ブリッジレポート
(4290:JASDAQ) プレステージ・インターナショナル 企業HP
玉上 進一 社長
玉上 進一 社長

【ブリッジレポート vol.3】2012年3月期第2四半期業績レポート
取材概要「2012年3月期第2四半期は、為替の影響を考慮すれば概ね会社計画線での着地となった。会社側は第1四半期の時点で第2四半期より売上利益の成長・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年12月6日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社プレステージ・インターナショナル
社長
玉上 進一
所在地
東京都千代田区麹町1-4
事業内容
コールセンター活用のBPO。自動車の事故、故障対応や金融関連が主業。不動産分野に注力
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年3月 19,210 2,291 2,360 1,145
2010年3月 16,174 2,390 2,434 1,587
2009年3月 14,729 2,316 2,311 1,410
2008年3月 13,438 1,806 1,817 1,074
2007年3月 12,829 1,631 1,634 877
2006年3月 10,040 1,298 1,206 655
2005年3月 8,306 1,052 1,055 566
2004年3月 7,101 458 387 353
株式情報(11/2現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
668円 14,810,200株 9,893百万円 15.6% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
1,507.50円 2.2% 108.46円 6.2倍 546.27円 1.2倍
※株価は11/2終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
平成23年10月1日付で1株につき200株の株式分割を実施。期首に分割したものとして株数を計算。
 
プレステージ・インターナショナルの2012年3月期第2四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
世界14カ国16拠点でBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開。BPO事業はクライアント企業の既存業務の効率化、コスト抑制を目的とした業務委託事業で、企業側は経営資源をコア事業に集中することが可能になる。1986年に海外における日本語アシスタントプロバイダとして創業して以来、「エンドユーザーの不便さ、困ったこと」に耳を傾け、解決に導くことで、提供サービスを拡大してきた。
マクロ環境の変化、企業間競争の激化などを受け、企業は経営資源を極力本業に投下したいと考えるようになってきている。そのため、コア業務以外を外部委託するBPOに対する注目度が高まってきている。外部委託と言うとコールセンター業務を想像しやすいが、こちらは単純な業務受託に過ぎない。一方、同社が提供するBPO事業は単にパッケージ化されたソリューション事業に留まらず、各専門分野における知識・ノウハウを付加することで、独自性のあるメニューを開発し、企業に提供することを標榜している。その分参入障壁も高く、価格競争にも巻き込まれにくい。主な提供メニューは、CRM & e-CRM Solution(エンドユーザーとの電話応対を企業に代わって担当するBPOの基本メニュー)、Claim Process Solution(エンドユーザーに起こりうる緊急事態や事故・病気に対するサポート、各種クレームへの対応)、Data Process Solution(決済や請求書発行業務とそれに伴う問い合わせへの対応)、Data Mining Solution(各ソリューションで蓄積したデータベースを今後の事業活動に活用しやすい形で設計・構築し、CRM機能を提供)。
 
<事業内容>
BPO事業として、ロードアシスト事業(損害保険会社及び自動車メーカー向けロードアシスタンスなど)、インシュアランス事業(損害保険会社向け海外日本語アシスタンス、海外旅行保険クレームエージェントサービス、海外進出企業向けヘルスケア・プログラム、自動車メーカー及び中古車販売会社向け延長保証メンテナンスプログラム、家賃保証プログラム、介護関連サービスなど)、CRM事業(コンタクトセンターアウトソーシング、損害保険会社向け24時間事故受付業務など)、カード事業(米国、香港、中国で海外通貨建てクレジットカードの発行・運営など)、プロパティアシスト事業(不動産管理会社向け一次修繕サービス、駐車場管理会社向けサービスなど)、を提供。BPO事業以外には、システムやカスタマーコンタクトセンターへのインフラ構築、人材派遣事業なども手掛けている。
 
 
 
2012年3月期第2四半期(累計)決算
 
 
売上利益共に会社計画に対し過達で着地
2012年3月期第2四半期(累計)は、前年同期比24.2%増収、同11.6%営業増益となった。為替(対米ドル)の影響額は、売上高125百万円減、営業利益33百万円減(11/3期Q2:83.82円、12/3期Q2:76.65円)。会社計画(売上高10,599百万円、営業利益1,020百万円)に対しては、それぞれ4.7%、8.7%の過達で着地した。
売上面では、インシュアランス事業、ロードアシスト事業、プロパティアシスト事業を成長ドライバーに四半期における過去最高を実現した。収益面では、インシュアランス事業が営業減益となったものの、ロードアシスト事業、CRM事業、プロパティアシスト事業の営業増益が全体業績を牽引した。
 
(2)事業別業績動向
 
ロードアシスト事業
ロードアシスト事業は、前年同期比14.8%増収、同53.9%営業増益となった。増収ドライバーは、損害保険会社向けのサービス利用増加、既存受託業務の拡大。Q2(7-9月)は四半期最高売上を記録した。収益面でも、既存受託業務における不採算案件の契約内容更改、サービス利用に伴う費用の抑制といった原価管理の徹底が功を奏し、前年同期比増益となった。
 
インシュアランス事業
インシュアランス事業は、前年同期比74.6%増収、同53.7%営業減益での着地。延長保証メンテナンスプログラムの加入台数増により増収は維持したものの、延長保証メンテナンスプログラム増加に伴い原価も増加したこと、家賃保証プログラムの再保証料上昇などが営業経費負担増加に繋がった。
 
CRM事業
CRM事業は、前年同期比1.2%減収、同18.8%営業増益となった。海外ブランド等のコンタクトセンター業務が上期を通じて好調に推移したものの、国内の既存受託業務が一部終了した影響から、前年同期比減収となった。一方、収益面では円高進行がマイナス・インパクトになったものの、アジア・オセアニア地域の不採算部門の閉鎖及び原価管理の徹底を受け、前年同期比営業増益を確保した。
 
カード事業
カード事業は、前年同期比5.7%減収、同8.9%営業減益。大震災の影響による海外駐在員の利用減少は持ち直されつつあり、全体のカード会員数は増加傾向にあるものの、円高の影響で減収・減益に。カード会員数の地域別動向は、米国 +6.7%、香港・中国 +9.5%(いずれも前年同期比)。円高の進行による業績影響額は、売上高 −57百万円、営業利益 −15百万円。
 
プロパティアシスト事業
プロパティアシスト事業は、前年同期比62.6%増収、同163.5%営業増益。不動産向けサービス(ホームアシスト)における既存受託業務の拡大及び新規受託業務の獲得が順調で売上増に貢献したが。サービス利用件数の増加により、費用が大幅に増加。原価管理を強化したが、駐車場管理会社向けサービス(パークアシスト)における既存受託業務の一部終了および委託料減額によって収益が悪化した。
 
(3)財政状態
2011年9月末の総資産は13,048百万円。手元流動性及び前受金が両建てで増加した。配当支払いが6月に発生しているが、四半期純利益716百万円で補ったことから、純資産は前期末比339百万円増となった。
 
 
 
2012年3月期業績予想
 
 
経営資源の集中と先行投資継続の方向感に変更なし
2012年3月期は前期比17.1%増収、同15.6%営業増益を計画。戦略的事業に位置付けられたロードアシスト事業、プロパティアシスト事業が成長ドライバーとなる。この2事業にインシュアランス事業を加えた領域に今期も経営資源を集中させ、継続的な先行投資を行なっていく見通しである。そのため、売上高営業利益率は若干低下するだろう。具体的な投資は、秋田BPOキャンパスサテライト建設(2012年4月操業予定)、各事業の拠点拡大及び車両投資など。システム関連投資については、3期先までに必要となりそうなものに対して前倒しで投資していくとのことである。為替前提は83.15円。
 
 
ロードアシスト事業
ロードアシスト事業は、前期比11.9%増収、同43.1%営業増益を見込む。引き続きロードサービスの認知度を向上させることでサービス利用増を促進させていく計画。そのために、全ての自動車保険にロードアシスタンスが付帯されるべく、フィールドワーク専門子会社は、今期都道府県1拠点化からさらに都心部を中心とした拠点展開に方向転換していく予定。収益面では、2009年に導入した新システムを進化させることで一層の業務効率化を図り、売上高営業利益率12%という目標達成を目指す。
 
インシュアランス事業
インシュアランス事業は、前期比32.5%増収、同40.7%営業減益を計画。自動車メーカー、中古車販売会社向けの延長保証システムプログラムの販促強化に注力する。海外進出企業向けヘルスケア・プログラムでは新規クライアント企業10社の獲得を目指す。但し、先行投資に加え、家賃保証事業において再保険料が上昇することなどを受け、売上高営業利益率は一時的に大きく悪化する見通し。
 
CRM事業
CRM事業は、前期比8.3%増収、同32.5%営業増益を見込む。引き続き国内での通販関連、インターネット関連業務に注力するほか、新規クライアントの獲得、新サービスの利用促進にも取り組んでいく。
 
カード事業
カード事業は、前期比3.9%増収、同8.3%営業減益を見込む。東日本大震災に起因した海外への渡航遅延も下期以降は多少改善してくるだろう。中期的には香港・中国を事業拡大地域に位置付け、営業人員を増強してマーケティング強化に取り組んでいく計画である。そのため、今期は売上と利益のバランスが崩れることになろう。
 
プロパティアシスト事業
プロパティアシスト事業は、前期比45.0%増収、同100.4%営業増益となろう。不動産向けサービスにおける委託単価見直し完了が収益を大幅に改善させる見通し。そのほか、既存クライアントの深掘り、新規クライアントの獲得に注力していく計画である。
 
 
取材を終えて
2012年3月期第2四半期は、為替の影響を考慮すれば概ね会社計画線での着地となった。会社側は第1四半期の時点で第2四半期より売上利益の成長モメンタムが上昇基調に転じるとしていたが、見事にその想定を具現化した格好である。厳しい外部環境を乗り越え増収増益をきっちりと実現してきたことは素直に評価したい。成長要素の高い事業への経営資源集中が続く今期は先を見通した投資が先行するため、暫くは利益率の改善を見込みにくい状況が続くだろう。但し、成長分野での売上拡大が将来の利益拡大に繋がることを考えれば、中期的視点では各事業のトップラインがきちんと成長ベクトルを描いているかが重要であることを忘れてはならない。その意味では2012年4月に操業予定の秋田BPOキャンパスに掛かる期待は大きい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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