ブリッジレポート
(4290:JASDAQ) プレステージ・インターナショナル 企業HP
玉上 進一 社長
玉上 進一 社長

【ブリッジレポート vol.1】2011年3月期業績レポート
取材概要「2011年3月期は、セグメント間の入り繰りや為替の影響が多少あったものの、概ね2010年3月に開示された第3次中期経営計画に沿った着地だったと言え・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年6月28日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社プレステージ・インターナショナル
社長
玉上 進一
所在地
東京都千代田区麹町1-4
事業内容
コールセンター活用のBPO。自動車の事故、故障対応や金融関連が主業。不動産分野に注力
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年3月 19,210 2,291 2,360 1,145
2010年3月 16,174 2,390 2,434 1,587
2009年3月 14,729 2,316 2,311 1,410
2008年3月 13,438 1,806 1,817 1,074
2007年3月 12,829 1,631 1,634 877
2006年3月 10,040 1,298 1,206 655
2005年3月 8,306 1,052 1,055 566
2004年3月 7,101 458 387 353
株式情報(6/13現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
133,800円 74,051株 9,908百万円 15.6% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
3,000.00円 2.2% 21,691.71円 6.2倍 104,509.02円 1.3倍
※株価は6/13終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
プレステージ・インターナショナルの2011年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
世界14カ国16拠点でBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開。BPO事業はクライアント企業の既存業務の効率化、コスト抑制を目的とした業務委託事業で、企業側は経営資源をコア事業に集中することが可能になる。1986年に海外における日本語アシスタントプロバイダとして創業して以来、「エンドユーザーの不便さ、困ったこと」に耳を傾け、解決に導くことで、提供サービスを拡大してきた。
マクロ環境の変化、企業間競争の激化などを受け、企業は経営資源を極力本業に投下したいと考えるようになってきている。そのため、コア業務以外を外部委託するBPOに対する注目度が高まってきている。外部委託と言うとコールセンター業務を想像しやすいが、こちらは単純な業務受託に過ぎない。一方、同社が提供するBPO事業は単にパッケージ化されたソリューション事業に留まらず、各専門分野における知識・ノウハウを付加することで、独自性のあるメニューを開発し、企業に提供することを標榜している。その分参入障壁も高く、価格競争にも巻き込まれにくい。主な提供メニューは、CRM&e-CRM Solution(エンドユーザーとの電話応対を企業に代わって担当するBPOの基本メニュー)、Claim Process Solution(エンドユーザーに起こりうる緊急事態や事故・病気に対するサポート、各種クレームへの対応)、Data Process Solution(決済や請求書発行業務とそれに伴う問い合わせへの対応)、Data Mining Solution(各ソリューションで蓄積したデータベースを今後の事業活動に活用しやすい形で設計・構築し、CRM機能を提供)。
 
<事業内容>
BPO事業として、ロードアシスト事業(損害保険会社及び自動車メーカー向けロードアシスタンスなど)、インシュアランス事業(損害保険会社向け海外日本語アシスタンス、海外旅行保険クレームエージェントサービス、海外進出企業向けヘルスケア・プログラム、自動車メーカー及び中古車販売会社向け延長保証メンテナンスプログラム、家賃保証プログラム、介護関連サービスなど)、CRM事業(コンタクトセンターアウトソーシング、損害保険会社向け24時間事故受付業務など)、カード事業(米国、香港、中国で海外通貨建てクレジットカードの発行・運営など)、プロパティアシスト事業(不動産管理会社向け一次修繕サービス、駐車場管理会社向けサービスなど)、を提供。BPO事業以外には、システムやカスタマーコンタクトセンターへのインフラ構築、人材派遣事業なども手掛けている。
 
 
 
2011年3月期決算
 
 
営業減益ながら概ね会社計画線での着地
2011年3月期は、前期比18.8%増収、同4.1%営業減益となった。為替(対米ドル)の影響(計画90.00円→実績83.15円。影響額:売上高276百万円、営業利益73百万円)を考慮したベースでは前期比20.5%増収、1.1%営業減益ということになる。概ね1月13日に修正された会社計画線での着地である。
売上面では、ロードアシスト事業、プロパティアシスト事業が牽引役となった。収益面では、ロードアシスト事業及びプロパティアシスト事業においてサービスの利用が増加したことに加え、利用単価が上昇したこともあり、売上原価率が上昇した。
なお、下請代金返還金224百万円等が特別損失に計上されたこともあり、当期利益の減益率が大きくなっている点には留意を要する。これは協力会社から徴収していた協力会会費の徴収方法が下請代金の減額に該当するとの指摘を公正取引委員会から受けたことに対応し、2008年7月以降徴収していた金額を自主的に返還したために発生したものである。
 
 
ロードアシスト事業
ロードアシスト事業は、前期比14.3%増収、同25.6%営業増益となった。上期を中心に大雨や猛暑の影響から、損害保険会社向けサービスの既存受託業務が伸長した。サービス利用率上昇が原価率上昇に繋がったほか、拠点拡大に伴う設備投資負担が売上原価を圧迫したようだが、営業利益段階では増収効果で吸収している。
 
インシュアランス事業
インシュアランス事業は、前期比67.1%増収、同18.1%営業増益となった。アジア・オセアニア地域の海外旅行クレームエージェントサービスの手数料単価引き下げがネガティブ要因となったものの、2010年2月に買収した家賃保証プログラムの連結効果に加え、延長保証メンテナンスプログラム及び少額短期保険関連業務が堅調に推移した。但し、家賃保証プログラムや介護事業者向けサービスの受託は期初想定ほど伸びなかった。
 
CRM事業
CRM事業は、前期比4.3%減収、同39.1%営業減益。当初予定していた新規事業の受託が先延ばしとなったこと、前期アジア・オセアニアで受託した大口案件の業務が終了したことも大きく響いた。国内における通販関連、インターネット関連業務は堅調に推移したとのこと。
 
カード事業
カード事業は、前期比11.0%減収、同1.8%営業増益。円高の影響から売上高は前期比マイナスとなったものの、業務の効率化及び原価管理の徹底が功を奏し、営業利益段階では前期比プラスを確保した。カード会員数の増加率(前期比)は、米国+4.9%、香港+10.3%、中国+21.2%。
 
プロパティアシスト事業
プロパティアシスト事業は、前期比62.4%増収、同66.5%営業減益となった。不動産向けサービス、駐車場管理会社向けサービス共に新規受託が順調に拡大したほか、サービス利用者も確実に拡大したことが、前期比大幅増収に繋がった。但し、サービス利用に伴う費用の増加、新規受託業務の立ち上げ費用発生などを理由に、利益段階では前期比マイナスに留まった。
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
2011年3月末の総資産は12,375百万円。期末キャッシュ・フローは4,618百万円。税金等調整前当期純利益、減価償却費、下請代金返還金といったプラス要因が、売上債権増、その他資産増、法人税等支払額といったマイナス要因を上回った。
 
 
 
2012年3月期業績予想
 
 
2012年3月期も経営資源の集中と先行投資が続く
2012年3月期は前期比17.1%増収、同15.6%営業増益を計画。戦略的事業に位置付けられるロードアシスト事業、プロパティアシスト事業が成長ドライバーとなる。この2事業にインシュアランス事業を加えた領域に今期も経営資源を集中させ、継続的な先行投資を行なっていく見通しである。そのため、売上高営業利益率は若干低下するだろう。具体的な投資は、秋田BPOキャンパスサテライト建設(2012年4月操業予定)800百万円、各事業の拠点拡大及び車両投資など。システム関連投資については今後2・3年で必要となるだろうシステムを前倒しで投資していくとのことである。
2010年3月に策定された中期経営計画に対しては計画数値を引き下げた。インシュアランス事業の家賃保証プログラム、CRM事業の新規受託に対する見通しをそれぞれ引き下げたこと、為替前提の変更(90.00円→83.15円)などが主な変更要因。
 
 
ロードアシスト事業
ロードアシスト事業は、前期比11.9%増収、同43.1%営業増益を見込む。引き続きロードサービスの認知度を向上させることでサービス利用増を促進させていく計画。そのために、全ての自動車保険にロードアシスタンスが付帯されるよう川上営業を行う、フィールドワーク専門子会社の主要都市を中心とした拠点展開などに注力していく。収益面では、2009年に導入した新システムを進化させることで一層の業務効率化を図り、売上高営業利益率12%という目標達成を目指す。
 
インシュアランス事業
インシュアランス事業は、前期比32.5%増収、同40.7%営業減益を計画。自動車メーカー、中古車販売会社向けの延長保証システムプログラムの販促強化が成長ドライバーとなろう。海外進出企業向けヘルスケア・プログラムでは新規クライアント企業10社の獲得を目指す。但し、先行投資に加え、家賃保証事業において再保険料が上昇することなどを受け、売上高営業利益率は一時的に大きく悪化する見通し。
 
CRM事業
CRM事業は、前期比8.3%増収、同32.5%営業増益を見込む。引き続き国内での通販関連、インターネット関連業務に注力するほか、新規クライアントの獲得、新サービスの利用促進にも取り組んでいく。
 
カード事業
カード事業は、前期比3.9%増収、同8.3%営業減益を見込む。上期は東日本大震災に起因した海外への渡航遅延などによりカード会員の新規入会が滞ると考えられる。中期的には香港・中国を事業拡大地域に位置付け、営業人員を増強してマーケティング強化に取り組んでいく計画である。そのため、今期は売上と利益のバランスが崩れることになろう。
 
プロパティアシスト事業
プロパティアシスト事業は、前期比45.0%増収、同100.4%営業増益となろう。不動産向けサービスにおける委託単価見直し完了が収益を大幅に改善させる見通し。そのほか、既存クライアントの深掘り、新規クライアントの獲得に注力していく計画である。
 
 
取材を終えて
2011年3月期は、セグメント間の入り繰りや為替の影響が多少あったものの、概ね2010年3月に開示された第3次中期経営計画に沿った着地だったと言えよう。成長要素の高い事業への経営資源集中を根幹とした第3次中期経営計画においては先を見通した投資が先行するため、暫くは利益率の改善が見込みにくいだろう。しかし、成長分野での売上拡大が将来の利益拡大に繋がることを考えれば、現段階では各事業のトップラインがきちんと成長しているかに着目すべきと考えている。その意味では2012年4月に操業予定の秋田BPOキャンパスサテライトに掛かる期待は大きい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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