ブリッジレポート
(2687) 株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア

スタンダード

ブリッジレポート:(2687)シー・ヴイ・エス・ベイエリア vol.32

(2687:東証1部) シー・ヴイ・エス・ベイエリア 企業HP
泉澤 豊 社長
泉澤 豊 社長

【ブリッジレポート vol.32】2012年2月期上期業績レポート
取材概要「コンビニ事業及び子会社(株)アスクの事業が堅調に推移しており、震災の影響を受けたビジネスホテル事業及び(株)FA24も先行き大きな不安は無い。この・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年11月1日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア
社長
泉澤 豊
所在地
千葉県浦安市美浜1-9-2
決算期
2月
業種
小売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年2月 28,635 601 650 233
2010年2月 26,322 416 610 235
2009年2月 25,271 571 334 -78
2008年2月 24,277 623 446 216
2007年2月 23,347 699 610 310
2006年2月 22,332 1,018 1,055 600
2005年2月 20,956 1,081 1,101 578
2004年2月 17,236 946 1,048 499
2003年2月 14,024 880 878 390
2002年2月 12,358 847 873 445
2001年2月 11,835 753 722 386
2000年2月 9,840 641 673 306
株式情報(10/13現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
102円 24,682,634株 2,518百万円 5.8% 1,000株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
4.00円 3.9% 1.50円 68.0倍 166.12円 0.6倍
※株価は10/13終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
シー・ヴイ・エス・ベイエリアの2012年2月期上期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
(株)サークルKサンクスの企業フランチャイズ本部として、東京都内9区(新宿区、千代田区、中央区、江東区、江戸川区、港区、葛飾区、足立区、台東区)及び千葉県全域においてコンビニエンス・ストア(コンビニ)「サンクス」を展開すると共に、加盟店の指導や経営ノウハウ等の提供を行なっている。
 
<非コンビニ事業の育成-「便利さの提供」を追求->
「便利さの提供」を企業理念に掲げ、この一環としてコンビニの店舗で「クリーニング取次ぎサービス」や「宝くじ」販売等の独自サービスを提供している他、非コンビニ事業の育成にも注力している。具体的には、09年11月にJR京葉線市川塩浜駅前にビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL」(千葉県市川市)を開業した他、連結子会社(株)エフ.エイ.二四がマンションフロントでの「クリーニング取次ぎサービス」(200物件以上でサービスを提供中)や「お掃除サービス」等を手掛けている。また、09年10月にはマンション向けフロント(コンシェルジュ)サービスで業界トップの(株)アスクを子会社化した。
 
ビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL」
市川市が保有するJR京葉線市川塩浜駅前の遊休地を定期借地で借受け、コンビニ併設の108室規模(シングル54室、ダブル12室、ツイン41室、バリアフリー1室)のビジネスホテルを運営している。投資額は7億円(建物6.5億円、客室設備0.5億円)。
JR京葉線 市川塩浜駅は東京駅から快速で19分。東京ディズニーリゾートのある舞浜駅まで2駅5分、幕張メッセがある海浜幕張駅まで14分の好立地。価格競争力も強く(朝食付きで1泊5,800円から)、周辺には競合となるビジネスホテルがない状態。
 
連結子会社(株)アスク社
マンションの居住者向けに、クリーニング等の取次ぎや各種案内といったフロント業務(コンシェルジュサービス)、メンテナンスサポートやハウスクリーニング業者紹介等のレジデンスサポート、ミニショップや売店の運営、更にはカーシェアリング等のサービスを提供しており、コンシェルジュサービスでは業界トップ。現在、不動産会社やマンション管理会社等から853物件を受託しており、「クリーニング取次ぎ」や「ハウスクリーニング」等サービスでは連結子会社(株)エフ.エイ.二四との相乗効果も期待できる。また、中期的には、フロント業務をベースに少子高齢化社会に対応したサービスや物販サービスを手掛ける事で業容の拡大を図っていく考え。
 
 
2012年2月期上期決算
 
 
コンビニ事業を中心に売上及び営業・経常利益が上振れ
営業総収入は前年同期比0.3%減の146.4億円。主力のコンビニ事業において直営店売上高が110.4億円と同0.3%増加したもののロイヤリティ収入や子会社の売上が減少した。利益面では、タバコの売上増でシー・ヴイ・エス・ベイエリア個別の営業総利益率が悪化したものの、コンビニ事業を中心に引き続きコスト削減に努めた事で販管費がわずかに減少。営業利益は4.1億円と同6.3%増加した。ただ、投資有価証券評価損(2.0億円)や資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額(1.6億円)など特別損失4.2億円を計上したため、四半期純損益は0.5億円の損失となった。

期初予想との比較では、夏場の天候に恵まれた事等でコンビニ事業において直営店売上高が期初予想を1.7%上回った他、ロイヤリティ収入も1.7億円と期初予想を13.0%超過。営業総収入の上振れとコスト削減効果が相まって営業利益及び経常利益も上振れした。
 
 
震災の影響を受けたビジネスホテル事業の苦戦をコンビニ事業がカバー
震災の影響でビジネスホテル事業が苦戦したものの、コンビニ事業がカバーし売上がわずかに増加。コンビニ事業におけるタバコの売上構成比上昇や在庫圧縮の影響に加え、限界利益率の高いホテル部門が減収(△53百万円、△1.6%)となった事で売上総利益率が低下したものの、水道光熱費の削減や設備投資の抑制等、継続的な経費削減への取り組みで販管費が減少。営業利益は3.3億円と同11.8%増加し、期初予想を17.4%上回った。
尚、幕張SCECビル(営業外に投資不動産賃貸収入及び投資不動産管理費用を計上)の8月末時点の入居率は85.8%。前年同期末に比べて6.9ポイント改善したものの、その後の新規入居が進まず前期末比では小幅な改善にとどまった。
 
①コンビニ事業
震災直後の売上の急増、6~7月の好天、更にはタバコの値上げの影響もあり、既存店平均日販が554千円と前年同期比1.3%増加し、期初の想定を上回った。新規出店を抑制しているため、今上期を含めて過去2年半は新規出店の実績が無く、期末店舗数は127店舗(9月末に不採算店2店舗及び被災休業中の1店舗を閉鎖したため、現在124店舗)。尚、既存店平均は平均客数が同3.0%減少する一方、客単価が4.4%上昇した。平均客数の減少は集客力が高い開店から2~3年目の店舗が無い事が影響しており、客単価の上昇はタバコの値上げの影響による。
 
 
 
上期の稼働率は49.6%と前年同期の61.9%を大きく下回った。震災の影響による浄化槽の破損や下水管の詰まり等で排水能力が制約を受けた事や東京ディズニーリゾートの集客力低下で、3月の稼働率が40%を割り込み、翌4月は20%程度に低下した。5月、6月は客足が回復傾向にあったが、周辺ホテルの値下げ競争を受けて、同社も値下げを余儀なくされた。ただ、7月以降は稼働率が前年同月を上回り、客単価も回復傾向にある(7月の売上は前年同月比2.1%増、8月は同13.9%増)。下期は通期の目標としていた60%を達成するべく拡販に努める考え(10月は70%を超えている模様)。
 
 
営業総収入の内訳は、クリーニング事業が前年同期比0.7%減の593百万円、ヘアカット事業他が同10.9%減の57百万円。震災後の不急需要の自粛やクールビズによる服装の軽装化の影響を受けてクリーニング事業の売上が伸び悩む中、リネンサービスにおける自社管理倉庫(制服・ユニフォームのメンテナンス、及び在庫管理を1拠点に集約)の立ち上げ経費が負担となった。四半期純利益の減少幅が大きいのは、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額の計上による。
 
 
営業総収入の内訳は、フロント受託事業が1,943百万円(売上構成比73.9%)、クリーニング事業が191百万円(同7.3%)、ショップ事業が231百万円(同8.8%)、カーシェアリング等のその他が265百万円(同10.0%)。クリーニング事業を(株)FA24へ移管した事が営業総収入減少の主因であり、予算比では1.2%の上振れ。利益面では、売上が減少する中、中国でのマンションフロントサービスの提供に向けた市場調査費やカーシェアリング事業におけるWeb予約システムの実証実験等の先行投資が負担となった。
 
 
2012年2月期業績予想
 
 
前期比0.5%の減収、同5.2%の経常減益予想
上期の売上・営業・経常利益の上振れ分を反映させる一方、投資有価証券評価損を織り込み当期純利益の予想を下方修正した。このため、下期の売上高及び営業・経常利益予想に変更はない。営業増益を見込む一方で、経常減益を見込むのは有価証券関連の収益を見込んでいないため。幕張SCECビルの災害損失を予算(約50百万円)の範囲内で特別損失に計上する予定。配当は前期と同額の1株当たり年4円を予定している(上期末配当2円を含む)。
尚、上記業績予想は、「サークルKサンクスとの企業FC契約が満了する当期末(12年2月末)まで、現在の運営を継続する」事を前提としている。また、同社は投資有価証券の評価方法として「四半期洗替え方式」を採用しているため、12年2月末の時価によって評価損の計上額が変動する。
 
 
FC加盟店の売上を含めた全店売上高は前期比1.7%減の246億円。コンビニ事業における既存店売上高の前提に変更はなく、前期比1.8%の減少。企業FC契約について係争中であるため、下期も新規出店の予定はないが、閉鎖は3店舗を予定(9月末に実施済み)しており、期末店舗数は124店舗となる。一方、ビジネスホテル事業では、売上高162百万円(前期は167百万円)、営業損失9百万円(同17百万円の損失)、経常損失19百万円(同26百万円の損失)を見込んでいる。
 
 
上期のクリーニング事業の動向を踏まえて前期実績並みの予想に修正した。営業総収入の内訳は、クリーニング事業が1,105百万円(130百万円下方修正)、ヘアカット事業他が120百万円(期初予想を据え置き)。
 
 
カーシェアリングの拡販等を織り込み、営業総収入予想を小幅(80百万円)引き上げる一方、中国でのマンションフロントサービス市場調査費及びカーシェアリング事業におけるWeb予約システムの実証実験等の負担を織り込み、営業・経常利益予想を小幅引き下げた。営業総収入の内訳は、フロント受託事業が3,884百万円(期初予想比+21百万円)、クリーニング事業が350百万円(同△6百万円)、ショップ事業が443百万円(同△16百万円)、カーシェアリング等のその他が503百万円(同+81百万円)。
 
 
今後の注目点
コンビニ事業及び子会社(株)アスクの事業が堅調に推移しており、震災の影響を受けたビジネスホテル事業及び(株)FA24も先行き大きな不安は無い。このため、12/2期は会社予想に沿った着地となろう。ただ、13/2期以降については、企業FC契約にかかるサークルKサンクスとの裁判の行方次第である。結審が契約終了の12年2月末以降になる可能性もあるが(それ以前に和解する可能性もある)、同社では12年の年初を目途に今後の方向性を示したい考え。今しばらく静観する必要がある。