ブリッジレポート
(4290:JASDAQ) プレステージ・インターナショナル 企業HP
玉上 進一 社長
玉上 進一 社長

【ブリッジレポート vol.5】2012年3月期業績レポート
取材概要「ロードアシスタンスサービスはこれまで自動車保険のオプションとして扱われていたが、需要が大きいため損保各社は自動車保険の標準付帯サービス・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年7月3日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社プレステージ・インターナショナル
社長
玉上 進一
所在地
東京都千代田区麹町1-4
事業内容
コールセンター活用のBPO。自動車の事故、故障対応や金融関連が主業。不動産分野に注力
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 23,385 2,621 2,651 1,543
2011年3月 19,210 2,291 2,360 1,145
2010年3月 16,174 2,390 2,434 1,587
2009年3月 14,729 2,316 2,311 1,410
2008年3月 13,438 1,806 1,817 1,074
2007年3月 12,829 1,631 1,634 877
2006年3月 10,040 1,298 1,206 655
2005年3月 8,306 1,052 1,055 566
2004年3月 7,101 458 387 353
株式情報(6/22現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
910円 14,810,200株 13,477百万円 18.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
15.00円 1.6% 101.28円 9.0倍 611.62円 1.5倍
※株価は6/22終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
連結子会社18社、持分法適用関連会社3社と共にグループを形成し、世界14カ国16拠点でBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開している。具体的には、損害保険会社、自動車関連会社、クレジットカード会社、不動産管理会社等を主な取引先とし、自動車保険加入者向けのロードアシスタンスサービス、海外旅行損害保険加入者向けの日本語緊急コンタクトセンター・サービス、マンション等の入居者に対するホームアシスト・サービス(水漏れ、鍵開け、ハウスクリーニング等)等を提供。1986年に海外における日本語アシスタンスプロバイダとして創業して以来、「エンド・ユーザーの不便さ、困ったこと」に耳を傾け、解決に導く事で事業を拡大させてきた。
 
【事業内容】
事業は、ロードアシスト事業、インシュアランス事業、CRM事業、カード事業、プロパティアシスト事業のBPO事業と、BPO事業の補完的な役割を担うIT事業及び派遣・その他事業に分かれる。
 
ロードアシスト事業    12/3期売上構成比46%
損害保険会社及び自動車メーカー等との契約に基づき、その顧客であるエンド・ユーザーに対してロードアシスタンスサービスを提供している。同社が秋田BPOキャンパス(コンタクトセンター)において緊急要請を24時間年中無休で受け付け、実際のサービスについては、関係会社である(株)プレミアアシスト東日本・西日本、関連するシステムを開発する(株)プレミアネットワーク及び自動車整備会社やレッカー業者等の協力会社に委託している。
 
インシュアランス事業    同27%
損害保険会社向けの海外日本語アシスタンス及び海外旅行保険クレームエージェント、海外進出企業向けヘルスケア・プログラム(海外駐在員の傷害・病気への対処)、自動車メーカー及び中古車販売会社向け延長保証・メンテナンスプログラム、少額短期保険事務代行サービス、及び(株)イントラスト、(株)オールアシストによる家賃保証サービス等を手掛けている。海外は、米国、英国、香港、中国、シンガポール、タイ、オーストラリア、ブラジル。
 
CRM事業    同12%
通信販売会社、海外ブランド、ポータルサイト運営会社等に対する、海外・国内のコンタクトセンターのアウトソーシングサービスの提供、及び損害保険会社向け24時間事故受付業務全般のアウトソーシングサービスを提供。安定した収益が特徴。海外は、米国、英国、香港。
 
カード事業    同6%
日系航空会社との提携により、米国、香港及び上海において日本人駐在員向けに海外通貨建てクレジットカード(グループ独自のクレジットカード「プレミオカード」)の発行・運営を行っている。
 
プロパティアシスト事業    同7%
不動産向けサービス「ホームアシスト」及び駐車場管理会社向けサービス「パークアシスト」を提供しており、前者ではマンション等の入居者に対して一次修繕サービス(水漏れ、鍵開け、ハウスクリーニング等)を、後者では無人駐車場及びカーシェアリング車両のステーションにおけるトラブル(機器保守、補修、緊急・点検出動等)対応を行っている(実際のサービスは関係会社の(株)プレミア・プロパティサービス、(株)プレミアパークアシスト及び協力会社が提供)。
 
上記のBPO事業を補完するべく子会社がIT(IT事業同2%)及び人材面(派遣・その他事業同1%)を手掛けている。
 
 
第三次中期経営計画と中期事業方針
 
(1)第三次中期経営計画(11/3期〜13/3期)
同社は11/3期にスタートした第三次中期経営計画において、日本及びアジア市場において日本企業の経営改革をBPO事業で支援するべく、既存事業の深堀(高付加価値化)、既存事業の選択と集中、生産性の向上、戦略的先行投資に取り組んできた。

この結果、ロードアシスト事業、インシェアランス事業の延長保証・メンテナンスプログラム、カード事業、プロパティアシスト事業の不動産向けサービスが計画に沿って進捗しているものの、急激で高水準な状態が長期化する円高、東日本大震災、欧州債務危機と言った国内外での事業環境の激変により進捗が遅れているサービスや事業があり、最終の13/3期において遅れを取り戻す事が難しくなった。また、計画策定時点では想定していなかったロードアシスト事業における合弁会社設立と業務一部移管の影響も計画に織り込む必要が生じた。このため、13/3期の売上高及び利益の目標を一旦引き下げると共に新たな成長戦略を策定した。
 
 
(2)中期事業方針と注力分野
中期事業方針:新たなるビジネスモデルと事業インフラの開発
 
(1)「ビジネスプロセスパートナー」モデルの開発
業務の委託からパートナーとしての強固で永続的な関係構築

(2)「サービス・プロバイダー」モデルの開発
トータルな業務委託に加え、クライアントが必要なサービス単体を提供するモデル

(3)IT投資による効率化・差別化の深耕
自社開発システムを自ら運用し、精度を高めた上でクライアントに提供
第1弾:通信インフラの100%IP化

(4)第2 BPOキャンパス開設
秋田BPOキャンパス開設以来9年間の成長トレンドを維持する基盤構築
 
注力分野
・延長保証・メンテナンスプログラム(インシュアランス事業):国産自動車メーカーへの展開
・ヘルスケア・プログラム:東南アジア、新興国拡充
・ホームアシスト(プロパティアシスト事業):サービス導入促進
 
 
2012年3月期決算
 
 
前期比21.7%の増収、同12.3%の経常増益
売上高は前期比21.7%増の233.8億円。外国車メーカー向けの延長保証・メンテナンスプログラムの加入台数の増加でインシュアランス事業が大きく伸びた上、認知度の向上やサービス利用の増加(出動回数の増加)で主力のロードアシスト事業の売上も高い伸びを示した。
利益面では、家賃保証事業における再保証料の増加でインシュアランス事業の利益が落ち込んだものの、不採算だった受託案件の契約内容変更やサービス利用に伴い発生する費用の抑制でロードアシスト事業の利益が4割強増加した他、同じく契約更新時の単価引き上げに成功したプロパティアシスト事業の利益も7割弱増加。他の事業も原価管理の徹底が浸透。営業利益は26.2億円と同14.4%増加した。貸倒引当金の増加(23百万円増)等で営業外損益が悪化したものの、特別損失の減少(393百万円→42百万円)で当期純利益は15.4億円と同34.8%増加した。尚、売上総利益率の低下は秋田BPOキャンパスサテライト(300席を有するコンタクトセンター)の稼働に伴う減価償却費の増加や家賃保証事業における再保証料の増加によるもの。また、特別損失の減少は、資産除去債務(47百万円)や下請代金返還金(224百万円)の計上が無くなった事による。
1株当たり7.5円の期末配当実施した。(年間配当は1,507.5円となるが、11年10月の1:200の株式分割を考慮する500円増配の3,000円)。
 
 
ロードアシスト事業
売上高107.3億円(前期比16.6%増)、セグメント利益12.8億円(同43.0%増)。期初に予定していた既存クライアントの全自動車保険へのサービス付帯が東日本大震災の影響で遅れたものの、出動に応じて対価を受け取る損害保険会社向けサービスの利用増及び既存受託業務の拡大により売上が増加。不採算だった受託案件の契約内容変更やサービス利用に伴い発生する費用の抑制など原価管理の徹底で利益率も改善した。
 
インシュアランス事業
売上高63.5億円(前期比48.8%増)、セグメント利益3.3億円(同38.4%減)。外国車メーカー向けの延長保証・メンテナンスプログラムの加入台数の増加が増収をけん引。海外のヘルスケア・プログラムも伸びた。ただ、前期に家賃滞納者が増加したため再保証料が増加した家賃保証事業が損失となった他、海外旅行クレームエージェントサービスの単価引き下げも響きセグメント利益が減少した。
 
CRM事業
売上高27.0億円(前期比2.0%増)、セグメント利益4.0億円(同21.0%増)。景気悪化の影響により国内外で受託業務の終了があったが、下期よりサービスを開始した通販関連の新規大口案件の寄与で吸収。原価管理の徹底とアジア・オセアニア地域の不採算部門の閉鎖で利益率も改善した。
 
カード事業
売上高14.0億円(前期比2.9%増)、セグメント利益3.7億円(同2.0%減)。東日本大震災の影響による海外駐在員の減少を懸念していたが、厳しい事業環境の中でもカード会員がわずかに増加。利益面では円高が響いたが、原価管理の徹底でその大半を吸収した。
 
プロパティアシスト事業
売上高16.0億円(前期比52.4%増)、セグメント利益1.2億円(同65.1%増)。駐車場管理会社向けサービス「パークアシスト」で委託料が減額された契約があったものの、不動産向けサービス「ホームアシスト」が出動回数の増加で大きく伸びた。また、「ホームアシスト」はサービスが高い評価を受け、契約更新時に単価の引き上げが了承され、原価管理の徹底と相まって採算が改善した。
 
上記の他、IT事業が売上高4.1億円(前期比18.8%減)、セグメント利益82百万円(同92.3%増)。東日本大震災の影響で既存事業の拡大が遅れたため売上が減少したものの、原価管理の徹底と固定費削減により利益率が改善した。また、派遣・その他事業が売上高1.7億円(前期比10.9%増)、セグメント利益17百万円(同140.1%増)。既存受託業務が堅調に推移し売上が増加する中、固定費の削減が進んだ。
 
 
期末総資産は前期末比23.3億円増の147.1億円。CFの改善で現預金が増加した他、事業の拡大で営業関連の資産・負債も増加。秋田BPOキャンパスサテライトの建設や投資有価証券の取得で固定資産も増加。一方、有利子負債は減少し、ネットキャッシュは39億円強から48億円強に増加した。実質的には無借金経営である。
 
 
 
2013年3月期業績予想
 
 
前期比2.6%の増収、同13.3%の経常減益予想
延長保証・メンテナンスプログラムや不動産向けサービス「ホームアシスト」といった成長分野を有するインシュアランス事業やプロパティアシスト事業の売上・利益が順調に増加するものの、NKSJグループとの合弁会社(株)プライムアシスタンス(12年4月設立。同社出資比率33.3%)に同グループ向け業務を移管するロードアシスト事業の売上・利益の減少が響く。配当は1株当たり年15円を予定(株式分割を考慮すると前期と同額)。
 
 
ロードアシスト事業は全般的には増収基調での推移が見込まれるが、NKSJグループの受託業務が下期より合弁会社(株)プライムアシスタンスへ移行する影響を完全にカバーできない見込み。一方、インシュアランス事業は外国車メーカー向け延長保証・メンテナンスプログラムやヘルスケア・プログラムを中心に売上が増加する見込み。利益面では、前期に苦戦した家賃保証事業において事業基盤の再編成による1.8億円程度の損益改善が見込まれ、セグメント全体の利益率が改善する。プロパティアシスト事業は不動産向けサービス「ホームアシスト」の売上が順調に増加する他、駐車場管理会社向けサービス「パークアシスト」も実際のサービスを手掛ける(株)プレミアパークアシストの機能を強化し売上の増加を図る。また、「ホームアシスト」はサービスの認知度向上と実際のサービスを通した顧客満足度の向上で契約更新時の更なる単価改訂にも取り組む考え。

この他では、CRM事業が前期に受託した新規案件の拡大で売上が増加するものの、一部案件の契約終了の影響で減益。一方、カード事業は主要取引先である航空会社が業績の改善を受けて海外事業を積極化する事が追い風となり会員数の増加が見込まれる。カード会員向けの付加価値サービスの充実で売上・利益共に増加する見込み。
 
今後の注目点
ロードアシスタンスサービスはこれまで自動車保険のオプションとして扱われていたが、需要が大きいため損保各社は自動車保険の標準付帯サービスとして取り扱いを拡大させていく考え。国内3大損保グループの一角を占めるNKSJグループはこの分野のビジネスパートナーとして、かねてから取引があった同社を選んだ。事業主体となる合弁会社(株)プライムアシスタンスは、NKSJグループの経営資源と同社が保有する設備、システム、人材及びノウハウを最大限活用する事で新たな価値を創造していく。また、合弁事業とする事で、NKSJグループに対する同社の位置づけが、従来の「アウトソーサー」ではなく、「ビジネスプロセスパートナー」に変わる事もポイントだ。同社は今回の提携をパートナー企業として成長していくビジネスモデルの第一歩と位置付けている。

2001年7月に上場した同社の業績は順調に拡大し、前2012年3月期に売上高は上場時の約4倍、営業利益は同約7倍となっている。
この成長を支えてきた大きな要因の一つが秋田BPOキャンパスの存在だ。
長期的かつ安定した人材の確保によってはじめて顧客への安定したサービスの提供が可能になると考える同社が2003年10月に開設した秋田BPOキャンパスはその後、2007年EAST棟開設、2012年サテライト棟開設と規模を拡大し、現在約1000名の従業員が在籍している。同キャンパスは人材育成のみならずカフェテリアや企業内託児所など魅力的な職場環境を整備し、地方における雇用機会の創出と安定した人材の確保という大きな役割を果たしている。
秋田に次ぐ第2BPOキャンパスは今期中に立地を決定し、開設は来期以降となる予定だが、どの時点からさらなる成長に寄与してくるのか注目していきたい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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コメント

業績が順調に伸び、成長性が大変あるので、株式投資対象としたい。


業績が順調に伸び、成長性が感じられます。


投稿者 古賀 敏正 : 2012年07月08日 20:18

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