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(3031:東証マザーズ) ラクーン 企業HP
小方 功 社長
小方 功 社長

【ブリッジレポート vol.20】2012年4月期第3四半期業績レポート
取材概要「第3四半期前期の業績は上記のようになったが、会社側では「概ね計画どおり」と述べているので、現時点では予定線の結果と評価すべきだろう・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年3月13日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社ラクーン
社長
小方 功
所在地
東京都中央区日本橋蛎殻町1-18-11
事業内容
ネットを利用した卸売業
決算期
4月 末日
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年4月 8,057 125 116 160
2010年4月 7,642 102 102 108
2009年4月 7,018 93 93 89
2008年4月 5,662 -158 -158 -160
2007年4月 3,334 -205 -203 -305
2006年4月 2,289 131 95 122
2005年4月 1,247 26 23 45
2004年4月 890 -56 -57 -58
2003年4月 621 -104 -105 -130
2002年4月 494 -192 -193 -200
2001年4月 204 -171 -175 -179
株式情報(3/2現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
54,000円 18,162株 981百万円 13.3% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
未定 - 4,625円 11.68倍 66,402 円 0.81倍
※株価は3/2終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
ラクーンの2012年4月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
中小企業間の取引を便利でスムーズに行うためのサービスを提供する企業として、インターネット上でBtoB(企業間電子商取引)市場である「スーパーデリバリー」というeマーケットプレイス(Webサイト)運営している。
「スーパーデリバリー」は、アパレル、雑貨を中心にメーカー、インポーター等(以下、出展企業)の取扱う商品を、全国の中小規模小売店(以下、会員小売店)に販売している。
2010年11月には売掛債権保証事業を行っている(株)トラスト&グロースを子会社化、これによって中小企業間決済事業を新たな事業ドメインと位置づけし、本格的に取組開始し、さらに2011年10月から、企業間取引を安心かつスムーズにする後払い決済サービス「Paid(ペイド)」の提供を開始している。
 
<事業内容>

1.「EC事業」 :スーパーデリバリーによる今までの中心事業
「スーパーデリバリー」は、アパレル、雑貨の商品を全国の中小規模小売店(以下、会員小売店)向けに卸販売する企業間取引(BtoB)サイトである。商品を販売する企業(以下、出展企業)が、「スーパーデリバリー」サイト上に出展、ショッピングモールのように並び、会員小売店と注文から出荷までのやり取りの他、商品についての問い合わせ対応を2社間で直接行い、商品代金の決済に関して同社を介して行う仕組みになっている。「スーパーデリバリー」を利用することにより、出展企業は、地方・中小小売店との取引上ネックだった決済機能、営業コスト、事務処理の手間を解消することが出来る。また、出展企業が許可した会員小売店にのみ卸値等の情報開示を行うため、ブランドイメージのコントロールが可能になっている。一方、会員小売店は多様な旬の商品の仕入が可能になる。同社は受注・出荷のデータ処理と決済のみを担当するため、運営負担が少ない。債権回収リスクは同社が負うことになるが、信販・クレジット・保証会社を利用することでヘッジしている。小売店は月額2,000円の小売店会費を負担し、出展企業は月額4万円の出展基本料と「スーパーデリバリー」での取引金額の10%をシステム利用料として負担する。したがって会員小売店数、出展企業数が増加することが同社の売上総利益増につながる。また、会員小売店にとって商品の購入は「仕入」となるため、継続した取引となり、購入率、客単価がBtoCよりも高くなる。10%をシステム利用料として負担する。したがって会員小売店数、出展企業数が増加することが同社の売上総利益増につながる。また、会員小売店にとって商品の購入は「仕入」となるため、継続した取引となり、購入率、客単価がBtoCよりも高くなる。
 
2.「売掛債権保証事業」 :昨年度第3四半期からの新事業
「売掛債権保証事業」は、昨年度第3四半期から子会社化した(株)トラスト&グロースにおいて行っている事業である。「売掛債権保証事業」は、企業の取引先に対する売掛債権を保証することで保証料を徴収し、保証した売掛債権が支払い不能になった場合に予め設定した保証額を支払う。なお、同サービスは、EC事業の「スーパーデリバリー」に対してもサービス提供を行っている。企業は、同サービスを利用により、与信リスクの排除が可能になると同時に、与信のアウトソーシングと債権回収業務を削減することが可能になる。
 
 
2012年4月期第3四半期決算(連結)
 
<損益計算書サマリー>
 
2012年4月期第3四半期の損益計算書(連結)の状況は上表のようになった。

下記に述べるように、主力のEC事業で売上高が順調に増加したことが増収、増益の主要因。また売掛債権事業においても保証残高、売上高、セグメント利益はほぼ計画どおり順調に推移している。
 
<貸借対照表サマリー>
 
各項目の主な内容は、
 
流動資産:短期借入金の返済等により現金および預金が234百万円減少した。
 
固定資産:ソフトウェアおよび同仮勘定が16百万円増加した。
 
流動負債:減少の主な要因は、買掛金72百万円減、返済により短期借入金100百万円減。
 
固定負債:主に長期借入金109百万円の減少による。
 
純資産:四半期純利益89百万円の計上により利益剰余金が増加した。
 
<セグメント別概況>
 
前期からセグメントを「EC事業」と「売掛債権保証事業」に変更したが、セグメントの状況は以下のようである。
 
(EC事業)
 
売上高:6,572百万円(前年同期比10.3%増)
セグメント利益:73百万円(同7.5%減)

スーパーデリバリーにおいては、前期に引き上げた審査基準の継続適用により、質の高い「会員小売店」および「出展企業」の獲得に取り組んだ。

出展企業においては、小売店のニーズに適合した企業の獲得が堅調に推移した。これにより小売店ニーズに適合した商品掲載割合が増加したことが客単価および購入率の向上に貢献した。これにより商品売上高は、6,132百万円(前年同期比11.3%増)となった。

また平成23年12月にサイトをリニューアルした際に「スーパーデリバリー」のロゴを初めて変更した。これも目に見えない効果につながっているようだ。

一方、平成23年10月にサービスを開始した「Paid」(インターネット完結型後払い決済サービス)においては、知名度の向上および加盟企業とPaidメンバーの獲得に注力した。広告掲載、営業力強化のための人員増に加え、企業間取引や卸売サイトの運営会社やアパレルの合同展示会を企画・運営する会社などとの業務提携を積極的に行った。

なおEC事業における主要指標は以下のようになった。
 
 
(売掛債権保証事業)
 
保証残高:2,259百万円(前期末比45.8%増)
売上高:211百万円
セグメント利益:25百万円
(前第3四半期の途中から売掛債権保証事業を開始しているため、前年同期の比較はない)

従来からの施策に加え、関西圏の営業強化のために大阪支社を開設し新規契約獲得に取り組んだ。さらに再保証を積極的に活用、その効果もあって保証契約は順調に増加した。
 
 
2012年4月期予想について
 
<EC事業について>
 
会社側では、EC事業の主な施策として引き続き主力である「スーパーデリバリー」の客単価や購入率の向上に取り組む、と述べている。この一環として平成24年1月下旬からサイトのリニューアルを行った。これにより、初めて利用する会員小売店でも「スーパーデリバリー」が自分に必要な商品を購入出来るサイトと認識するようになり、客単価や購入率の向上につながると会社側は期待している。

また「Paid」については、引き続き広告掲載や業務提携などを積極的にすすめることで、知名度の向上、加盟企業やメンバーの獲得に努めると会社側は述べている。また利便性向上のためのシステム投資も行う計画のようだ。
 
<売掛債権保証事業について>
 
引き続く営業力の強化を図りながら保証残高の積上げに努力する、と述べている。
 
<業績予想>
 
会社側では、上記のような2012年4月期第2四半期の結果は概ね計画どおりで推移しており、現時点では通期の予想は下表のように期初予想と変更しないと述べている。
 
 
 
今後の注目ポイント
第3四半期前期の業績は上記のようになったが、会社側では「概ね計画どおり」と述べているので、現時点では予定線の結果と評価すべきだろう。

各種の改善策を実行しているようであり、主力のEC事業ではそれらの「質への転換」が業績に反映されてくることに期待したい。また再保証導入による「売掛債権保証事業」の拡大、新規で開始した「Paid」事業がどこまで連結業績に寄与するのかにも注目する必要はありまそうだ。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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