ブリッジレポート
(2179:JASDAQ) 成学社 企業HP
太田 明弘 社長
太田 明弘 社長

【ブリッジレポート vol.7】2012年3月期第2四半期業績レポート
取材概要「第2四半期の結果は営業利益(黒字)を達成した。会社側も「計画どおり」と述べており、この結果を懸念する必要はないだろう。通期予想も変更・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年12月20日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社成学社
社長
太田 明弘
所在地
大阪市北区中崎西3-1-2
事業内容
大阪地盤に集団指導塾「開成教育セミナー」「京大セミナー」、個別指導塾「個別指導学院 フリーステップ」などを展開
決算期
3月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年3月 6,854 617 593 213
2010年5月 6,858 254 221 68
2009年5月 5,915 241 218 108
2008年5月 5,349 454 432 218
2007年5月 4,786 299 288 143
2006年5月 4,144 301 294 156
2005年5月 3,351 242 229 79
2004年5月 2,833 259 275 57
2003年5月 2,197 166 160 61
株式情報(12/1現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
467円 2,911,130株 1,359百万円 14.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
15.6円 3.3% 58.36円 8.00倍 515円 0.91倍
※株価は12/1終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
JASDAQに株式を上場する成学社について、ブリッジレポートにてご紹介致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
大阪府を中心に近畿圏で学習塾を展開しており、小学生から高校卒業生(大学受験浪人生)までを対象としてクラス指導と個別指導の2部門による学習指導を行っている。また、子会社において、家庭教師の派遣や特定分野を専門とする学習塾の経営を行っている他、飲食事業や不動産賃貸事業も手掛けている。グループは、同社の他、(株)アプリス、(株)個夢、及び(株)東京フェリックスの連結子会社3社。
 
 
<沿革>
1982年7月、個人経営の学習塾「開成教育セミナー」を大阪府豊中市で創業。1987年1月に(株)成学社として法人組織に改組した。早くから個別指導にも力を入れ、90年12月に「個別指導学院フリーステップ」として個別指導形態の進路指導及び学習指導を開始し、97年8月には家庭教師事業にも参入した(その後、100%子会社(株)アプリスに移管)。97年から99年にかけては兵庫県、滋賀県へ教室展開。2001年10月には「個別指導学院フリーステップ」のフランチャイズ事業を開始した。02年7月には京都府へ教室展開し、同年12月には対象を高校生に広げた「開成ハイスクール」を開始。05年9月には教室展開を奈良県へ広げた。

M&Aにも積極的に対応しており、08年3月に(株)ファイブランズより学習塾を譲受し、「エール進学教室」を開校。08年8月のJASDAQ上場を経て、09年3月には(株)進学教育研究所(ブランド名「京大セミナー」)より学習塾を譲受し、「京大セミナー」としてクラス指導形態の進路指導及び学習指導を開始。同年12月には兵庫県東播磨地区で「個別教育システム アイナック」として個別指導専門塾を運営する(株)個夢の全株式を取得し連結子会社化した。更に10年2月には連結子会社(株)東京フェリックスを設立し、同年3月より首都圏で中学受験に特化した学習塾「FELIX(フェリックス)」をスタートさせた。

また、03年6月には飲食事業、04年7月には不動産賃貸事業も開始した。飲食事業については、05年10月に(株)アプリスに移管し、現在3店舗を運営している。
 
<事業内容>
事業は、教育関連事業、不動産賃貸事業、及び飲食事業に分かれ、売上高構成比は、それぞれ97.0%、0.7%、2.3%(11/3期)。
 
教育関連事業
クラス指導では、「開成教育セミナー」、「エール進学教室」、「京大セミナー」の塾名で教室を展開しており、また首都圏では、中学受験に特化した「FELIX」を展開、学力別クラス編成に基づいた指導を行っている。一方、個別指導部門では、小学生以上を対象とした「個別指導学院フリーステップ」、「ハイグレード個人指導ソフィア」、「個別教育システム アイナック」のほか、高校生以上を対象とした通信衛星を通じた授業の「開成教育グループ代ゼミサテライン予備校」、そして「個別指導学院フリーステップ」の塾名でフランチャイズ事業も展開。また、連結子会社(株)アプリスが学校への講師派遣や学習指導、及び「信頼の家庭教師スコーレ」のブランド名で家庭教師による学習指導を行っている。
 
飲食事業
京丹波の食材を生かしたメニューと自家製豆腐料理を提供する「京丹波 菜じ季」および居酒屋形態の店舗を合計3店舗運営している。
 
不動産賃貸事業
不動産を効率的に活用するため、所有不動産の一部を賃貸している。
 
日本有数の教育企業として、充実した教育サービスと教育コンテンツを提供
日本の将来を展望した場合、「グローバル化された世界に生きる子ども達が、確かな知識と学力、そして変化に対応できる柔軟な思考力と発想力を培う事が何より大切」と言うのが同社の考え。そして、そのために最も必要とされるものが「教育力の充実」であるとの確信の下、子ども達の可能性を最大限に引き出すための教育活動を行っている。
少子化によって学習塾のこれからの成長性を悲観する見方もあるが、同社はむしろ教育新時代を迎えて、業界の将来は極めて明るいものと確信しており、これまでのライブ中心の授業に加え、IT時代に対応できる授業コンテンツの提供も行い、新時代対応型の教育企業として確実な成長を目指している。
 
 
2012年3月期第2四半期業績
 
 
業績は計画どおりに推移
2012年3月期第2四半期(11年4月〜9月)の業績は上表のようになった。計画比、前年同時期比ともにプラスとなった。前年度が決算期変更であったため、前年比較は「前年同時期」との比較で、正式な決算との比較ではないが、会社側では「売上、利益とも好調に推移している」と述べている。(前年比については、以下同様)

売上高は、教育関連事業の中の個別指導部門が伸びたことで、計画および前年実績を上回った。利益については、販売管理費の増加があったが売上増で吸収し経常増益を達成した。当期利益は、法人税の増加があったが計画を上回った。
 
(2)セグメント別動向
 
セグメント別動向は以下のようであった
 
 
教育関連事業
クラス指導部門は1人当たりの単価が計画を下回ったため売上は計画に及ばなかったが、前年比では3.3%増加した。個別指導部門は塾生数が計画を上回ったことに伴い、売上も計画を達成、さらに前年比でも22.0%増加した。
 
不動産賃貸事業・飲食事業
不動産の自社利用スペースの増加ならびに不採算飲食店舗の閉鎖による影響で前年を下回るものの、予想の範囲に収まり、計画を達成した。
 
(3)ブランド別動向
 
 
ブランド別の状況は上表のようであったが、クラス指導部門のブランドでは計画を下回るものが多かったが、個別指導部門では主要ブランドはすべて目標を大きく上回った。
 
(4)費用内訳
 
主な費用内訳は下表のようであった。会社側の説明では、人件費は売上高の伸びに伴い増加するものの、ほぼ計画の範囲に収まった。教室等設備投資費用は、9月末までの新規開校はほぼ計画通りに進んだ。

塾生の増加に伴い、既存教室の増床・改装(大阪府5教室)を実施、投資費用は計画を超過した。その他の費用については、ほぼ計画通りにすすみ、売上高の伸びで吸収できる範囲に収まった。
 
 
(5)グループ塾生数の推移
 
グループ塾生数の推移は下図のようであった。
 
 
クラス指導部門:期初は計画通りに推移したものの、夏期特別授業での取り込みが計画に及ばす、9月の塾生数は計画を下回った。9月時点で約5%前年を上回って塾生数は増加した。
 
個別指導部門:例年より早めにキャンペーンを実施したことで塾生の取り込みに成功し、6月には、部門別塾生数で初めて1万人の大台を突破し、好調に推移した。
 
(6)教室展開の状況
 
教室展開の上半期実績および通期予想は下表のようであった。
近畿圏は、計画通りの新規開校となることがほぼ確定。首都圏は、7月に1教室を開校、下期に2教室の新規開校を決定、3月に大阪府の4教室(併設1・個別指導3)を閉鎖することを決定した。
 
 
 
部門別の教室数は下表のような実績および計画となっている。
 
 
地域別状況は、下図のグラフのようになっている。
 
 
(7)財政状態
 
貸借対照表の状況は下表のようになった。
 
 
流動資産:営業未収入金、商品(教材等)の多い3月の特殊性がなくなり、営業未収入金は前期末比37百万円、商品は同10百万円の減少となった。
 
固定資産:上期は教室開校が少ないことから、投資額よりも償却額が上回り、有形固定資産は前期末比26百万円の減少となった。
 
負債:有利子負債は、短期借入金が増加したことにより前期末比で38百万円増加し、未払残高の多い3月の特殊性がなくなったことで未払金は前期末比で160百万円減少した。
 
純資産:利益剰余金の増加により前期末比で39百万円増加した。
 
(8)キャッシュ・フローの状況
 
キャッシュ・フローの状況は下表のようになった。
 
 
営業活動によるキャッシュ・フロー:前中間末比で376百万円の減少
・税金等調整前四半期純利益          +126百万円
・仕入債権、未払金、未払費用の減少額     △384百万円
・賞与引当金の増減額             +113百万円
・特別損失計上によるキャッシュフロー増加額  △117百万円
・法人税等の支払額              △132百万円
 
投資活動によるキャッシュ・フロー:前中間末比147百万円増加
・有形固定資産の取得による支出        +144百万円
(前中間末は11月末であるため、9月末時点よりも新規教室開校の進捗がすすんでいる)
 
財務活動によるキャッシュ・フロー:前中間末比136百万円増加
・短期借入金の純増減額            +200百万円
 
 
2012年3月期業績予想
 
(1)業績見通し
 
第2四半期の業績が計画どおりに推移したことから、会社側では今期の業績予想を期初に公表したものと変えず、下表のように予想している。
 
 
売上高については、第2四半期までの塾生数および売上高が好調に推移していることから、期初計画を達成する見込み。また利益についても、冬期講習、新春にかけて教室展開を行うこと、来期は創業30周年を迎えることから積極的に広報活動を行う予定であることなどから費用の増加が見込まれるものの売上の伸びが予想されることから、通期目標を達成出来ると見ている。
 
(2)セグメント別売上高
 
セグメント別売上高を下表のように予想している。
 
 
クラス指導部門:低価格帯の塾生が多くなっており、1人当たり単価が下落傾向にあるが、受験にむけた取り込みを積極的に行い、受講講座数の増加、単価上昇につなげる計画。
 
個別指導部門:夏期特別授業も好調に推移した結果、塾生数の底上げに成功した。いつでも入塾できる個別指導部門の特徴を活かし、さらなる塾生数増加を図る。
 
不動産賃貸事業・飲食事業:上期の趨勢を維持し、計画達成を図る予定。
 
(3)ブランド別売上高
 
ブランド別売上高は下表のように予想している。特に東京地区では「公立高校の復権」が叫ばれており、東京地区の展開を積極的に行うには追い風となっている。また東京地区での展開を積極的に行うことで、同地区の「株主」も増やせると会社側は述べている。
 
 
(4)費用内訳
 
各種の費用については、下表のように予想している。
 
 
人件費:売上高が計画を上回る傾向にあることから、人件費も上振れる可能性がある。
 
教室等設備投資費用:通期で計画している新規開校の多くを新年度に合わせて下期に実施予定。また既存教室の拡大等の投資需要もある。
 
広告宣伝費:創業30周年にむけて積極的な広報活動を実施する予定。
 
その他の費用:概ね期初計画通りに推移すると見ている。
 
 
取材を終えて
上記のように第2四半期の結果は営業利益(黒字)を達成した。会社側も「計画どおり」と述べており、この結果を懸念する必要はないだろう。通期予想も変更されていない。

今回の説明を聞く限り、通期予想が達成される可能性は高く、むしろ上方修正の可能性も残されている。キーポイントとなるのは、新規開場する教室数である。計画を達成することは言うまでもなく、昨年度のように計画を上回る新規開場が出来れば業績の上方修正の可能性が強くなってくる。今後の教室展開状況に注目したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(2183)リニカル vol.8 | ブリッジレポート:(2166)MICメディカル vol.13»

ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE