ブリッジレポート
(8860:大証1部,東証1部) フジ住宅 企業HP
宮脇 宣綱 社長
宮脇 宣綱 社長

【ブリッジレポート vol.25】2011年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「住宅ローン減税や住宅版エコポイント制度といった政策効果に加え、価格調整の進展もあり、住宅市場は低価格帯の物件を中心に堅調に推移・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年3月1日掲載
企業基本情報
企業名
フジ住宅株式会社
社長
宮脇 宣綱
所在地
大阪府岸和田市土生町1丁目4番23号
事業内容
大阪府下を中心に分譲住宅・中古住宅再生・土地活用他を多角的に展開
決算期
3月
業種
不動産業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年3月 48,614 2,137 2,118 1,237
2009年3月 45,300 2,584 2,388 1,361
2008年3月 48,793 2,723 2,413 2,097
2007年3月 52,221 4,233 4,090 911
2006年3月 41,333 3,229 3,196 1,312
2005年3月 43,954 3,208 2,799 1,661
2004年3月 34,387 2,034 1,891 684
2003年3月 32,905 1,198 1,028 545
2002年3月 33,419 899 692 297
2001年3月 31,433 2,928 2,681 1,503
2000年3月 34,268 1,596 1,117 -2,237
株式情報(2/18現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
441円 31,998,425株 14,111百万円 8.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
18.00円 4.1% 60.32円 7.3倍 496.15円 0.9倍
※株価は2/18終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
フジ住宅の2011年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
地盤である大阪府下を中心に阪神間、和歌山県北部地域で、戸建分譲等の住宅・不動産事業を展開。主力の戸建分譲は、分譲ながら間取りや設備仕様等、建築基準法の範囲内で最大限に顧客の要望を取り入れる「自由設計方式」と50〜200戸規模で街並みの統一性を重視した開発を行う「街づくり」に特徴がある。この他、金融機関とタイアップした土地有効活用事業、賃貸・管理事業、個人投資家向けの賃貸マンション販売事業、及び戸建分譲のノウハウを活かした中古住宅の改装販売等も手掛けている。各事業の内容は次の通り。
 
分譲住宅事業(11/3期上期売上構成比37.9%)
用地仕入・許認可の取得から、宅地造成、設計、建築、販売までの一貫体制を構築しており、「自由設計方式」と「街づくり」が特徴。マンション分譲も事業領域だが、地価上昇とその後の供給過剰と需要の低下に伴う事業リスクの高まりを予見し、03年春以降、マンション用地の仕入を停止している。
 
住宅流通事業( 同 35.8%)
「快造くん」のブランド名で展開している中古住宅の再生・販売を中心に廉価な建売住宅の販売を手掛けており、小規模の宅地分譲や仲介手数料も含まれる。地域密着営業により交差点単位での地域情報の収集・分析力をベースとした物件の鑑定力や仕入・販売価格の査定の速度と正確性、更にはリフォームのマニュアル化による独自のノウハウ等が強み。
 
土地有効活用事業( 同 13.0%)
賃貸住宅の建築請負と個人投資家向け一棟売賃貸マンションに分かれる。賃貸住宅の建築請負では、遊休地の有効活用を目的とした賃貸マンション・アパート等の建築提案を行なっており、市場調査・企画・設計・建築・竣工引渡後の運営管理までを一貫してサポート。コスト競争力の高い木造アパート「フジパレス」シリーズに08年11月単身高齢者専用賃貸住宅「フジパレスシニア」が加わり、より独自性が強まった。金融機関や既契約者からの紹介案件が多い。また、個人投資家向け一棟売賃貸マンションでは、1棟あたり1億円前後の賃貸アパートを中心に展開。資金運用手段として根強い需要がある。
 
賃貸及び管理事業( 同 13.1%)
100%子会社フジ・アメニティサービス(株)が手掛けている。安定収益源となるばかりでなく、土地有効活用事業や個人投資家向け賃貸マンションの販売等との相乗効果も高い事業。
 
注文住宅事業( 同 0.3%)
建替え案件を中心にした注文住宅建築及びリフォームを手掛ける。これまでテストマーケティングを行ってきたが、11/3期より新たなセグメントとして独立させた。
 
 
2011年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比15.7%の増収、同18.2%の経常増益
売上高は前年同期比15.7%増の415.7億円。顧客の住宅間取りや設備仕様に対する様々なニーズに対応する自由設計住宅や「快造くん」のブランド名で展開している中古住宅を中心に工事及び引渡しが順調に進んだ。利益面では、自由設計住宅においてリーマン・ショック後に仕入れた物件の引渡しが増えてきたため、売上総利益率が17.9%と0.7ポイント改善。人員増強に伴う人件費や発売・販売戸数の増加に伴う広告宣伝費及び販売手数料等の増加を吸収して営業利益は21.8億円と同14.6%増加した。受取手数料の増加(1.5億円→2.1億円)で営業外損益も改善したものの、投資有価証券評価損2.2億円など特別損失2.3億円を計上したため、四半期純利益は11.7億円と同5.4%の増加にとどまった。
尚、契約高は同32.1%増の439.4億円(計画比23.0%増)、第3四半期末の契約残高は前年同期末比36.4%増の333.7億円。
 
 
分譲住宅は、工事・引渡しが順調に進み売上高が160.9億円と前年同期比20.4%増加。利益率も改善し、セグメント利益は8.2億円と同45.9%増加した。販売動向を示す契約高は同64.0%増の247.0億円(契約戸数:444戸→712戸)、第3四半期末の受注残高は前年同期末比74.5%増の228.4億円。
 
住宅流通は、売上高が前年同期比15.3%増の150.3億円、セグメント利益が同4.8%増の9.6億円。フジホームバンク大阪店の仕入・販売エリアの拡大、フジホームバンク泉北店の岸和田市への移転、更には10年9月には「おうち館和泉店」をオープン等、仕入れ・販売体制の強化が成果をあげた。契約高は同18.7%増の147.4億円、契約残高は前年同期末比17.3%増の26.9億円。
 
土地有効活用は、工事が順調に進んだ事と工事進行基準の適用物件の増加で売上高が48.7億円と前年同期比11.9%増加。利益率も改善し、セグメント利益は7.4億円と同16.4%増加した。契約高は同24.5%減の42.5億円、契約残高は前年同期末比14.6%減の77.2億円。
 
賃貸及び管理は、土地有効活用事業にリンクした賃貸物件及び管理物件の取扱い件数増と稼働率の改善により、売上高が54.1億円と前年同期比7.3%増加したものの、諸経費の増加でセグメント利益は2.3億円と同14.5%減少した。
 
注文住宅は、リフォーム事業を含めた売上高が1.5億円と前年同期比38.4%増加したものの、注文住宅事業の立ち上げ負担等でセグメント利益は13百万円と同41.6%減少した。一方、契約高は前年同期の1.3億円から2.3億円に増加し、契約残高も前年同期末の27百万円から1.0億円に増加した。
 
 
 
第3四半期末の総資産は前期末比23.1億円増の526.7億円。借方では、積極的な中古住宅の仕入によりたな卸資産(販売用不動産及び仕掛販売用不動産が増加し、開発用不動産が減少)が増加した他、昨年9月に「おうち館和泉店」をオープンした事等で固定資産も増加した。一方、貸方では、仕入債務、前受金、純資産、有利子負債が増加した。CFの面では、引渡しが順調に進み営業CFのマイナス幅が縮小したものの、支店の移転等で投資CFのマイナス幅が拡大したため、フリーCFは前年同期とほぼ同水準の14.4億円のマイナスにとどまった。長期へシフトさせつつ全体的には新規借入れを抑制したため財務CFの黒字も減少し、現金及び現金同等物の第3四半期末残高は54.8億円と前期末比13.4億円減少した。
 
 
 
2011年3月期業績予想
 
 
上期決算発表時に上方修正した業績予想に変更は無く、前期比22.0%の増収、同68.5%の経常増益予想
第3四半期(累計)の売上高415.7億円に受注契約残のうちの今期引渡し予定分135.5億円を加えると551.2億円となり、今期の予想売上高の93%弱に達する。これに、1・2月に契約を予定している建売及び中古住宅の今期引渡し予定分(22億円強)及び1月〜3月の賃貸及び管理の売上(19〜20億円)が加わるため、業績の下振れ懸念は少ない。配当は1株当たり11円の期末配当を予定(年18円)。
 
 
 
取材を終えて
住宅ローン減税や住宅版エコポイント制度といった政策効果に加え、価格調整の進展もあり、住宅市場は低価格帯の物件を中心に堅調に推移している。同社は、10/3期の半ばに「守りから攻め」へ転じ、仕入を強化すると共に、リーマン・ショック前に仕入れた物件の売却を急いできた。この素早い攻守の切り替えが、今期の業績V字回復の原動力となっている事は言うまでも無い。尻上がりに改善している売上総利益率がたな卸資産の入れ替えが進んでいる事を示しており、来期は一段の利益率改善が見込まれる。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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