ブリッジレポート
(2708:JASDAQ) 久世 企業HP
久世 健吉 社長
久世 健吉 社長

【ブリッジレポート vol.4】2013年3月期第1四半期業績レポート
取材概要「第1四半期決算において、食材卸売事業、食材製造事業共に各施策が順調に進捗している事が確認できた。同社にとって上期は閑散期であり、特に第・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年9月25日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社久世
社長
久世 健吉
所在地
東京都豊島区東池袋2-29-7
事業内容
首都圏の業務用食材卸No.1。フードサービス・ソリューション・カンパニーを標榜し、外食産業及び中食産業への食材卸を中心に子会社で食材製造も手掛ける
決算期
3月 末日
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 51,053 380 408 173
2011年3月 46,774 230 342 80
2010年3月 42,666 271 394 123
2009年3月 42,181 225 334 171
2008年3月 42,540 283 443 240
2007年3月 42,847 402 507 262
2006年3月 41,491 336 390 246
2005年3月 39,087 255 297 126
株式情報(8/27現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
437円 3,879,022株 1,695百万円 4.3% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.00円 2.7% 64.45円 6.8倍 1,076.01円 0.4倍
※株価は8/27終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
久世の2013年3月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
外食産業や中食産業向けの食材卸を中心に、グループでソース、ブイヨン、スープ及び調理食品など食材の製造・販売も手掛けている。取扱品目は約21,000アイテムに上り、冷凍・常温品はもちろん生鮮品から消耗品等のノンフードまで幅広い。グループは、同社の他、ソース・スープ類の製造・販売を手掛けるキスコフーズ(株)、生鮮野菜など農産品の仕入・販売を行う(株)久世フレッシュ・ワン及びニュージーランドでソース類の製造を手掛けるキスコフーズインターナショナルリミテッドの連結子会社3社と海外戦略の立案と情報収集の役割を担う久世(香港)有限公司、及び中国での業務用食材卸売事業を目的に12年5月に設立した久華世(成都)商貿有限公司 の非連結子会社2社がある。
 
【事業内容】
事業は、食材卸売事業、食材製造事業、及びグループ会社向けが大半を占める不動産賃貸事業に分かれ、12/3期の売上構成比は、それぞれ、93.3%、6.4%、0.3%。また、販売チャンネル別(個別ベース)では、居酒屋・パブ33.6%、ディナーレストラン・ホテル・会館19.6%、惣菜・デリカ・娯楽施設・ケータリング16.4%、ファーストフード・ファミリーレストラン・カフェ30.5%。
 
食材卸売事業
取扱が難しい生鮮品を含めた業務用食材全般に加え、割りばし、ナプキン、洗剤といった消耗品等のノンフードまでを幅広くカバーし、取扱品目は約21,000アイテム。近年、PB商品や生鮮三品の取扱いに力を入れている。また、売上面、利益面で下期偏重である事も当事業の特徴である。
食材製造事業
連結子会社キスコフーズ(株)が食品製造工場を有し、ソース、ブイヨン、スープ及び調理食品等の自社ブランド製品及びOEM製品の製造・販売を行っている。
 
 
リーマン・ショックの影響を受けたものの第一次C&G経営計画(10/3〜12/3期)の下で進めた、\果目標の明確化、期限管理の徹底、更にはC惨間でのPDCAマネジメントといった取り組みの成果が、11/3期下期以降、顕在化しつつある。
 
【第2次C&G(Change and Grow for The Good Company)中期経営計画】
同社の推計では、外食産業約23兆円のうち同社の事業対象となる全国の業務用食材マーケットは約3兆6,500億円。12/3期の同社の売上高は500億円を超えたが、シェアは1.4%に過ぎない。成熟した国内業務用食材市場に大きな成長を求める事はできないが、同社においてはシェアアップによる成長余地が大きい(売上高トップの首都圏に限っても、市場規模は国内市場の約40%に当たる約1兆4,700億円で同社のシェアは3.5%程度)。

中期的な目標としては、創業85周年を迎える20/3期に売上高1,000億円、営業利益20億円の達成を掲げている。
 
 
(1)「第1次C&G経営計画」(10/3期〜12/3期)
同社は、これを実現するべく10/3期に「C&Gプロジェクト」を立ち上げ、「意識改革」と「行動改革」に着手した。具体的な施策をまとめたものが、「第1次C&G経営計画」(10/3期〜12/3期)であり、営業力強化(国内営業拠点7ヵ所→10ヵ所)、物流拠点の見直し(北海道から九州をカバーする物流網が完成)、及びPB商品の開発強化に取り組んだ。また、(株)久世フレッシュ・ワンを設立して生鮮野菜など農産品の仕入・販売を開始した他、製造子会社キスコフーズ(株)がニュージーランドに製造子会社を設立。更に、久世グループ海外戦略のコントローラーとしての機能を持たせた久世(香港)有限公司を香港に設立した他、中国内陸部 成都において、日本型業務用食材卸売業を手掛けるための布石も打った。
 
(2)「第2次C&G経営計画」(13/3期〜15/3期)
13/3期から始まる「第2次C&G経営計画」では、国内外での攻めの営業体制の確立、商品開発を軸とした戦略推進、1,000億円企業への体制構築を基本戦略とし、「三大都市圏No.1」及び「お客様満足度No.1」企業の実現と海外事業の基盤整備に取り組む。

"国内外での攻めの営業体制の確立"では、国内において首都圏(約1兆4,700億円市場)、中京圏(約4,100億円市場)、関西圏(約6,700億円市場)でシェアアップを図るべく地域別の営業戦略を進めると共に、商品・物流戦略を並行して進める。また、海外では中国・東南アジアでの業務用食材卸売事業を展開すると共に食材の供給拠点であるニュージーランドで「食の洋風化」に対応した製造事業を推進する。"商品開発を軸とした戦略推進"では、グループに製造子会社を有する強みを活かして販売とのシナジーを高め、顧客ニーズを踏まえた商品開発を推進。"1,000億円企業への体制構築"では、人材育成や次世代情報システムの導入で経営基盤の強化を進めると共に、M&Aやアライアンスに積極的に対応する事で外部成長力の取り込みも図る。
 
 
2013年3月期第1四半期決算
 
 
食材卸売事業、食材製造事業共に二桁の増収
売上高は前年同期比13.7%増の13,468百万円。ニュージーランド子会社の生産本格化で食材製造事業の売上が同25.3%増と大きく伸びた他、首都圏、関西圏、中京圏でのネットワーク強化と価格改定効果で主力の食材卸売事業の売上も同13.0%増加した。
利益面では、価格改定効果に加え、生鮮野菜販売での業務及び物流の効率化もあり、食材卸売事業の利益率が大幅に改善。ニュージーランド子会社の寄与で食材製造事業の利益も増加し、前年同期は111百万円の損失だった営業損益が44百万円の利益に転じた。
尚、海外事業の基盤を確立するべく、この5月に中国四川省成都市に久華世(成都)商貿有限公司を設立し、海外での業務用食材卸売事業の取り組みを開始した。
 
 
食材卸売事業
売上高12,580百万円(前年同期比13.0%増)、セグメント利益206百万円(同168.2%増)。4月に関西圏の営業強化を目的に関西営業所を大阪支店に呼称変更・改組した他、6月には中京圏の業務基盤固めを目的に酒類販売業の(株)サカツ コーポレーションと業界を越えた業務提携を行った。
価格改定の浸透に加え、前期に開設した営業所(12年2月に海老名営業所:神奈川県、12年3月に墨田営業所:東京都及び目黒営業所:東京都)の寄与で首都圏での売上が増加した他、関西圏エリア及び中京圏エリアにおいて上記の業務基盤強化の成果が現れた。利益面では、増収効果に加え、生鮮野菜販売での業務改善と物流効率化効果もあり、利益率が大幅に改善した(0.7%→1.6%)。
 
食材製造事業
売上高は891百万円(前年同期比25.3%増)、セグメント利益43百万円(前年同期は2百万円)。ニュージーランド子会社の生産本格化で自社ブランド製品中心に売上が増加。同子会社のオペレーションが軌道に乗り収益性も大幅に改善した。

上記の他、内部取引が大半を占める不動産賃貸事業が売上高38百万円(前年同期比0.5%増)、セグメント利益30百万円(同0.6%増)。
 
 
第1四半期末の総資産は前期末比708百万円増の18,143百万円。有形固定資産が174百万円増加した事等が資産増加の要因。第1四半期末の自己資本比率は22.7%。
 
 
2013年3月期業績予想
 
上期及び通期の業績予想に変更は無かったが、第1四半期に上期の予想利益を達成している。第2四半期(7-9月)は、例年、第1四半期よりも売上のボリュームが増し、損益も改善する。このため、上期の業績は発表されている会社予想を上回るものと思われる。
同社の業績は下期偏重であり、特に第3四半期のボリュームが大きい。このため、通期業績について言及するのは時期尚早だが、食材卸売事業、食材製造事業共に施策が順調に進捗している事を考えると、上振れ期待が高まっていると考える。配当は1株当たり12円の期末配当を予定している。
 
 
 
今後の注目点
第1四半期決算において、食材卸売事業、食材製造事業共に各施策が順調に進捗している事が確認できた。同社にとって上期は閑散期であり、特に第1四半期は最盛期の第3四半期(10-12月)に向けた種蒔きの時期に当たる。このため、第1四半期に営業利益を計上したのは、07/3期以来である。(株)インベストメントブリッジでは上期の着地を、売上高270億円、営業利益70百万円程度と考えている。通期業績については、第3四半期決算を確認した後、改めて考えたい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2018 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(3629)クロス・マーケティング vol.15 | ブリッジレポート:(2675)ダイナック vol.13»

ブリッジレポート(バックナンバー)
最新のブリッジサロン動画
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE