ブリッジレポート
(2317:東証1部) システナ 企業HP
逸見 愛親 社長
逸見 愛親 社長

【ブリッジレポート vol.11】2011年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「システムプロのモバイル技術力とカテナの営業力の融合が、携帯電話の開発、家電や自動車に代表される非携帯電話分野での開発等で機能し始めるな・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年2月22日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社システナ
社長
逸見 愛親
所在地
東京都港区海岸一丁目2番20号 汐留ビルディング14階
事業内容
携帯電話向けソフト開発・技術支援が柱。携帯電話とWebサイトの連動ビジネスにも展開
決算期
3月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年3月 3,636 490 536 340
2009年10月 8,161 1,261 1,258 1,180
2008年10月 9,603 1,816 2,153 1,275
2007年10月 7,930 1,595 1,555 849
2006年10月 5,917 961 967 602
2005年10月 4,180 717 691 561
2004年10月 3,093 677 643 391
2003年10月 2,461 516 511 280
2002年10月 1,940 398 380 196
2001年10月 1,524 180 175 93
株式情報(2/16現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
108,100円 302,168株 32,664百万円 - 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2,600.00円 2.4% 6816.93円 15.85倍 43,948.76円 2.4倍
※株価は2/16終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
システナの2011年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
データ通信系のファームウェア(主に携帯電話端末や基地局向けの組み込みソフト)開発に強みを持ち、情報システム構築等のシステムインテグレーション事業を育成中だった(株)システムプロが、持分法適用関連会社だったカテナ(株)を吸収合併し、2010年4月1日にシスプロカテナ(株)として再スタートを切り、2010年7月1日に社名を新たに(株)システナに変更した。新会社は、システムプロの情報システムサービス事業とカテナの金融を中心とするシステム開発事業を連携させると共に、システムプロの移動体高速データ通信システム事業との融合を図り、ユビキタス時代のエアー・シンクライアント・サービス(後述)の実現を目指している。
 
<事業内容>
モバイル高速データ通信事業(旧システムプロの移動体高速データ通信システム事業)
携帯電話やスマートフォンなどモバイル端末全般の開発工程(企画、仕様策定、設計・開発、品質評価など)に携わる。主要顧客はモバイル端末メーカーにソフトウェア製品をライセンスしているソフトウェア開発販売会社(サードパーティー)。メール機能、ブラウザ機能、マルチメディアプレーヤー機能、デジタルテレビ機能、GPS機能等での実績が豊富。
情報システム事業(旧システムプロの情報システムサービス事業+旧カテナのシステム開発事業)
金融機関(銀行、生損保等)の基幹・周辺システムの開発を手掛ける(旧カテナのシステム開発事業)ほか、ネットショッピングや人材派遣等のポータルサイト構築といったオープン系システム(旧システムプロの情報システムサービス事業)などを手掛ける。オープン系技術と金融分野の業務知識及び基盤系技術を融合した事業展開により新たな領域の開拓を進めていく考え。
ITサービス事業(旧カテナのITサービス事業)
システムの保守・運用、データ入力、及びヘルプデスク・ユーザーサポートを手掛ける。
ソリューション営業(旧カテナのソリューション営業事業)
ITプロダクト(サーバ、PC、周辺機器、ソフトウェア)の販売やシステムインテグレーションを手掛ける。今後は、ITサービス事業と一体となって営業展開を進め、所有から利用(クラウド等)へのニーズの変化に対応する事で事業拡大、高付加価値化を図る。
エアー・クラウド推進事業(新規事業)
ユビキタス社会の中で生産性を飛躍的に向上させるシステムとして同社が起案したエアー・シンクライアント・サービスを展開。同サービスにより、スマートフォンに代表されるユビキタス端末と移動体通信網でクラウドシステムを構築しリアルタイムでの相互データ通信が実現する。通信回線やサーバ、パソコンを自前で用意する必要の無いクラウドシステムのため、初期投資を抑える事ができるうえ、いつでもどこでも使いたい時に必要なだけ業務用ソフトウェアを低料金で使う事が可能となる。旧システムプロが持つ移動体通信のノウハウと、旧カテナが営業展開するクラウドコンピューティングのシステムインテグレーションを融合させることで、優位性を高めている。
 
2011年3月期第3四半期決算
 
 
モバイル高速データ通信事業を中心に会社計画を上回って進捗
2011年3月期第3四半期累計は、売上高28,963百万円、営業利益1,795百万円(10/3期より決算期を10月から3月に変更したため、前年同期比較は不可能)。モバイル高速データ通信事業が好調に推移したほか、構造改革による生産性の向上、徹底したコスト管理が収益力向上に結びついた決算内容である。2010年4月1日付けで持分法適用関連会社だったカテナ(株)を吸収合併し、相互の事業の補完関係の構築や経営資源とノウハウの相互活用等によるシナジーの追求に努めたことが実績となって表れたと言えよう。当四半期にはスマートフォン向けアバターゲームポータルの企画・開発・運営を手掛ける(株)GaYaを11月19日に設立している(今決算では貸借対照表のみ連結)。
 
 
モバイル高速データ通信事業
スマートフォン市場の拡大を背景に、移動体通信キャリアや移動体通信端末メーカーの新機種開発が一段と活発化している。更にはスマートフォン向けサービス領域も急拡大してきている。Androidプラットフォームの非携帯分野でも市場が活性化し始めている。このような環境下、先行してAndroidの開発に取り組み、ノウハウを蓄積してきた同社グループに対する引き合いが高まっているもよう。加えて、同社のロイヤルクライアントが業界再編の主導権を握っていることも売上利益の拡大に直結した。
 
情報システム事業
国内景気の先行き不透明感を受け、企業の情報化投資は抑制基調が続いている。その上、ユーザーからの価格引下げ圧力も依然として強い。但し、収益面では、Q2から注力してきた契約条件の見直し、原価管理の徹底、稼働率向上努力などの成果が具現化し始めている。大手ポータルサイト運営会社などエンドユーザー向けの情報システム・コンテンツの開発は100%稼動の状況が続いているほか、電子書籍市場、モバイル関連(クーポン、決済、ポイント管理など)のシステム受注も拡大しているもよう。
 
ITサービス事業
引き続き厳しい状況が続いているが、顧客の情報システム部門を中心としたアウトソーシング需要の掘り起こしや、比較的立ち直りの早い外資系ユーザーのニーズにいち早く応えることで、収益構造の改革に取り組む。価格引下げ要求については最悪期を脱したとの印象。
 
ソリューション営業
顧客の課題解決のために同社の持つ商品・サービスを絡み合わせた総合営業の展開が功を奏し、主要顧客である大手電機メーカーや外資系企業からの受注が徐々に回復しつつある。同事業においても取扱商材の選別、より高付加価値商材への特化、販売管理費の削減を徹底するなど、構造改革を推進。
 
エアー・クラウド推進事業
昨年から取り組んできた「Google Apps」の販売ノウハウが蓄積されてきたことを背景に、引き合いは増加傾向にある。年間契約の更新については100%の継続契約が実現している。
 
コンシューマサービス事業
損害保険代理店、車両運転業務の請負、レンタカー等のサービスに関しては、外販比率向上を推進している。まだ先行投資段階ではあるものの、2010年11月に設立した(株)GaYaを通じ、スマートフォンに特化したアバターゲームポータルの企画・開発・運営事業を展開している点に今後注目していきたい。
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第3四半期末の総資産は26,401百万円。カテナ(株)を吸収合併したことにより、各勘定科目が大幅に増加している点には留意したい。とくに現預金、売上債権、有形固定資産(以上、資産勘定)、買入債務、有利子負債、資本剰余金の増加が目に付く。CFの面では、合併に伴い現金及び現金同等物が3,486百万円増加したインパクトが大きい。今後は資産売却、有利子負債圧縮、期間損益の積み上げをベースに自己資本比率向上を図っていく計画である。
 
 
 
2011年3月期業績予想
 
 
利益面では会社計画を上回って進捗
Android搭載端末の急増などを背景にモバイル高速データ通信事業が全体業績を牽引している。構造改革による生産性の向上、販売管理費の徹底した削減が収益面に与えている影響も大きいことから、利益段階では会社計画を上回って推移している。但し、外部環境の先行きにまだ不透明感が残っていること、所有不動産売却、税制改正に伴う繰延税金資産の取崩しなど、不透明な要素が残っていることから、通期会社計画は据え置かれた。期末配当は1株当たり1,300円(合併記念配当100円を含む)を計画(中間配当と合わせて年2,600円)。
 
取材を終えて
システムプロのモバイル技術力とカテナの営業力の融合が、携帯電話の開発、家電や自動車に代表される非携帯電話分野での開発等で機能し始めるなど、順調にシナジーを生み出している。2010年5月に掲げた中期経営計画(2013年3月期売上高52,954百万円、営業利益3,860百万円)において各事業で打ち出した改革ロードマップについては、概ね計画通りのスタートを切れたとの印象である。Googleが移動体通信端末向けに開発したプラットフォームAndroidを搭載した端末を始め様々なスマートフォンが市場に投入されるなど、外部環境は同社にとって更に強い追い風となっており、今後の動向に注目したい。財務面においては、一時的に自己資本比率が低下しているものの、資産売却、有利子負債圧縮、期間損益の積み上げにより早期回復が見込まれる。財務力改善は新たな事業展開への礎となる。会社側もエアー・クラウド推進事業を含む移動体関連ビジネスでの更なる成長を目指す計画を立てている。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(2675)ダイナック vol.7 | ブリッジレポート:(2166)MICメディカル vol.10»

ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE