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(2435:JASDAQ) シダー 企業HP
山崎 嘉忠 社長
山崎 嘉忠 社長

【ブリッジレポート vol.18】2011年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「介護サービス事業では損益分岐ラインを意識し過ぎるあまり、早急に登録利用者数、入居者数を高めようとする施設が多いのが実状である。しかし・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年3月29日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社シダー
社長
山崎 嘉忠
所在地
北九州市小倉北区大畠 1-7-19
事業内容
介護サービス展開。デイサービス中心に訪問看護、施設介護も。九州・山口地盤だが関東にも進出。
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年3月 8,332 408 419 237
2009年3月 7,075 149 100 46
2008年3月 5,921 56 42 16
2007年3月 4,519 -403 -406 -247
2006年3月 4,251 309 297 166
2005年3月 3,649 352 288 164
2004年3月 3,125 122 97 41
2003年3月 2,352 111 104 30
2002年3月 1,594 17 21 11
2001年3月 281 -20 -21 -14
株式情報(2/24現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
297円 5,738,000株 1,704百万円 23.1% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10.00円 3.4% 35.43円 8.4倍 211.85円 1.4倍
※株価は2/24終値。
 
シダーの2011年3月期Q3決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
デイサービス及び有料老人ホームを中心とした介護サービスを、本社のある福岡県を中心に、北海道、首都圏、関西圏、中国・四国地区、山口県で展開。リハビリテーションに重点を置き、より人間らしく生きるための生活支援を行う事を経営方針としている。有料老人ホームでは施設数で業界13位、総居室数で16位のポジションにある(出所:「月刊シニアビジネスマーケット」2010年11月号より)。

事業は、同社の施設の来場者にサービスを提供するデイサービス事業、有料老人ホーム等の施設の入居者を対象にサービスを提供する施設事業、及び利用者の自宅を訪問して日常生活訓練や機能訓練等を行うリハビリサービスや日常生活のお手伝いを行うホームヘルパーサービス等の介護サービスを提供する在宅サービス事業に分かれる。10/3期の売上構成比は、それぞれ38.1%、53.0%、8.9%。
2010年10月31日現在の拠点数は次の通り。
 
 
 
2011年3月期Q3決算
 
 
前年同期比5.4%増収、同31.4%経常減益
売上高は前年同期比5.4%増の65.5億円。期中の新規開設は、デイサービス1施設、有料老人ホーム1施設、訪問看護サービス1施設。3施設の新規開設に加え、既存施設の利用者増加、施設稼働率の向上もあり、増収を確保した。収益面では、デイサービス施設3施設においてリニューアルを前倒しで実施した事による修繕費の増加、処遇改善交付金の従業員への支払い、更にはサービスの質向上に向けたパート社員の正社員化等の影響により、売上高総利益率が2.8ポイント低下した。施設増加により販管費は前年同期比6.0%増加、営業利益は同47.7%減の183百万円となった。営業外収益に計上される処遇改善交付金(助成金収入:41百万円→114百万円)の増加により、経常利益の減少率は31.4%に留まった。尚、受給した介護職員処遇改善交付金は営業外収益の助成金収入に計上されているが、これに対応する費用が労務費として売上原価に計上されている。
 
 
デイサービス事業
売上高は前年同期比4.1%増の24.8億円、セグメント利益は327百万円。10年5月、山梨県甲府市に「あおぞらの里 甲府デイサービスセンター」を新規開設した他、和白、香住ヶ丘、福岡西(いずれも福岡県)の3施設のリニューアルを実施した。施設だけでなくサービスの質向上にも努めたこともあり、登録利用者数が堅調に増加した。施設稼働率の上昇もあり、Q3(10-12月)の売上高営業利益率は14.8%(Q1:11.8%、Q2:13.0%)と順調に上昇している。
 
施設サービス事業
売上高は前年同期比7.0%増の35.1億円、セグメント利益は335百万円。既存の有料老人ホームの入居者獲得に尽力したことが、施設稼働率向上に結びついた。10年5月、秋田県秋田市に「ラ・ナシカ あきた」を新規開設。
 
在宅サービス事業
売上高は前年同期比1.8%増の5.6億円、セグメント利益▲23百万円。デイサービス事業、施設サービス事業に経営資源を集中させたこともあり、利用者の獲得があまり進まなかった。10年8月、「あおぞらの里 水巻訪問看護ステーション」(福岡県遠賀郡)を新規に開設した。
 
 
2011年3月期業績予想
 
 
業績予想に変更は無く、通期で前期比5.1%の増収、同13.4%の経常減益予想
前期に開設した施設の通年寄与や既存施設の稼働率改善により、売上高は前期比5.1%増加する見込み。但し、収益面では新規開設に伴う初期費用負担増や処遇改善交付金の受給に係る労務費の増加が負担となり、営業利益は同23.4%減少する見込み。ただ、処遇改善交付金は受け取り時に助成金収入として営業外収益に計上されるため経常利益は同13.4%の減少に留まるだろう。期末配当は1株当たり10円を予定している。
 
 
デイサービス事業
5月に開設した「甲府デイサービスセンター(定員60名)」の登録利用者数は順調に増加している。甲府市には、100施設程度のデイサービスセンターがあるものの、大型でリハビリ機能を備えた施設が無かった事に加え、既に同社が近隣で有料老人ホーム「ラ・ナシカ こうふ」を稼動させていたことから、同施設で培ったネットワーク(病院、ケアマネージャー、老人会等)を活かすことができているようである。今後も有料老人ホームを起点にしたデイサービスセンターの事業展開を進めていく考え。また、11年2月には愛媛県松山市に「森松デイサービスセンター(定員60名)」を開設。期末登録利用者数4,308人(10/3期末4,168人)、同施設数27施設を計画している。
 
施設サービス事業
11年2月に長野県茅野市に「ラ・ナシカ ちの(75室)」を開設。期末入居者数1,190人(10/3期末1,136人)、同総居室数1,326室を計画。また、12/3期の開設になるが、宮城県仙台市(11年6月、51室)と神奈川県横須賀市(11年10月、42室)での開設も決まっており、この他、6施設のプロジェクトが進んでいる。
 
 
取材を終えて
介護サービス事業では損益分岐ラインを意識し過ぎるあまり、早急に登録利用者数、入居者数を高めようとする施設が多いのが実状である。しかし、登録利用者数、入居者数の急激な増加は運営クオリティに悪影響を与える可能性があり、結局は利用者、入居者に迷惑をかけることも多い。同社は有料老人ホーム開設時において、病院、メアマネージャー、老人会など地域とのネットワーク作りに尽力している。そのうえでデイサービス事業への展開を手掛けている。更には施設のリニューアルなど利用者、入居者の満足度を高める投資も忘れていない。期間損益だけを追いかけると、投資負担が重く映る面もあるが、中長期でみれば利用者、入居者の満足度が企業価値を高める重要な要素となる点を再認識しておきたい。介護サービス業界では、厚生労働省から介護保険制度の見直しに向けた検討事項が公表され、2012年度改正に向けた議論が本格化し始めている点には留意を要する。
 
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