ブリッジレポート
(6465:東証1部,名証1部) ホシザキ電機 企業HP
鈴木 幸彦 社長
鈴木 幸彦 社長

【ブリッジレポート vol.3】2012年12月期第2四半期業績レポート
取材概要「好調な上期であったが、会社側では3Q以降の業績について国内、海外ともにかなり慎重に見ている。確かに海外市場は、欧米の子会社ランサー、グラム・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年11月6日掲載
企業基本情報
企業名
ホシザキ電機株式会社
社長
鈴木 幸彦
所在地
愛知県豊明市栄町南館3-16
事業内容
業務用厨房機器大手。全自動製氷機、業務用冷凍冷蔵庫など主力製品で国内首位。製氷機は世界シェア3割でトップ。M&Aに積極的
決算期
12月末日
業種
機械(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年12月 169,297 13,808 13,750 7,220
2010年12月 169,379 13,842 13,058 8,884
2009年12月 160,291 8,738 9,455 4,896
2008年12月 170,281 9,364 7,144 4,209
2007年12月 178,379 9,770 9,768 3,546
2006年12月 86,793 3,861 4,586 1,939
2006年6月 34,106 2,971 3,521 1,629
2005年11月 51,231 4,463 4,854 3,204
株式情報(8/23現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
2,148円 72,123,811株 154,921百万円 6.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
30.00円 1.4% 110.92円 19.4倍 1,585.30円 1.4倍
※株価は8/23終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
ホシザキ電機の2012年12月期第2四半期決算概要などについてブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
外食産業、病院・老人健康施設、学校・保育園、スーパー、コンビニ、オフィスなどを顧客とし、製氷機、業務用冷蔵庫を始めとした業務用厨房機器の研究・開発・製造・販売を行っている。
製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサなどの主力製品では国内トップシェア。製氷機に関してはグローバル市場でもトップシェアである。
独自の製品開発力、高品質、強力な営業力、迅速できめ細かなサービス&サポート体制などが強みであり、同業他社に対する大きな優位性となっている。
海外売上高比率は21.9%(2011年12月期)。ホシザキ電機を含まない連結グループ会社は国内17社、北中米13社、欧州・アジア等16社の合計46社。工場は国内9、中国1、北中米4、欧州2とグローバルでの生産体制を構築している。国内営業体制は、北海道から沖縄までの15販売会社及びその431営業所によって日本全国をカバーしている。また海外では北中米、ヨーロッパ、アジア・オセアニアに、100%独資の販売会社を配置し、全世界を幅広くカバーできる体制を整備している。
 
 
 
2012年12月期第2四半期決算概要
 
 
国内売上好調で、半期ベースでの過去最高の売上、利益を更新。
売上高は前年同期比+6.3%の898億円。国内売上は震災の復興需要、省エネタイプの業務用冷蔵庫の拡販、順調な新規顧客開拓により+8.1%と好調だった。海外売上は円貨ベースでは+0.2%と小幅な伸びにとどまったが、円高の影響を除くと+4.4%と堅調。注力している業務用冷蔵庫の販売も好調だった。
利益面では、国内において人件費の増加があったものの、売上高増加及び積極的な売上総利益率改善施策(原価低減、仕入商品の購買管理強化、利益率の高い製品の拡販等)でカバーし、営業利益は21.8%の増益。為替差損5.8億円を計上し、経常利益は+15.7%の増益となった。

こうした状況の下、7月30日に、第2四半期および通期業績予想修正を発表した。
前提となる為替レートについては1USD=77円を78円に修正している。(1€は100円で変更なし。)
 
 
 
 
(国内)
製品別では、省エネタイプの業務用冷蔵庫が好調だった。
震災をきっかけとした省電力意識の高まりに加え、約10年の買い替えサイクルにもあたり、販売環境は良好だ。
顧客先では、同社が「プラス領域」と呼び積極的な開拓を目指している飲食店以外、中でも病院や老人健康施設が大きく伸びた。飲食店以外の売上高構成比は51.0%と前年同期に比べ1.2ポイント増加した。
飲食店向け売上も構成比こそ低下しているが、堅調に増加している。

利益面では、スチームコンベクションオーブン(売上総利益 前年同期比 +11.3%)、配膳車(同 +19.4%)、消毒保管庫(同 +15.3%)など、一部の戦略商品も利益貢献した。
 
(海外)
第1四半期は前年同期比1.1%の減収だった海外売上だが、第2四半期に入り回復基調となり、第2四半期で同1.3%のプラス、第2四半期累計でも同 +0.2%となった。
為替の影響を除いた外貨ベースでは、第2四半期累計で同4.4%の増収となっている。

地域別では、アジアが好調だ。
第2四半期累計では円貨ベース 同 +29.7%、外貨ベース 同 +36.5%と大きく増加した。
米州、欧州は円貨ベースではそれぞれ 同 −0.3%、−5.1%と減少したが、外貨ベースでは同 +2.8%、+6.9%とプラスになっている。
債務危機問題が懸念される欧州市場は、現在のところは大きな影響は見られないようだが、今後については引き続き慎重に見ているとのことだ。

製品では、「業務用冷蔵庫世界シェアNo.1」を中期的な目標として掲げ、海外市場での業務用冷蔵庫拡販に注力しているが、出だし好調のようだ。
今上期販売台数は、ホシザキアメリカで前年同期比+142.0%、ホシザキ上海で同+50.7%と好調だった。
 
(3)貸借対照表(BS)及びキャッシュ・フロー(CF)
 
総資産は前期末比152億円増加した。内訳としては、流動資産が、現預金が36億円の増加、売上債権が53億円の増加等で149億円の増加。固定資産は、ほぼ同水準だった。
負債は、仕入債務27億円の増加などで121億円増加した。純資産は、利益剰余金28億円の増加等により31億円増加した。
自己資本比率は58.6%と前期末に比べ3.1ポイント低下した。
 
 
営業キャッシュ・フローは、好調な業績や売上債権の減少、仕入債務の増加などで前年同期に比べ大幅に増加した。フリー・キャッシュ・フローも同様に大きく改善した。
現金及び現金同等物残高は、長期性預金を含むと890億円と引き続き高水準に積み上がっている。
 
 
2012年12月期業績予想
 
 
 
国内、海外ともに慎重な計画
前述のように業績予想の上方修正を行ったが、3Q以降は慎重な見方を取っている。

国内売上は、震災の復興需要一服や昨年の設備投資抑制からの反動増の息切れなどマイナス要因を、下取り強化など買替需要開拓や、営業・サービス連携強化で補うが、下期の対前期比は+1.9%と小幅増収にとどまると見込んでいる。
海外売上は、欧州債務危機の影響や大手飲料メーカー向けの需要が停滞している子会社ランサーの業績を保守的に見積もり、対前期比 −7.6%の減収を想定している。

利益面では、国内における人員補充のための経費支出、海外における業務用冷蔵庫の初期立ち上げや商圏拡大のための先行費用を織り込み、通期の連結営業利益は対前期比+6.5%の増益を予想。
為替差損に関しては、上期発生分の5億円のみを見込んでいる。

設備投資額は期初67億円を計画していたが、一部実施時期を見直し55億円へ修正した。
減価償却費は前期比4.9%増加の44億円を計画しているが、対売上高比率は2.5%で前年同水準。
 
(2)今後の取組
このように、下期以降の事業環境は不透明な要因が多く決して良好とは言えないが、そうした中、以下の様な対策を進めて売上・利益の拡大を目指していく。
また、今後の海外での事業拡大やM&Aの実行をにらみ、外貨の保有量を増やすとともに、日本、米国、欧州における金融危機の可能性に備えて、ポートフォリオを構築することとした。
 
「国内市場」
・営業・サービスの連携強化による市場の深掘
同社の大きな特徴・強みは全国431営業所に配属されている2,700名の営業スタッフと2,300名のサービススタッフだ。
サービスに出向いた顧客先のニーズを営業部門に連絡し売上に繋げるように、営業・サービスの連携強化による市場の深掘や、マーケット情報の管理強化を更に推進していく。
 
・チェーン店との関係強化
同社では5店以上を展開している店舗を「チェーン店」と定義しているが、成長力のあるチェーン店との関係強化に力を入れている。
チェーン店売上高は2011年度上期が前年同期比 +5.0%、今上期が同+11.9%と堅調に増大している。
2006年にチェーン店向け営業の強化を目的に「チェーン店統括部」を設置した成果が表れていると考えており、今後も継続して関係強化を進めていく。
 
・他社との連携
強力な営業力によって最終顧客との関係強化に力を入れつつも、成熟した国内市場で着実に売上を伸ばしていくために、相互補完が可能な同業他社との提携も強化していく。
大手総合厨房メーカー10社向けの売上高は、2011年度上期が前年同期比 +7.9%、今上期が同 +9.1%と着実に拡大している。
他社製品の取扱も含め、顧客ニーズにきめ細かく対応しボリュームアップを図る。

これらの対策の他、引き続き「下取り強化など買替需要の開拓」、「価格統制、高粗利率製品拡販など粗利率改善強化」、「経費管理強化」なども推進していく。
 
「海外市場」
・業務用冷蔵庫の拡販
同社では「業務用冷蔵庫世界シェアNo.1」を中期的な目標として掲げているが、前述のとおり今上期は順調に拡大し、着実に成果に結びついている。
今後も、商品性能について高い評価を受けるとともに、積極的な販促、販売チャネルと生産体制の強化など基盤整備に向けた先行投資を実施し、拡販を進めていく。
 
・大手バイインググループとの関係強化の継続
米国市場において、バイインググループ向け売上高は今上期 前年同期比で+69.0%と大きく伸長した。
今後も積極的なアプローチを展開していく。
 
・中国における日系以外の市場開拓
今後はいかにして日系以外の現地企業を開拓するかが、成長のための重要なポイントとなるため、ホシザキ上海の総経理に中国人を抜擢し、営業活動を強化する。
また、今年度新たに、天津、南京の2拠点に出店し、販売ネットワーク拡充のための投資も行っていく。
 
 
今後の注目点
好調な上期であったが、会社側では3Q以降の業績について国内、海外ともにかなり慎重に見ている。
確かに海外市場は、欧米の子会社ランサー、グラムともに苦戦が予想されるなど不透明感が強いようだが、「プラス領域」の開拓が進み、省エネ冷蔵庫の評価も高い国内市場が想定を上回る可能性は残っているのではないかと思われる。中期的には中国市場開拓がどれだけのスピードで進むか、有効なM&Aをどの程度実行できるかに注目したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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