円減の5,296百万円。借方では、売上債権や有価証券・投資有価証券が増加する一方、償還により信託受益権が減少した他、未収消費税等の還付等で未収入金も減少。貸方では、ジェイコムスタッフの増加等で未払金が増加する一方、未払法人税・消費税等が減少した。CFの面では、未収入金の減少等もあり運転資金が減少したものの、税負担の増加等で営業CFがわずかにマイナスとなった。一方、余資運用関連の資金の出入りで投資CFは黒字となり、82百万円のフリーCFを確保(前年同期は243百万円のマイナス)。配当金の支払いにより財務CFがマイナスとなったものの、現金及び現金同等物の第1四半期末残高は1,029百万円と前期末比9百万円増加した。
 
 
 
2011年5月期業績予想
 
 
業績予想に変更は無く、通期で前期比7.2%の増収、同7.9%の経常増益予想
総合人材サービス事業の売上高が14,000百万円と同7.5%増加する見込み。業務委託を受注した案件が軌道化する事に加え、(株)テー・オー・ダブリュー(以下、TOW)との提携効果を含めキャンペーンの取り込みが進む他、新規事業として取り組む成果報酬型求人サイト「Jobマーケット」からの新規案件開拓や前期に資本参加した(株)サクセスアカデミーの寄与も見込まれる。一方、マルチメディアサービス事業の売上高は前期比0.7%減の500百万円を見込む。利益面では、原価率の上昇に加え、業務委託へのスムーズな移行に向けた人員体制強化で販管費も増加するものの増収効果で吸収、営業利益は同7.6%増加する見込み。
配当は1株当たり4,000円(上期末2,000円を含む)を予定。
 
 
‐經
携帯電話業界の閑散期に当たり、売上高は前年同期比4.3%の増加にとどまる見込み。一方、利益面では、業務委託の受注開始直後に発生する原価増加の影響を受け原価率が悪化する他、業務委託へのスムーズな移行に向けた人員体制強化で販管費も増加するため営業利益は同11.6%減少する。
 
下期
営業体制の整備が上期で一巡、繁忙期を迎え、その効果が顕在化する。具体的には、TOWとの提携効果も含めたキャンペーン関連が増加する他、新規業界及び新規事業の拡大も見込まれる。利益面では、増収効果で営業利益率の改善が進み、営業利益が前年同期比28.1%増加する見込み。
 
 
取材を終えて
派遣業法改正を見据えた企業ニーズの変化にうまく対応できているようだ。業務委託の受注開始当初の一時的な利益率の悪化はあるものの、同社の強みである、携帯電話業界における豊富な営業実績、無借金経営を継続している安定した資本力、東証一部企業ゆえのコンプライアンス力により、着実に受注できている。今後、実績面、運用面ともに顧客満足度の高いサービスを継続して提供することで、更なる受注拡大が見込まれる。また、北海道から鹿児島まで全国営業網を整備しているため、広域でのキャンペーン展開も可能。上期の利益率悪化は構造的な収益性の悪化ではなく、一時的な現象で、しかも、想定の範囲内。神経質になる必要は無い。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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