ブリッジレポート
(8931:JASDAQ) 和田興産 企業HP
和田 憲昌 会長
和田 憲昌 会長
小阪 堅三 社長
小阪 堅三 社長
【ブリッジレポート vol.13】2011年2月期業績レポート
取材概要「同社は、主に兵庫県神戸市及びその周辺(明石市、芦屋市、西宮市、尼崎市、宝塚市等)を事業エリアとしているため東日本大震災の直接的な影響は・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年5月31日掲載
企業基本情報
企業名
和田興産株式会社
会長
和田 憲昌
社長
小阪 堅三
所在地
〒650-0023 神戸市中央区栄町通4−2−13
事業内容
神戸・阪神間が地盤のマンションデベロッパー。「ワコーレ」ブランドでマンション分譲事業を展開。
決算期
2月 末日
業種
不動産業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年2月 28,231 2,048 844 428
2010年2月 29,890 573 -370 -226
2009年2月 32,333 2,577 1,548 118
2008年2月 29,564 4,020 3,063 1,613
2007年2月 30,629 3,318 2,736 1,357
2006年2月 25,256 2,769 2,366 1,292
2005年2月 22,965 2,594 2,203 1,162
2004年2月 23,723 2,226 1,689 912
2003年2月 22,080 2,100 1,499 652
2002年2月 22,630 2,296 1,846 917
2001年2月 22,926 3,399 2,941 1,315
株式情報(5/25現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
364円 9,999,901株 3,640百万円 3.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
15.00円 4.1% 70.00円 5.2倍 1,361.29円 0.3倍
※株価は5/25終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
和田興産の2011年2月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
明治32年創業の老舗不動産会社。全てのステークホルダーとの共存共栄を目指す「共生(ともいき)」を企業理念とする。兵庫県神戸市を主要地盤に、明石市、阪神間で、マンション分譲を展開するとともに、不動産賃貸、土地有効活用等のソリューション、及び木造戸建分譲等を手掛けており、ブランド名「ワコーレ」を冠するマンション分譲は30〜40戸の中規模マンションが中心。神戸市内では、10年連続で「供給戸数」第1位、13年連続で「供給棟数」第1位の実績を誇り、2011年2月末現在の累積供給実績は12,018戸(着工ベース)。マンション分譲を主力とする不動産販売事業と、住居、店舗、事務所、駐車場(月極・時間駐車)等の賃貸を中心とする賃貸その他事業に分かれ、11/2期は、不動産販売事業が売上高の91.2%を、売上総利益の74.5%を占めた。
 
 
 
 
 
2011年2月期決算
 
 
分譲マンション事業の好調で営業利益が前期比3.6倍に拡大
売上高は前期比5.6%減の282.3億円。前期の完成在庫の圧縮を急いだ反動で不動産販売事業が257.5億円と同5.7%減少した他、定期的に物件の入れ替えを行っている賃貸その他事業も物件の売却が先行したため24.7億円と同4.3%減少した。ただ、マンション分譲を中心に不動産販売事業の売上総利益が大幅に増加した他、地代家賃や租税公課等の減少で賃貸その他事業の売上総利益も小幅に増加。一方、複数の物件を同時に一つのマンションギャラリーで売り出す新たな販売手法の奏功等で販管費は減少し、営業利益が同3.6倍に拡大。シンジケートローンフィー3.3億円の計上により営業外費用が増加したものの経常損益も12億円強改善し、4.2億円の最終利益を確保した。業績の改善を受けて配当を1株当たり5円増配の期末10円とする予定。
 
 
不動産販売事業
売上高は前期比5.7%減の257.5億円、売上総利益は同62.1%増の35.1億円。
このうち主力のマンション分譲は売上高が同7.0%減の198.6億円、売上総利益が同72.6%増の29.4億円。引渡戸数の減少(同1.4%減の614戸)と用地費や建築コスト等を反映した販売価格の低下で売上高が減少したものの、評価損の減少(同2.7億円減少)や建築コストの減少等による利益の押し上げ(10.7億円)で売上総利益率が大幅に改善した(8.0%→14.8%)。
期中の竣工はワコーレ伊丹中央等14棟で、発売は神戸・明石・阪神間を中心に25棟910戸(前期比143.3%増)。契約は、926戸(同63.6%増)、296.5億円(同58.8%増)。この結果、期末受注残戸数は442戸と同242.6%増加し、受注残高も139.9億円と同232.5%増加した。

その他不動産販売は売上高が同0.9%減の58.9億円、売上総利益が同23.4%増の5.7億円。1棟卸マンションの売却が減少したため売上高が減少したものの、相対的に利益率の高い戸建住宅の販売増で売上総利益率か改善した。
 
 
賃貸その他事業
売上高は前期比4.3%減の24.7億円、売上総利益は同3.6%増の12.0億円。定期的に物件の入れ替えを行っているが、当期は物件を売却した一方で、新規の取得を控えたため賃貸収入が減少した。ただ、物件売却に伴い支払地代家賃や租税公課等が減少し売上総利益率が改善した。尚、当セグメントには、賃貸収入の他、分譲マンション事業に係る解約手付金収入や保険代理店手数料等の収入が計上されている。
 
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
期末総資産は前期末比50.1億円減の482.3億円。在庫の圧縮が進みCFが改善。有利子負債の削減を進めたものの、現預金が大幅に増加した。また、ALM(資産・負債の総合管理)の観点からリファイナンスを行い、有利子負債を短期から長期へシフトさせた。CFの面では、利益の増加とたな卸資産の圧縮で営業CFが増加。賃貸物件の新規取得を控えたため、投資CFのマイナス幅も縮小し、前期は57.0億円だったフリーCFが106.6億円に増加した。有利子負債の削減を進めたため、財務CFのマイナス幅が拡大したものの、現金及び現金同等物の期末残高は80.1億円と同44.9億円増加した。
 
 
 
2012年2月期業績予想
 
 
 
前期比17.8%の減収ながら、同54.0%の経常増益予想
売上高は前期比17.8%減の232億円を予想。不動産販売事業が211億円と同18.1%減少する他、賃貸資産の減少で賃貸その他事業も21億円と同15.1%減少する見込み。ただ、評価損の計上が一巡する分譲マンションを中心に売上総利益率が20.8%と4.1ポイント改善。販管費の増加を吸収してほぼ前期並みの営業利益確保を目指している。シンジケートローンフィーも含めた金融費用の減少で営業外損益も改善し、当期純利益は7億円と同63.2%増加する見込み。配当は1株当たり5円増配の期末15円を予定。
 
 
不動産販売事業
分譲マンションは前期と同数(614戸)の引渡しを予定しているものの、販売単価の低下等で売上高が188億円と同5.4%減少する見込み。発売戸数が740戸(前期は910戸)と前期比18.7%減少し、契約戸数も670戸(同926戸)と同27.6%の減少を見込んでいる。一方、仕入戸数は同39.2%増の760戸(同546戸)を予定しており、期末受注残戸数も498戸(前期末442戸)と同12.7%増加する見込み。また、竣工物件は14棟587戸(前期は14棟463戸)、平均販売価格3,038万円(同3,088万円)を見込んでいる。
その他不動産の売上高も23億円と同61.0%減少する見込み。1棟卸マンションの売却が大幅に減少する見込みで、戸建については、53戸(前期は51戸)、売上高18億円(同22.2億円)、売上総利益2.6億円(同2.8億円)、売上総利益率14.4%(同12.7%)を計画している。

12/2期は分譲マンションにおいて、都心のシニア・ファミリー向け、駅近の1LDKや2LDK中心のシングル・DINK向け、或いは住宅街で共用施設が充実したファミリー向けマンション等、立地に応じた企画と価格設定により幅広い消費者ニーズに応えると共に潜在需要を掘り起こしていく考え。また、複数の物件を1つのマンションギャラリーで同時に販売するマンションギャラリー戦略の推進により、収益性の改善も図っていく。一方、戸建では、10区画程度の小規模分譲でリスク分散を図りながら、売上・利益を積み上げていく。
 
賃貸その他事業
前期に一部の物件を売却した一方、物件取得を控えた事等で売上高が21億円と同15.1%減少する見込み。11/2期は稼働率が低下している店舗・事務所や駐車場でテコ入れを図ると共に、物件を厳選しつつ新規取得にも機動的に対応していく考え。尚、賃貸事業の売上総利益(11/2期実績11.5億円)については人件費及び支払利息(同 実績14.8億円)をカバーできる水準にまで引き上げる事を経営課題としている。
 
 
取材を終えて
同社は、主に兵庫県神戸市及びその周辺(明石市、芦屋市、西宮市、尼崎市、宝塚市等)を事業エリアとしているため東日本大震災の直接的な影響は無かったが、今後、建築資材の納期遅延や価格の上昇といった間接的な影響を受ける可能性がある。このため、12/2期の業績予想は売上・利益共に慎重なものとなった。ただ、リーマン・ショック後の不動産市況の悪化で近畿圏では中堅・中小のマンション事業者の淘汰が進んでおり、2010年の1年間で、マンション事業者(1年に1棟以上継続的にマンションを供給している事業者)が前年の136社から108社に減少したと言う。まとまった用地の供給が少なく大手マンション事業者が得意とする大型物件の開発が難しい神戸市・阪神間では中堅・中小のマンション事業者との競合が多かっただけに、慎重な業績予想とは裏腹に同社のポテンシャルは高まっていると考える。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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